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二世問題


 「な、栗。大丈夫だ、お前に不可能はない筈だ!」
 「馬鹿言ってんじゃねぇ!あっちいけこのボケがっ!!」
 根拠のない説得をしつつジリジリと迫ってくる相棒から、栗原は必死で逃げ回っている。
 二人が居る場所は、課業終了から幾分時間の過ぎた誰もいないブリーフィングルーム。部屋の中央にある10人は座れるくらいの大きな会議机の周りで、二人はくるくると右に左に追いかけあいっこをしている。
 そもそもの始まりは夕日がラッパがなる直前のこの部屋での飛行隊のメンバーとの他愛のない会話から・・・・。




 「男が生まれたら、将来は戦闘機乗りだな。」
 「あ~、その頃にはイーグルだな。」
 「いや、更に最新鋭のものごっついのが配備されてるかもしれねーぞ。」
 来月に新妻が臨月を迎える隊員を囲んで、みんな好き勝手にものを言っていた。
 話題に火をつけたのは神田2尉の心ない一言から。
 「いやー、でもお前の息子だろ?腕もたかがしれてるんじゃね?」
 「そうだなー、15はともかくその更に次世代機じゃあぶねーかもな。」
 「あーーー、言ったな神田!!暴走パイロットのくせに!!」
 「るせーな、俺様の息子なら世界一のパイロットに決まってんだろーが。お前とはレベルがちがわーな。」
 「神田2尉ひどい・・・。何とか言ってくださいよ、栗原2尉。」
 そう話を振られて、それまでそんな会話を黙って聞いていた栗原が口を開いた。
 「神田・・・、ゴリラの子孫は残さんでいい。」
 「なっ、栗ってめーーーー。」
 「それに男が生まれるとも限らんだろ。お前にそっくりな女の子なんて悲劇だぜ?」
 「へっ、女の子なら嫁さんにそっくりになるようにしてやるわい。お前にゃ言われたかねーよ、この凶悪ナビゲーターがっ。」
 「・・・キョーアク・・・ね。」
 「お前のガキはさぞかし性格が悪いに違いない!」
 話はいつものように途中から神・栗の掛け合い漫才になっていた。
 「俺に似た娘なら清楚な美人になるだろうし、息子なら頭脳明晰なパイロットになるだろよ、神さんと違ってね。それに、」
 「それに?」
 「神さんのパイロットとしての実績は、優秀ナビゲーターのこの栗原様あってのことなの。ぐだぐだ言う前に嫁さんでも探してこい。」
 「ぐっ・・・。」
 神田が言葉に詰まったところで
 パッパッパッパラパ~~~~ー♪
 と無機質なラッパの音がスピーカーから流れる。
 それまでバカ騒ぎしていた連中も全員が立ち上がって国旗の方角を向いた。栗原は勝ち誇った顔で、神田はまだ何か言いたそうに唇をかみ締めて。
 パッパラパッパッパ~~~♪
 「よーし、終わりだ終わりだ、帰りまーす。」
 部屋に居た何人かはもはやフライトスーツも着替え終わってバタバタと家路を急ぎ始めた。
 「何?まだ何か言いたいことでも?」
 「るせぇ、今探してるところだっ。」
 「まぁまぁ、お二人とも落ち着いてくださいよ~~。」
 それ以上続けられると帰りにくいのか、それまで黙って雲行きを見守っていた水沢が二人の間に割って入った。
 だが、そこまではいいとして、こういう時にくだらない事を口走る奴はかならずいるもので・・・。
 「そんなに揉めなくても、栗原さんが神田さんの子供生めばすべて解決するんじゃないんですか?」
 そんな水沢の言葉に
 「ナルホド・・・、そりゃ世界一の戦闘機乗りが生まれるな・・・。」
 と西川がそれに賛同する。
 それを当の神田・栗原が聞き逃すわけもなく、
 「みずさわ~~~~っ!!」
 「に~し~か~わ~~~~。」
 思いっきり二人から睨み付けられ、あえなく玉砕。西川・水沢コンビも我先にと部屋から逃げ出していく。
 そして二人だけが残された。




 「・・・栗、お前確か『俺に不可能はない』、とかほざいてたよなぁ?確か・・・。」
 と神田が栗原に詰め寄った。
 「な・・・、何?神さん・・・。」
 「水沢が言った事もあながち間違いじゃねぇ。お前に子供が生めりゃあ、すべて解決だ。」
 「・・・あ・・・アホな事言うな。こら!それ以上近寄るんじゃない!!」
 「いやー、怯えた顔もかわいいねぇ~。」
 「うわーっ、冗談でもやめろーーー、シャレにならんだろうがっ!!」
 冗談なのか、本気なのか、神田が栗原を追い詰め襲い掛かろうとした所で、ブリーフィングルームと扉が開けられた。
 「神田2尉ー、栗原2尉ー、まだ帰んないんスか?ショップ閉めたいんスけど・・・。」
 扉を開けた隊員ののんきな声に栗原はほっと胸を撫で下ろした。
 「た・・・たすかった・・・。」
 「おら、栗、帰れってさ。」
 さっきまでの鬼気迫る襲いっぷりはどこへやら、神田はもう帰り支度を済ませてスタスタと部屋から出て行こうとしている。
 「悪い、じゃ後よろしくな。」
 閉めにきた隊員にそう言葉をかけて栗原も後に続く。
 廊下の向こうでは神田の元気のいい声がこだましていた・・・。
 「よーし、栗、帰ったら続きやっからな!」




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