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初心者女性のためのSR購入ガイド

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divadiva

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このページは、

  • 免許取り立てホヤホヤで初めてバイクを買う
  • しかもSRに乗りたい

という女性に贈る、実体験に基づいた購入ガイドです。

実際に私の相方(女性)をSR乗りとして育成していくなかでつちかった内容ですので、想定や希望的観測などはいっさい含まれません。もちろん、ここに書かれた内容が全てではありませんし、あてはまらないこともあるでしょう。でも、一つの経験、ノウハウとしてここにしたためたいと思います。

ちなみに、相方さんの免許をゲットするまでとSR購入後の苦悩の日々については、彼女のブログをどうぞ。また、相方さんを育成する苦悩の日々については、私のブログをどうぞ。

また、質問などがありましたら、画面右の「管理人へ連絡」から遠慮無くください!

意外に多い、SRに乗りたい女性たち

私の相方さんが普通二輪の教習に通い始めたある日、軽く聞いてみました。「ねぇ、免許とれたら、何に乗りたい?」その質問への回答は、「うーん、よく分からないけど、本屋さんでカタログみたいな本をパラパラめくって、いいな!って思ったのは、ヤマハのSRとSRXかな。」

「えっ?」ちょっと以外。SRは何となく分かる。でもSRXって渋すぎない?まぁSRXはともかく、SRに惹かれる女性は多いようです。彼女の話を聞いていると、教習所で出会う女性でSRに興味がある人はかなり多いのです。おそらくほぼ全員が「SRに興味がある」というくらいの勢いです。

理由はやはりそのデザインにあるのでしょう。美しく流麗なデザイン。威圧感のない、誰でも受け入れてくれそうな、やさしい雰囲気。何よりオシャレ!

とは言いつつ、SRのことを知れば知るほど「本当にSRでダイジョウブなんだろうか?」という不安を抱える女性も多いのです。下記では、そういうSRに興味のある悩める女性たちに向けた、購入ガイドを記したいと思います。

初心者のバイク選び

さて巷には「バイク購入ガイド」なるものがたくさん売られていますが、私から言えることは、まずはデザインで選べ! ということです。これがもしベテランライダーであれば、とりあえず試乗しましょう、カタログ買いは止めましょう、と言うのですが、初心者は試乗する必要はありません。だって、試乗したって善し悪しなんてわかんないでしょ(バカにしているのではありません。私だって昔はそうでした。)?

初めてバイクを買う女性なのに、「6,000rpmからの2次曲線的加速がステキ!」とか「フロント回りの剛性感がいいわね」とか「マスの集中感があって車体が軽く感じるわ」などと試乗インプレッションをする人っています?いませんよね!(笑)

そう、わかんないですよ。初めてでは。バイクにまたがったとしても、あんまりわからないはず。多少、足つきがどうのこうの、くらいは感想持てたとしてもね。なので、とりあえずあなたの感性にピッタリとあうデザインのバイクを候補にしましょう。

さて、初めてバイクを買う女性の悩みで一番多い問題は、ズバリ、足つきと車重でしょう。これについてはバイクショップの展示車でまたがってみたり、軽く押し引きしてみて、購入後のイメージを持ってください。でも不安ですよね?きっと。まず足つきについてですが、これは慣れたらほとんど気にする必要のない悩みだと私は思うのですが、最近は女性用に車高を低くするキットを組み込んで販売してくれるショップもありますので、多少は軽減されます。また、車重ですが、実際にはガソリンが入りますので、展示車よりも重くなります。まぁでもこれも慣れです。とは言いつつ、やはり私は女性に重いバイクは勧めません。男だったら「慣れろ」と軽く言い放ちますが、女性の非力さは我々男性には所詮理解できるものではありません。実際、ZZR1100(250kgくらい)でフェリーに乗って北海道ツーリングに出かけた小柄な女性が、フェリーが北海道に到着してゲートが開いて「さぁ!」という瞬間に立ちゴケし、足をZZRに挟まれて骨折、北海道ツーリング終了、という話も聞いたことがあります。もちろん世の中には男性でも避けたい重いバイクを軽々と扱う女性もたくさんいらっしゃいますが、一般的に言ってそれは少数派。「好きならクリアできるよ」と軽く言い放ったりしません。私は。

具体的な数値であげると、乾燥重量(ガソリンやオイルなどが入っていない状態)で150kg程度までの車両をおすすめします。

百年の恋も・・・という言葉もあるように、いくら購入前に好き好き状態でもあまりにも思い通りにならないバイクには乗らなくなるのです。

強力でデカいバイクもいいですが、あなたの思い通りに走ってくれる憎めないヤツ、そんなバイクを検討してみてはいかがでしょうか?

あらためてSRですが

さて、SRの美しさにやられてしまった、貴女。おそらく次のようなお悩みをお持ちのことでしょう。

  • セルが無く、キック始動オンリーなところが心配

ホンダのCB400SSはセル付きです。車重も価格も構成もほぼ同じ。ただし足つきはSRの方がいいしなぁ。。

そうです。必ず悩むのです。SRかCB-SSか。確かにセルは安心です。特に乗り始めは女性の場合、エンストの嵐になりがちです。想像してみてください。大きな交差点の右折レーンでエンスト。渋滞路で半クラの嵐・・・。バイクで遠出をするようになると、クラッチ操作の大変さがわかります。朝はいいですよ、元気だから。夕方になるとヘトヘト、特に握力のない女性がクラッチを操作し続けるのは想像以上に大変です。そんなときに限って、道は混むのです。そうすると、ただ停止しているだけなのにエンストし始めます。手が疲れてくると知らない間にクラッチレバーの握りがゆるみ、エンストしてしまうのです。もちろんニュートラルに入れれば問題ないのですが、知ってます?SRって、ニュートラル入れにくい車種なんですよ。これってSRXでも同じですけど、昔からそうなんです。慣れてくると、ニュートラルに入れるテクニックをいろいろ身につけてきますのでいいですが、初心者にはなかなか難しい面もあります。さらに疲れてくるとキック始動もつらくなる。。
なので、もしCB-SSでもいいかな、と思っているなら、迷わずCB-SSをオススメします。

じゃSRにどうしても乗りたい人はあきらめるのか?

いや、そうではありません。キックは慣れです。ですが、キックで苦しむ可能性もあるということを理解しておいてください。

なので、まずはショップに行って、キックの練習をお願いしてみましょう。できれば、お近くのYSP店(ヤマハ車専門の販売店)がいいでしょう。やはりヤマハ車専門ショップの方はヤマハ車に愛がありますし、あなたがキックを克服してSRに乗ることを全力でサポートしてくれるはず。(逆にサポートしてくれない店では、いくら価格が安くても買わない方がいいです)

そこでだいたい30分から1時間くらい練習してみてください。練習の末、3〜5回でコンスタントにかかるようになったら、もう無問題。SR買っちゃってください!

もしそれでもぜんぜんエンジンがかからないなら・・・。

たぶん、購入後も苦労します。少なくともしばらくは。あなたには常時サポートしてくれる人はいますか?それならなんとかなります。そうでなければ、、何があってもSRと歩み続ける覚悟を持つか、あるいはSRの遺伝子(?)を持つ別のバイクも検討してみましょう!

SRファミリーたち

よくよく見てみれば、SR以外にも選択肢はあるものです。下記の3台は、いずれもSRの遺伝子を継ぐものたち。あなたに最適な1台はどれだ?

キックなんて覚悟の上!「SR400」
SRはホントに手間がかかるんです。キック始動だし、プラグはかぶるし(笑)、ニュートラルには入りにくいし・・・うーん、面倒!でも、SRにはバイクの基本が詰まっています。最新のバイクでは決して手に入れられないものが、ゲッチュできるのです。しかも現行車だよ。それにあの美しすぎるデザインは何にもかえがたいのです。
SRに乗るなら、ウェアも上品な街スタイルで。最近は特に女性向きにシンプルできれいめ系なジャケットも出てきていますので、優雅に表参道や青山近辺に乗り付けろ!(ホントにやったら即駐禁)

セルが付いてて、スポーツもできる!「SRX400/600(セル)」
SRは欲しいけど、やっぱセルがないと不安。かといってホンダは趣味じゃない。って、そんなあなたにSRX。デザインはSRと同じく麗し系。しかも走りもなかなか。いちおうセパレート型のハンドルなので、初心者にはちょっとつらいところもあるけど。タイヤも選択肢あるよ。
もともとはSRの後継として世に出てきたSRX。でも気が付いたら、SRXが先に消え去った。あはは。
SRXには1型から4型まであり排気量も400と600があります。(250もありましたが、デザインはまったく異なります)。3型まではキックオンリーで、デザインも上の写真とはまったく異なります。私が所有しているのは2型ですが、詳しくはSRX-6ころころを見てください。さて、ここでおすすめするのはフルモデルチェンジをした4型です。デザインの良さはそのままに、セルが付き、タイヤもラジアル化。スポーツ走行性能が大幅に高められました。車重も軽いですし、これなら初心者も安心。
実は私の初めてのバイクが、SRX400の4型でした!

一番普通でフレンドリー。「SRV250」

デザインは上品なSR系。でも250ccで、Vツインのエンジン。当然、セル始動。2気筒だから、エンジン回してもスムーズです。それに中古車、距離は意外と走ってるけど、丁寧に扱われている車両が多いみたい。みんな愛を持ってSRVと付き合っているんだね!

そして私のおすすめ

で、いろいろ書いてきましたが、ここにきて私がおすすめするのは、ズバリ、セロー250!

なぜかって?

それはSRに手こずるMy嫁が喜んで試乗していたから。SRに乗るのがおっくうになってしまった彼女に、久しぶりにバイクの楽しさを感じさせてくれたのがセローなのだ。バックミラーに写る彼女もどことなく自信があるように見え、実際、SRよりもスムーズに、自由に、楽しく、そして速く走っていた。

SRみたいなゴージャス感はないけど、やっぱバイクは楽しまないと!(もちろんSRもいいバイクだよ。でも、女性だとやはりつらいケースがあるのが現実。)

セローの良い点。

まず軽い車体。立ちゴケしそうになっても、セローなら女性でも耐えられる。次になんといってもセル。信号待ちで、あるいは右折レーンで、エンストの恐怖におびえることなどありません。その安心感が心理的な余裕を生み出します。

え?車高が高い?いえいえ。一度試乗してみてください。サスが柔らかいから、乗ったら沈み込みます。シート形状含め、トータルでは足つきはSRよりよく感じると思いますよ!

「あー、やっぱり見た目だけで選ぶんじゃなかったかなぁ。。」彼女の言葉です。

でも!再度言いますが、SRはいいバイクだよ!

そして・・・結末は

2008年8月9日。嫁はSRをドナドナし、'08 セローを納車しました。走行100kmの中古車です。フェンダーに多少の傷はありますが、新車とたいして変わりません。
IMGP0379
ここ1、2ヶ月まったくSRに乗っていなかった嫁は、下取り当日にSRで初の立ちゴケをするという、ありがちですがかなり凹む事をしてしまい、私も「大丈夫かな・・・」と心配していましたが、セローに乗り換えた途端、見違えるようにまともに運転し始めました。もちろん、まだフラついたり、スピードが出せなかったり、危ないなぁという場面は多々見られますが、これまでのことを考えれば、普通に走っています。エンストもしなくなりました。
私も落ち着いた気持ちで併走できるようになり、ようやく、楽しいバイクライフがスタートできた気分です。

嫁本人も、低速の扱いやすさのおかげでエンストする気がしない、と言ってますし、やはり車体の軽さもメリットとして大きいですね。バイクに乗りたい!という気持ちが復活し、セローをかわいがっています。

今思えば、購入前にキックでエンジンをかける練習をしてもまったく上達しなかった時点で、やめておくべきだったのでしょう。ただ、短期間でしたが、最新バイクではなかなか得られないバイクの基本を勉強することもできました。無意味ではなかったと思います。でももし、これでバイクを降りることになっていたら、と思うと・・・。

初心者女性のためのページでこんなことを書くのもなんなんですが、SRって、どっちかというとベテランのためのバイクじゃないかしら?今でこそSRには若者のカスタムベース車的なイメージがありますが、アレ、たぶん大人のバイクだよ。ノーマルSRの良さなんか、ベテランにしか感じ取れない気がするのです・・・。(あ、もちろん初心者でもOKなんだよ!(^ ^;)


それにしても、SR、いいバイクだったなぁ〜。
(正直、私自身がSRを生涯最後のバイクにしてもいいんじゃないか?と一瞬思ってしまったのはここだけの話である)


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