好奇心は身を滅ぼす ◆EFl5CDAPlM
「おおおおぉぉぉぉ! かっこいい……!」
辺り一面が舗装された道路まみれの真ん中に、帽子をかぶった小柄な生き物がぽつんと立っていた。
近くでよく見るとトナカイの角を生やしており、その鼻は青い。
この生き物、名前をチョッパーといい、名医であり、ヒトヒトの実の能力者でもある。
そんな彼はこの殺し合いの舞台に飛ばされてから、ずっと同じものを見続けている。
その目をきらきらと輝かせながら。
辺り一面が舗装された道路まみれの真ん中に、帽子をかぶった小柄な生き物がぽつんと立っていた。
近くでよく見るとトナカイの角を生やしており、その鼻は青い。
この生き物、名前をチョッパーといい、名医であり、ヒトヒトの実の能力者でもある。
そんな彼はこの殺し合いの舞台に飛ばされてから、ずっと同じものを見続けている。
その目をきらきらと輝かせながら。
その目線の先にあるのは鋼の塊である。
それは鋼の翼をもち、巨大で、世界中を飛ぶことのできるもの、飛行機だ。
それは鋼の翼をもち、巨大で、世界中を飛ぶことのできるもの、飛行機だ。
「やっぱりあの羽でビューンって飛ぶんだろうな…
あ~~~かっこいい…って、ちがうちがう!」
あ~~~かっこいい…って、ちがうちがう!」
軽くトリップ入っていた頭を振り、現実に戻る。
ここはどこだ。
ここはどこだ。
支給された袋から、地図を取り出す。
ここに空を飛ぶためと思われる羽をつけた乗り物があることから、
空の港と書かれた場所、つまりG-2にいるのだろうと推測する。
ここに空を飛ぶためと思われる羽をつけた乗り物があることから、
空の港と書かれた場所、つまりG-2にいるのだろうと推測する。
そして地図を見ることで、自分が殺し合いをさせられているという事実を思い出す。
…とたんに今度はがたがたと震えだす。
…とたんに今度はがたがたと震えだす。
「怖えぇ……
って、だめだだめだ! みんながいないからって震えてたって何にもできない!」
って、だめだだめだ! みんながいないからって震えてたって何にもできない!」
キュウビは動物を集めて殺し合いをすると言っていた。
ということは、自分以外のルフィ海賊団はいないということである。
それでも少しの期待をかけて、名簿を取り出す。
もしかしたらモンキー・D・ルフィなんて、猿の名前のついた船長や、
変な鼻で動物に間違えられた狙撃手がいるかもしれないと思って。
あるいは自分の知り合いの動物系の能力者が紛れ込んでいるかもと期待して。
だがそこには自分の知り合いはいなかった。
ということは、自分以外のルフィ海賊団はいないということである。
それでも少しの期待をかけて、名簿を取り出す。
もしかしたらモンキー・D・ルフィなんて、猿の名前のついた船長や、
変な鼻で動物に間違えられた狙撃手がいるかもしれないと思って。
あるいは自分の知り合いの動物系の能力者が紛れ込んでいるかもと期待して。
だがそこには自分の知り合いはいなかった。
「あ~…やっぱり俺一人か…
せめてカルーやマツゲがいてくれればよかったんだけどな…」
せめてカルーやマツゲがいてくれればよかったんだけどな…」
半分嘘だ。
確かにこの状況で自分ひとりと言うのは不安だし、仲間がいて欲しいとは思う。
だが自分の仲間がこんなことに巻き込まれていいはずがない。
言葉とは裏腹に、チョッパーのその発言には仲間がいなくてよかったという安堵も含まれている。
確かにこの状況で自分ひとりと言うのは不安だし、仲間がいて欲しいとは思う。
だが自分の仲間がこんなことに巻き込まれていいはずがない。
言葉とは裏腹に、チョッパーのその発言には仲間がいなくてよかったという安堵も含まれている。
この殺し合いに自分だけ。仲間はいない。
その現実をしっかりと受け止める。
もちろん怖い。怖くてたまらない。
現にその目は半泣きだし、腰は震えている。
だが震えたままでいるほど、チョッパーの勇気は萎びていなかった。
その現実をしっかりと受け止める。
もちろん怖い。怖くてたまらない。
現にその目は半泣きだし、腰は震えている。
だが震えたままでいるほど、チョッパーの勇気は萎びていなかった。
ともかくは行動だ。
もちろんチョッパーは殺し合いに乗るなんてことは考えない。
考えるのは殺し合いからの脱出。そして可能ならキュウビの撃破だ。
そのためにさしあたって問題と言えるのは首輪だろう。
チョッパーは自身につけられた首輪を触ってみる。
ひんやりとした手触りのそれは、文字通りこの殺し合いに自分たちを繋ぎ止める首輪だ。
これを付けたままでは、脱出もキュウビの撃破も不可能だ。
最初のリスのように首を吹き飛ばされてしまう。
もちろんチョッパーは殺し合いに乗るなんてことは考えない。
考えるのは殺し合いからの脱出。そして可能ならキュウビの撃破だ。
そのためにさしあたって問題と言えるのは首輪だろう。
チョッパーは自身につけられた首輪を触ってみる。
ひんやりとした手触りのそれは、文字通りこの殺し合いに自分たちを繋ぎ止める首輪だ。
これを付けたままでは、脱出もキュウビの撃破も不可能だ。
最初のリスのように首を吹き飛ばされてしまう。
「でも……俺、機械なんてわかんないよ…
フランキーなら詳しいのかも知んないけど…」
フランキーなら詳しいのかも知んないけど…」
最近仲間になったサイボーグなら詳しいのかもしれない。…自分自身が半分機械なんだし。
だがここに集められた動物たちのなかには機械に詳しい奴だっているかもしれない。
動物などと侮ることなかれ。自分だってトナカイなのに医療の知識は豊富だ。
機械に詳しい動物なんていうのもいるのを期待してもいいはずだ。
当面はそういう動物、そうじゃなくても殺し合いに乗ってない動物を探すべきだろう。
だがここに集められた動物たちのなかには機械に詳しい奴だっているかもしれない。
動物などと侮ることなかれ。自分だってトナカイなのに医療の知識は豊富だ。
機械に詳しい動物なんていうのもいるのを期待してもいいはずだ。
当面はそういう動物、そうじゃなくても殺し合いに乗ってない動物を探すべきだろう。
さて、行動方針を決めたところでふと道具の確認が済んでいないことに気づく。
いい道具が出ることを期待して袋をあさると中からは立派なバイオリンが出てきた。
いい道具が出ることを期待して袋をあさると中からは立派なバイオリンが出てきた。
「おおー。かっこいい……」
再び目を輝かせてバイオリンを見つめる。
そしてちょっと触ってみようという好奇心を持ってしまったのが間違いだったのだろう。
そしてちょっと触ってみようという好奇心を持ってしまったのが間違いだったのだろう。
「ぎゃああああああああああああぁぁぁぁ」
チョッパーは空を飛んでいた。
…バイオリンにつかまって。
…バイオリンにつかまって。
【G-2/空港上空/一日目/夜中】
【トニートニー・チョッパー@ワンピース】
【状態】:パニック
【装備】:ハーメルのバイオリン
【所持品】:支給品一式、不明支給品0~2(未確認)
【思考】
基本:この殺し合いからの脱出。可能ならキュウビの撃破
0:ぎゃあああああああ
1:どうにかして地上に戻りたい
2:仲間を集める
※参戦時期は少なくともフランキーを仲間にしてからです。
※チョッパーがこのまま上空にいるか、それとも移動するかは次の書き手にお任せします
【状態】:パニック
【装備】:ハーメルのバイオリン
【所持品】:支給品一式、不明支給品0~2(未確認)
【思考】
基本:この殺し合いからの脱出。可能ならキュウビの撃破
0:ぎゃあああああああ
1:どうにかして地上に戻りたい
2:仲間を集める
※参戦時期は少なくともフランキーを仲間にしてからです。
※チョッパーがこのまま上空にいるか、それとも移動するかは次の書き手にお任せします
【ハーメルのバイオリン@ハーメルンのバイオリン弾き】
もとはハーメルの母親のパンドラのものだったが、作中ではずっとハーメルが所持している。
ハーメルの祖父のヴァィ・オリンが作った魔器であり、特別製。
ハーメルによく鈍器として使われているが、まったく痛まない。
一度破損したことがあるが、それ以降きつい攻撃を壊れることはなかったため、相当頑丈であると思われる。
修理する際、オリンの改造により「ド」の音でドリル、「レ」の音でレーザー、「ミ」の音でミサイル、
「シ」の音でジェットを出せるようになった。チョッパーが出したのはこのジェット。
もとはハーメルの母親のパンドラのものだったが、作中ではずっとハーメルが所持している。
ハーメルの祖父のヴァィ・オリンが作った魔器であり、特別製。
ハーメルによく鈍器として使われているが、まったく痛まない。
一度破損したことがあるが、それ以降きつい攻撃を壊れることはなかったため、相当頑丈であると思われる。
修理する際、オリンの改造により「ド」の音でドリル、「レ」の音でレーザー、「ミ」の音でミサイル、
「シ」の音でジェットを出せるようになった。チョッパーが出したのはこのジェット。
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