韓国南極観測船計画


▼2007釜山国際海洋祭で展示された国産南極観測船の模型

「アリオン号」は韓国第二南極観測基地支援用に計画された韓国国産砕氷船。韓進重工業に発注され、現在釜山の影島造船所で建造中。2009年9月に浸水予定。「アリオン号」の全長は110m、全幅19m、排水量は6,950トンで、日本の新南極観測船「しらせ」のほぼ半分。船首は高張力鋼で作られ、鋭角な吃水線下船首で氷の上の乗り上げ、押し分けるようにして砕氷する。効率よく砕氷できるよう、船体を左右に傾斜させるヒーリングタンクも装備する予定。厚さ1mまでの氷海なら時速3~4ノットの速度で連続砕氷航行する事ができる。6,800馬力のエンジンを2基搭載しており、スクシューは360度自在に回転するポッド式。2基の補助推進器も装備される。乗員は85名。中型ヘリコプター1機の搭載が可能。建造予算は約1,000億ウォンで、2008年完成、2009年の就役を目指す。現在韓国は砕氷船を保有しておらず、南極の観測基地への人員物資輸送は他国の船舶と航空機を使って行っている。韓国は2009年から第2南極観測基地の建設を開始する予定で、それに合わせて砕氷船を建造する事になった。なお運用は海軍ではなく海洋研究院が行う。

【2009.06.12追記】
韓進重工業の釜山影島造船所で建造が進められていた韓国初の砕氷研究船「アリオン号」が、11日進水した。国土海洋部の極地研究所の発注により1,030億ウォンを投じて建造された「アリオン号」は、仕上げ作業を経て今年9月末に引き渡される予定。砕氷能力を確認する試験の後、2010年から本格的な運用が始まる。「アリオン号」は60余りの最先端技術を誇り、研究能力は世界最高レベルと評価されているようだが、その大きさは日本の新南極観測船「しらせ」のほぼ半分でしかない。
(朝鮮日報)

▼南極観測船の完成予想CG

【参考資料】
朝鮮日報


2009-06-13 14:38:51 (Sat)

最終更新:2009年06月13日 14:38