《ギャップ・ストーム》

通常魔法(禁止カード)
自分のライフポイントが相手のライフポイントより1500以上少ない時に発動する事ができる。
フィールド上の魔法・罠カードを全て破壊する。

OCGで禁止指定を喰らった《大嵐》の穴埋めとして登場した魔法カード。

効果そのものは《大嵐》と比べても全く褪色無いが、発動には相手との1500のライフ差が要求されるためデッキや状況を選ぶ。《大嵐》と異なりほぼ全てのデッキで機能するカードとは言いがたいだろう。
具体的にはじっくりと立ち回り少しずつ優位を築いていくタイプのデッキにはこれまでのような最後の追い討ちには使えず投入は少々躊躇われる。逆に序盤を耐えて終盤一気に押しきるタイプのデッキでなら従来通り切り返し・反撃への起点に使えるため必須カード級の一枚となる。

このように性能としては微妙に偏りがあるが、一方でこのカードの実装には環境整備の目的もあったと思われる。
実用に耐えうる性能で《大嵐》の互換となるカードが存在するというだけで現在のブラフでもなんでもとりあえず可能な限りカードを伏せておけばいいという風潮は大分改善されることだろう。

  • 確かにOCG界にも激震が走った挑戦的な改訂であったが、それを考慮してもこのような明らかな代用品を出さなければならかったという点は長い間OCGと別路線を突き進んだ結果生じた歪さと言えるのではないだろうか。
    • 《ブラック・ローズ・ドラゴン》を始め《裁きの龍》《デルタ・クロウ-アンチ・リバース》《剣闘獣ガイザレス》などOCGにて一線級に居るデッキには《大嵐》以外にも相手の防御を切り崩す手段を持ち合わせており、それに合わせた制限改訂に完全に別ゲーの当CGIでは付いて行くのが厳しくなってきているのが現実である。

ver3.59-2において上方修正がなされ、要求されるライフ差が3000から半分の1500まで軽減された。
ライフが互角でも、敢えて下級モンスターの攻撃を一度喰らえば満たせる程度の数値であるため、かなり発動が容易になったと見ていいだろう。
《大嵐》が禁止になったからといって考えなしに初手で何枚ものカードを伏せるプレイに対して、序盤から積極的に発動が狙えるようになったため戦略に与える影響は大きいものがありそうである。

2011年3月の制限改定では、《大嵐》を咲夜制限とする措置を取ったことにより、必然的にお役御免となったこのカードは禁止カードに指定された。

  • 原作・アニメにおいて―
フォーチュン・カップ「不動遊星vs炎城ムクロ戦」にて遊星が使用。アニメではスピードスペルであり発動条件は「自分と相手のスピードカウンターに10個以上の差があること」。

スピードカウンター特化構成のムクロに対し《Sp-シフトダウン》でスピードカウンターを失った遊星が引き当てたカード。
このカードで《スピード・ブースター》の防御を切り崩し《ニトロ・ウォリアー》による勝利へと繋いだ。

超優勢時か超劣勢時しか使えないという非常にピーキーなカード。ライディングデュエルの環境やカードプールなど知る由も無いので一概に評価をつけることは出来ないが、スピードカウンターが最大でも12個までしか溜められないことを考えるとカウンターを増やすにしても減らすにしても専用ギミックは必要不可欠だろう。
ついでにスピードカウンター戦で劣勢時に発動するカードのはずなのに魔法・罠を破壊する、と発動条件と効果が微妙に噛み合っていない。実際のカードにたとえると《封魔一閃》の条件で《ストレートフラッシュ》の効果が発動するようなものである。スピードカウンターとスピードスペル及び罠カードは密接な関係にあるので全くの無意味というわけではないが・・・。



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最終更新:2011年02月22日 09:52