説明

戦士族の大幅な打点向上を見込める《スケアリー・モンスター》及び類似カードの《イージーチューニング》で強力なエースを作り上げそのエーススペックで相手を圧倒するコンボデッキ。
カードプールの増加に伴い優秀な耐性を持った戦士族が増えたことで打点補強の恩恵が大きくなり一つのデッキとして扱えるだけの制圧力を得た。

概要

《スケアリー・モンスター》の性質上戦士族と恐竜族のハイブリッドという基本構築自体はほぼ固定となる。これら2種族には優秀なチューナーもそれなりに居るため《スケアリー・モンスター》が引けなくてやることがないという状況を避けるためにも二の太刀の《イージーチューニング》も出来れば組み込みたい。

戦士族

主に採用されるのは
  • 強固な耐性を持ったエース候補
  • 腐りづらくいざというときにサブエースにもなれるそれなりに出しやすい高打点
  • チューナー
の3種類。


《SVMS-01E ユニオンフラッグカスタム》
下級モンスターとしてはかなりの耐性を持ちその上単独でも下級アタッカーとして充分な打点を兼ね備える非の打ち所のないカード。平時は使い勝手のいい高打点下級アタッカーとして使い相手のデッキの除去手段を様子見しつつ墓地が肥える中盤以降、このカードの耐性が刺さっているようであれば阿修羅をも凌駕する存在としてフィニッシャーにシフトできる。
ほぼ必須カード。明確なエースが他に居る場合であっても《増援》から呼び込む選択肢として取り敢えず1~2枚は最優先で採用しておきたい。


《波導の勇者 ルカリオ》
耐性範囲は狭めだが取り敢えず《ブラックホール》以外の多くのデッキに採用される除去カード一式と比較的遭遇機会の多い《サンダー・ブレイク》などを止められる上級モンスター。
リリース1体で容易に召喚できる2500打点の耐性持ちという総合力の高さで勝負するカード。特定のエースを活かすためにデッキバランスを崩す必要がないので《SVMS-01E ユニオンフラッグカスタム》と併せてまとまりのあるデッキを作りやすい。


《ナスカ・ドーパント》
比較的緩い条件で召喚できる対象効果全般への耐性持ちアタッカー。地縛神は《終末の騎士》《ダーク・グレファー》などでチューナー共々落としてしまえば良くこのカード自身はフィールドにも依存しないのでその幅広い耐性を活かす打点補強として特化させるだけの価値はある。《SVMS-01E ユニオンフラッグカスタム》とお互いの耐性の穴を埋め合っている点も評価が高い。
特化することが前提だがあまりに特化し過ぎると地縛神を始め墓地肥やし要員や唯一の闇属性下級恐竜族である《エレメント・ザウルス》などデッキ全体の能力を著しく落としてしまいがちなカードまみれになってしまうのが難点。


《E・HERO ネオス》
特に耐性を持つカードではないがとにかく自身の展開手段が豊富なことに加え《スペースザウルス》の展開にも一役買うのでデッキ全体の展開力を底上げできるサポーター兼エースとして使われる。


《M・HERO バソール》《M・HERO ヴェイパー》
最硬クラスの破壊耐性を誇るがその分打点はかなり貧弱な《M・HERO バソール》の弱点を補うことが出来る。とはいえ《セイバーザウルス》を用いたとしてもその打点は2900止まりであり相手にもよるが突破される危険性はむしろ高い。
上位種の《M・HERO ヴェイパー》に繋げたり2枚目以降の《スケアリー・モンスター》《イージーチューニング》を使えば一応この問題は解決できるがミュウツーショック以降単純な破壊耐性だけで完封できる相手というのは大分減っている環境的には逆風でありそこまでする価値があるかといえば微妙。


《E・HERO ワイルドマン》
自身は《スケアリー・モンスター》に対応せず打点も微妙だが耐性自体は非常に優秀なので上述したようなHEROを使うデッキタイプではサポートを共有できる《イージーチューニング》からの無双要員として使われることも。


《大地の騎士ガイアナイト》《X-セイバー ウルベルム》
特に耐性もないがとりあえず召喚手段の多い戦士族シンクロなので序盤の牽制やいざというときに入れておけば活躍する機会は多い。


各種ランク4戦士族エクシーズ
とりあえず出せるという意味ではシンクロ以上に狙いやすい。特に《フォトン・バタフライ・アサシン》は相手の守りを強引に崩して超火力を叩き込めるため相性も良い。
ただしエクシーズ素材は消滅する仕様との兼ね合いから墓地リソースを重視するデッキカラーとは合わないため多用は厳禁。


《No.12 機甲忍者クリムゾン・シャドー》
回数制限つきながら万能破壊耐性持ちのランク5エクシーズ。
このカードを使う場合基本的には【機甲忍者】を軸とした構築となる。もう一体の専用エクシーズである《機甲忍者ブレード・ハート》もこのカード程ではないが強化カードとの相性はいい部類なのが救い。《忍法 竜変化の術》エラッタにより割りきって使えば恐竜族の枚数は最小限で収まる。
召喚条件は若干重いが相性の良さは疑いようもないので《エクシーズ・リボーン》などを絡めた専用デッキではかなりの活躍が期待できる。


《CNo.39 希望皇ホープレイ》
《No.39 希望皇ホープ》が出しやすくなりがちなこのデッキでは同様にこのカードも出せるということになる。このカードを使うメリットとしては《ZW-一角獣皇槍》が腐りにくい三の太刀として組み込める点がある。
耐性効果を持たず実質制限カードなので場持ちは非常に悪いが、幸い《No.39 希望皇ホープ》や《CNo.39 希望皇ホープレイV》と違いエクシーズ素材にはまるで依存しないため《エクシーズ・リボーン》のみならず各種汎用蘇生カードからでも再び戦線復帰できる。
同じくエクシーズ主体のデッキカラーから上述した《No.12 機甲忍者クリムゾン・シャドー》と掛けあわせてエクシーズに特化した構築も有効。


《フォトン・スラッシャー》
単独でも高打点の戦士族でありシンクロ・エクシーズ・アドバンス召喚全ての種として使える。そのデメリットからサブエースとしても適正は低いが各種戦士族サポートを共有しつつこれら展開に繋げられる高性能モンスターとして便利なので採用しておくとデッキの動きにかなり幅ができる。


《復讐の女戦士ローズ》
各種戦士族サポートに対応するレベル4チューナー。手軽に汎用性の高いレベル8シンクロや《H-C エクスカリバー》に繋げられることに加え《イージーチューニング》の種としてもかなり優秀な攻撃力を持つ。
レベル8を前提とした場合戦士族シンクロには繋げられないものの普通に相性のいいレベル8シンクロは複数体存在するため単純な性能の高さまで加味すればそこまで気になるものでもないだろう。


《ネジマキの見習い戦士》
どうしても戦士族シンクロに繋げたいというのであればこちらが有効。各レベルの戦士族シンクロに繋げる能力には非常に優れている他《トゥルース・リインフォース》から呼び出せる一時の壁+《波導の勇者 ルカリオ》のリリース要員にもなることが出来る。
ただし繰り出せるシンクロモンスターの単独性能では《復讐の女戦士ローズ》に大きく劣り《イージーチューニング》による打点補強の値もかなり微妙なので相性が良いかと言えば疑問は残る。


《戦士ラーズ》
デッキロックというデメリットは重いがエース候補の《SVMS-01E ユニオンフラッグカスタム》・展開補助の《フォトン・スラッシャー》・チューナー兼墓地資源の《復讐の女戦士ローズ》など幅広い役割の下級戦士族達が混在するコンボデッキなのでこれらを状況に合わせて呼び込める点は非常に優秀でありその使い勝手は存外良い。
ただしテンポアドバンテージ自体は損ないがちなのであらかじめチューナー・レベル4モンスターを立てて即座にシンクロ及びエクシーズ素材としたり1ターン魔法・罠で守りつつサーチした《復讐の女戦士ローズ》とレベル8シンクロに繋げるなどしてこのカード自身を無駄なく処理できるようにする立ち回りでカバーしたい。



恐竜族

基本的に戦士族程器用というわけではないが《化石調査》の恩恵もありこちらもそれなりに柔軟な構築が可能。
デッキ内の戦士族・恐竜族の比率によって採用されるカードには大きく違いが出る。


《ジュラック・ヴェロー》《ジュラック・モノロフ》
《ジュラック・モノロフ》は《スケアリー・モンスター》《イージーチューニング》に両対応する数少ないモンスターであり自身も《イージーチューニング》の強化対象としての適性は高い。またそれを呼び出すカードである《ジュラック・ヴェロー》も中々の打点と継戦能力があるので各種上位召喚の布石や《スケアリー・モンスター》の種として使い勝手は良い。
恐竜族に器用さを求める場合は鉄板の組み合わせと言える。


《セイバーザウルス》
最高打点の下級恐竜族。序盤から積極的に攻めに参加でき単純に使いやすい一方で《スケアリー・モンスター》の対象として見た場合その打点上昇率によって新たに倒せるようになる仮想敵はあまり居ない。


《ハイパーハンマーヘッド》
超高打点+耐性持ちのコンボエースを突破できるようなふざけた性能のモンスターは大抵エクストラデッキから湧いてくるのでそれらに幅広く対応できるカードとして非常に優秀。
また効果を能動的に使えるのも強みであり単一のエースの戦闘力で圧倒するタイプのデッキコンセプトと相性の悪い戦闘破壊耐性モンスターを処理できる点も有能。破滅的に相性の悪いミュウツーデッキ(強化型)への数少ない対策としてその価値は今尚上昇傾向にある。


《キラーザウルス》
割りかし高い攻撃力と《化石調査》によるサーチ後自身の効果で召喚権・ハンドアドバンテージを使わず即座に墓地に送れるスピードが魅力。
《ジュラシックワールド》影響下では攻撃力2000のリクルーターや攻撃力1800の全体攻撃持ち&バウンス持ち、攻撃力1900のラッシュ要員などかなりのキワモノ集団が誕生する。
マイナー種族の利というべきか《ジュラシックワールド》が相手にタダ乗りされることもほぼ皆無なので下級恐竜族を主体とした構築では影のキーカードと言える程の活躍を見せる。


《スペースザウルス》
《E・HERO ネオス》と組み合わせることで召喚権を使わずアタッカーやシンクロ素材となり展開力を底上げしつつ自然な流れで墓地に送ることが出来る。
逆に《E・HERO ネオス》が居ないことには特に光る要素もないモンスターである点は注意。


《ハイドロゲドン》
墓地に恐竜族を貯めこみたいデッキコンセプトと能動的に同名カードを繰り出せる自身の効果は噛み合っているのだが現環境に於いてはやや単独性能が不足気味。
《ジュラシックワールド》などで補助すれば使い勝手は劇的に向上する。


《俊足のギラザウルス》
レベル3なのがネックだが《化石調査》から一切条件抜きで特殊召喚できる展開力は恐竜族としては破格。エクシーズ素材やレベル8シンクロには不向きなものの《波導の勇者 ルカリオ》《X-セイバー ウルベルム》等に繋げつつ自身を無理なく墓地に送ることが出来る。
相手のデッキや戦況次第でデメリットが変動するという極めて不安定なカードだが何が出ようとも後続のエースで確実に仕留める自信があるなら器用な立ち回りが出来るカードとして採用圏内となる。


《エレメント・ザウルス》
単独性能に見るべきものは何もない。ただ《終末の騎士》《ダーク・グレファー》で《黒薔薇の魔女》共々落とせる。それだけである。
これら墓地落とし要素を積極的に組み込んだ《ナスカ・ドーパント》軸のデッキに主に採用される。



その他相性の良いカード

《閃珖竜 スターダスト》
《スケアリー・モンスター》には未対応だが《イージーチューニング》の対象としてはこれ以上ないくらい優秀。《復讐の女戦士ローズ》《フォトン・スラッシャー》《戦士ラーズ》等の存在から召喚機会も多くデッキスペースを圧迫しない優秀な裏エースとなる。


《緊急テレポート》《クレボンス》
単独で優秀な展開補助となりその縛りの緩さから《波導の勇者 ルカリオ》のリリース要員やとりあえずのシンクロなどにマルチな活躍を見せる。また《イージーチューニング》も腐りづらくなる他《SVMS-01E ユニオンフラッグカスタム》に《クレボンス》を用いた《イージーチューニング》を使った場合の攻撃力は3050と単なる妥協チューナーに留まらない絶妙な数値を持っている。
《戦士ラーズ》とも好相性で《大地の騎士ガイアナイト》に繋げるためのカードとしてかなり好相性な上、都合が悪い時には発動タイミングを遅らせた《緊急テレポート》で《戦士ラーズ》のデッキロックをリセットすることも出来る。


《和睦の使者》
単純に単独で便利な他《ハイパーハンマーヘッド》や《戦士ラーズ》などを場に残すためのカードとして明確にシナジーする相手が多い。


《三種の神器》
様々な効果で多くのカードと広く浅くシナジーを形成するカード。
2種の強化効果は《和睦の使者》程確実ではないが同様に相手の不意をつき自身のモンスターを守ることが出来る。また安定感でこそ大きく劣るものの基本的に時間稼ぎに過ぎない《和睦の使者》以上のリターンを生み出すことは少なくない。
耐性効果はモンスター耐性の穴になりがちな魔法を限定的ながら止める事ができる。《ブラックホール》を始めとする多くの汎用除去魔法は対象を取らないが各テーマ専用サポートや《月の書》《グレイテストトレジャー》等の表示形式変更、相手の強化カードなど仮想敵に成り得るカードはそれなりに多い。いざとなれば強化効果にまわしてしまえばいいのでピンポイント対策ながら殆ど腐ることが無い点が最大の強みといえる。



このデッキの弱点

下級戦士+恐竜族の豊富なサーチによる立ち回りこそ器用だが最終的な勝ち筋は1体のエースで相手を圧倒するという形に落ち着くので自身のエースと相手のデッキとの相性が比較的顕著に出る他、ガッチリ守りを固めた相手を流れに任せて押し切る能力はやや不足気味。
コンボデッキの宿命というべきか全てがダメな方向に噛み合ってしまうと極稀に豊富なサーチ+下級すら引けないどうしょうもないレベルの大事故となる(特定エースに傾倒した構築の場合は特に)。



派生デッキ

【輝く流星】
非常に優秀な耐性を持った儀式モンスター《サイバディ・タウバーン》に特化した型。
各種儀式サーチャーと《高等儀式術》によってデッキ圧縮を行い「エースの降臨」・「圧縮によるコンボパーツのドロー率増強」・「コンボのコストのための墓地肥やし」の3つを並列して行う。

一般的に《高等儀式術》を用いる儀式モンスターのレベルは8が望ましいとされているが、このデッキにとって最高打点の下級恐竜族+下級通常チューナーである《セイバーザウルス》《チューン・ウォリアー》をセットで落とせる《サイバディ・タウバーン》のレベル7という数値は非常に都合が良い。
またその耐性もかなり幅が広く《ブラックホール》こそ止められないものの自身のコンボを阻害しない中ではほぼ最高峰と言っていいレベルの耐性を誇る。《死者蘇生》はおろか《リビングデッドの呼び声》すら完全蘇生となるので気兼ねなく強化対象にすることが出来る点も特化エースとしては大変有難い。

弱点はとにかく小回りが利かないこと。優秀な下級メリットモンスター達を軸としている【通常型】に対してこちらは《高等儀式術》というカードの性質上儀式サーチャーと通常モンスターがモンスターの大部分を占め、それ以外に仕込めるのはせいぜい増援対応のエクシーズサポートになる《フォトン・スラッシャー》と魔法に強い裏エース候補の《SVMS-01E ユニオンフラッグカスタム》くらいである。
あくまで小回りが利かないだけで豊富なサーチャー達のおかげで安定感は高い。また《高等儀式術》軸である点や《リビングデッドの呼び声》とのシナジーから1体除去されたとしてもその後の継戦能力も普通に高く、なにより4000超えの高打点+優秀な耐性効果を持ったゲームエンド級のエースモンスターを高速でフィールドに作り出すスピードに関しては他のデッキの追従を許さない。
通常型に輪をかけて相性がモロに出るデッキではあるがそれに見合うだけの爆発力と制圧力、何より楽しさを持った派生である。

《ハイパーハンマーヘッド》を仕込んでるような余裕はモンスタースペースにも召喚権にもないがやはりネックとなる相手は《いでんしポケモン ミュウツー》《No.107 銀河眼の時空竜》、超高打点or《超融合》で無理矢理吸い込んでくる一部の融合モンスターなどエクストラデッキに偏重しているので、少しでも小回りの利かなさを補うためにも特に宗教上の理由がないのであれば《強制脱出装置》は仕込んでおくと役立つ。自身の《マンジュ・ゴッド》をバウンスすることでいざというときに儀式パーツ集めの補助にするといった使い方も可能。


代表的なカード




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最終更新:2015年01月10日 13:14