軍事板初心者質問スレまとめ(FAQ)

戦艦全般

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匿名ユーザー

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戦艦や大型艦艇の砲身の寿命ってどのくらいだったのでしょうか?交換するのってかなり大変だと思うのですが。

確か大和の46センチ砲で200発。長門の40センチ砲で250発。秋月の10センチ砲で350発。案外少ないです。
(3:171)

巡洋戦艦と装甲巡洋艦の違いって何?

簡単に答えてしまうと、巡洋戦艦は装甲巡洋艦の発展形と考えていいと思います(ちと異論も出そうですが)。後に高速戦艦に進化します。
(3:971)
乱暴に言えば、前弩級艦の砲力と装甲を減らして、速力を増大させたものが装甲巡洋艦で、
弩級艦の装甲を減らして、速力を増大させたものが巡洋戦艦です。

装甲巡洋艦は、8in~10in程度の単装または連装の主砲塔を前後に、それより少し小さめの
中間砲を舷側に搭載し、タービン推進で速力は20knot台。
巡洋戦艦は、11in以上の連装以上の砲塔を4基以上搭載し、中間砲を全く廃しています。
タービン推進で速力は20knot台後半から30knot台前半。
いずれも、防御に関しては重視しておらず、主砲と同じ防御力は備えていません。
(37:眠い人 ◆ikaJHtf2)

昔の戦艦の写真とか見てると気になるものがあります。後ろのマストの所にくっ付いてる 時計みたいな奴アレは何ですか??何に使うのでしょうか??

『レンジクロック』と言う物です。 昔、艦隊での砲撃戦の時に相互で敵船艦の距離を教えあう為の装置です。
長針・短針で『距離』『進行方向』を知らせる仕組みだったみたいです。後に通信装置の発達で取り外されました
(7:アルザス)

戦艦などの砲の射程は「何十キロメートル」となっていますが、この距離でどうやって相手の艦を見つけるんですか?

水平線に隠れそう・・もしかしたら、艦載偵察機だよりですか?
幾何学的水平線
 3.56(√h1+√h2)km。 h1とh2には両方のマストの高さ
を入れてくれ。実際には光は屈折するから+7%。
(8:415)
WW2に参加した戦艦なら、マストの先にある主砲射撃指揮所から、30km位なら相手が見えるよ。
(俺初質スレ434:967)


現在では戦艦というのは無いの?

戦艦とは一般的に巨砲を主兵装とした艦を指しますから、
現在では戦艦は存在しませんし、戦艦という区分が使われることもありません。
(9:330)

戦艦はどうやって敵の位置を知り、大砲の弾を当てているんですか。

今なら、というかWW2などだと、レーダーもあるし偵察機もあるしでわかると思うのですが、それ以前はどうしてたんですか。
マストの観測員の目視観測だけが頼りですね。
(9:377)

「海防戦艦」ってどの様な国々が持っていたのでしょうか??武装や定義とか教えて頂けるとありがたいです。

多分、「海防戦艦」という艦種はどこの国にも存在しないと思う
(9:494)
沿岸防衛用の戦艦と思っていいでしょう。
たいていの場合、列強の最新鋭戦艦よりも低速で小型。
フィンランドとかの小国海軍が持っていました。
それにアメリカの初期の戦艦も海防戦艦に分類できるでしょう。
(9:498)
海防戦艦の明確な定義?
他国から見てどー見ても巡洋艦でしょ?って
ゆーのを「戦艦」と強弁したい場合の名称。
(9:505)
19世紀末から20世紀半ばにかけてGermanyが開発し、北欧諸国に広まった
艦種で、沿岸用のため航洋能力は低い(低乾舷のため)。

軽巡洋艦並みの排水量で、大型の砲を装備したものだが、モニターと違って、
前後に砲塔を有す。(とは言え英国ではモニター扱いになった)
基本的に北欧諸国のドクトリンは、沿岸に敵を引きつけて、要塞砲と陸上
発射魚雷で叩くと言うものなので、要塞砲と連携して戦闘ができる艦と
なった。

フィンランドには
  「イルマリネン」級が2隻(3900トン・25.4センチ×4・1930~31年)

スウェーデンには第二次大戦中、
  「スヴェリゲ」級が3隻(7633トン・28.3センチ×4・1917~22年)
  「オスカルII」級が1隻(4584トン・20.7センチ×2・1902~04年)
  「オーディン」級が2隻(3445トン・25センチ×2・1897~99年)
(それ以前も数隻あります)

ノルウェーが
  「ノルゲ」級2隻(4165トン・20.5センチ×2・1900年)
  「Haarfagre」級2隻(3858トン・20.5センチ×2・1897年)

デンマークが
  「ニルス・ジュエル」(4100トン・24センチ×2・1908年)
  改「Herluf Trolle」級1隻(3785トン・30.4センチ×2・1908年)
  「Herluf Trolle」級2隻(3592トン・24センチ×2・1908年)

このほか、Hollandの本国艦隊に四隻、Portugalに一隻、Turkeyに一隻
存在しました。また、Germanyも多用しています。
(8:名無しさん@眠い人 ◆ikaJHtf2)

水平線の向こうの見えない敵にどうやってレーダー使うの?

(早期警戒機とかいわないでくれよ、第2次世界大戦当時の話なんだからね。)
そのために戦艦やら巡洋艦には観測用の気球とか水上機を搭載していましたが…。
戦列艦の時代は兎も角、戦艦同士が直接照準でやり合うのは、殆どがフィクションの世界ですよ。
(11:名無しさん@眠い人 ◆ikaJHtf2)
だから対水上レーダーでおおよその位置を把握、
そのあたりに包み込むように射撃。
レーダーがなければ観測機をつかうんだって。
もちろんWWⅡの話ね
(11:662)

「超ド級」なる形容詞は戦艦ドレッドノートから由来するってホントですか?

超ド級がドレッドノート級を指す「弩級」から来たというのは事実のようです。

ド迫力、などの ド もドレッドノートからのものらしいです。
当時はそれほど衝撃を受けたのでしょう。
(11:931-932)
「ど根性」とか「どでかい」とかもそうですか?
強調の接頭語「ど」は古来からの用法です
少なくとも、江戸時代の読み本では使用されております
(21:900)

昔(WW1くらいまでか)の米海軍の艦船で見かけるバスケットマストは米だけの流行だったんでしょうか?

軽くて丈夫なのですか?
籠マストは通常形式のマストよりより軽く、より丈夫だという理由で採用されました。
しかし実際は製作が困難、対弾性能の不足、被弾時の被害拡大、修理の困難さなど
問題が多数続出し、結局採用したのはアメリカと、アメリカから輸出された戦艦だけです。
そのアメリカにしたところで機会を見ては籠マストから塔型マストに改装しています。
(13:769)

巡洋戦艦と戦艦の違いがいまいち分かりません

巡洋戦艦とは同時期の戦艦と同等またはそれ以上の火力でより速い、巡洋艦なみの速度を出せる戦艦のこと。
英語でいうとBattle Cruiser、つまり戦艦なみの火力をもった巡洋艦ということもできる。
したがって同クラス戦艦に比べると一般に機関出力は大きめだが装甲は薄めである。
20世紀初頭から第一次世界大戦にかけて主に英、独、日で競って建造された。
しかしユトランド海戦においてイギリスの巡洋戦艦が装甲の薄さとダメージコントロールの不備から3隻が轟沈。
以後巡洋戦艦の装甲強化と戦艦の高速化によって両者の境はなくなり、戦艦にやや先んじて姿を消した。
(17:974)

戦艦が使われなくなったのは、何故ですか?

戦艦が第二次大戦で航空機(あるいは潜水艦)の前に無力になったのはご存知ですね?
太平洋戦争後半、旧日本海軍は空母を失ったためにやむなく戦艦を艦隊戦力の主力と
して運用、米海軍は戦艦を空母機動部隊の護衛、揚陸支援艦砲射撃などに運用しました。

第二次大戦後もアイオワ級戦艦は新鋭で速力も速かったため、朝鮮戦争、ベトナム戦争で
対地艦砲射撃のために活躍しました。
レーガン政権下、当時のソ連海軍の増強に対抗してアイオワ、ニュージャージーが再度、
トマホークの発射プラットフォームに改装されて復役しました。
2隻はその後、レバノンへの艦砲射撃、湾岸戦争でのトマホーク発射に活躍しましたが、
クリントン(だったかな?)政権下、戦艦は運用に多大な経費と人員を要するため、その
2隻も退役、世界から戦艦は姿を消しました。

新造戦艦については、その建造費の高さ、航空機や原潜、対艦ミサイル装備巡洋艦等に
較べて対費用効果、優位性で劣るため、どこの国にも建造計画はありません。
(18:らむ)

戦艦などで、砲身の付け根の部分に布(?)のようなものがある絵をよく見るのですが、あれは何ですか?

砲身基部を海水等から防護するカンバスのカバー。
(19:ulysses)

戦艦の戦闘艦橋は「露天」と書いてありました。屋根、無いんですか?

艦橋の構造は、国によって違いますが、戦艦の場合、一番上に測距機を備えた見張り所があります。
で、次の層に昼戦艦橋、下に夜戦艦橋、航海艦橋、そして奥深くにCICか、主砲発射指揮所があります。
(21:眠い人 ◆ikaJHtf2)

籠マストのころのアメリカ戦艦の前檣楼についている円形のプレートは何?

弾着時間の表示板だったと思う。方位盤が無い時代の装備
だが改装後のアイダホとかにも付いてるんだよね。
(21:71)

「パゴタマスト」って何なんですか?

パゴタ=仏塔です。
イメージとしてはアンコールワットの建築物を見てもらえば分かると思います。

米英の戦艦に比べて、艦橋の構造が複雑になっているところから付いた名前だと思います。
実際、日本戦艦の艦橋は確かに仏塔に似ている気がしないでもない。
(22:45)

戦艦の主砲の砲弾の搭載可能量はいくらですか?

大和だったら、46cm砲弾は900発(一門100発)だったと思う。
(28:100)

大和型は主砲塔内と外部を合わせたものを弾庫としておりこれを上下2層で構成しています。砲弾搭載数は上層180発・下層120発の1門当たり100発・1基当たり300発・合計900発が一般的です。

アイオワ級の場合は主砲塔自体が弾庫となっているので各砲塔で搭載数が異なります。
アイオワ級主砲のマニュアルによりますと
第1砲塔:390 (1層:72 + 120・2層:72 + 126)
第2砲塔:460 (1層:72 + 70・2層:72 + 125・3層:121)
第3砲塔:370 (1層:72 + 100・2層:72 + 126)
これに各砲塔9発の訓練用砲弾を合わせた合計1,247発がアイオワ級の一般的な砲弾搭載数です。

わざわざ一般的な搭載数と書いたのはアイオワ級の主砲塔は各砲塔にある弾庫構造部の1層・2層の構造上の差異がないため搭載能力的には
第1砲塔:390 (1層:72 + 120・2層:72 + 126) + 9
第2砲塔:511 (1層:72 + 120・2層:72 + 126・3層:121) + 9
第3砲塔:390 (1層:72 + 120・2層:72 + 126) + 9
合計1,318発程度は普通に搭載可能と考えていいかと思います。

実際ノースカロライナ級・サウスダコタ級に搭載された主砲塔はアイオワ級の物と同規模 (弾庫機能を持っている主砲塔円筒部の直径および階層の数が同じ) の主砲塔ですが
第1砲塔:404 (1層:72 + 130・2層:72 + 130) + 9
第2砲塔:525 (1層:72 + 130・2層:72 + 130・3層:121) + 9
第3砲塔:404 (1層:72 + 130・2層:72 + 130) + 9
合計1,360発が通常搭載数としてマニュアルに書かれていますのでアイオワ級も同程度の搭載能力があるかと。

※出典
1. O-45(N):JAPANESE 18" GUN MOUNTS
2. OP 769:16-INCH THREE GUN TURRETS BB-61 CLASS
3. OP 755:16-INCH TRIPLE GUN TURRETS (45 CAL.)
(28:---)

近代化改装前の日本の戦艦の写真などには、舷側にたくさんの棒状のものが斜めに渡されているのが見られますが、これはどういう用途に使うものだったのでしょうか?

WW1のころは魚雷防御網というモノが戦艦の舷側に装備されていまして、
それの展張ブームです。
なんで廃れたんですか?
装備したままだと抵抗になってまともに動けません。
撤収するにも時間がかかります。
おまけに網がスクリューに絡まる事故が多発したので順次撤去されました。
(30:名無し軍曹)

もう戦艦って役に立たないんですか?

現役の戦艦はもうありません
使っていればまだまだ役には立ちますが、費用対効果で見ると
維持するのは税金のムダ使いであるとしか言いようがありません
(34:271)

ドイツが昔持っていたポケット戦艦の定義ってなんですか

WW1で敗北したドイツはベルサイユ条約によって軍備を制限されました。
旧式戦艦の更新に関しては排水量一万トン以下、備砲は11インチ以下に制限されました。
その制限下で建造された軍艦がポケット戦艦です。

当時の戦艦より高速で、当時の重巡より高速だったので、机上では巡洋戦艦しか
対抗しうる艦がないと考えられ、欧州ではそれなりの脅威と捉えられました。
(35:580)

第2次大戦時に 日本の戦艦の主砲の予備砲身はどのくらい用意してあったのですか?

大和級で言えば、予備砲身は9本あったそうです。
つまり信濃に搭載する予定だったものがそのまま予備砲身。
元々予備砲身なんて考えてなさそうで怖いですね。

重巡青葉もサボ島沖海戦で第三砲塔に損傷を受け、
予備砲身不足から第三砲塔のあった場所に25mm機銃を設置してます。

地元の出版社が刊行したため、入手しにくいかも知れませんが、
「写真集・終戦直後の佐世保」なる写真集に、終戦直後、
佐世保海軍工廠を接収したアメリカ軍が捕獲した、
大和級戦艦、主砲予備砲身のスナップが収められております。
かなり鮮明な写真です。

「では、その後」については、発射実験が行われたなどの話もありますが、判然としません。
ともあれ、最低一本、完全な予備砲身がアメリカ側の手に渡ったのは、確かなようです。
(36:191)
基本的に砲身交換は余程のことがない限り行いません。
砲身内砲身(名前忘れた)の交換だけでしょう。
英国、米国の戦艦に関しては、資源が潤沢にあったので、
それなりに予備砲身を有していました。
言っても一門宛数本だったはずですが。
(36:眠い人 ◆ikaJHtf2)

戦艦の主砲は長砲身よりもある程度は砲身は短い方が有利なのでアイオワよりも大和のほうが圧倒的有利と聞きましたが本当ですか?

短い方が有利という訳ではない。以下長レスだが、砲の威力というものについて。

砲から発射された弾の威力(エネルギー)は「砲弾の質量*速度*速度」で求められる。
つまり威力を高めるためには砲弾の質量を増やすか、速度を増やすか。
砲弾の質量を増やすには砲口径を大きくして砲弾自体を大きくするか、より重い金属でつくったりする。
一方砲弾の速度を増すには炸薬量を増やすか、口径長を増やして加速の際に受けるエネルギーを大きくする。
さて、ここで考えるべきなのは砲弾の質量を増やすより、速度を増やす方が、より効率的に威力を増すことができるということ。
直射(相手に向かって直進弾道で弾を撃ち込む)のすることが多い戦車が搭載砲の口径長を延ばすことで
攻撃力の増加をはかることが多いのは、それが一番単純で効率がいいから。

ところがこれが戦艦になると話は変わってくる。
確かに近距離で打ち合う場合は戦車とある程度同じだが、ある一定以上の距離になると弾道が変わってしまう。
つまり相手に向かって直進で飛ぶのではなく、一度打ち上げられたものが放物線を描いて落ちてくるようになる。
(物を遠くに投げるとき、まっすぐ投げるより斜め上方に投げた方が遠くに飛ぶのと同じこと)
こうなると発射直後の砲弾の速度は威力とあまり関係なくなり、大事なのは砲弾の重量となる。

だらだら書いてきたけど、大事なのは砲の威力は口径長に左右されるのではなく、砲弾の質量と初速に左右されること。
口径長の長くてもアイオワの初速は大和より遅いし、同じ16インチでもアイオワの主砲弾はSHSといって
一般的な16インチ砲弾より重い。砲口径や口径長でわかった気になるのは間違い。
最後に単純に威力だけ比べるならアイオワより圧倒的に大和の砲が上。
(36:839)

金剛などの巡洋戦艦というのは、主砲は大きいが装甲が薄い?

建造時の状態で行くと、主砲14inで、装甲帯8in~3in、バーベット10in、砲塔9in、
司令塔10in、甲板が57ミリ~41ミリ。
改装で耐14in砲防御を可能にした。
(37:眠い人 ◆ikaJHtf2)

戦前南米ABC三国がそれぞれ戦艦を買っていましたけど、ああいう国に戦艦なんて運用できたんですか?

南米でもアフリカでも戦艦を収容できる港さえ持っていれば運用くらいできる
満足な戦闘力を維持できるかはわからんが
(40:929)

戦艦には冷暖房完備なんですか?

旧日本海軍の12戦艦のうち、冷房が有ったのは大和と武蔵だけだった。
これは、弾薬庫を冷却する為の装置を利用したもので、ゆえに「大和ホテル」
とも呼ばれていた。
暖房は主機関のスチームがふんだんに有ったので、全艦に装備していた。
(46:いやなヴァンツァー)

戦艦の最大幅や全長って、どうやって計算するんですか? あるいは砲塔のおおきさとか。

意味がよく分からんのだが…艦艇は設計図どおりに作るんだから、計算も何も、設計図を見れば数字はすぐ分かるよね?
であれば…もしかして「戦艦の最大幅・全長・砲塔の大きさなどはどういう理論で決定されるんですか」という意味か? 
というか真に申し訳ないけど、精一杯にムリヤリ解釈してそれ以外に連想できん…。

もしそうであれば…戦艦の場合、ざっくり言って「主砲の口径」から全ての数値がはじき出されると思っていいかと。

どれくらいの大きさの主砲を積むか(もしくはどれくらいの主砲なら造れるか・役立つか・載せられるか・扱えるか)を
まず考えて、それからその主砲の連装数を決めて(大体は二連装が主流、後期の戦艦だと三連装も出てくる)、砲塔の数を
決めて、そこからそれを載せるのに相応しい規模の船体を想定する。砲塔の大きさは主砲口径と連装数から自然と決まるだろう。

で、艦橋や煙突、装甲、機銃、水上機など他のモノの搭載はハナから決定事項みたいなもんだから、砲塔の数が決まれば
予想される排水量と必要な機関出力はすぐ出てくるわな(どれくらいの装甲や速度を要求するかって問題もあるけども)。
同時に、砲塔の数が決まれば甲板上に配置するパーツが全て確定するから、艦の全長も決まる。

そして、全長に対して横幅があんまり広くなりすぎると水の抵抗が増えて速力の低下を招くから、全長が決まると
同時にそれに相応しい全幅もほぼ決まる。それでなくともデカイ戦艦の場合、浮力を付けるために船底をフラットに
して、正面から見たとき四角形に見えるような船体を形成せざるを得んから、抵抗を減らす工夫は欠かせない。
ただ、だからといってあんまり横幅を狭くしすぎて細長い艦にしてしまうと、真横に主砲をぶっ放したときにその反動で
横転してひっくり返りかねないから、限度はあるけどね。

軍縮条約時代に作られた艦艇のたぐいだと、まず排水量の制限が先にあって、その枠内でどこまで強い艦が造れるか
みたいに決められたりした。あと、アメリカの戦艦は「パナマ運河の通行ができなければならない」という宿命を負って
造られた戦艦が大多数だったので、まず横幅に制限を受けて、その制限された横幅の数値から実現可能な全長や砲塔の
規模を逆算して造っていたりもした。

実際、日本戦艦の真骨頂「大和」における主砲口径・砲塔数・速度・排水量などの性能は、アメリカの戦艦が横幅を
パナマ運河の幅と同じ33m以上にはできないことを想定し、そこからアメリカが建造可能な戦艦のスペックを試算
してから、それを上回る性能を持った戦艦を造ればいいじゃないかという発想で決定されている。
(48:46-47)

戦艦の砲弾の補給ってどうするの?

砲塔へは、艦体内の弾薬庫からぎゅりぎゅりと砲塔内まで揚弾して装填します。
弾が尽きたら寄港するなり補給艦と合流するなりして、燃料や食料と一緒に弾薬も
補給してもらいます。そんだけです。
(48:682)

単縦陣で砲撃戦を行っている戦艦戦隊で、2番艦が被害を被って脱落し2番艦の位置に後続の3番艦が入った場合、脱落した2番艦に照準されていた敵弾は、3番艦に命中することは考えられるのでしょうか。

ない。各艦の間は戦艦の1隻やそこらは楽勝で入るくらい間隔が空いている。
まともに2番艦を狙ってた弾がまぐれで2番艦に当たるなんてことは常識じゃ考えられない。
(63:709)

日本海軍は解体されるまで通算で何隻の戦艦を保有していたのでしょうか?

  • 前ド級~ド級時代
富士級「富士」「八島」
敷島級「敷島」「朝日」「初瀬」「三笠」
香取級「香取」「鹿島」
薩摩級「薩摩」「安芸」
河内級「河内」「摂津」

  • 超ド級時代
金剛級「金剛」「比叡」「榛名」「霧島」
扶桑級「扶桑」「山城」
伊勢級「伊勢」「日向」
長門級「長門」「陸奥」
大和級「大和」「武蔵」
(64:347)
347に加えて
富士以降なら、戦利艦も含めると36隻になります。
初代扶桑を含めるかは見方に因りますが。

  • 「扶桑(I)」(明治初期の装甲艦)
  • ロシアからの戦利艦「壹岐」「丹後」「相模」「周防」「肥前」「石見」
  • 巡洋戦艦(装甲巡洋艦から艦種変更)「筑波」「生駒」「鞍馬」「伊吹」
(64:眠い人 ◆gQikaJHtf2)

36センチ砲と40センチ砲じゃ、そんなに威力違うモンなの?

(40/36)^3 = 1.3717…

口径比の三乗で比べると37%違うみたいね。
(66:24)

昔の戦艦の砲、機銃にはそれぞれ何発くらいの砲弾、弾丸が搭載されていたのでしょうか?

金剛級戦艦の場合、主砲弾として平時に80発、戦時には100~110発
25mm対空機関砲は、1基に付き2,000発が標準で、通常弾が1,520発、曳光弾480発。
(67:眠い人 ◆gQikaJHtf2)

バトルクルーザーの和訳はなぜ巡洋戦艦なんですかね?

まんま戦闘巡洋艦とかしたほうが
バトル=戦闘ですか?
ちょっと違うような気が・・・
そもそもバトルクルーザーは
戦闘と言う意味のバトルではないので
(67:894)

戦艦扶桑(アンバランス艦橋のやつ)などは船体の真ん中あたりにも砲がありますが、それより新しい船には無いのは何故なのですか?

中央部に砲塔を置いても、射界が制限され、使用されることは反航戦とか同航戦
の時にしか使えません。
また、その砲塔を防御する部分が大きくなり、重量面からも不利です。
更に開口部が増えることで防御面も不利になりますし、機関部の配置が窮屈になります。
大口径砲を使えば、尚更重量面の不利が強調される上、上構部の爆風による破壊
の可能性も考慮に入れなければ成らず、
結果として中央部配置の砲塔は廃れたのではないでしょうか。
(70:眠い人 ◆gQikaJHtf2)

戦闘機や爆撃機から爆弾を落とすより戦艦からミサイルを撃った方が、安全ではないのですか?

どうして、キケンなのにわざわざ敵の上空までいって爆撃をするのでしょうか?
それは機械がミサイルを誘導する能力よりも、
ヒコーキに乗っている人間の能力の方がより優れているからです(一部例外あり
(71:447)
安いから。
(71:450)

米海軍はWW2以後も長らく戦艦を保有し続けてきましたが

これは艦の持つ戦闘能力はあまり重視されていなくて水兵達の「大艦巨砲燃え~」というメンタルな部分と
老戦艦も養える余裕のアメリカ様だぞ!というのを示す意味合いが多分にあるのではないかと思うのですが実際どうなんでしょうか?
あくまで主砲の射程内に限れば、敵陣に砲弾を送り込む効率は航空機より戦艦の方が上だったりします。
艦砲射撃の威力ってバカにできないんですよ。
でもまあどっちにしろ運用は限定的になっちゃいますし、趣味とか誇りの部分があったのも否定できません。

個人的にはいつまでも現役でいてほしかったんですが…
(74:320
上陸作戦の時に艦砲射撃ができるという利点もありました。
(74:324

二次大戦後長門以外に残った戦艦はあるのですか?

アイオワ級、ヴァンガード、KG5クラス、おフランスのじゃんばーるなどなど
敗戦国以外結構ある
マカロニ海軍すらある(´・ω・`)
(79:472)
日本海軍でしたら、
  • 榛名…江田島小用海岸で大破着底
  • 伊勢…倉橋島音戸海岸で大破着底
  • 日向…情島沖で大破着底
これ以外に事故で喪失した「陸奥」を除けば、
残りはすべて(「三笠」以外は)外海の海の藻屑です。
(79:名無し軍曹)

戦艦等に積んである飛行機を発艦させる時にカタパルトの動力はなんでしょうか?

戦艦のカタパルトの動力は火薬の爆発力です。
火薬を爆発させてその発生したガスでピストンを押して、飛行機を打ち出します。
(80:123)
カタパルトの動力は日本では火薬式がメインで、ごく一部に
空気圧で動く物が使われました。外国のことは知りません。
(80:124)

第二次世界大戦中の日本の戦艦などにトイレはついていますか?

付いてない筈がないでしょう。

またどんな構造か教えてください。
洋式です。
(83:839)
たしか金属製の和式の便器で水洗式だったと思う。
(83:840)
※和式と洋式両方あったようです
将校用のトイレはあったぞ
(83:841)

戦艦の主砲弾に付いて教えてください。

スティーブン・セガールの映画で、主砲を発射するシーンがあったのですが、
弾頭と推進薬を別々に装てんしてるみたいでした。

野砲のように、薬莢と砲弾が一体になってるわけじゃないみたいですが、
どういう仕組みになっているのでしょう?

また、なんでそんな手間のかかる方法を取っているのでしょうか?
装薬の量が簡単に調節できるから。
薬嚢式の場合、主薬嚢と呼ばれる装薬に補助薬嚢を足す事で威力の調整が出来ます。
あと、薬嚢式砲は薬莢式砲に比べて閉鎖機が大きくならないので
艦砲のような大口径砲に適しています。(ドイツ軍は薬莢式にこだわりましたが)
(85:名無し軍曹)

戦艦によっては天蓋に傾斜が付いているものがありますが、水平にした場合と比べてどのようなメリットがあるのでしょうか。

水はけ
(86:247)

戦艦の艦砲射撃のシーンを見るとものすごい量の火焔が銃口の先からあがりますが、この火薬の燃焼炎って砲弾の推進にとってかなり無駄なエネルギーに見えるのですがどうですか

ムダがないとなると、砲口でほとんど一気圧に腔圧が下がるとかいう
事になりますが、それってムチャクチャ長い砲身が必要なわけで、単に
無理なだけでなく、途中からは砲弾の速度も落ちてくると思われます。
基本的には与えられた砲身長が先にあり、許される腔圧限界があり、
望まれる砲弾初速があって火薬の量が決まり、否応なくムダに吐き出される
火焔エネルギーや爆風が生じます。しゃあないわけです。
(87:system)
長砲身にしすぎると、イギリスの12インチ砲のように砲身がしなって
散布界が広くなるような弊害も出ます。
結局50口径あたりが限界なんでしょう。
(87:224)
長砲身ではなくの少量の火薬を効率的に燃やすという方向ではだめ?
少量だと、大質量の砲弾を十分に加速できないのでは?
(87:227)
銃同様、火薬の完全燃焼はなかなか難しく、おっしゃるような事もあると思います。
このため、銃では雷管から筒を通して火薬の前面から燃やす、という特許もあるぐらいです。
(87:system)

主砲40インチ(101.6サンチ)60口径砲三連装五基15門搭載の戦艦を作るとすると、全長や全幅、満載排水量はどのぐらいになるでしょうか?

我々にも手に負い難い難儀な計算になるんですよ。
参考例にできそうな数値が18インチ戦艦大和や20インチ戦艦H-44(独)くらいしかないもので。

ちなみに標準的16インチ戦艦は3万5千~4万5千トン(9門)で建造されますが、
その半分の大きさの8インチ巡洋艦は1万~1万数千トン(やはり9門)です。
だからといって単純に32インチ戦艦は16インチ戦艦の3~4倍で収まるか、というとそうは問屋が卸しません。
(88:ゆうか ◆9a1boPv5wk)
理論的にはトップヘビーにならないようにするには
船体を大きくしていけば、解決しそうですが、
それを浮かべる港、あるいは造船所を作るのが一大事業になりそうです。
(88:777)

第二次世界大戦において戦艦はまったく役に立たなかったのですか?

太平洋では地上砲撃に活躍し、大西洋、地中海では海戦の主役だった>戦艦

戦史を読めばいくらでもあります>活躍をした戦艦
(93:389)
とりあえず、”ビスマルク”で検索してみるとよいだろう>活躍した戦艦
(93:390)
389さんがおっしゃっていることに加え、
太平洋では空母機動部隊の重要な対空護衛戦力でした。
というわけで、さまざまな戦場で戦艦は「活躍」しています。
(93:401)

戦艦についてお聞きします。

例えば、大和とビスマルクが砲戦し、ビスマルクの一発が大和の二番主砲塔に命中するも、
大和ははじき返した。こんな状況になったとします。
仮想戦記等ではこのあとも何事もなく大和は打ちつづけますが、中の人はどうなんでしょうか?
衝撃、振動、騒音などで悶絶して、行動不可能なんじゃないかと思うのですが。
おっしゃるとおり、装甲板は撃ち抜かれなくても、中の人はかなり悲惨な
状態になるでしょう。
ついでに、中の機材なども壊れるものが相当数出ると思われます。
つまり、何事もなかったかのように戦闘を続けることは無理です。
(94:85)
陸奥の砲塔内で自爆事件が起きたときさえも、砲塔が吹き飛んだりせず、
内部の状態が推定できる程度に保存されて
いたらしいですから、交代要員さえいれば、交代して射撃を続行できそうな気がしますが?
超音速の大質量弾体が剛性の高い砲塔を直撃した場合、強い衝撃波が
発生する可能性大です。衝撃波によって壊れやすい部品、つまり
人間とか光学機器とかは無事ではすまない事もあるでしょう。そうで
ない部品は問題ないと思います。ただ衝撃による変形とかが起きる事も
あるわけで、そうなると機械的に無理、が生じそうです。
(94:system)
よくギャグ漫画である、鐘の中に人を立たせて鳴らすような状況になるわけですよね、この場合?
初期状態だと音は干渉してかなり小さくなるが、10何秒かしてうなりが出てくる
段階になると外で聞いた場合と同じ音圧レベルになる模様。
(94:110)

フランスの戦艦のみがMACを採用したのはなぜですか?

煙突の排煙を後方に流すため、煙路の対爆弾防御のためと言われています。
(98:眠い人 ◆gQikaJHtf2)

両用砲を最初に装備した戦艦はKGⅤ級ですか?

ダンケルクが1937年4月、KGⅤが40年1月完成です。
もっともイギリスは大改装で在来戦艦に次々副砲廃止・高角砲増載に踏み切っており、
例えばレナウンは36年から39年9月にかけての大改装で114mm高角砲20門に副兵装を統一しています。
(98:ゆうか ◆9a1boPv5wk)

戦艦が自分より下位の戦艦や巡洋艦と砲戦をした場合、基本的に敵弾をはじくように作ってあるとしても

弾が当たったら相当な衝撃があると思うのですが乗組員は大丈夫なんでしょうか?
バイタルパート以外は損害を受ける
(105:426)
そういう例は実際にいくつもありますよ。
沈みにくいのは確かですが、沈まない=戦える・帰ってこられるではないです。

戦艦とはいえ、装甲防御が施してあるのは船体の中央周辺、主砲塔など、
全体から見ると限られた部分にしかすぎません。
艦橋などの上部構造物も大半が装甲されていません。
その理由は、重くなりすぎる=遅くなり、高価になる、
重心位置が上に行くとひっくり返りやすい、など様々です。
(105:427)
防御区画の内側にいる人は鐘の中状態で大変ではないのですか?
戦艦は鐘ではありませんし、砲弾は撞木ではありません。
素材も構造も違うのです。鐘の中のようにはなりません。
(105:430)

大東亜戦争に参加した日本戦艦の艦橋は独特な形をしていますが、あれは何を目的としているのですか?

当初、日本に限らず戦艦は、低い司令塔の上に、高くシンプルな構造のマストがそびえ、
その上部に見張所と主砲指揮所が有ると言った、比較的簡単な物でした(英や、それを
模倣した日独は三本支柱で、米は篭マストと言った差は有りますが)。
その後、WWⅠが終わり、ワシントン軍縮条約によるネーバルホリデーの時代に移るの
ですが、技術の進歩により、扱う情報量の増加や砲の威力の増大、航海術の進歩や
防御の研究等が進んだ事により、艦橋に求められる役割が増大して来ました。
しかし、戦艦の新造は条約で禁じられている為、既存の戦艦を改装する事に成り、
必要な機能に合わせて逐次増築していった結果が、あの段々積木の様な形です。
もちろん、お金と時間有れば全部造りかえれば良いのですが、当然予算もかかりますし、
大掛かりな改装をすると、それだけ長期に渡って戦列を離れなければならなく成ります。
その辺のコストパフォーマンスの見極めですね。
ちなみに、ほぼ同世代のウォースパイトや、大和の実験艦になった比叡などは容相が一変しています。
(107:473)

WW2の頃、レーダーが発達して射撃の照準にも使い始めました

航空戦ではチャフを撒いてますが、戦艦同士の砲戦に使う発想ありました?
第2次大戦中、洋上戦でチャフが使用された例はありません
当時も今もチャフのカバー範囲は主砲の砲弾散布界に含まれてしまうので意味が無いのです
艦船のチャフが標準装備化したのは対艦ミサイルの脅威が現実のものになった
60年代中ごろからですね
(109:325)
英軍はウィンドウを秘匿してきたが、米国から既に日本海軍が使っている旨を伝えられて隠す意味を失い、
対独戦での使用に踏み切ったと何かで読んだのですが、
日本海軍が使った局面は、
 海戦では無かった?
 効果が無いのを知らずに海戦で使った?
のどちらでしょう?
海戦ではなく空戦。
「欺瞞紙」でググると吉。
(109:360)

戦艦の主砲ってライフル砲ですか?

時代にも拠りますが、近代の戦艦はまずライフル砲です。
(110:眠い人 ◆gQikaJHtf2)

戦艦の主砲発射した映像で、火炎が飛び出たり、あるいは黒煙だけとか、なにが違うとこうなるんですか?

戦艦に限らず、火砲を発砲するとマズルブラスト(発射炎)が出ます。
拳銃から戦艦の16インチ砲までほとんど例外はありません。
同時に、火薬(発射薬)が燃焼した事による煙が銃・砲身から吹き出します。

発射炎が見えないような気がするのは、発射の瞬間をカメラがとらえていないか、
(動画・静止画ともに「シャッタースピード」のために、一瞬の現象を捉えられないことがある)
周囲が明るすぎて見えなかった、ということでしょう。
(110:313)

戦艦の主砲弾に有翼矢状徹甲弾(フレシット弾等というもの)を導入することに意味はあるでしょうか?

APFSDSと艦艇の構造、戦艦同士の砲撃戦等を調べれば答えはわかると思います。
(112:250)
戦車のAPFSDS弾の事かな、意味無いでしょう戦艦の砲戦距離じゃ
バイタルパート以外でも普通の徹甲弾で貫通後、爆発させて破壊しないと
(112:251)
超接近戦でない限り、ほとんど無意味です。

戦艦の砲の大口径化がなぜ進んだのか。
それは少しでもアウトレンジからの攻撃をしたい。
そして、大角度で落下する砲弾の運動エネルギーによって、
装甲を貫通させたい、ということからですよ。
(112:256)
仮にAPFSDSの事として、見通し線内距離でしか十分な速度を保てません、
てーか曲射するような速度じゃ性能を発揮できません。
従って榴弾砲相手の戦車のごとく、レンジアウトされてタコなぐりされます。
次に、仮に直射距離に持ち込んだとして、46cm砲の貫通体が15cm直径あったとしても、
できる穴のサイズはそれだけであり、加害体積は艦船のサイズを考えるとわずかです。
奇跡的にバイタルパートに当たらない限り、効果は知れています。
最後に、艦船は戦車より遙かに重量のある、あるいは
セラミックなどを多層化した装甲を装備し、かつ機動することが可能です。
APFSDSを道具にしたのでは、矛盾のバランスが悪すぎるでしょぅ。
(112:system)
翼安定弾はある程度の距離以上だと急に弾道の安定性を失うとされています
したがって仰角かけて弓なり弾道で射程距離を伸ばすような状態では、命中させるのは非常に難しいと思われます
砲身命数の点では滑腔砲はライフルに比べて有利な面がありますけど

あと、戦艦の大口径砲弾の場合は装甲を抜けなくても、弾着時の衝撃で装甲内部のフレームが破壊された例があります
APFSDSのような形状だと初速は稼げるでしょうけど、砲弾重量は減少するためこのような効果は得にくいかと思われます
また、至近弾での効果も減少しますし、あまりメリットは無いでしょう
(112:259)
APFSDSはあり得ませんが、劣化ウラン弾は開発されたかもね。

SHS(Super Heavy Shell)ってのをぐぐって見て下さい。

それから艦砲と戦車砲じゃ使い方が違いすぎて類推の成り立つ余地はないですよ。
(112:264)

戦艦は何をしようとした艦で、消えていった理由は何でしょう?

戦艦という艦種は、海上における勝利を目指して特化した船で
より遠くへ、より強力な攻撃をってことで大砲を乗せたプラットフォームとして進化した
同時にその攻撃に耐えられる防御力もね。

で、魚雷の進化により大砲のプラットフォームとしての価値が下がり
航空機の進化により、「より強力に、より遠くへ」との方法論が無意味になってしまった。
航空機・空母に金かけた方がましになった時点で戦艦の価値は、コストと釣り合わなくなったということ。
(112:819)

大和・武蔵を始めとする戦艦の主砲について教えてください。

一般に砲身の寿命は、確か200から300発程度と読んだ事がありますが
仮に、酷使してそれだけ打ったとして交換する予備砲身はあったのでしょうか?
昭和17年2月に扶桑が4日がかりで砲身交換を実施した事例がある。
日向も砲身を折ったことがあったように記憶しているが
予備砲身がなければ対処できないと思われる。
(113:鷂 ◆Kr61cmWkkQ)
大和の予備砲身って聞いたことないんですよ。(勉強不足かもしれませんが)

記憶違いだったらスマンが
陸奥の主砲が引き上げられたとき、砲塔内部の鉄内には
放射性元素が混入してない純粋な鉄で
研究に重宝されたとか聞いたことがあります。(核開発・使用の前に沈んだからだから?)
(113:939)
陸奥の鉄材が重宝されるのは、現在では製鉄過程で放射性物質を混入するように
なったからです(品質管理上の都合だったと思うが)。
大和級に関しては砲身輸送専用の船を作ったくらいですから
予備砲身も用意されていたのだろうとは思いますが、漏れも聞いた事はないですね。
あったとしても終戦直後に鋳潰されてしまったんでしょう。
(113:948)
記憶モードで書くので間違ってる可能性もあるが、
大和級の予備砲身は作られていない筈。
ただ信濃の砲身が既に完成していたので、いざというときはそれを使ったかもしれない。
ってのをどっかで見た気がする。
(113:950)
大和&武蔵の砲身は、予備があったとしても工場からドックまで運ぶ手段がないから、交換不可能。
新造時には専用の運搬船まで作ったけど、その後輸送船に転用されてあっさりあぼーんしたから。
(113:978)
というか、戦艦クラスの主砲ともなると、かなり製造が難しいものだから
予備砲身を用意したくてもできなかったわけで。
そりゃ海軍としても予算と技術と時間に余裕があれば予備砲身を用意したかったわけで。
逆にいえば、開戦を予備砲身を作るために遅らせるわけにはいかなかったわけで。
(113:985)

戦艦ドレッドノートや、巡洋戦艦金剛(竣工時)にある舷側のパイプのようなものは何なのでしょうか?

当時の戦艦では魚雷防護用の金属製の網(防雷網)が展開できるようになっていました。
あのパイプ(アーム)は防雷網展張用の桿です。
スクリューに絡んだり、移動や展開が容易でないためにWW1以降では撤去されました。
(118:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)

現役の戦艦はいますか?

無い。
(118:812)

戦艦ってそもそもなんのためにあったのでしょうか?

敵艦を倒す為。
(119:606)
国威発揚。
(119:607)
それは勿論敵軍のフネを戦闘で破壊するため、ひいては「制海権」を確保するため。
なのだが、貴方が一体いつの時代の”戦艦”を指しているのかで答えは違ってくる。

ただ、いつの時代でも、「より強力な武装」「より強靭な防御力」を追求すると、
兵器は大きくでかくなる。
戦艦という兵器のジャンルはそれが極端に現われたジャンルだと言える。
(119:608)
第二次大戦以前は戦艦はまぎれもなく主力艦でしたからね。
それまでは戦艦でしか戦艦を沈められないと考えられていたが、
第二次世界大戦にはいり、他の兵器も進化し強力になってくると
戦艦以外でも戦艦を撃沈できるようになった。
だから高くて金がかさむ戦艦なんて誰も造らないし、使わなくなった。
(119:611)
太平洋戦域では、マレー沖海戦から。
大西洋戦域では、一応最後まで神通力を保っている。

第二次大戦以降、戦艦ってのが形だけのものになってることから、うすうすはわかる気がするのですが、
第二次大戦あたりで戦艦ってほとんど無用の長物になっているのでしょうかね?
まさか敵陣に艦砲射撃するためとか、輸送船団守るためだけに戦艦があるわけはないですよね。
海軍とは、正にその為に存在している。
(119:612)
第1次大戦以降、戦艦は「より遠くの敵を」「より正確にで」「より高い攻撃力で」攻撃し、
そして「そのように発展してきた敵の攻撃に耐えられる」ということを目指し、
恐竜的とすら言われるまでに発展した。

その代償として非常に金のかかるものになってしまい、上記の要求事項のうち
「より遠くの敵を」「より正確に」「より高い攻撃力で」ということが空母とそれに搭載される
空母艦載機で戦艦よりずっと安価に実現できるようになると、途端に存在意義を失ってしまった。

艦砲射撃も船団護衛も、空母艦載機にやらせたほうがずっと効率的で安価であり、
「作ってしまったので仕方なく」使い道を見つけた、というのは否めない。

ただ、太平洋と違い天候の悪い北大西洋では航空機が使えない局面が多々有ったし、
単位時間あたりでの破壊力は同時代の航空機に比べると勝っていたので、
それなりに「主力」として使うことができていた(少なくとも欧州では

      • だがそれも、核爆弾の登場で「どうやっても飛行機に勝てない」攻撃力しか持てない
ことになってしまい、戦艦の存在意義は(少なくとも純軍事的には)完全に失われた。

第二次大戦以降、戦艦が形だけの「海軍の象徴」となったのは、つまりそういうこと。
(119:615)
戦艦は船を攻撃するためだけでなく
沿岸の敵地上部隊に向かって艦砲射撃で支援を行ったり
といったことができるので無用の長物ではないかと。

空母の出現やらミサイルの発達やらなんやらで、戦艦をわざわざ作るくらいなら
他の艦種を作った方がいいということになりましたとさ。
(119:616)
海軍の目的は自国の海上輸送を安全にすること
戦艦や航空部隊を使って敵艦を沈めるのはその手段にすぎません
(119:617)
まあ大井篤の「海上護衛戦」でも読んでみればわかるよ。
(119:619)

仮に大和・長門あたりが、海面の状態の良い海上で静止して、距離の判明している固定目標に向けて主砲を斉射した場合、

だいたいどの程度の精度で命中させる事が出来たのでしょうか?
(目標のサイズは平均的な戦艦サイズ、距離は交戦想定距離と仮定する)
だいたい最大射程で敵主力戦艦の全長内に弾が落ちるように造ってある
書名は忘れたが去年出た大和の新書に簡単な解説があったゾ
(120:688)
だいたい10%前半 猛訓練して20%ぐらい
(120:689)
距離の判明している固定目標

距離が判明してるんなら初弾から多分50%以上の確率で当たるでしょうね。それが
難しいから色々苦労しているわけですが。

公算射法とか散布界とかいう言葉を調べてみるといいかもしれません。
(120:691)
実戦では色々な要素が加わるので基本的にもっと低くなりますがね。
例えばサマール島沖では、栗田艦隊が疲労や誤認が原因で
恐ろしく低い命中率(1%未満?)しかあげていません。
(120:693)
相手が動いていたら距離がわかっていても5%を大きく割り込むと思うが。
こちらがわも回避行動を取りながらの射撃になるしなー。
(120:694)

ドレッドノート以前の戦艦と、それ以後の戦艦では何が変わったのでしょうか

高速性を重視し、主機にはじめて蒸気タービンを使用したこと
従来は主砲と副砲の混載があたりまえだったものが、遠距離砲撃を想定して
(約7.000~9.000m)単一口径の主砲に統一し、門数を増やしたこと
(一部の国では副砲は残された)
対魚雷水中防御を重視したこと
(120:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)
  • 単一口径(しかも大口径)の砲を多数搭載する形式に変わった
(以前はいろんな口径の砲を組み合わせていた)。
  • 主砲を中心線上に配置し、左右方向には全門発射可能になった。
  • 蒸気タービンの採用にともない、速度が上がった。

よくイメージする戦艦像ができたのがここからで、いわゆる大艦巨砲主義が
始まり、また高速戦艦(巡洋戦艦)もドレッドノートの延長線上で登場した。
(120:939)
①大型の砲を収めた砲塔を中心線上に配置し、左舷、右舷どちらにも振り向けられる構造にした。
②中間砲を廃止し、主砲の口径を統一し、大口径の主砲をなるべく多数搭載する事により、同一データ
 使用による砲撃が可能になった。
③蒸気タービンの採用による速度性能の向上(21kt以上)。
特に②の項目が重要で、それまでの砲撃は比較的近距離においての直接照準の砲撃で、
個々の砲が個別に照準して行う方式が主流だったのが、方位盤を使用した遠距離における
同一データを使用した一斉射撃が可能になり、砲撃距離が格段に伸びた事でした。
これは何を意味するかと言えば、前ド級戦艦が何隻いようと、ド級戦艦1隻いれば、
一太刀も浴びせる事も出来ずにワンサイドで撃破されてしまう、と言う事なのです(程度問題があるでしょうが)。
たとえ接近戦に持ち込もうとしても、今度は③の優速性を行かして逃げ切られてしまいます。
このように、ドレットノートが就役した事により、ド級戦艦に対抗出来る戦艦は、ド級戦艦意外には無くなり、
前ド級戦艦をいくら保有していても戦略的意味が薄くなった為、“画期的”と言われた訳です。

まあ、私が“重要”と言ったのは、各砲が夫々直接照準射撃で射ち合っていたのが、方位盤射撃による
間接照準射撃に移行した事による砲戦距離の伸長であって、それまで6,000m程度だったのがジュットランド
海戦なんかでは2万mにまで一挙に増大した事なのですが。
下手をすると、前ド級戦艦は、ド級戦艦の陰を見ただけで、何も出来ずに撃破されてしまう事も有り得る訳で。
(120:凄腕蒲田の三等兵。 ◆UkUFfcwWIs)
①大型の砲を収めた砲塔を中心線上に配置し、
左舷、右舷どちらにも振り向けられる構造にした。

よく、こう表現されるが、
ドレットノート以前の時代にもこういう艦は存在したわけだが。

ドレットノート以前の艦は、三笠を見れば分かるように、
副砲の類は舷側にずらっと並べる方式だった。
これじゃ効率が悪いというんで、これをやめて主砲の数を増やし、
その主砲は中心線上に置いて、左右どちらにも撃てるようにした。

それが941で言っている(2)

つまり、(1)と(2)はワンセットなので、(2)が重要、というわけではない。
(120:943)
もっと簡単に言うと、日露戦争の三笠が連装の30センチ砲を2基から
直後の時期にドレッドノートはより高速で連装の30センチ砲を5基搭載し登場した
(120:948)

航空母艦と航空機が発達しなければ、大艦巨砲主義が行く所まで行って

大和を一回り二廻りほど強力になったものが、大量に保有される方向に進む」のか、
「数ではなく単艦を大艦巨砲主義でひたすら巨大化させる」方向に行ったのか
戦艦は
1)相手より強い火力
2)相手より厚い装甲
3)相手より速い速力
が必要とされるので、ほっておけば際限なく巨大化する。
ただしそのままでは建造競争に参加した国が潰れてしまうので、適当なところで軍縮条約を結んでブレーキをかけた。
条約切れになり、あるいは戦争がはじまれば建艦競争に突入するが、
第二次大戦では空母が主役となったため非常識な超巨大戦艦は作られることなく終わった。
ただし計画だけなら以下のような物がある。

日本海軍が大和級の次に考えていた超大和級が基準排水量64,000t、連装50.8cm砲×3=6門。
ただしこれは既存の大和級の艦型をそのまま流用しようとしたもの。

米海軍が計画していたモンタナ級が基準排水量60,500t、三連装40.6cm砲×4=12門。

ドイツ海軍が研究のため設計研究をしていたH44級が基準排水量122,047t、2連装50.8cm砲×4=8門
(これがレッドサンで播磨と戦ったフォン・ヒンデンブルクの元ネタ)

国力のない日本は排水量に比して強力な武装を志向し、アメリカはバランスの取れたものを望んだ。
ドイツは研究だけだが、武装に見合った生残性を求めた。

常識的な線(これでも化け物ぞろいだが)ではこんなとこ。
大正時代に日本海軍の金田中佐の提唱した500,000t戦艦(40cm砲100門!)なんてトンデモ艦もあるが、
これは国力や建艦能力を度外視した化け物なので。
(123:299)
兵器をつくるには生産設備が必要だし、多量の資源や労働力を要する。
したがってその国がどれだけの国力を持っているかで、建造しうる戦艦の性能や大きさは違う。
またその国が何を重視するか(速力か?武装か?装甲か?etc)でも設計思想は異なってくる。
その他にも諸々の状況(平時か?戦時か?、たよりになる同盟国はあるのか?ないのか?etc)も影響を及ぼす。

そこを無視してどのくらい大きな戦艦が作られるかなどという質問はあまり意味がない。
(123:301)
WWⅠの段階で、イギリスはすでに次の戦艦の砲体系として1インチ砲を決定していました。
である以上日米が追随するのは確実で、そのままなら1920年初頭には18インチ戦艦が誕生していたことになります。

無条約時代に入ってからでは日本が51cm砲(50.8cmではありません。日本はメートル法準拠なので正51cmです)
搭載を決定していますね。
この戦艦には8万5000トン説があります。
1944年度スタートとされる⑥計画ではさらに大型の戦艦が建造されたかも
(主砲は51cmでしょうが門数増が図られた可能性があります)。
(123:ゆうか ◆9a1boPv5wk)



戦艦・巡洋艦が敵艦と砲戦を行う際には、一門でも多くの砲があった方が有利と思うのですが、搭載している高角砲も敵艦に対して発砲するものなんでしょうか?

届く状況で尚且つ他に適当な目標が無ければ射撃する。
第三次ソロモン海戦の野戦ではワシントンやダコダが相当数の副砲弾を当てている。
また日本側も相当数の副砲弾をぶち当てている。
(377:705)

なんで軍艦の司令部って艦橋に置くんですか?

巨砲時代から今まで、もっとも弾丸が命中しやすいような気がしますが…司令部が吹き飛んだらや指揮が取れないのでは?

「視る」ことが最良の情報収集手段だから。
だからより遠くまで見通せるよう、高い艦橋が造られる。
この傾向は電子兵装が=レーダーが発達するまでは変わらないよ。

あと少々誤解してるけど、砲戦時は司令塔という施設の中で指揮を取る。
この司令塔は主砲塔と同等か、あるいはそれ以上の重防御が施されている。

後部には副司令部になる施設も予備に用意されてるし、そもそも軍艦の艦橋ってのは決して占有面積大きくない。
君の主観ほど命中しやすいわけじゃないんだよ。
(368:664)

戦艦の場合、司令官クラスは戦闘中は艦橋の根元にある「司令塔」と呼ばれる分厚い装甲に囲まれた中に篭る。
ここは戦艦の中でも最も装甲が厚い部分の一つ。

ただしやはり周りがよく見えなくなるので、ここに入ることを嫌がる人もいた。
かの東郷平八郎は「危ないですから司令塔に入ってください」という部下の言を
「あそこは周りがよく見えんから嫌じゃ」と退けて、断片飛び交う露天艦橋で戦闘指揮を執った。
でも東郷平八郎は全く無傷で、司令塔の方が直撃弾を食らってしまったというオチが。

第2次大戦から現在ではCIC(戦闘指揮所)というものが作られ、これは大概船体の中にあり艦橋部にはない。
(368:667)

第二次大戦以前の戦艦などには射撃指揮所がありますよね?そこに直撃弾があったなどで、統一的な射撃が不可能になった時、個々の砲は独自に射撃を出来たのでしょうか?

高角砲や、機銃、極めて近い距離での水平射撃とかならわかりますけど、例えば戦艦の主砲のような大口径砲など、
甲板上から見えないような遠くまで飛んで行くような射程の場合、どうしていたのでしょうか?レーダー射撃も不能に陥った場合などです。

まず、後部マストや後部艦橋の上に予備の射撃指揮所があり、前檣楼の射撃指揮所が機能を失ったときはそこから指揮できる。
また、主砲にも測距儀が付いており、砲側でも射撃できる。
ただし、一番遠くまで照準できるのは前檣楼の射撃指揮所であり、また、レーダーが付いているのも前檣楼なので、
予備や砲側では精度や射程は極端に落ちる。なので他の方も言っているように、退避するのが得策。
(481:334)

戦艦の主砲について、1門あたりの破壊力の指標として口径×口径長は妥当でしょうか?

大和 45口径×46センチ=2070
アイオワ 55口径×40センチ=2000
よって両者の主砲の威力は大差なし?

【460mmL45】
距離20000m 垂直貫通厚556mm 水平貫通厚167mm
距離30000m 垂直貫通厚417mm 水平貫通厚231mm

【406mmL50】
距離20000m 垂直貫通厚457mm 水平貫通厚127mm
距離30000m 垂直貫通厚350mm 水平貫通厚200mm
(歴史群像 日米最強戦艦大和VSアイオワ)

純粋な破壊力だけなら大和の方に分があると言って差し支えないと思う。
(491:426)

白旗をあげるように、戦艦が「降伏」するようなことができるのでしょうか?

日露戦争の日本海海戦において戦艦の洋上降伏がありました。

降伏を意味する信号旗と白旗を揚げた。

ついでに言うと日露戦争の時の有名なエピソードとして、ロシア艦が白端を掲げたが東郷平八郎は射撃継続を命令。
参謀(かの有名な秋山真之)が「あの艦は白旗を掲げていますよ!」って言ったら東郷平八郎は
「まだ煙突から煙が出ておる。旗艦を停止しなければ降伏とは言えん」と答えたって話が。
(創作だという説もある)
(362:761-772)

この船体側面についている斜めの棒の役割は何ですか?

当時の戦艦では魚雷防護用の金属製の網(防雷網)が展開できるようになっていました.
このパイプ(アーム)は防雷網展張用の桿です.
スクリューに絡んだり,移動や展開が容易でないため,WW1以降では撤去されました.
(505:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)

こちらにも解説あり
http://virus.okwave.jp/qa4393769.html

第二次大戦の戦艦の運用コストってどれくらいだったのでしょうか?

戦前の日本海軍の戦艦の維持費は、1年に約3~400万円だったそうです。
(356:眠い人 ◆gQikaJHtf2)

現代において戦艦が見直されているって本当ですか?

艦艇からの対地攻撃の役割を再評価する動きは一部にある
米のズムウォルト級とか
持続性というj観点からは、未だに艦砲射撃に勝るものはない
(520:263)
両用戦用に火力の再評価は行われているが、制海戦力および火力支援用途としての
戦艦は評価の対象にすらなっていない。
(520:293)

主砲の発射は設計上も縦(進行方向)に向けて撃ったりは考えられていないのでしょうか?

よくwikipediaなどに飾ってある記録写真では主砲を横(舷側方向)に向けて撃っています。
その方が、艦首側、艦尾側両方の砲がいっぺんに使える、というのは誰でも思うのですが。
0時方向への発砲を考慮した設計で有名な戦艦だと、英国のキングジョージ5世級が挙げられます。
この艦の要求性能には、
「艦首方向へ仰角をかけずに主砲の発砲が可能」というものがあります。
このために同級の前甲板は平坦でシアーが殆ど無く凌波性が余り良くありません。
それと、正面方向に向けて発砲している写真は恐らく探せば出てくるかと。
Webではチトわかりませんが、世界の艦船誌増刊「近代戦艦史」には、
艦首方向へ向けて大仰角で発砲するイタリア戦艦「ヴィットリオ・ヴェネト」級の
四番艦「ローマ」の写真が掲載されています。
(352:358)

大戦前辺りに決められていた日英米の戦艦、重巡の射撃開始距離を教えてください。

また、艦砲の有効射程は最大射程の何割、というような目安のようなものはあったんでしょうか?
英国海軍の場合、13.5in砲の命中率は発射弾数171発で、命中率67%、12in砲で、発射弾数227発
で、45%だそうです。
精度に関しては、14,075mで平均差距離58.3m、平均左右差5.7m、11,945mで平均距離差84.0m、
平均左右差2.5m、9,235mで、平均距離差28.0m、平均左右差2.0mです。
ちなみに、12インチ砲では、5,486mで貫通装甲板の厚さは354mm、8230mになると280mmになります。
(343:眠い人 ◆gQikaJHtf2)

戦艦(に限らず?)は砲撃の際に艦橋の窓ガラスを下げるらしいけど、砲撃の爆音は大丈夫だったんですか?

爆風の影響も気になります
ネルソン級は全主砲を後方に向けて発射すると艦橋のガラスが割れたそうだが。

3番主砲を後方に向け仰角をかけて発砲すると、艦橋に対する爆風の影響が激烈で、
以後英海軍は主砲の前部集中配置を試みなかった。
 『世界の艦船増刊 イギリス戦艦史』ネルソン級
(343:524,527)

戦艦の中にコルクを大量につめたら不沈戦艦になるんでしょうか?

実際に似たようなことを意図してドラム缶をいっぱい積んだ艦は存在する。
ドイツが機雷原突破用に、あるいは日本が戦後直後掃海確認用に作ったのがそういうの。
普通の時に転がらないように、浸水したときに勝手に浮遊しないようにするのが結構面倒だったらしい。
結局、「燃料タンクにしといたほうがよくね?」というのが経験則からの結論の模様。
(343:735)

20世紀初頭あたりに民間で戦艦クラスの大口径砲を製造できた会社はどんなところがあるのでしょうか?

英国だと、Vickers-Armstrong(両社が別会社と数えた場合は2社)、ROF、Beardmore。
米国は、Bethlehem-Steel辺りかな。
日本だと、日本製鋼所。
ドイツはKrupp。
イタリアだと、AnsaldoとOTO。
フランスだと、Schneider。
二重帝国だと、Skoda辺りだったか、と。
(342:眠い人 ◆gQikaJHtf2)

戦艦の主砲を大口径の無反動砲にしてはダメなんでしょうか?

戦艦の主砲というものは、ものすごく乱暴に言えば砲弾をできるだけ
遠くに飛ばす為に有ります。
無反動砲はその構造上発射エネルギーの半分が無駄になりますので
同様の距離を飛ばす為にはもっと大きな砲が必要になります。
また発射時のブラストを処理するのに後方に広大なスペースが必要に
なります、重量とスペースの問題から船に積むのは向いていません。

無反動砲は反動を逃がす機構が付いているから砲弾の初速がどうしても落ちる。
その為、運動エネルギー弾を用いるには不適。
HEAT弾を用いたとしても浸水防止の為の多層構造の水上艦相手には効果が薄い。
よって無意味。
(341:335,336)

戦艦の射撃訓練のやり方

日本海軍は訓練時に戦艦などの艦砲の砲穴から小銃を発射して測定?していませんでしたっけ?
戦艦の砲弾は高いし、むやみに撃つと砲身の寿命が縮んじゃうので、
通常訓練には「外トウ(字が出ない)砲」という演習専用の砲を使った。
これは主砲の砲身の上に装着する、空砲発射専用の砲(砲というよりは
発火装置のついた短い筒)。

通常の演習はこれを使って「撃ったつもり」として訓練し、実際に当ったか
どうかは蓄積されたデータを元にサイコロ振って卓上計算して出した。

なので「命中率とか、実戦で本当にこの数字になるのか?」というのは
疑問視するむきもあった。

なおバカボカ戦艦に実弾射撃させられるような海軍はどこにもなかったので、
どこも普通「艦隊の射撃訓練」というとこんなものだった。

ついでに言うと、戦車砲や対戦車砲用に閉鎖機を開けた砲尾にはめ込んで使う、
小銃弾使用の訓練火器、というのもあった。
これは今でも「戦車砲の上に機銃を乗っけて普段はこれで訓練射撃」という方法と
してイスラエルなんかでは使われてる。
こちらの方は、ある程度の距離までなら機銃の弾道と戦車砲の弾道はほぼ一致してる
ので、実戦に即したデータが出せる。
(340:578)
日露戦争の時の内筒(正字だと「月」へんに「唐」)砲射撃のことじゃないですかねー。
いちいち大口径砲で訓練をすると砲弾も消費するし砲身も摩滅するので、こういう方法を採っていました。
フランス起源の訓練法で公算射撃が一般化するまでは普通の訓練法だったかと。
(340:579)

大戦以後、アメリカに残った最後の戦艦・アイオワ級を運用するために80年代ぐらいまで砲術科みたいな戦艦専門の学科がアナポリスとかにあったんですか?

アイオワ復活の際は、倉庫にしまいこまれて埃かぶったマニュアルと、
かつてのベテラン乗員を引っ張り出してやっつけで教育しました。
このエピソードで大体想像できるでしょ?
(340:902)

戦艦について、総じて出力が戦艦<巡洋戦艦なのはどういった理由からなんでしょうか?

巡洋戦艦は高速性能のためでも、戦艦は低出力である必要がないというか。
4万馬力の戦艦より8万馬力の戦艦造ったほうが走攻防と有利になるやんて思ってしまうんです。
大出力の機関は必然的に大きく重くなる、水に浮かべる以上その重量をペイする為に船体も大きくなり
また戦艦である以上その防御の為の装甲重量も増え更に大きくなる。
戦艦の速力は造機技術の進歩と供にアップしたのであって、別に低速に甘んじてたわけではない、
当時の技術で走、攻、防のバランスを取ったうえで可能な限りの速力を出している。
巡洋艦が高出力機関を搭載できるのは排水量に対して防御重量のパーセンテージが低くてその分
機関重量に割ける為。
(575:665)

ワシントン軍縮条約期の戦艦ついて質問なんですが、代艦は16インチ、35000トンまで建造可能なんでしょうか?

それとも14インチ、35000トンまで建造可能なんでしょうか?
主砲口径は16インチ、排水量は基準35,000トンまで。
ただし、艦齢が20年以下の艦を退役、除籍して代艦を建造することはできない。
(583:203)
前者が正解。
フランスやイタリアはその制限に従ってます。
後に第二次ロンドン条約が米英仏間で締結され、ここで新主力艦は14インチ、35000トンと規定されましたが
日本の新戦艦の情報が提供されなかったためにエスカレータ条項が適用され16インチ、45000トンに拡大。
(583:ゆうか ◆u8WC078ef5ch)
日本では金剛代艦が計画されたと聞いておりますが、英米では同様に代艦計画された艦はあったのでしょうか?
アメリカならノースカロライナ級、イギリスならKg・ジョージV級が>204で挙げられている
制限に従って構想されていたものにほとんど同じ。
ノースカロライナ級は制限の変更に伴って主砲だけ16インチに変更し、Kg・ジョージV級は
設計変更が間に合わずほぼそのまま建造されたので14インチのまま。
制限変更に基礎設計から対応したものとしてアメリカはサウスダコタ級を、イギリスは
第2次ロンドン条約のエスカレーター条項に基づいて後に「ライオン級」の名で呼ばれる
新型戦艦を開発した。
(583:209)

戦艦は砲撃しつつ、対空戦闘も同時に行う場合、砲撃をする度に露天甲板の機銃員達は爆風でふっとばされるんでは?

射撃前に退避させるんで
ちなみに武蔵はそれを忘れて兵員をぶっ飛ばした
対艦戦闘が発令された段階で機銃員は艦内退避、高角砲のみで応戦ですけど。
(333:540,546)
射撃のたびに警報を出すので、爆風の影響を受けそうな人員はその間艦内や遮蔽物の影に退避する。
ガラスについては割れるのを覚悟で撃ったり、爆風の影響が及ぶような角度での射撃を禁止したり。
(680:684)

戦艦の主砲は発射後に薬夾をどうしているのですか?

大口径の砲では薬莢を使わない。
弾体を装填後、火薬の詰まったどでかい袋を装填。
それに着火させて、砲弾を発射する。
(330:127)

戦艦をかく座させれば、有効な陸上砲台になるの?

そもそも、動けなくなった艦艇は空襲の良い的でして、いくら沈まないとはいえ
戦闘不能にさせられるのは間違いないです。ってか、水上艦艇からの砲撃で
処分される可能性も大きいですし。

また、かく座も場所を選ばないと、船体の傾きで揚弾機が使えなくなって砲撃が不能になります。
この角度も結構シビアです。

擱坐した戦艦は確かに水平爆撃のいい目標
缶室に損害があれば電気も供給出来ないし
したがって、砲塔の水圧機も動かなくなる。
(327:168,178)

今『男達の大和』って映画見たんだけど、その頃の戦艦の役割ってなんなの?

駆逐艦による夜戦攻撃により消耗した敵艦隊を撃破することが任務
(自衛隊板初質スレ45:予備海士長 ◆0J1td6g0Ec)

戦艦は沿岸砲と撃ち合っても勝ち目が少ないの?

WW2時代の水上艦は、しっかり隠掩蔽された地上砲台は天敵といってもいい。
基本的に当時の軍艦は沿岸砲には非常に弱いです。軍艦は揺れる水面に砲を据え付けているようなもので、
陸上にしっかりとすえつけられた沿岸砲と比べ、命中率が圧倒的に不利だからです。
真正面から撃ちあえばまず勝てません。
実例として太平洋戦争のテニアン島攻防戦にて、2門の6インチ砲しか持たない日本軍が、
戦艦コロラドと駆逐艦ノーマン・スコットを退けたりしています。
戦艦コロラドは上部機関に22発も直撃を受け、43人の死者を出して撤退しました。
沿岸砲台は巧妙に偽装もされますし、鉄筋コンクリートで本格的に作られた砲台は、
直撃でもしない限り破壊は無理です。命中率が不利な中では、
そういった相手に直撃弾を送ることは非常に困難なのです。
(創作質問55:121)

第二次世界大戦後には、イタリアやソ連、フランスは戦艦を練習艦にしましたが、海軍のシンボルとして艦隊旗艦等として使用はできなかったんですか?

平時の艦隊旗艦として使うには、運用コストが高すぎるからな
第2次大戦後半以降重要性を増した、通信・電子機器の能力は新造艦に劣り、
改造にかかるコストも高い
結局、一線任務に戦艦を使う時代は過ぎ去っていたんだよ
(俺初質スレ431:242)

パナマックスは32mなのに米戦艦が33mなのは何故ですか

アメリカの戦艦で最大のものは艦幅32.98m。

パナマ運河を通行できる艦の最大幅は32.3mとされているが、これは
ある程度の余裕を見ているから。
実際には33.00mまでは閘門を通せる。
ただし、幅ギリギリの艦を通す場合は厳密に位置を調節した上、通常の
何分の一の超低速で牽引して通過させる。

平時に商業船舶でそんなことをしていたら渋滞が起きるので、軍艦以外には
そんなギリギリの通行はしない。

尚アイオワ級は何回か閘門通過中に艦体を”擦った”ことがある。
(318:245)

Wikipedeiaに載ってる「超々弩級戦艦」 という分類は正しいの?

ありゃ変な分類したがる天然記念物な研究者がいるなあくらいに思えばそれでいいです。
三野さんだったか誰だったか、確かにそういう分類をした文献を目にしたことはあるんですけどね、
三野さんは口径×砲身長=威力数とか、妙な指標を手前勝手に決める悪癖があるんで困りもの。
確かに一見わかりやすい指標で、初心者を引き込むには向いているのかもしれないけどね、
内実は限りなく誤りに近いからなあ・・・

まあともかく、あの「超々」とか「超々々」ってのは、確かにそう分類してる文献が存在するので一応残してありますが
完璧に例外です。削れるもんなら削りたい記述ですがWikiのシステム上出典がある記述はそう簡単に削れないわけで。

どなたかがド級艦をキリスト生誕に例えてますが、まさに適当な比喩ですね。
海外でも、そして国内のほとんどの研究者も、弩級を基準に
  • 前弩級
  • 準弩級(これは使わない人もいます)
  • 弩級
  • 超弩級
の四分類です。
そこに前弩級以前の装甲艦と、超弩級以後の高速戦艦や新戦艦(これは世界の艦船がよく使う分類)が加わりますが
超々弩級なんてヘンな分類使う研究者は多分片手で(おそらく一人か二人です)数えられます。
(622:ゆうかin職場 ◆u8WC078ef5ch)

戦艦の艦内に核兵器を搭載して起爆させたら、戦艦自体はどうなるのでしょうか?

某漫画で、「戦艦大和の艦内に原爆を仕込んで(以下省略」というものがあったのですが
実用化された中でもっとも小さな核弾頭はTNT換算で10t相当ですから、1トン爆弾を20発同時に
爆発させた程度の威力(爆薬充填量とトリトナール→TNT換算後)になります。
これはビスマルクの砲撃によって弾薬庫が誘爆し、大爆発して轟沈した戦艦フッドの弾薬庫内の
爆薬量、112トンに比べると遙かに少なく、戦艦フッドにしても完全に沈没するまで4分かかっています。
112トンすべてが爆発したどうかは不明ですが、超小型の核弾頭の場合、おそらく致命的な
ダメージにはなるでしょうが、一瞬で消えることはなく、瞬間的にまっぷたつになることも考えにくいでしょう。
「内部から膨張して破裂」という感じでしょうね。

逆に、一般的な戦略核弾頭、例えばW88では350kt、つまりTNT350,000tで火球直径(320m)も
艦体のサイズを越えますから、艦は一瞬で完全にプラズマ化して蒸発すると考えられます。
(654:728)

何でドイツの戦艦には魚雷発射管がついてるに、日本の戦艦には付いてないの?

あと爆雷も付けるべきだったのでは?日本の場合は何でも付けるのが普通ですよね?
ついてたよ。日本海軍では役に立たないから廃止した。
米戦艦と巨砲でドツキあうための艦に、危険な爆発物の固まりをヴァイタルパート外に
大量搭載するのは愚か。

酸素魚雷なら「届くことは届く」が、戦艦主砲の砲戦距離で使用したら命中はほとんど
期待出来んのは明らか。魚雷は高いんだ。家が数軒建つ。

艦艇とは、艦隊の中で果たす役割があって、その能力が規定される。
単艦で出撃するなんて考えないのがまともな海軍の考え方。
(293:922)

戦艦の主砲の斉射は反動も大きいと思いますが、艦が移動したりしますか?

戦艦は主砲の発射の反動に耐えるため、あれだけ馬鹿でかい船体を備えているわけで。
大重量によって安定させてるわけです。

明治の頃、日本が建造したいわゆる「三景艦」は、比較的小型の船体に、
32センチ砲を無理矢理搭載したため、発砲の反動で船の進路が変わったという伝説が残ってます。

日清戦争の時日本は当時の戦艦の半分の排水量の艦に、戦艦並みの主砲1門を搭載する松島、橋立、厳島(通称三景艦)を作った。
これで清の定遠、鎮遠に対抗しようとしたんだけど、いざ主砲を撃ってみたら反動で船体がぐらぐら揺れてまともに再照準できなかった。
ということで戦艦の船体がでかいのにはそれなりのメリットがある。
(283:197-215)

艦船のBCとBBの違いを教えてください。どっちも戦艦じゃないんですか?

米軍の艦種記号には無いわなBC。巡洋戦艦は米軍では巡洋艦の最上
級って扱いだから、1920年の規定だとCCと言う事になる。結局、該当
するフネは計画だけに終わったけど。第二次大戦末期に建造されたアラ
スカ級はCB。

 同じ時期にモニター艦についてBMと決めてるから、日本式の巡洋戦
艦に米式の艦種記号を付けるならBCって所だろう。

 戦闘に勝つ為に必要な攻撃力と対応した装甲を優先してるのがバトル
シップ。 元来は巡洋艦から発達していって、相手を追い掛け回す為に
必要な速力を優先して設計してあるのがバトルクルーザー。
(55:889)

イギリスのネルソン、フランスのダンケルク、リシュリューのような主砲前部集中搭載した戦艦はまともに砲戦ができたのですか?

進路はともかく、相応の影響はあります。
ビスマルク追撃戦でロドネーは自艦の主砲斉射で艦橋に相当なダメージを受けてます。

とにかく、主砲塔を前方集中させた艦は
後方射界に制限が設けられておりまして、その制限を破ると相応にダメージを受ける、ということ。
(56:ゆうか ◆9a1boPv5wk)
ロドニー、甲板もかなりの被害で漏水が酷かったらしい。
甲板下でも隔壁等多数箇所に亀裂が入っていたとのこと。
修理したボストンの船渠によると。
(56:23)

第二次大戦時のドイツ戦艦って大雑把な迷彩模様みたいなの施してますよね?

定期的に出てきますがあれは迷彩です。プリンツオイゲンとビスマルクの場合
プリンツオイゲンは長く見せるようにビスマルクは短く見せるように迷彩されていました。
実際大きく見えたプリンツオイゲンの方が先に砲撃されています。
艦船の迷彩は結構多いですよ。
(57:96)

国産初の戦艦はいつ作られたのですか?

国産初の戦艦は1910年竣工の「薩摩」
起工直後にドレットノートが竣工してしまったため、完成を待たずに
一気に陳腐化してしまった不運艦。
その後、1912年に拡大発展型の「河内」級をするも、これも準弩級艦だった。
国産初の(超)弩級艦は1915年竣工の「扶桑」級
巡航戦艦では1906年に「筑波」級が竣工している。
(ただしこの時は装甲巡洋艦として分類されていた)
(61:297)

戦艦の砲身の長さはもっと長く出来なかったのでしょうか?

長くすると重量が増え、しかも砲身がしなります。
製造にもコストがかかるようになり、あえて通常より長くするメリットは
そうそうありません。よってそんな無駄なことはやりません。
(62:349)
列車砲がよく活用されたドイツの例で見ると、多くが艦砲とか沿岸砲を転用して列車砲を作っていました。
そのまま使用することもありますし、砲身長を延長することもあります。
例えば、20.3cmK(E)列車砲は重巡「ヒッパー」クラスの砲身を転用したもの、
24cmK(E)列車砲ブルーノは旧式海軍砲の24cm/L35砲を転用したもの、などです。
もちろん新規設計のほうを使ったものもあります。
その中で、21cmK12(E)列車砲は砲身が長すぎ(砲身長33.3m)て下にたわむため、外葬式の支策を補強用に
砲身に沿って装備しています。
また、この砲は長砲身のわりに軽量に作られたので連続発射時90発で砲身寿命が尽きてしまうものでした。

要するに何がいいたいのかと言えば、口径長は列車砲もそう極端には違わんということです。
例外は有りますが。
あと、艦船は艦の重量バランスの問題があるのでそうそう長くはできんという点もあります。
(いわゆるトップヘビーになってしまう)
試算では、50口径になると45口径の砲(160t)の約20%重量が増えてしまうそうですから。

列車砲はドイツのほかにフランス、イギリス、日本などでも使用されていますが、資料が乏しかったので
ドイツにのみ言及しましたw
(62:407)
コストと技術の許す範囲で、より長く、を目指します。
ですから技術だけから言えばもっと延長できるケースは結構あります。
大和の46cm砲も50口径が検討対象に挙がってます。
(62:ゆうか ◆9a1boPv5wk)

戦艦の定義は?

「全てのフネに対して水上戦闘で勝利する事を目的としたフネ」
かな。航続力も速力も「必要な最低限」で火力と装甲に特化したフネだな。

 ご存知の通り、グーで殴りあうより、パー(航空機)(潜水艦)を使う方が効率が良い事が証明されたので、
流行んなくなった。今時の水上戦闘艦は対潜と対空が主任務。
(63:81)

二次世界大戦後戦艦の存在意義は失われていきますが、戦後の各国の戦艦はどのような戦力と位置付けられたのですか?

イギリスもフランスも戦勝国とはいえ経済はずたぼろになった。
だからでかくて維持費もかかり、多数の乗員を乗せなければならない戦艦を戦後次々と退役させた。
そんななかでイギリスは建造を進めていたヴァンガードを戦後一年も経ってから完成させている。
英海軍最後の戦艦として艦隊旗艦やNATO旗艦などを務めたが14年後の1960年には退役させている。
フランスも戦後ジャンバールを1950年に完成させているが、こちらも1970年に退役。
なおジャンバールは戦時中完成間近に独軍侵攻で北アフリカに脱出、ヴィシー政府に所属してカサブランカで連合軍と戦っている。
どちらも意地で持っていたようなもんだが、戦後はほとんど使い道がなかった。

アメリカでさえアイオワ級以外の戦艦は若干の例外を除いて、ほとんどが戦後すぐに退役させている。
なかには完成後たった4年の寿命しかなかったものもある。
(146:108)
他に戦後、戦艦を保有したのは、米英仏に加え、ソ連、イタリア、トルコ、アルゼンチン、
ブラジル、チリです。

ソ連は、帝政ロシアで建造した弩級艦2隻、英国からR級戦艦を貸与され、その代替に、
イタリアから賠償としてCavour級を賠償として、更にフィンランドから賠償として海防戦艦
Ilmarinen級を受け取っておりましたが、スターリン死後、ゴルシコフ構想が頓挫し、戦艦を
中核に据えることは無くなりました。
このため、帝政ロシアの艦は1956~57年に除籍、イタリアからの賠償艦は、1955年に爆沈、
フィンランドからの賠償艦も1960年までに除籍されています。(英国からのR級はイタリアの
と交代で返還)

イタリアは、Cavour級1隻をソ連に賠償として引渡し、Littorio級2隻は英国と米国に賠償艦と
して引渡されますが、これらは当地で解体され、Doria級2隻が残りました。
これらは指揮通信機能が、他の艦より勝っていたために、イタリア艦隊の旗艦として長らく
使われましたが、維持費がかかるために、1956年に除籍されています。

トルコはギリシャに対する対抗上、旧帝政ドイツの巡洋戦艦を後生大事に持っていますが、
機械的故障が頻発し、晩年は訓練艦として使用されました。
それでも、1970年まで保有しています。

中南米はアルゼンチンが前弩級艦1隻、弩級艦2隻を、ブラジルが弩級艦2隻、チリが超弩級艦1隻を
保有していましたが、これは、俗にABC諸国と言われる国々のメンツの保持みたいなモノで、1950年代
に、米国が地域安定のために、ブルックリン級軽巡洋艦を供与すると、いずれもそちらにショー・ザ・
シップの役割を移し、アルゼンチンでは1951年に前弩級艦が、1956年に弩級艦が除籍され、ブラジルも
1951~53年に戦艦を除籍、チリは、それより遅れて、1959年に漸く除籍が完了しました。
余談ながら、チリの戦艦は、日本の徳山で解体されています。
(146:眠い人 ◆gQikaJHtf2)

リシュリュー、ダンケルクのような連装砲塔を結合した四連装砲塔と、KGVの様な正四連装砲塔のメリットとデメリットを教えて下さい

四連装砲塔に関しては、連装砲塔に比べると重量が軽減でき、従って重心を低く保つことが出来ます。

フランスの四連装砲塔は、連装砲の結合になるので、英国のそれより更に軽く出来、重心を上げることなく、
浮いた重量は防禦に回せます。
しかしながら、反面、連装砲の結合ですから、敵の砲弾を砲塔に喰らい、それが命中した場合は、砲塔の
半分の門数が使用不能となってしまいます。

英国のものについては、その裏返しになりますが、被害極限という効果は期待できます。
しかし、防禦を重視したためか、重量軽減については、旋回部重量が1,575tと、Nelsonの40.6cm砲塔より
重くなってしまっており、重量軽減については、余り効果があった訳では無さそうです。
(ちなみに、フランスのRichelieuの場合は、旋回部重量が1,497tですが、Brittanyの連装砲塔の旋回部
重量は1,130tで、門数辺りの重量は約3分の2になっています。)
(204:眠い人 ◆gQikaJHtf2)

戦後の戦艦ですが、通信設備の充実を生かした通信専門艦やその防御力をいかしての艦隊旗艦として生き残れなかったんでしょうか?

米国では、アイオワ級の戦艦「ケンタッキー」が正にその任務で改造され掛けたのですが、
結局、空母改造の方が中の機器スペースが多く取れる事、アンテナをより多く立てられる事、
旗艦や通信艦は艦の性能がそんなに必要では無い事であるとされ、中止されてしまいました。
また、米海軍は、旗艦として使うのであれば、余り目立たない方を好んだみたいで、結局、
巡洋艦改造で旗艦を作る様にしています。

なお、英国の場合は地中海艦隊旗艦として「ヴァンガード」を用いていますし、フランスも
「ジャン・バール」を同様に旗艦任務に就けています。
(710:眠い人 ◆gQikaJHtf2)

アイオワ級が空母や巡洋艦みたいに大量生産されなかったのは何で?

アメリカだったらこっちも大量生産しそうだと思ったんだけど
戦艦って主砲と装甲を作るのに無茶苦茶手間がかかる。巨大な鋼鉄のインゴットから成型しなきゃいかんからね
特にこのための設備、超大型プレス機は膨大な費用が掛かる大掛かりな設備で、アメリカと言えど数は限られている
大和建造に使った室蘭の1万トンプレス機は60年も使い回していたって言えば、どれだけ貴重かわかるだろう
結果、ここが建造時のボトルネックになる。ほとんど入れ物だけ作ればいい空母とかとは違うのよ

ただ、ドレッドノートみたいに砲と装甲を余所からパクってこれるなら、もっと沢山作れただろうけどね
(719:779)

主砲を前方に集中できる、ネルソン型の戦艦が流行らなかったのは何故ですか?

結局は主砲塔を前後にそれぞれ二基づつ、もしくは大和アイオワ型のデザインが主流になっていますね。
  • 艦全体の重量バランスが偏る(前が重くなる)ので、設計が面倒
  • 機関部のレイアウトの自由度が失われる
  • 被弾に弱い(主砲と弾薬庫が集中するから)
  • 主砲斉射時の爆風が強力になるので、対策が大変
  • 後ろに撃てない(これは大した問題ではないとはされたが
と、他にもいろんな問題が生じ、「メリットが少ないのにデメリットが山盛り」ということで
流行らなかった。
イギリスはこの方式にかなりの期待を賭けていた(ネルソン級の拡大型も計画した)が、結局
「ダメぽこれ」という結論になったようで、その後の設計案は普通に戻ってる。
(728:170)

WW2時代の戦艦の大砲は敵戦艦に当たるの?

当たりもしないものに多大な費用かけて、戦艦を作るわけがないだろう、という話だなw

戦艦同士の長距離砲戦というのは
十数~数十キロ先の敵艦に対し曲射弾道で行うもので、たとえば戦車戦のように
一撃必中を目指して直接標準で平射する訳じゃなく、敵艦の未来位置を計算して
敵艦を挟差して主砲の散布界内に納め、発射した複数の主砲弾の内の何発かが
確率的に当たればいいというものだよ。
(俺初質スレ434:962)
第3次ソロモン海海戦で、ワシントンと霧島が夜間に8400ヤードで射ち合って当ててるよ。
(俺初質スレ434:966)
測距儀という距離を測るステレオ式の巨大な光学機器が使われたし、
WW2ではレーダー測距も行われた。
(俺初質スレ434:971)

戦艦て、いろいろな国で作っても似てくるものなんでしょうか?

だいぶ特徴が違うと思うが・・・
大和は46cm砲と対46cm防御を備えた中速艦
サウスダコタは16インチ砲と対16インチ防御を備えた中速艦
アイオワはサウスダコタの武装を長砲身16インチに変更し速度を大幅強化した艦

あと日米で副砲に対する態度も違うし、やはり設計思想は国により異なる
(俺初質スレ2050:48)

戦艦の多連装砲塔ですが砲撃開始時に最初に撃つのは右砲とか左砲とか3連装なら中央の砲とか決まりはあるのでしょうか?

特に決まりはないし、その辺りは砲術長に一任される。
適当に撃つ事もあれば、演習時から即応が早い砲塔の班を把握してて選択したりする事も。

ちなみに厳密に言うと、3連装砲塔で一斉射でも「同時」に発射される事は厳密にはない。
同時に発射すると、互いの砲口からの衝撃波同士でお互いの弾道に悪影響を与えるので、遅延装置
というものがついてて、コンマ数秒程度差があって発射される。

何十基も砲塔があるわけじゃないし、主砲を撃つ段階になってる戦闘なら数発だけで終わる事は稀なんで
言うほど厳密に発射数をカウントして、全ての砲身の摩耗が均一になるようにしてもあんま意味ない気がするが。
(俺初質スレ50501:572)


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