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Night Bird Flying ◆1eZNmJGbgM




澄んだ月明りの中、荒れた大地の上にて周囲を睥睨するかのごとく、その名に相応しい威厳を持った堅古な建築物、刑務所。
その牢獄から娑婆へ仮釈放された二匹、ウマゴンとクズリの父。最もこの場ではどちらが牢獄で
どちらが娑婆かは各々の解釈次第だろう。
そんな二匹の目的地はF-6の駅。理由は単純明快、駅が現在地の刑務所から最も近い場所だからである。
因みにクズリの父にとって地下鉄はおろか電車の存在自体も未知の物であるが、そこはウマゴンが
身振り手振りメルメルメ~でなんとか説明はできたようである。多分。大まかに。

「……さて、このケイムショとかいう建物の探索も終わったことだし、ウマゴンが教えてくれたエキとかいう…乗り物だったか?」
「メルメルメー!!!」
「ん、間違ったかな? 広場だったか?」
「……メルメル」

やはり異文化コミュニケーションはかくも難しいようで。


一口に砂漠と言ってもその種類は様々なバリエーションがある。一般的なイメージとしては風紋織りなす
イメージが強いが、この場に存在する砂漠とは岩石砂漠であり、それほど足を取られる心配はない分
歩行に関しては幾分楽である。平たく言ってしまえば荒野の様な所か。ただし転ぶと痛い。


そうして満月が西へさらに傾き、ようやく駅の看板の灯りが見え始めた頃、二匹の眼前にソレはやってきた。
漆黒の翼、鋭利な嘴、闇夜を滑空し獲物目掛けて突撃する様は正に魔物……ではなく唯のカラスであった。
警戒する二匹の前で、そのカラスは宙に浮いたまま気さくに話しかける。

「オヌシらも参加者の様じゃのう。ワシの名はオーボウ。一つ情報交換といきたいのだが良いか?」
「ああ、喜んで」
「メルメルメ~!」

生来の性格によるものか、ウマゴンはあっという間に警戒を解いたがクズリの父は言葉の割に警戒を緩めない。
このクズリの父の態度にオーボウは苦笑を浮かべて話を続ける。

「そう怪しまなくてもよかろう、オヌシらを襲うつもりなら最初からそうしているわい」
「こんな真夜中に空を飛べる鳥がいて怪しむなと言う方が無理があるのではないかな?」
「メル?」

今までウマゴンが見てきた連中に比べれば夜空を飛ぶ鳥などかわいいものである。

「む、ではどうすれば信用してくれるかのう?」
「いやいや、あなたを信用していないわけではないのだよ。ただなんと言うか、信用するまでにはもう少し……
口では説明しずらいなあ、こんな感じなんだけど」

そう言ってクズリの父はオーボウの脚を掴む。すわ何事かとオーボウが身構えるとクズリの父は
おもむろにオーボウの爪を…………動かし始めた。

「おい、何を……」
「いや、このね、なんというかね、爪を剥がされる訳では無いんだけどこうグニグニ動かされるとなんか微妙な感じがするでしょ?」
「あ、ああ……」

グニグニ。

「今のワタシの心境がこんな感じなんでねぇ。こう、何とももどかしいと言うか、もしかしたら爪を
剥がされるんじゃないかと言うか、解ってもらえますかねえ~?」
「わかった、わかったから手を放してくれんか、背中がむずむずしてくるわい」

ようやくこの責め?から解放されたオーボウ。彼も旅の同行者に(主にハーメルの仕業だが)様々な、
本当に様々な目に遭わせられてきたがこの手の真綿でサブミッションを決めてくるような仕打ちは初めてである。

「そ、それで話し合いには応じてくれるのか?」
「ああ、モチロン。断る理由なんて無いからねえ、なぁウマゴン。おっと、ワタシのことはクズリの父と
呼んでください、名簿にはそう書いてあるので」
「メルメルメ~!」

こうして妙な三人組が結成されてしまったのである。


「では改めて足の爪を……」
「ええい、もういいだろうが!」


◆ ◆ ◆



「……ふむ、二人とも他の参加者にはまだ出会ってないんじゃな?」
「ああ、ワタシもウマゴンもケイムショとかいう建物からエキへと他の方と会うために歩いている時、あなたが現れたと」
「メル」

場所はF-6駅前。三匹がお互いの情報交換を済ませた所でオーボウが本題を切り出す。
ちなみにと言うかやはりというか、ウマゴンの声はオーボウにも通じなかったようで。

「ワシが最初に連れてこられたのはここより南の教会なのじゃが、そこでラルクという戦士と出会ったんじゃ。
ソイツはな、この場に自分の姉が―シエラと言う名前らしいが―連れてこられて、この殺し合いに
乗るのか逆らうのか迷っている風に見受けられた。そこで頼みと言うのは、ラルクの説得に協力してはくれぬか?
あの若者、かなり腕の立つ戦士であることは間違いない。もし仲間になってくれれば重要な戦力になってく」
「ちょっと待ってもらえますかな」

オーボウが説明しているがクズリの父が話に割り込む。

「もしそのラルクさんの説得に失敗したらワタシ達に襲い掛かってくると言う事で?」
「……その可能性も否定はできんな」
「つまり、あなたはワタシ達の命を危険に曝してでもその若者の力が欲しいと?」
「……穿った見方をすればそう言えなくもないな」

これは駄目だな、とオーボウは半ば諦めてしまった。確かに、たいした戦闘力を持たないクズリの父や
魔本?と言う本の力が発揮できないとただの仔馬にしか過ぎないウマゴンには酷な話だろう。
仕方なく、他の場所へ移動しようと挨拶を済ませようとした時にその声が聞こえた。

「メルメルメ~!」
「……ウマゴン、オヌシは一緒に来てくれるのか?」
「メル!」
「いいのかい、ウマゴン。あんたの身がとても、とても痛い目に会うのかもしれないのに?」
「メルメル!」

そう力強く嘶くウマゴンの目が光った。何かあったらオーボウに守ってもらおうといった
後ろ向きな物ではなく、自分の力で何としてもラルクを説得しようとする姿勢が感じられる。そう、まるで
彼の親友であり、優しい王様を目指すあの少年のように。

「……はぁ、わかりましたワタシも行きましょう。この場に一人きりになるより、三人で行動した方が
安全ですからねぇ。では善は急げ、早くこの砂漠を抜けてしまおうかな」
「メル~!」
「うむ、では行くとすろかのう。日が昇る前にはこのスイゾクカンへ辿り着きたいものじゃて」

こうして三匹が逝く。目的地は最果て、G-7の教会。そこで待ち構えている戦士、ラルクはどのような状態で
オーボウとの再会を果たすのだろうか。
そもそも無事に教会まで辿り着けるのだろうか。彼らの行く先には文字通り地獄の門番が傷つきながらも
休息を取っており、最強のポケモンも牙を砥いでいる。
目的のためには手段を選ぶなと言う言葉があるが、手段すら限定された彼らが目的を達成できるかどうかは、だれにもわからない。



【F-6/地下鉄駅前/1日目/黎明】

【ウマゴン@金色のガッシュ】
【状態】:健康
【装備】:なし
【所持品】:支給品一式、巨大キノコ@スーパーマリオシリーズ(New)、魔本
【思考】
基本:殺し合いから脱出
1:G-7の教会に向かい、ラルクを説得する
2:夜の内に砂漠を抜ける
3:クズリの知人を探す手伝いをする
※クズリの父、オーボウと情報交換をしました。


【クズリの父@ぼのぼの】
【状態】:健康
【装備】:なし
【所持品】:支給品一式、忍刀@忍ペンまん丸、
グリードアイランドカード(初心、追跡、神眼)@HUNTER×HUNTER
巨大キノコ@スーパーマリオシリーズ(New)、
カベホチ@MOTHER3、ダムダム草@ぼのぼの
【思考】
基本:殺し合いから脱出
1:G-7の教会に向かい、ラルクを説得する
2:夜の内に砂漠を抜ける
3:ぼのぼの、アライグマ、アライグマの父、ヒグマの大将を探す
※ウマゴン、オーボウと情報交換をしました。
※現状ではウマゴンの魔本は読めません。


【オーボウ@ハーメルンのバイオリン弾き】
【状態】健康
【装備】なし
【道具】:食料(詳細不明、本人確認済)、水
【思考】
基本:ゲームには乗らない。キュウビに反抗する
1:G-7の教会に向かい、ラルクを説得する
2:オカリナを探す
3:狼(アマテラス)を見つけ、キュウビの情報を得る
4:クズリの知人を探す手伝いをする
※参戦時期は、少なくとも「なんでも斬れる伝説の剣」を知っている20巻以降です。
※自分の制限について把握していません。
※ウマゴン、クズリの父と情報交換をしました。
※現状ではウマゴンの魔本は読めません。



時系列順で読む


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014:クズリくんのお父さんとコウマくん ウマゴン 054:口より先に欲が出る
014:クズリくんのお父さんとコウマくん クズリの父 054:口より先に欲が出る
016:二つの思惑 オーボウ 054:口より先に欲が出る




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