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おさかな天国? ◆w2G/OW/em6





「へっくし!」

周囲の急な温度の変化に、思わずくしゃみが出る。
ぼくの名前はヨッシー。よく緑のトカゲとか言われるけど、これでも立派な恐竜だ。
あのキュウビという狐の前からぼくがワープさせられた先は、雪野原のど真ん中だった。

「うう……寒い寒い……」

辺りを見回すと、近くに建物らしい影が見えたのでそっちに向かって小走りで走り出す。
恐竜とはいえども一応爬虫類なわけであって……正直、寒さにはあんまり強くない。
さすがに冬眠とかすることはないけど……

寒さに震えながら建物に入る。
辺りに誰もいない事を確認すると、ぼくは今後の事を考えることにした。

もちろん、殺し合いなんて最初っからするつもりはない。
マリオ達と一緒にクッパを倒した時のように、他の参加者と力を合わせてキュウビを倒す。
こんな殺し合いを無理矢理やらせるような悪い奴を放っておくことなんてできない。
あのリスの子みたいに殺される危険はあるけど……危険なんて、今までだってさんざんくぐり抜けてきたんだ。
だから今度だって、きっと大丈―――



グキュウゥゥゥ……



……大丈夫じゃないかもしれない、ちょっとだけそう思った。
まずは腹ごしらえをする為に、支給された荷物をあさる。

最初に取り出したのは名簿と地図。名簿は少し開いて中身を見たけど、知り合いはいないみたい。保留。
次に取り出したのは綺麗な緑の宝石、しかも四つも。一瞬メロンか何かの果物に見えたけど、宝石じゃ食べられない。これも保留。
お次は変な覆面マスク。額の所にアンテナみたいなV字型の飾りがついている。同じく保留。
その次はちっちゃい亀みたいな人形。妙に目がギョロっとしているのが気味悪い。やっぱり保留……

「ハズレばっかりだなぁ……食べ物は?」

最後に取り出したのは……待ち望んだ食べ物!
ただし量が少ない……味気なさそうなコッペパンが十数個。

「うう……足りない……」

一応食べたけど、まだお腹がグーグー鳴ってる。
これじゃあキュウビを倒す前に、ぼくが空腹で倒れちゃう……
何か……何か食べ物を探さないと……






目の前の巨大な水槽を、すばらしいフォルムを持った影が何匹も泳いでいる。

「ああ……やっぱいいなぁ……イカ」

おっと、思わず口に出しちまったぜ……まぁいっか、誰もいねーし。
俺の名はイカルゴ。
見た目はタコってよく言われるが、タコじゃない。残念ながらイカでもない。
キメラアントっつーちょっと特殊なアリの一種だ。
まあそんな事は、殺し合いじゃあなんの意味もないんだが……

いきなりこんな無茶苦茶な場所に放り込まれた俺だが、思考の方は割と落ち着いている。
元々キメラアントは弱肉強食な生活をしてたんだ。これくらいで慌てるようじゃ生きていけねーよ。
当面の目的は、この場からの脱出。可能なら打倒キュウビ。
ここに来る前に参加していた、キメラアントの王の打倒……その作戦が心配だ。
俺一人いなくなっても何とかなるかもしれないが、逃げたと思われたりしたら最悪だ。
信頼してくれたキルアを裏切ること、それだけは絶対にしたくない……キルア、心配してくれてるかな。

ちょっとイカの水槽から目を離し、支給された袋の中身を再確認。

まずは地図と名簿。ここは水族館だから、地図上ではG-6ということになる。
名簿には知り合いの名前が一つ。簡単に死ぬような奴でも、間違っても殺し合いに乗るような奴でもない。ひとまず安心だ。
支給された道具は……どっちかというとハズレ。
衝撃貝、とかいう変な貝殻に……何だよ、生きたままの魚って。
これは俺の外見への皮肉か?だいたい魚支給するなら何で水族館に行かせたんだよ?

さて、これからどうしようか?いつまでもここでイカ見てる訳にもいかねーし。
確かこの近くにはあるのは橋と、教会。あとは少し遠くにある遺跡か。
教会や遺跡には何かあるとは思わないし、ここは橋の向こうの広い島の方へ―――


ぬるっ


ん?何か変な感触。
何だろう、この……体に巻き付いてる赤い何かは……



ぺろんっ



奇妙な音と共に……視界が暗転した。






(うっ、やっぱり生は食べづらいな……でも逃がしちゃうのももったいないし……)

口の中いっぱいのタコがじたばた暴れるのを感じて、ぼくは顔をしかめた。
この建物が水族館だったのは本当に運がよかった。
水族館には魚―――つまり、食べ物がいっぱいあるんだ!
他の魚介類がちゃんと水槽にいる中、どうしてこのタコだけ通路にいたのかは謎だけど……まあいいいや、手間がはぶけたし。

それにしても……何だか調子がおかしい。
口が開かないというか、つっかえるというか……おかしいなぁ、いつもならこんなタコくらい丸呑みにできるのに。
体の部分でほとんど口がいっぱいだ。足の部分は大半がはみ出して、目の前でじたばたしている。

(どうしようかな、吐き出すのはもったいないし……きついけど丸呑みしてみようか……)

大変だとは思うけど、頑張れば何とか丸呑みできそうだ。
タコもさっきよりはぐったりしてきたみたいだし―――


ドスッ!

「ぐ、げほッ!?げほげほッ……!」

唐突に、首のあたりに強い衝撃。
思わずむせ返ってタコを吐き出す……な、何が?
むせながら顔をあげると、タコが通路の向こうに消えていくのが見えた。
もしかしてあのタコに殴られた……?それにしては痛かったけど。

「……ん?」

ふと、足元に何かが転がっているのに気付く。
これって……参加者用の荷物?






(な、な、な、な、な……何なんだ!?あの巨大トカゲ!?いきなり後ろから丸呑みにしやがって!)

何とかあのトカゲの口から逃げ出した後、俺は状況を理解するのに必死だった。
体が唾液まみれになってるが、そんなこと気にしてる場合じゃない。
今はアイツから遠ざかるので精一杯だ。

間違いない。あのトカゲは殺し合いに乗っている。
しかも『殺す』じゃなくて『食う』なんて手段を取ってる……話が通じる奴じゃない。
念での打撃も、ふいをついて攻撃した割には効いてなかった、念能力者の可能性もあるってことか?
早く他の参加者に危険だって知らせるか、いや……いっそ俺がここで殺すか?
だけど俺は直接的な攻撃は得意じゃないし……念能力は死体がないと使えない。

荷物も置きっ放しにしてきちまったし……さて、どうする―――?


【G-6/水族館入口付近/一日目/深夜】

【イカルゴ@HUNTER×HUNTER】
【状態】ヨッシーの唾液まみれ、混乱(小)
【装備】なし
【道具】なし
【思考】
基本:殺し合いから脱出、可能ならキュウビ打倒
0:トカゲ(ヨッシー)に対処、もしくは他の参加者に危険を知らせる。
1:橋へ向かう。
2:メレオロンと合流したい。
※原作25巻、宮殿突入直前からの参戦です。
※ヨッシーが殺し合いに乗っていると誤解しています。



「ふぅ……お腹いっぱい」

荷物の中にあった食糧を食べ終えて、ぼくは一息ついた。
きっとこの近くにいる別の参加者の物なんだろうけど……空腹には耐えられなかった。
早くこの荷物返してあげないと……いや、もしかして荷物に気づかずに忘れて行ったのかもしれない。
だとしたら大変だ。地図や時計も入っているんだし無いと困るだろう。

「にしても、さっきのタコは何だったのかな?……あ、もしかして支給品かも」

置いてあった荷物の中には、生きたままの魚がいた。
だとしたらあのタコは魚と一緒に支給されたのかもしれない。魚介類セットとか、そんな感じで。
よく見てみると荷物の中には、魚の他に何かの貝殻も入っていた。

「やっぱりそうなのかな……」

とりあえず、この荷物の持ち主を探そう。もしかしたらキュウビを倒すのに協力してくれるかもしれない。
食糧全部食べちゃったこと、ちゃんと謝らなきゃいけないな……
別にここはお魚いっぱいいるし……許してくれるかなぁ?




【G-6/水族館、イカの水槽前/一日目/深夜】
【ヨッシー@スーパーマリオシリーズ】
【状態】健康、腹八分目
【装備】なし
【道具】支給品一式(食糧なし)×2、幸せの四葉@聖剣伝説Legend of Mana、シュバルツの覆面@機動武勇伝Gガンダム
    サトルさん@忍ペンまん丸、ブリ(鮮度:生きてる)@金色のガッシュ、衝撃貝@ONE PIECE
【思考】
基本:キュウビを倒して、殺し合いから脱出する。
0:荷物の持ち主を探す。
1:殺し合いに乗っていない参加者と協力関係を結ぶ。
※イカルゴを参加者だと気づいていません。支給品、もしくは水族館のタコだと思っています。


【幸せの四葉@聖剣伝説Legend of Mana】
珠魅一族のエメラルド四姉妹の核。大粒のエメラルド。

【シュバルツの覆面@機動武勇伝Gガンダム】
シュバルツ・ブルーダーが着用している覆面マスク。
額の部分のV字の飾りは取り外し可能で、ブーメランとして使用できる。

【サトルさん@忍ペンまん丸】
念雅流の忍具・雲球が変化したもの。元はまん丸の持ち物。
空中に浮くことができるが、スピードはかなり遅い。

【ブリ@金色のガッシュ】
ガッシュ・ベルの大好物。出世魚としても有名。

【衝撃貝(インパクトダイアル)@ONE PIECE】
空島原産の特殊な貝。衝撃を自在に吸収・解放することが出来る。



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