RQ-101無人偵察機「隼」



性能緒元
重量 250kg
全長 4.8m
全幅 6.4m
全高  
エンジン  
巡航速度 130km/h
作戦行動半径 180km
ペイロード 45kg
操縦要員 2名

RQ-101「隼(ソンゴルメ)」は韓国初の国産UAV(Unmanned Air Vehicle:無人航空機)で、ADD(Agency for Defense Development:国防科学研究所)とKAI(Korea Aerospace Industries:韓国航空宇宙産業)が1993年から開発を進めてきた。韓国陸軍は2004年12月に同機を受領完了しており、各軍団の空中偵察中隊に配備され、軍事境界線の偵察監視任務と砲兵の観測任務を行っている。韓国国防省はこのUAVを師団・旅団級の部隊にも配備を進める計画で、2008年から本格的な実験に入る。

RQ-101は翼幅6.4m、重量250kg、ペイロードは45kg。巡航速度は130km/hで、作戦半径は約180km。発進は基本的に滑走路などの平坦地から行なうが、適地が無い場合はトラックに装備されたカタパルトで射出可能。着陸には600~700mの空き地が必要である。機体の操縦は目視圏内専門の操縦士と遠隔操作専門の操縦士の2名で行う。機体下面に180度回転するセンサーが装着されており、リアルタイムに映像を送ってくる。外見は韓国軍が以前導入したイスラエルIAI社製のRQ-2パイオニアUAVによく似ている。RQ-101の誘導・遠隔操縦システムの一部はアメリカから輸入していたが、韓国国内のUKONシステム社が国産化に成功したため(2007年1月発表)、今後はUKON社のものが使用されるだろう。

韓国の連合ニュースによれば、RQ-101は着陸時の制動性に問題があるため頻繁に滑走路から外れて大破する事故を起こしているという(2005~2006年で3件)。このため陸軍はこのUAVに着艦フックのような鉤爪を取り付け、滑走路にロープを張ってそれを引っ掛けることで、短距離で確実に着陸できるようにする装置の国内開発を決定した。

【2008.01.31追記】
2008年1月31日午前7時30分頃、京畿道抱川で陸軍第5軍団のRQ-101が訓練飛行中に墜落した。機体は民間の工場を掠めて落ち炎上したが、人的被害は無かった。

▼トラックのカタパルト上で発進状態にあるRQ-101
▼降着装置は簡易な構造だ
▼機体後部のプロペラ
▼機体下面に装備する光学センサーターレット
▼作戦地までは分解されトラックに積載されて運ばれる

▼RQ-101動画(滑走路からの発進、カタパルト射出、着陸、無線によるコントロールの様子など)

【参考資料】
News from Daedeok Valley KOREA
PowerCorea
Kojii.net
Jane's Defence Weekly
朝鮮日報
連合ニュース


2009-05-13 00:37:46 (Wed)

最終更新:2009年05月13日 00:37