K55 155mm自走榴弾砲(M109A2)



性能緒元
重量 24.95t
全長 9.129m
全幅 3.15m
全高 3.279m
エンジン 8V-71T 液冷ディーゼル 405hp
最高速度 56.33km/h
航続距離 354km
武装 M185 33口径155mm榴弾砲×1(36発)
  12.7mm重機関銃×1(500発)
射程 24km
装甲 31.75mm(最大)
乗員 6名

M109自走榴弾砲は1952年1月のワシントンの会議において提案された156mm自走榴弾砲がルーツで、1953年5月にT198として開発される事が決定し、1954年3月にはモックアップが完成した。しかし並行して開発されていたT195と車体、砲塔を共通化してコストを削減し、既存の砲との弾薬共用の見地から155mm砲を搭載する事になった。これにより開発は仕切り直され、試作車はT195と同じデトロイト戦車工廠の手で製作され1959年2月に完成した。その後、足回りの改良やディーゼル・エンジンへの変更が行われ、1961年12月からゼネラルモーターズ・キャディラック自動車部門で生産が開始された。1962年7月にはM109として制式化され、1963年12月からはクライスラー社に生産は移行し、1969年までに2111輌が完成した。その後射程の延長を図って主砲を33口径の長砲身としたM109A1に発展し、既存のM109を改造する一方で、新たにM109A1Bとして新規生産も行われている。さらに新型砲架の導入や弾庫の大型化などを図ったM109A2が823輌生産され、2000輌以上のA1やA1BがA2規格に改造されM109A3と改称された。M109シリーズはアメリカ軍以外にも西側各国で採用され、現在も使用され続けているベストセラー自走砲となった。

韓国では三星航空宇宙工業(SAA)が韓国国内生産の主契約社としてライセンス生産を行い、1997年までに1040輌が完成した。K55は陸軍と海兵隊の機械化師団の砲兵大隊に広く配備されている。韓国で生産されたM109はK55(M109A2K)と呼ばれている。GPS(Global Positioning System:全地球測位システム)などの航法システムの装備や火器管制システムのソフトウェアの近代化を行うK55の改修計画があったが、予算の都合で行われていないようだ。K55をベースにしたK77と呼ばれる砲兵指揮車輌も開発されている。2007年2月の国防省の発表によれば、K55専用の弾薬補給車輌の開発を行うという。開発は2008年から2010年まで3年かけて行われ、開発費は160億ウォンになる見込み。開発が無事終了すれば2011年から2020年にかけて1兆4,000億ウォンを投じて520輌を生産する予定。

▼2008年の建国60周年記念パレードで更新する第6軍団所属のK55
▼射撃するK55
▼偽装網で覆われた射撃陣地に弾薬補給用のトラックと共に進入したK55
▼米海軍の揚陸艦に搭載される韓国海兵隊所属のK55

【参考資料】
戦車名鑑-現用編-(後藤仁、伊吹竜太郎、真出好一/株式会社コーエー)
連合ニュース
朝鮮日報
PowerCorea

【関連項目】
K77装甲砲兵指揮車


2009-05-13 00:00:32 (Wed)

最終更新:2009年05月13日 00:00