鏡像化モデルの作成


PMDエディタには「鏡像化モデル」を作成する機能があります。一般的な3DCGモデリングツールと同様に、まるで鏡に反射させたかのように左右が反転したモデルデータを生成します。

通常、既に完成しているモデルデータ(PMDデータ)は正しい向きで作成されているため、あまり利用することはない機能ではありますが、あえて逆に生成したい場合や、作成したPMDデータの向きが(3DCGツールの座標軸の考え方の違いなどにより)反転して生成された場合などに、この機能を利用することで反転したモデルデータを作成できます。

本ページではPMDエディタを使用して「鏡像化モデル」を作成する基本的な手順と、その際の注意点を紹介します。

  • 【注意】
    • 本ページの内容はPMDモデルの鏡像化の基本的な手順を記載したものです。
      • 記載内容は作業手順を最適化したものではありません。あくまでも参考としてください。
    • PMDエディタの基本的な使い方については、「PMDエディタの使い方」を参照してください。
    • 鏡像化はあくまでもデータ上で反転させるもので、映像の反転、反射ではありません。
      • 鏡像化モデルを利用して作品を制作した場合、意図通りの出力とならない場合があります。
      • 鏡像化モデルを作成する場合には、その特性をよく理解してご利用下さい。

・各種データ(ユーザー自作モデルなど)の取扱いについては、著作権等の権利にご注意願います。
・閲覧者が不快と感じる様なモデルデータの作成、改造はお控えください。

MakeMirrorModel00.png
今回のサンプル (鏡像化済みモデル)



鏡像化するPMDデータの準備


PMD化したいモデルデータを準備します。
PMDエディタで行う鏡像化とは、基本的に以下の作業となります。

  • PMDエディタの鏡像化
    • 各頂点の座標のY軸反転を行う
      • 表情などで利用されるモーフィング座標も反転されます
      • テクスチャが設定されている場合、それらも反転されます。
    • 各ボーン座標のY軸反転を行う
    • 左右ボーンの名称を逆(右の場合は左に)に設定する

となります。ここで重要なポイントは「ボーン名は左右逆に設定される」ことです。


PMDデータの読み込みとボーンの確認


鏡像化の作業は比較的簡単ですが、影響するボーンを事前に確認します。
  • 本ページではMMD標準モデル「亞北ネル」のPMDデータを利用します。

(1) PMD化したいモデルデータをPMDエディタに読み込む
通常通り、PMDエディタにPMDデータを読み込んでください。
※ 図表、省略

(2) PMDデータのボーン/形状を確認する
ボーン名が「左右」となっているデータについては、鏡像化時にボーン名の反転が行われます。
影響範囲を事前に確認しておいてください。
MakeMirrorModel01.png MakeMirrorModel02.png
PMDEditor:ボーンの確認 PMDView:モデル形状の確認
  • 上図では、ネルの特徴である「左髪」に関するボーンを確認しています。
  • また、「左目」「右目」も同様に位置が変わります。
  • ボーンはもちろん、モデルの形状も変化しますので確認します。

(3) 「モデルの鏡像化」のメニューを実行する
PMDView上にある「編集」>「モデルの鏡像化」のメニューを実行します。
実行の確認ダイアログが表示されますので、問題が無ければ「OK」を押し、処理を実行します。
MakeMirrorModel03.png MakeMirrorModel04.png
PMDView:モデルの鏡像化の実行と確認ダイアログ

(4) 鏡像化後のボーン/形状を確認する
前述の説明通り、モデルの形状、ボーンの位置、名称がそれぞれ反転されていますので、想定結果と一致するか確認してください。
MakeMirrorModel05.png MakeMirrorModel06.png
PMDEditor:ボーンの確認 PMDView:モデル形状の確認
  • 上図では、ネルの特徴である「左髪」に関するボーンを確認しています。
  • また、「左目」「右目」も同様に位置が変わります。
  • ボーンはもちろん、モデルの形状も変化しますので確認します。

(5) PMDデータとして保存する
問題が無ければPMDデータとして保存します。上書き保存には十分注意してください。
また、その際には「モデル名称」は「鏡像化モデル」であることが判るように変更しておくと、MMDで作業を行う上で混乱が少なく利用しやすくなります。
※ 図表、省略

MMDによる動作確認


(6) MikuMikuDanceによる動作確認
設定が終了したモデルをMMD上に取り込み、動作の確認を行います。
モデルデータのボーン名が左右反転していますので、操作の際にはご注意下さい。
MakeMirrorModel07.png
MMD上でのモデル確認
  • PMDデータの内容、事前の操作内容によっては正しく表示されない、MMDが落ちる場合がありますのでご注意下さい。


鏡像化モデルの注意点


上記の通り、鏡像化モデルは比較的簡単に作成できます。しかし、一方で鏡像化モデルならではの特徴がありますので、以降にモーション流用時の注意点を記載します。

(7) ボーン名称が異なることでのモーション違いの発生
下図は「初音ミク」のモーションデータを読み込んだ場合です。左右で同じ方向にモーションを行っており、鏡像化モデルであっても、モーションが反転して適用される訳ではないことがわかります。
一方、左右別々にモーションを適用している場合は、それぞれのボーン名に合わせてモーションが設定されますので、モーション上の違いが発生することがあります。鏡像化モデル(右側)の髪の高さが、標準モデル(左側)と一致していません。
MakeMirrorModel08.png
左右髪IKの高さが異なる
左右のモーションを意図的に揃えたい場合には注意が必要です。その場合、元のモデルにデータをMMD上に読み込み、モーションを流し込んだ後、「反転ペースト」により対応できる場合があります。
MakeMirrorModel09.png MakeMirrorModel10.png
元モーションと比較 右髪IKの反転コピー
  • 上図は説明の為適用している例で、実際のモーションとしてみた場合にはこのやり方では違和感が出る場合があります。

(8) 反転コピーの利用
上記 (7) の場合は部分的に「反転コピー」を利用しましたが、全体として反転したモーションを適用させたい場合も同様です。元のモデルデータ(あるいは、反転元となるモデルデータ)をMMD上に読み込み、モーションを流し込んだ後に「反転ペースト」を行います。この場合には、モーションは左右全く逆にコピーされます。
MakeMirrorModel11.png
反転コピーによるモーション流用
  • 見た目上反転していますが、光源の方向が一致しているため、影の出方が異なる(鏡の反射と違う)ことにご注意下さい。


おまけ


アクセサリなどを反転させて用意した場合には、同一のモーションを利用して「なんちゃって鏡」を演出することも可能です。
MakeMirrorModel12.png
全身鏡風の演出を行った例
  • 上記例の場合、鏡を挟んで2体のモデルに同一のモーションを反転コピーしています。
  • 光源の方向が同じため、シェーディングの出方は実際の鏡の場合と異なります。
  • また、影の表示を行った場合も、実際の鏡の場合と異なり、同じ方向に出てしまいます。


関連情報(参考情報)




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