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狼×お子様×サッカー場 ◆w2G/OW/em6



「うわぁ……!凄いなぁ……!」
「へー、結構デカいんだな」

円形の巨大な建物―――サッカー場を見上げ、まん丸とメレオロンは感嘆の声を上げる。
彼等は現在、E4のサッカー場の前にいる。
本当はゆっくり情報交換でもしようと思っていたのだが、彼らが出会った場所はE3の墓場のど真ん中。
どうにも、いい気がする場所ではない。。
そこで、どこか別の場所に行こうと地図を開いたところ……『サッカー場』という文字が、まん丸の目に飛び込んでしまったのだ。
サッカー大好きなまん丸はこの誘惑にまんまと引っ掛かり、サッカー場に行きたいと言い出した。
メレオロンもサッカー場なら付近の電波塔や発電所よりも参加者の注目度は低く比較的安全だろうとの考えにより、彼等はサッカー場を目指すことにしたのである。

(さて、どうすっかな……事務室とか、選手の控え室とか……とりあえずそこらへんに居座るか?)

いくら注目される可能性が低いと言っても、ご丁寧にグラウンドのど真ん中に行くわけにもいかない。
できるだけ襲撃されにくい場所で情報交換を行おうとまん丸に提案しようとし―――

「……ん?」

ふと横を見る。
そこにいたはずの、2頭身の姿がいなかった。
前方に視界を移すと、そこにはワクワクしまくったオーラを振りまき駆けていく2頭身の後姿。

「………ガキんちょめ」




「……どういった場所かの、ここは」

周りをぐるりと見回して、ホロはそう呟いた。
どうにも自然の物の雰囲気がしない芝生。そしてその周りを取り囲む、石造りの階段の様な建物。

「何かの儀式の為の祭壇かの?それにしては寂れたところじゃが……」


彼女の持つ知識には『サッカー』という単語は存在しない。
それ故に地図に書かれていた『サッカー場』という言葉が気になりやってきたのだが……

「来て見たところで、分かるものでもなかったの」

好奇心が上手く満たされなかった事に不満を感じる。
少々ふてくされながら、夜空を見上げる様に芝生に寝そべり……

「いい月じゃのー」

改めて夜空の月を見上げ、ぽつり。
人口の物らしき草原にも、人の手による建物にも、分け隔てなく降り注ぐ降り注ぐ月光を全身に浴び――

鋭敏な聴覚で何者かの足音を聞き取り、ホロは身を起こす。
警戒しながら素早く草原周りの建物によじ登り、入口の上の死角へ身を潜める。
そこからやって来た者の姿を窺うが……

「ん?」

草原への入り口から、青い毛並みを持つ小柄な影が駆けて来た。
姿形は鳥に似ているが……はて、飛ばずに地を走る鳥などは見た事が無い。

「んん?」

そしてその鳥らしきものの後ろから新たに現れた影。
今度は姿形はトカゲにそっくりだが……はて、トカゲは二足歩行する生き物だったであろうか。

「んんん?」

トカゲは鳥の背中のデイパックをむんずと捕まえ引き止めると、何かを言い始めた。
……内容はだいたい分かる。アレは説教の表情だ。
端々に聞こえる言葉としては『お前はもう少し状況考えろ、殺し合いの場だぞ』『うう、ごめんなさい』といった感じの子供と大人の様な会話だ。

「……くす」

思わず漏らした笑い声に、ギョッとした表情で二匹がこちらを向く。
トカゲらしき者が手にした剣をこちらに向けたのを見、慌てて取り繕う。

「おっと、別にわっちはお主らと争う気はありゃんせん。
 ただその……お主ら、何者じゃ?」




「ふむふむ『ぺんぎん』か……全然知らんかったの、お主のような飛ばぬ鳥は。
 わっちの住んどった北の森も寒いところじゃったが、お主のいた『シシカト島』というところは更に極寒の地だの」
「うん。ホロさんは狼さんなのに、紫狼沙さんとは全然違うんだねー」
「紫狼沙? お主は知り合いに狼がいるのかの」
「うん、紫狼沙さんはねぇ……」
「……おーいお前ら」

サッカー場の観客席に座り、ニコニコと笑いながら話をするまん丸。同じようにニコニコ笑いながら話をするホロ。
二匹ののんびりとした雰囲気に耐えられなくなり、メレオロンはついに会話に割り込んだ。

「何じゃメレオロン。せっかく楽しく話をしとったのに……会話に混ざりたいならそう言わんか」
「そうじゃなくてな……お前ら、ここが殺し合いの会場だっての忘れてないか?」

『殺し合い』という単語にビクリと震えるまん丸と、少々顔を渋らせるホロ。
忘れていたわけではなかったようだが……深く考えたくない、という気持ちは分からんでもない。

「二人とも殺し合いに乗る気はないんだろ? だったら、これから先どう行動するか考えとかねーと」

三匹の間に、沈黙が下りる。
その沈黙を破ったのは意外にも、小さくもはっきりとした声で言った、まん丸だった。

「ボク……タヌ太郎さんとツネ次郎さんを探したいな」
「ふむ、わっちは知り合いもおらんしな……」

まん丸の言葉に続けるように、ホロが呟く。

「よければ、わっちはぬしらについて行きたいが……駄目かや?」
「断る理由もないしな。むしろ歓迎だ」

二匹の言葉に満足したように、頷くメレオロン。


「俺も仲間を探したい……だが考え無しに動き回って探すのは、体力と時間の無駄だ。
 そこで提案だが、駅に行こうと思う」
「「駅?」」

まん丸とホロが同時に呟き、首を傾げる。

「駅とはなんじゃ?」
「知らないのか? 駅っつーのは、電車っていう移動手段が来る場所なんだが……」
「電車?」
「それも何て説明したらいいのか……下手に説明するより、見た方が早いか」
「ホロさんホロさん」

駅と電車の説明に四苦八苦するメレオロンをよそに、まん丸がホロの手を引っ張る。

「ん? どうしたまん丸?」
「あのね、電車っていうのはこういうのだよ」

まん丸の手には、デイパックの中のメモ帳で折られた紙の電車が鎮座していた。
ふむ。とホロは興味深そうに覗き込み、ほう。とメレオロンは関心したような声を上げる。

「器用なもんだなー、そんな手……というか羽で」
「えへへー」

しげしげと紙の電車を見るホロとメレオロンの褒め言葉に対し、赤くなって照れるまん丸。
……まだまだ子供だな、という思いが二匹の頭をよぎる。

「つまり電車、というのは箱のような乗り物なわけなのじゃな……で、どうして駅に行くのじゃ?」
「電車を使えば、短距離で広範囲の移動ができるだろ?
 それに、俺とまん丸の仲間は電車についての知識がある。同じような事を考えて駅に来るかもしれない」
「ふむ……だが、殺し合いに積極的な動物がいる可能性も無いわけではあるまい?」
「確かにそうだが、どんなやり方でもリスクがゼロってわけにはいかねぇ。
 駅や電車についての知識があるような奴なら理性のあるやつも多いだろうし、説得が可能な場合もあるかもしれない」

メレオロンの考えには、穴が無いわけでもない。理性があるからこそ、狡賢い策を考える者がいるかもしれない。
しかしホロは少し考えると、大きく頷く。


「いいじゃろ、こんな場所じゃ。どこにいたって明確な安全はありゃんせん……ぬしの策で行こう」
「決まりだな」
「駅か……ボク、行ったことないからワクワクするなぁ」

最初にサッカー場に来た時のように、好奇心に満ちたオーラを漂わせるまん丸。
その姿を見てメレオロンは溜息をつき、ホロは楽しそうな笑みを浮かべる。

「……ガキんちょめ」
「何、子供もいいものじゃ……それに」

ホロの笑みが、意地悪そうな物に変わる。

「わっちから見れば、ぬしもまだまだガキんちょじゃよ」




【E-4/サッカー場/一日目/黎明】

【メレオロン@HUNTER×HUNTER】
【状態】健康
【装備】:ヴァルセーレの剣@金色のガッシュ
【道具】:支給品一式、チョコビ(残り4箱)@クレヨンしんちゃん
【思考】
基本:殺し合いからの脱出、元の世界への帰還
0:E-4もしくはF-4の駅に向かう。 電車を利用し仲間の捜索。
1:イカルゴとの合流。
2:誰かに襲われた場合は、容赦なく対処
※原作25巻、宮殿突入直前からの参戦です。
※まん丸、ホロと情報交換しました。

【まん丸@忍ペンまん丸】
【状態】健康
【装備】:なし
【道具】:支給品一式、不明支給品×1~3(本人、メレオロン、ホロ確認済)、チョコビの空き箱
【思考】
基本:念雅山に帰りたい、殺し合いには乗らない
0:E-4もしくはF-4の駅に向かう。電車を利用し仲間の捜索。
1:タヌ太郎、ツネ次郎に会いたい。
※原作終了後からの参戦です。
※メレオロン、ホロと情報交換しました。

【ホロ@狼と香辛料】
【状態】健康
【装備】:魔甲拳@ダイの大冒険
【所持品】:支給品一式、折り紙×10枚@忍ペンまん丸、ヨーヨー@HUNTER×HUNTER
【思考】
基本:ゲームに乗る気はない。ただし、向かってくる者には容赦しない
0:E-4もしくはF-4の駅に向かう。電車を利用し仲間の捜索。
1:麦、もしくは参加者を探すかや。
2:どうにかして血を手にいれたいの……この二人に頼むかや?
3:わっちの麦はどこにあるのじゃ?
【備考】:参加時期は6話「狼と無言の別れ」の後です。
※メレオロン、まん丸と情報交換しました。
※生き血を飲んで変身できる事は話していません。




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003:面影 まん丸 050:神の不在証明
003:面影 メレオロン 050:神の不在証明
020:狼の新たな旅立ち ホロ 050:神の不在証明




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