▼K200A1
■K200A1性能緒元
重量 |
13.2t |
全長 |
5.486m |
全幅 |
2.846m |
全高 |
2.518m |
エンジン |
MAN D2848MT 液冷ターボチャージド・ディーゼル 350hp |
最高速度 |
74km/h(浮航時7km/h) |
航続距離 |
480km |
武装 |
12.7mm重機関銃×1 |
|
7.62mm機関銃×1 |
装甲 |
|
乗員 |
3+9名 |
■K200性能緒元
重量 |
12.9t |
全長 |
5.486m |
全幅 |
2.846m |
全高 |
2.518m |
エンジン |
MAN D2848M 液冷ディーゼル 280hp |
最高速度 |
74km/h(浮航時7km/h) |
航続距離 |
480km |
武装 |
12.7mm重機関銃×1 |
|
7.62mm機関銃×1 |
装甲 |
|
乗員 |
3+9名 |
KIFV(K200)はKorean Infantry Fighting Vehicle(韓国型歩兵戦闘車)の略称で、アメリカのFMC社(ユナイテッド・ディフェンス社)が自主開発したAIFVを原型に、韓国独自の改良を加えた装甲兵員輸送車。1981年にそれまで韓国軍が使用してきた古いM113装甲兵員輸送車に替わる新しいAPCの要求が出され、大宇重工業による開発が始まった。1985年から大宇重工業によって生産が開始され、K200と命名され1986年から第26機甲旅団を始めとする各部隊への配備が行なわれた。K200は1998年までにバリエーション車輌を含めて2,000輌余りが生産され、韓国陸軍の主力兵員輸送車として現在も使用されている。既に最初の生産から20年以上経っているが、今後もう暫くは韓国軍機械化部隊の足として使用され続けるだろう。なおK200はマレーシア陸軍にも採用され、1993~1995年の間に111輌が輸出された。
K200の車体は防弾アルミ製の全溶接構造で、前面下部と側面全体にスペースド・ラミネート式の増加装甲がボルト止めされている。この増加装甲の内部にはポリウレタン・フォームが充填されており、水上浮航時に浮力を増大する役割も担っている。車内配置は前部左側に操縦席、右側に機関室、中央部に車長と銃手が位置し、後部には兵員室がある。エンジンはドイツMAN社製のD2848T 8気筒ディーゼルで、変速機には前進7段、後進7段のイギリス・セルフチェンジングギア社製T300半自動変速機が搭載されている。また履帯により最大6km/hで水上浮航することもできる。 主武装は銃手用キューポラに搭載された防盾付きの12.7mm重機関銃のみだが、車長用キューポラに7.62mm機関銃を装着する事もできる。また車体前面にあるトリムベーンの上部には6基の発煙弾発射器が装備されている。兵員室は側面が斜めに削りこまれており、左右に各2基のガン・ポートとペリスコープが備えられている。乗車定員はAIFVの6名から9名に増加しているが、原型の外装式燃料タンクは車内に収容されている。上面には角型のハッチがあり、ハッチ両側には機関銃用のマウント、後方には後方視察用のペリスコープが2基ある。車体後部には緊急用の小扉と2基のガン・ポートを持つ油圧式の乗降用ランプが備えられている。K200は朝鮮半島の厳しい冬における運用試験をパスしたほか、インドネシアで熱帯気候下の動作テストを繰り返し行い、72時間の連続走行テストなども行われ、軍幹部を満足させる結果を出した。
K200A1は1994年に大宇重工業によって開発された改良型で、エンジンにターボ・チャージャーが付加され最大出力が350hpとなったこと、アメリカ・アリソン社製のX200-5K自動変速機の搭載により前進4段、後進1段となった事が主な改良点である。この改良は既存のK200にも実施されている。またイラクに派遣されたK200A1の一部にはバードケージ型のスラット装甲が取り付けられた。
▼K200A1の後部。ランプドアを展開し、側面のガンポートを開いている。
▼トリムベーンを展開した浮航状態で岸に上がる第11歩兵師団のK200A1。
▼入念に偽装を施したK200A1
▼白い網で車体を偽装したK200A1
▼K200A1の兵員室内部
▼ガンポートからの射撃体勢
▼銃を突き出したガンポート。上部にペリスコープが見える。
【参考資料】
戦車名鑑-現用編-(後藤仁、伊吹竜太郎、真出好一/株式会社コーエー)
ほか
2009-05-09 23:54:42 (Sat)
最終更新:2009年05月09日 23:54