《創造位階》

通常魔法
自分フィールド上に表側表示で存在する、効果テキスト中に「●創造位階:」を持ったモンスター、
または自分のライフポイントが3000以下の場合に効果テキスト中に「●太極:」を持ったモンスター1体を選択して発動する。
選択したモンスターは●創造位階または●太極 に記されたモンスター効果を得る。
墓地に存在するこのカードをゲームから除外する事で、
「自分フィールド上に表側表示で存在する『創造位階』の効果を適用しているモンスターがフィールドから離れる効果を含む効果」
の発動と効果を無効にして破壊する。 



一月第二週パック「Dies irae」で実装された通常魔法。黒円卓の真の力を引き出す事ができる。
黒円卓のモンスターには、モンスター効果の枠に●創造位階 と記された一文が存在する者がいる。それらの効果は通常の場合発揮されないが、このカードを使用する事でその効果が発揮された状態となるのだ。
創造位階の効果は非常に強力なものが多く、発動すれば優位に戦況を進める事が可能だろう。

また、特筆すべきもう一つの効果として、墓地のこのカードを除外する事で、このカードの効果を適用した黒円卓をフィールドから離れさせる効果を無効にして破壊する、というものがある。
破壊する効果を無効にするカードはこれまで様々なものが出たが、フィールドから離れる効果全般を無効に出来るという効果は過去に例が無い。
「破壊は無効に出来るが除外やバウンスには成す術がない」というのはこれまでの耐性持ちモンスターやカウンターカードの半ばお約束として扱われており、《ミスト・ウォーム》や《氷結界の龍 トリシューラ》が万能除去カードとして猛威を振るう一因でもあった。
しかしながらこのカードの効果はそれらに対応しているため、フィールドモンスターを破壊する《聖なるバリア―ミラーフォース》や《ならず者傭兵部隊》といった定番カードに加え、
《強制脱出装置》や《風帝ライザー》といったバウンス効果、《因果切断》や《邪帝ガイウス》ら除外効果に対しても発動できるという非常に万能性の高いカウンターカードとなっている。

第一の効果で黒円卓の真の効果を発揮させ、第二の効果でそれらに対処しようとしてきた相手の除去効果全般を封じる事ができる。
二つの効果は連動しており、黒円卓を扱うデッキならば確実な働きが約束できる強力なサポートカードである。

ただし、この第二の効果の発動は公開情報である墓地からの発動だという点には注意が必要であろう。《サイクロン》などで先に除去されてしまわないというのは利点であるが、相手からすればこのカードが待ち構えている事は明白なので、戦略は立てられやすくなってしまうのだ。《転生の予言》でデッキに戻されてしまう可能性にも注意すべきだろう。

第二の効果は、実質的に発動条件として「このカードを使用した黒円卓が自分フィールドに存在する場合」と指定されているに等しい。
墓地発動ではあるものの、《スキル・サクセサー》などのようにとりあえず墓地に落としておけばいい、というものではない。最低限、一度は通常魔法として使用できなければ何の意味もなくなってしまうので闇雲にこのカードを墓地へ送ればいいというものではない事は覚えておこう。

  • 第二の効果はダメージステップに発動できない点には注意が必要。うっかり戦闘で《ライトロード・ハンター ライコウ》や《ペンギン・ソルジャー》を踏んでしまうと、せっかくのこの第二の効果を活かすことも出来ずに黒円卓モンスターが除去されてしまう。

  • フィールドから離れる効果以外でこのカードに対処しやすいのは裏側守備にする《月の書》コントロールを奪う《エネミーコントローラー》などであろう。どちらも非常に良く見かけるカードであり、特に《月の書》はこのカード第一の効果の発動にチェーンされると創造位階の効果は得られない、得られないので第二の効果を発揮する事も出来ない、守備となり戦闘破壊はされ易くなる、と大変厄介な目に遭わされてしまう。このカードを使用する上で最も注意しなければならないカードの筆頭である。

10月第三週パック「神代桜」で続編のゲームでの別呼称太極を持つカードにも対応された。

  • 原作・アニメにおいて―~
PC用ゲーム「Dies irae」において登場する概念。

強力な呪力のこもった歴史上の道具「聖遺物」を武装化し、超常の力を行使する理論体系を作中でエイヴィヒカイトと呼ぶ。
エイヴィヒカイトは経験を積むことでレベル、つまり位階を上げることが可能である。
この位階(レベル)を示す概念として便宜上、クリスチャン・カバラの四層概念である「活動」「形成」「創造」「流出」が使われる。
位階が上がると聖遺物の形状・効果範囲は変化拡大し、身体能力は爆発的に跳ね上がり、超感覚を得るなど、殺しの手段としてみた場合、位階を上げることには凄まじいメリットがある。
位階が一つ違えば、強さの次元は桁違いになる。
聖槍十三騎士団黒円卓の団員は、ほぼ全員が第三位階「創造」に達している。

活動(Assiah)
初期段階で、聖遺物に振り回されている位階。暴走・自滅の危険性が高い。
生身のまま限定的に契約している聖遺物の特性を使用できる。例えば、刀剣類の聖遺物であれば手を触れずに物を斬り裂ける、といったようなもの。
常人の殺傷には便利だが、戦闘に使えるレベルではない。

形成(Yetzirah)
契約している聖遺物を具現化できる。
五感・霊感が超人化し、高度な破壊と戦闘行為が行えるようになる位階。
また、取り込んだ魂の中に高密度な個体があれば、それを実体化させることも可能になる。

創造(Briah)
いわゆる必殺であり、切り札を獲得する位階。
この位階に達することで、殆どの者は聖遺物の形状が大きく変化する。

流出(Atziluth)
詳細不明。
未だこの位階に達した者はいないとされる。


このカードが示す創造位階はそれぞれの人物の言わば「必殺技」と捉えてもらえば正しいだろう。
エイヴィヒカイトを操る者は、普段は武器を具現化する「形成」段階で戦い、本気を出す場合はこの「創造」位階にまで引き上げる事となる。

創造位階とは、自身の望む世界を作り出す、世界を文字通り「創造」する力と言える。
しかしながら当然それは並大抵の力で行えるものではない。強靭な意志の力が必要とされる。
術者は自らの望む世界を強く描き、自身に対して、あるいは周囲の世界に対して、「そういった世界である」と認識をさせる事によって、その力を強固にする必要がある。
創造位階に達した者同士の戦いは、この「自身への/世界への新たな認識」をどれだけ強く打ち出せるか、という点が勝負を分けるのだ。

術者が望む世界の形は千差万別であるが、大きく分けると、自身の力を世界に広げようという「覇道」、自身そのものの世界を究めようという「求道」という二つのパターンに分類できる。
すなわち「覇道」は周囲の世界の認識を変えるタイプ。「求道」は自身そのものの認識を変えるタイプである。
覇道ならば例えば周囲の世界そのものを吸血鬼の支配する夜とするもの、求道ならば例えば自身そのものを燃え盛る炎とするもの、など。
どちらが優れているというものではなく、創造同士の戦いはこの認識を強くすることが出来る心の強さ、そして能力そのものの相性で決められる。
術者自身の正義や欲望、愛やエゴといった心が生みだす創造の能力同士のぶつかり合いこそが、エイヴィヒカイトを持つ者の戦いの醍醐味であり最も面白いポイントなのである。




FAQ

Q:ダメージステップに第二の効果を使用できますか?~
A:いいえ、ダメージステップには使用できません。~

Q:《リビングデッドの呼び声》を装備してこのカードの効果を適用しているモンスターが存在します。相手に《サイクロン》を発動され《リビングデッドの呼び声》を破壊される場合に《サイクロン》に対し第二の効果を使用できますか?または、《リビングデッドの呼び声》が破壊される事によりそのモンスターが破壊される場合に第二の効果を使用できますか?~
A:いいえ、《サイクロン》にはそのモンスターを破壊する効果は備わっていないので発動できません。また、《リビングデッドの呼び声》が破壊される事による自壊はチェーンブロックを作らないので《リビングデッドの呼び声》による自壊に対し第二の効果を発動することもできません。~

Q:《ディメンション・マジック》に対し第二の効果を使用できますか?
A:いいえ、《ディメンション・マジック》は発動した段階ではモンスターの破壊が確定していないので第二の効果を使用する事はできません。

Q:モンスターを破壊する効果を含む効果を持っているモンスターが、そのモンスターの別の効果を発動させました。この時に第二の効果を使用できますか?
A:いいえ、「効果を含む」とはその効果の処理中に含むという意味であり効果テキストとして持っているという意味ではありません。よって、フィールドから離れさせる効果以外の効果に対して第二の効果を使用する事は出来ません。
最終更新:2012年03月02日 15:55