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<88title/no.32>タンデム

 栗原が単車を買った。
 彼が単車買った、と普通に言うものだから、神田はてっきり50ccバイクだと思っていたら、何だか自分の体重の五倍くらいありそうなバイクが栗原の傍らに鎮座ましましていた。しかもシートの形状を見る限り二人乗りだ。
「……単車じゃないじゃん!」
「広辞苑じゃオートバイ・スクーター等、発動機付き二輪車の事は全部単車って言ってるぞ」
「ナナハンじゃん!」
「いいじゃないか、これ前から狙っていたんだし。普通の軽自動車乗るよりいいかもしんないぜ?」
「誰と乗るんだよ?」
 そう言った時いつもはポーカーフェイスの栗原が、サングラス越しでもよく分かる程動揺したような顔をした。
「前まで、最初は清美を乗せようって思ってた。けど、結婚しちまったしさ、それに、もう時代はイーグルだしさ……」
 そう言って何だか口ごもっている様子の栗原を見ていて神田は半分いらいらしてきた。もう充分に栗原が言いたい事は分かる。
「俺と乗りたいっての?」
「……そう」
「早くそう言えよ。けど、俺大型二輪の免許持ってないからな」
 そう言ってため息を吐くと、栗原が、手にしているヘルメットを投げて寄越した。
「乗れよ。東京まで行こう」
「おう!」
 神田はヘルメットを被る。新品でつるつるしていて、まだ布地の匂いや接着剤の匂いとか、そんなのが充分取れきっていない。
「今日のコースは?」
 栗原は既に前席に座ってエンジンをかけようとしている。楽しそうだ。そういえばこんな風に二人で同じ機械にタンデムで乗るのって久し振りだなと神田は思った。
「へ?」
「予定表もらったでしょ? どこへ何カイリ進んでどこで曲がるの?」
 栗原の後ろに座った所で神田はようやく、ファントムに一緒に乗っていた時のチェックであると気付いた。
「任せる!」
「オーライ、エンジン回すぞ! 神田、恥ずかしいだろうけど、俺にしっかり掴まってろよ」
「ハイハイ、分かったよ機長」
 エンジンがかかった。栗原は何を思ったか一気に加速させた。
 ファントムにもイーグルにも遥かに及ばない程小さな慣性を、神田は感じた。

2004.09.10 ゆーば




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