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暴走ポケモン特急 ◆EFl5CDAPlM



異形の鳥が姿を消して数刻、安心と判断したのか隣のカエルが木陰から出ていく。
カエルはなおも警戒してしばらくじっとしていたが、鳥どころか他の生物が現れる気配もない。
自分たちとは違う獲物を見つけたか、それとも単純に羽休めか。

一体何の能力を持っているのか分からないが、ともかく強い鳥には違いなさそうだ。
仲間にできれば強力なのだろうが、このカエルの様子から判断するに、
あの鳥は恐らく攻撃的。見つけた生き物を手当たり次第に襲いかかるような存在だろう。
放置してあの子栗鼠のようなものが襲われるのも不快だが、
現状、あの鳥に対抗する手段が思い浮かばない以上接触はするべきではない。
だがなるべく早いうちに倒しに行く必要があるだろう。

ふと、同行していたカエルを見てみると、警戒し続けていたカエルをみて「ケッ」と鳴いた。
それがまるで「なさけないな」と言っているようで一瞬むっとしたがすぐに思考を切り替える。

身体のしびれは取れた。あのカエルも直ぐに毒が切れるように量を調節してくれたのだろう。
ひとまず脅威も去り、ならば目の前の問題に対処するべきだろう。
すなわち自分の同行者の同類、つまるところカエルの姿をした者とのコミュニケーションだ。

彼――性別が分からないからもしかしたら彼女なのかもしれないが、この相手は人間の言葉を理解している。
そういう種族なのか、キュウビの首輪の力か、
あるいは人間とともに暮らして覚えたのかは判断がつかないが、
ともかくは会話をして、わずかでも相手の情報を得たいところだ。

「俺の名はカエル。まあ見たまんまなんだがな。お前の名前はなんだ?」

とりあえず自分から名乗ってみる。
だが相手のカエルは「ンー…ンー…」とうねるばかりで返事はない。

まあ相手から「俺の名前は毒ガエルだ」なんて返事が返ってくるなんてカエルも思っていない。
カエルはデイバッグから名簿を取り出し、上から一つ一つ確認することにした。

「おまえの名はぼのぼのか?」

無反応。どうやら違うようだ。
まあ一番最初からあたりが出るとは思っていない。
だが気を取り直して次の名前を目にして相手に聞こうとしたところで、名簿を奪われた。

「……? おい、なにをす…?」

相手のカエルはカエルから名簿を引っ手繰ると、数ある名前の中から一つを彼は指差した。
どうやらこちらの意図を察してくれたようだ。想像以上に頭がいい。

「グレッグル……それがお前の名前か?」


指さすところを見てみると、グレッグルと書いてあった。
念のため確認をとると、肯定の反応を返してきた。

次にグレッグルに知り合いがいないかときいてみたところ、
彼の名前に近い「ピカチュウ」と「ニャース」を指差した。

「ピカチュウにニャースか……
 この二人は殺し合いに乗るような奴か?」

念のためそう聞くと否定の反応。

「そうか……ちなみにこいつらはカエルなのか?」

また否定の反応。

「……仲はいいのか?」

今度は肯定。
どうやら別種族にもかかわらず、友好的な仲間のようだ。
普通の動物は他種族との交流もあまりうまくないことを考えると、
結構特殊な環境で育っているのかもしれない。
この二匹との合流をするのも悪くないだろう。
願わくば、グレッグルよりもわかりやすい奴ならいいのだが。

「……さて、」

欲しいと思った情報は得た。
これから先、また別の情報が欲しくなる時もあるかもしれないが、
その時はまたコミュニケーションをとればいい。
今は本題に斬り込む時だ。

「俺はあのキュウビを打倒し、殺し合いと呪法を阻止しようと考えている。
 そしてグレッグル。お前もその仲間になってほしい。
 お前の力と戦いに向ける闘志。それをキュウビにぶつけて欲しい」

カエルは一気にそこまで言い終えると、相手の反応を待つ。
グレッグルはカエルの言葉を聞いているのか聞いていないのか、先ほどまでと同じように唸っていたが、ふいに
「………ケッ」と鳴いた。
だがそれは先ほどの相手をバカにしたような鳴き方ではなく、親しみが篭っている。

「……そうか、ありがとう。」

カエルはそれを正しく肯定ととり、グレッグルを仲間と認識した。



グレッグルを仲間に加え、多少笑みを浮かべたカエルは、当面の行動方針を考える。
キュウビの情報を得るためにも、他の動物たちと接触する必要がある。
特に接触してみたいのはキュウビに立ち向かった白い狼か。
それにグレッグルの仲間のピカチュウやニャースとも合流したい。

あとは首輪の解除。
自分は機械は専門外ではあるが、グレッグルや他の動物に比べたらましだろう。
他の動物に比べると器用な自分が頑張るしかないだろ。
こういうのはルッカが得意としてるのだが、ここにいない以上仕方がない。
解析に向いていそうな施設が崖上にあるが、鳥がそちらの方角に飛んでいったことを考えると、
後回しにしたほうがよさそうだ。
そうなるといける場所は限られてくる。

「俺達は今、恐らくはB-5の森の中だ。周りは崖で囲まれていて、降りるのも難しそうだ。
 だから南下してD-5の階段と思しき場所に向かおうと思うのだが、いいか?」

他の候補地に向かうとしても、まずはそこに向かわないと話にならないだろう。
念のためグレッグルに同意を求めるが、相手からの返事は肯定だ。
他に確認しておきたいことは…

「……そういえばまだお互いの支給品を見ていなかったな。
 もしよければ見せてもらえないか?」

そういってカエルも道具を取り出す。

「俺に支給されたのはこの棒きれと…あとは回復薬と妙なボールで…」

赤と白のボールを出したところで、不意にグレッグルの目が変わる。
そして名簿の時よりも素早い動作で奪われた。
またもや道具を奪われて、いったい何事かとカエルは顔をしかめるが、
グレッグルはしげしげとボールを眺めるだけだ。

「……それが気にいったのか? ならやろう。」
「……ヴェー」

説明書によると、そのボールはモンスターボールというらしいが、
カエルにはよく分からない代物だった。
この道具を知っているらしいグレッグルに渡しておいたほうがいいだろう。

続いてグレッグルの支給品を見てみる。
グレッグルのバッグの中にはいっていたのは、カエルと同じ物を除くと、
グレッグル用と思しき食糧と、大きめな剣と、大きな宝玉と、乗り物だった。

乗り物――シロモクバ1号というらしい――が明らかにバッグよりも大きいことに不審を覚えたが、
それはそういうものだと受け止めた。

剣は自分が普段使っている剣より大きいが、十分に扱えるだろう。
グレッグルに譲ってくれるよう頼もうとおもったら、
その前に意地の悪い笑みとともに差し出された。行動を予想されていたようだ。

宝玉は神秘的な雰囲気をまとっているが、用途が分からない。
ボールや薬のように、説明書もない。
グレッグルはこの宝玉も興味深そうに見つめていた。

シロモクバ一号は……説明書を見てもピンとこない。
どう扱ったものかと考えていると、荷物をしまい終えたグレッグルが悠々と乗り込む。
そして自分の背中をぺしぺし叩く。後ろにつかまれと言っているのか。
指示通りカエルも乗り込むと、グレッグルは非常に意地の悪い笑顔とともに、
シロモクバ一号を飛ばしだした。

「―――――――!!!?!?」

突然の事態に混乱するカエル。シロモクバ一号はいきなりトップスピードで走りだした。
このスピードでは振り落とされたら怪我じゃ済まない。カエルは必死にグレッグルにしがみつく。

当のグレッグルはこのスピードに上機嫌。

「――――て、ちょっと待て! この先は―――」

そして目前に迫る崖。シロモクバ一号は予定に反して北に向かったようだ。
そしてスピードを出したまま崖から飛び出す。

「――――――――!!!!!」

数秒空を舞い続けるシロモクバとカエル二匹。
だが翼を持たない以上、その先に待つのは地面との強烈な衝突だ。
カエルはその衝撃を覚悟していたが、襲ってきたのは覚悟していたよりも軽い感触。

突然の仲間の奇行や急転する事態についていけなかったカエルは知る由もなかったが、
グレッグルも全く考えなしに崖へ飛び出したわけではない。
飛び出した先、崖下に森があることを知っていたのだ。

彼らの乗るシロモクバはその森の中に突っ込み、衝撃を吸収しつつ、地面へと降り立つ。
だがその後もシロモクバは止まらない。否、グレッグルに止まる気がない。



彼らは一体、いつになったら止まるのだろうか。



【B-6/崖下/一日目/黎明】
【カエル@クロノトリガー】
【状態】:健康。混乱。
【装備】:なんでも切れる剣@サイボーグクロちゃん
【所持品】:支給品一式、ひのきのぼう@ドラゴンクエスト5、マッスルドリンコ@真・女神転生
【思考】
基本:キュウビに対抗し、殺し合いと呪法を阻止する
1:グレッグルに止まってもらうよう頼む。
2:アマテラス、ピカチュウ、ニャースの捜索。
3:撃退手段を思いついた後に深夜に見かけた鳥を倒しに行く。
※グレッグルの様子から、ペット・ショップを危険生物と判断しました。


【グレッグル@ポケットモンスター】
【状態】:健康。ややハイテンション
【装備】:シロモクバ一号@ワンピース
【所持品】:支給品一式、モンスターボール@ポケットモンスター、しらたま@ポケットモンスター
【思考】
基本:当面はカエルに付き合う。でもできれば面白そうな奴と戦いたい(命は取らない)
1:この乗り物おもしれー
2:カエルにちょっと親近感+連帯感
5:ピカチュウとニャースは一応ピンチに陥ってたら助ける
4:あの玉、どこかで見た気が…
※特性「きけんよち」によりペット・ショップを大きな脅威と認識しました。
※しらたまについて何か覚えているかもしれません



【なんでも切れる剣@サイボーグクロちゃん】
クロちゃんの体内にしまわれているクロちゃんの愛用武器。
名前に反して切れないものも存在する普通の大剣。

【しらたま@ポケットモンスター】
ゲームにおいてはパルキアに持たせると技の威力が上がる道具。
他のポケモンに持たせても効果はない。
これを持ってやりのはしらに行くと空間の裂け目にいるパルキアと戦える。

【シロモクバ1号@ワンピース】
空島でナミが手に入れた乗り物を後にフランキーが改造したもの。
ジェットダイヤルを積んでおり、空島の標準のウェイバーよりも出力が高い。
本来は水上用なのだが、地上で使っても問題ない強度を持つ。



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008:フロッグ・スタイル グレッグル 043:蛙は意外と速く走る
008:フロッグ・スタイル カエル 043:蛙は意外と速く走る




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