|新しいページ|検索|ページ一覧|RSS|@ウィキご利用ガイド | 管理者にお問合せ
|ログイン|

小杉未醒「西遊記 一 孫悟空生る」

※上記の広告は60日以上更新のないWIKIに表示されています。更新することで広告が下部へ移動します。

昔、傲来国と云う国があった、その国の海岸に花果山と云う山があった、その山の上で石が石の卵を産んだ、石の高さは三十六尺。
その石の卵が割れて、石の猴が飛び出した。石の猴に血が通いだして、独でに駈け廻り、自ら天地四方を拝して喜びの声を揚げた。両眼の金色の光り、直ちに雲霄を射て、天上の玉皇上帝を驚かした。
玉皇とは、世界の善悪を判っ天上の政府の主宰者だそうだ。その上帝が千里眼将軍順風耳将軍に命じてこの怪光を査べしめる。二人の復命には、
「成程不思議の石猴ではありますが、矢張り普通の獣の如き飲食を為しまするから、程なく光りも熄むで御座ろう」とあった。
石猴が生れてから、幾年経ったか分らぬ、何時の間にか他の凡猿共と相馴れて遊んでいた。ある日谷川の源の瀑布の前で、猿共が斯う云った、
「この滝壺を見とどけて来る者があるか、あったら我等の王にしよう」すると忽ち、
「己が行こう」と、叫んで石猴が飛び込んだ。飛び込むと、水の底に水なく石作りの宮殿があった、室内の道具も石ずくめだ。殿前の石碣には花果山福地水簾洞々天と刻してあった。
そこで猿共が此処を棲み家とし、約の如く石猴が王になり、自ら美猴王と号して威張った者だ、又幾年か経った。
美猴王が妙な事を感じた。それは物として皆命尽きざるはなしと云う事だ、そしてその命のなくなるのが悲しくなった。神と仙と仏とは寿永く尽きぬと聞いた、早速筏を作って海に浮び、神か仙か仏かを探して、長生の法を得ようと出発する。
メニュー

更新履歴
取得中です。