「原子力潜水艦」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

原子力潜水艦」(2022/12/05 (月) 00:07:43) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

#CONTENTS ---- **原子力潜水艦ってなに >中学生レベルで教えて下さい 原子炉で発電して、それでモーターを回す。 通常はディーゼルエンジンで発電して、モーターを回すが、 それと違って空気が要らないので、長い間潜れる。 また、たくさん電気が得られるので、速い。 #right(){(85:290)} それは原子力潜水艦でも一部のものだな。 大概の原潜は、原子炉で発生する熱で、高温高圧の水蒸気を作り その水蒸気でタービンを回して、それに(ギアを通じて)つながっている スクリューを回す。 #right(){(85:295)} 295さんが書かれた通りです。原子炉の大きな出力を連続してとりだせるので、持続して高速航行することが可能になります。 このため、高速で巡航する空母艦隊の対潜戦力として行動する攻撃型潜水艦には原子力が必須です。 また豊富な電力を利用して、海水から酸素や水を取り出すことができるため、長期間浮上しないで作戦行動を行うことができます。 これは自己位置を決して知られてはいけない戦略ミサイル潜水艦には必須の能力です。 欠点は原子炉→タービン→プロペラという動力経路の中でポンプや減速ギアによる雑音が発生すること、 退役後原子炉を解体し、放射性廃棄物を処理する必要があるため、終生コストが大変高くなること、などです。 高速空母艦隊で世界を駆けめぐる必要がなく、核ミサイル装備の潜水艦に最後の報復攻撃を託す必要もない、 近海防御主体の日本にとっては、高速度で移動できず、短期間で基地に帰投する必要があっても、 安価で静粛な通常動力の(できれば空気に依存せずに稼働する動力を搭載した)潜水艦の方が適している、というのが定説です。 #right(){(85:system)} **原潜が通常動力に比べて不利とされる騒音問題ですが,これはどういった部分がその音を発しているのでしょうか? 原子力は基本的には蒸気機関と思ってください. 熱源で高温高圧の蒸気を発生させ,その蒸気から動力を取り出す. 蒸気でタービンを回転させる事により取り出す訳ですが,スクリューには回転が高すぎるので,減速させる必要が有ります. その減速機の歯車が擦れる音が大きく,外に漏れる音源となります. (レシプロ式の原潜が有ったらそれはそれで面白そうだが) 更に,原子炉に冷却水や,蒸気の元となる水を送り込むポンプの音. これらは装置類の工作精度や設計に依存します. 低騒音にするには高い技術とノウハウが必要. それと配管を冷却水や蒸気が流れる音もします. (さらに,原子炉の冷却水は温度が高いので,赤外線探知されやすくなる,という欠点も生じる.水温分布を調べるとバレバレに・・・) 勿論どちらも今はそれなりの対策がされているが,構造的な問題なので,どうしてもそれがネックになる. #right(){(初心者スレ)} 冷却水ポンプが特にうるさいそうな、 自然還流式は、その点静かなんだろうな。 #right(){(116:570)} 普通の潜水艦は水中では電池で動くから静か。 #right(){(116:573)} **原子力潜水艦を沈めた場合の放射能汚染は、どれくらい深刻なのですか? とりあえず放射能汚染に関しては、潜水艦の設計と被害状況によります。 ヘタこきゃ一次冷却水ばらまくことになって「海のチェルノブイリ」になりますし。 もちろん運が良ければ軽微な汚染ですみますけど。 沈んだ場所が浅海なら、放射性物質による汚染が食物連鎖と重なって とんでもない影響をもたらすこともあります。 率直に言って、「沈めてみなきゃわからん」というのが現状です。 #right(){(14:668)} **原潜の燃費を教えてください。 糧食がある限り、20年潜っていられるそうです 全速でどれくらい逝けるかは知りません(汗 それ以前に壊れる部品があるから、 どれくらい壊れにくいかって事になるでしょうね #right(){(15:128)} ヴァージニア級は核燃料交換無し。 最初に装填した分で艦の寿命(30年を想定)の間動ける。 #right(){(15:135)} **原子力潜はコストパフォーマンス悪いの? >潜水艦については潜航時間がケタはずれに長大になるから有利で、日本も保有を検討してもいいと思うんだけど。 ランニングコストはむしろ通常動力よりかかるだろ。ディーゼルエンジンの燃料費なんて知れたもんだ。 ちょっとしくじったら溶ける原子炉まわりを整備し続ける手間に比べれば。それと、原子炉は値段が高いぞ。 数年間そのまま走りつづけられるのはいいが、初期費用を移動距離で割って単価に直したら、たぶん通常動力よりはるかに高いはず。 原潜の利点は燃費云々じゃなくて、ひたすらもぐったままでいられる(食料が尽きない限り)点にあるけど、 海自の潜水艦は沿岸防衛が任務だからね、長距離作戦能力が必ずしも必要とは思えない。 それに、沿岸防衛用の潜水艦はむしろ通常動力が有利とも言われているんです。 なんせ静かだから。原潜は冷却ポンプを止めるわけにはいかないからどれだけ静かにしてもいくらか音が出るが、通常動力潜は全くの無音になれる。 浅くて原潜が思うさま動けない自国沿岸で静かに敵を待ち、しとめるのが通常動力潜です。 #right(){(くだらない質問はここに書け!:222)} **攻撃型原潜と戦略型原潜の違いを教えてくださいませ。 戦略型原潜→戦略級の核ミサイルを搭載してます。移動核ミサイル発射場みたいなモンです。 攻撃型原潜→それ以外の原潜です。 #right(){(19:ベタ藤原 ◆94Ls6/3E)} 攻撃型原潜:主に魚雷,対艦ミサイル,巡航ミサイルで武装し、空母戦闘群の護衛,敵水上艦艇・攻撃型原潜・戦略原潜の攻撃に用いられる。 米海軍ではトマホークを搭載することで、対地上攻撃にも用いられる。 戦略原潜(戦略弾道ミサイル原潜):潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM:要するにICBM(核ミサイル)の 潜水艦発射バージョンと考えて下さい)を搭載し、専ら核抑止力としての任務に就く。 自衛用に魚雷発射管も持つが、あくまで敵国にSLBMを発射するのが任務。 #right(){(19:らむ ◆26Am7uFo)} **イギリスの戦略原潜ってアメリカから購入したものなの? 原子炉、ミサイルはアメリカから購入したものだけど、それ以外は国産だったかと思います。 #right(){(22:眠い人 ◆ikaJHtf2)} **日本は、原子力潜水艦作らないんですか? 「むつ」アレルギーが強いので、作ることはないでしょう。 維持費も大変ですし。 #right(){(24:眠い人 ◆ikaJHtf2)} **今までに海に深く沈んだ原潜はどうなるんでしょうか はっきり言って今後どうなるかだれにもわかりません。 今までに沈没した原潜は、米2隻・旧ソ連のべ6隻(だったかな?)に上ります。 まず心配されるのは沈没時に放射能を帯びた物質(冷却水・放射性物質等々) が拡散することです。(幸いどれも原子炉は停止しているようですが。) また、年月が経てば放射性物質を閉じこめている金属の容器も腐食していき、 放射能が海に漏れ出すだろうし。 深海に沈んだ船が多いと言うこともあり、放射能測定や環境調査なども 行われていないようです。 #right(){(30:名無し軍曹)} **ソビエトの原子力潜水艦K-19の話が映画になるそうですがこの潜水艦の映画になるエピソードは一体何なんでしょうか。 実際にあった話です。K-19はHotel I 級原潜で、事故を何度も起こし (映画の元ネタとなった1961年の原子炉事故で22人が死亡、 74年に火災事故により核魚雷が破損、死者28人。91年にまた原子炉事故で10人死亡) 「ヒロシマ」と言うありがたくない仇名をつけられました。 #right(){(36:社 聖 ◆DASHd/qA)} **原潜は非常に長く潜行できるといいますが、そんなに長く潜行してると乗組員の吐く息などで艦内の空気が汚れてしまうと思うのですが、換気はどうしてるのでしょうか? 二酸化炭素は吸着剤で除去します。酸素は減った分だけ補充します。 #right(){(41:155)} **アクラ級とロサンゼルス級どっちが優れているの? アクラ級のほうが排水量が大きいため武器搭載力に余裕があります。 また、静粛性もアクラⅡ型ではロス級より上まっていると言われています。 ただし、ソナー・センサー類の性能はロス級に分があると思われ、 総合的には互角といっていいのでは? #right(){(48:名無し軍曹)} **タイフーン級戦略ミサイル原潜の、ミサイル区画セイル機関部の順の配置って >オハイオ級などのセイルミサイル機関部の配置とくらべると集中配置でいかにも便利そうなのですが >この配置が全く広まらなかったということは何か欠陥でもあるのでしょうか? タイフーン級のあのミサイル配置は、氷海から氷盤をぶち破って浮上するために 強化したセイルを感の中央に持ってくるためだそうです。 広まらなかった理由は・・・あの配置だと原子炉のすぐ横に多くの乗員が配置されることになりますので・・・ 通常配置だと緊急時はミサイル区間を隔壁代わりに使えます。 #right(){(50:21)} **戦略型原子力潜水艦の定義はありますか SSBNとSSN。弾道ミサイルを積んでるか、魚雷と巡航ミサイルだけかの違い。 SSBNを追い掛け回して沈めるのが、SSNの主な仕事。 #right(){(58:547)} 戦略型原子力潜水艦という単語はともかく、戦術型~という単語はおそらくないかと。 戦略型原子力潜水艦とはいわゆる「戦略原潜」、いわゆるSSBNの事ですよね? SSBNはSLBM(潜水艦発射弾道ミサイル)を搭載している原潜を指します。 #right(){(58:549)} **ブーマーとは、どんな船なのでしょうか? Boomerというと戦略ミサイル潜水艦のアメリカでのあだ名です #right(){(68:252)} **日本が本気になればどれくらいの原子力潜水艦が建造可能ですか。 原子力推進艦艇の経験がろくにないので、そう簡単ではないと思われ。 #right(){(73:707)} 作れません。 軍事技術と言うのは、多大な期間と費用を費やして蓄積します。 ディーゼルエンジンと電気モーターを使った潜水艦を上手に作れても、「その気」になっただけで原子力潜水艦は作れません。 #right(){(73:708)} **日本が戦略原潜作る技術があるか教えてくれ~。 基本的には技術は持っていると思いますよ。 船体に関しては、日本の潜水艦は下手な原潜並に大型ですから。 主機に関しては、原子力船の建造経験は、“一応は”有りますから(でも、 かれこれ30年近く前の事なので、当時の技術者の大半はリタイヤでしょうが)。 と言う訳で、技術的ハードルより、政治的とか、国民のコンセンサスを取る方が遥かに難題です。 #right(){(76:822)} ”むつ”がどうなっているか考えればおのずと答えは出てくると思うが・・・。 肝心の艦船用原子炉の技術がないからかなり難しいと思うが。 #right(){(76:824)} 「むつ」が叩かれたのは、原子力船だからではなく、失敗しまくったからだ。 つまり、我が国に船舶用原子機関を運用する能力は無い。 それから、原子機関を作れれば戦略原潜が作れるわけではない。 もう一度、戦略原潜がどういう物か調べてみてくれ。 #right(){(76:833)} **オハイオ級潜水艦とかタイフーン級潜水艦が撃沈されたら、積んである核ミサイルが誘爆するということはありえるのでしょうか? 絶対ありえません。 核弾頭が核爆発を起こすには、起爆用の数十個の火薬が千分の一秒単位の正確さで同時に 爆発する必要があります。そのようなことは偶然では起きえませんので、絶対にあり得ないと 言明できます。 #right(){(78:559)} 核ミサイル誘爆はありえないけど原子炉が爆発する可能性はある #right(){(78:560)} **東京湾沖で原子力潜水艦が座礁したことがある? 昔からある都市伝説の1つです。潜水艦の事故に関しては米ソとも冷戦後にかなりの資料が 公表、発見されていますが、それに該当するような事故は発見されていません。 また、そのような事故があった場合、横須賀基地で潜水艦事故の時の特有の行動が必ず見られるはずです。 例えば潜水艦救難船の寄港や座礁した潜水艦の寄港、etc。 #right(){(78:758)}※蔑称を含む記述は除外 中ノ瀬は東京湾内だしな #right(){(78:759)} 80年代初めにソ連のウイスキー級がスウェーデン領海で座礁した事件 (いわゆるウイスキー・オンザロック事件)と別の何かの潜水艦がらみの映像を 混同してるんじゃ無いかな? #right(){(78:761)} **オハイオ級やシーウルフ級の圧潰危険深度や圧潰深度はどのくらいでしょうか? 安全潜航深度300メートル以上というほかは機密です #right(){(80:64)} **原子力潜水艦はどうやって空気を入れ替えてるの? 海水を脱塩して電気分解し、酸素を取り出しています。 電力の豊富な原子力潜水艦だからできる贅沢な仕様です。 #right(){(79:90)} **シーフルフ級とかロサンゼルス級などの潜水艦には、核兵器は搭載されているのですか? アメリカの攻撃型原子力潜水艦には核兵器は搭載されていません。 #right(){(79:280)} 280に追記しますと、1991年にブッシュ大統領(当時)がアメリカ海軍艦艇からいっさいの戦術核 兵器を撤去するとの声明を出しています。 これは非核三原則との対応で苦しんでいた日本への配慮から出た声明ではなく、START2との関連 で出された声明で、信憑性は高く戦術核兵器は搭載されていないというのが、アメリカ・ロシアなどの 専門家の一致した見方です。 また、当然の事ながら、これはアメリカ海軍艦艇の戦術核兵器運用能力の喪失を意味するものでは なく、必要があればいつでも弾薬庫から戦術核兵器を引っ張り出してきて運用することは可能です。 さらにいえば、これはあくまでも戦術核兵器の話であり、戦略原潜に搭載されている戦略核ミサイル は今でも運用されています。 #right(){(79:306)} **昔タイフーン級戦略原潜の内部を日本のテレビが公開した際サウナとプールが映っていた記憶があるのですが、私の記憶違いでしょうか。 私も見ました。 プールというより、2,3人はいれる風呂程度の大きさ だったような気がしますが。 #right(){(79:411)} **レッドオクトーバーで艦長が「原子炉出力を105%に上げろ」と言って部下に「危険です」と言われるシーンがありますが、どのくらい危険なんでしょうか? そう簡単に原子炉はメルトダウンしません。ただ105%に出力を上げると、蒸気圧、タービンの回転数 などが設計範囲を超える恐れがあります。もちろん安全域を取ってあるでしょうが、それでも感心した ものではないということで。最悪は放射性を帯びた一次蒸気の漏れが起きることでしょうか。 #right(){(80:system)} **かわぐちかいじによれば、旧ソ連のアルファ型はチタン合金製で西側潜水艦より潜水深度が深いとされてたんですが、これはウソ? アルファ型は出来上がった当時、魚雷の圧壊震度を超えてもぐれる唯一の潜水艦でした。 間違ってはいないと思われ。 #right(){(84:667)} チタン合金使われていたけど、運用実績悪くて、すぐに消えた。 #right(){(84:669)} 旧ソ連のアルファ型はおっしゃるとおりの画期的な潜水艦でした。 当時の魚雷では、アルファ型の深度に達する前に圧潰してしまうと すら言われていました。チタンは溶接に特殊な工夫が要るため、潜水艦を 効率よく作るには向いていませんでしたが、敢えて作成した結果は45ノット 近い高深度高速潜水艦であり、水中戦闘機とすら呼ばれました。ただ、武装は 貧弱でしたし、センサーや原子炉なども信頼性が低く、価格から見ても実験的な レベルに留まるしかない運命だったのです。ソ連は時々神話のような真実を作りました。 #right(){(84:system)}※リンク先消滅のためリンク削除 **ノーチラス号はV-Ⅰ号を積んでいたのですか? アメリカ海軍の原子力潜水艦ノーチラスならばミサイルは一切積んでいない。魚雷のみ。 #right(){(86:265)} このミサイル(ルーン)はガトー級でテストされたとは聞いたが、 ノーティラスに積まれたという話は知らない。 #right(){(86:271)}※リンク先消滅のためリンク削除 **冷戦時代はソ連と米の原潜同士でオホーツク海や北極海で追いかけっこ(追跡?)をしていたと聞いたんですが本当ですか? >海自の潜水艦もソ連の潜水艦を追跡したり・されたりしてたんでしょうか? 基本的にSSでSSNを「追いかけっこ」するのは無理です。 海自のSSは待ち伏せ運用が主です。 #right(){(87:73)} **ニュースで、ロシアの10人乗りの原潜が事故って何人か死んだって言ってたけど、10人乗りの原潜なんてあるの? 解体のために回航中だったので、10人しか乗ってなかったのです。 #right(){(96:818)} >何級の艦かわかります? ノベンバー級 #right(){(96:823)}※ノヴェンバー型という表記の文献もあります **シーウルフ級の推進器は、一軸ポンプジェットだそうですが、具体的にどのような形状になっているのでしょうか? スクリューやタービンをシュラウドで覆っただけではポンプジェット とは言わない。それはダクテッドスクリューだ。 ポンプジェットと言うからには静翼が付いてるのだろう。 #right(){(97:697)} **潜水艦内ではトリチウムが原子炉もしくは核弾頭に影響を及ぼすの? このトリチウム、核兵器の性能を維持するために重要です。 潜水艦内には、万一に備え各種放射性物質等の漏出検出装置が設けられています。 恐らくは、検出装置の誤動作を防ぐために潜水艦内では使用禁止になっていると思われます。 普通の商用原発では純水を使用しておりトリチウム発生環境に無いので あまり、規制があるとは聞いたことがないです。(ふげんのような重水炉は別です) ちなみに現用の原子力潜水艦も純水炉です。 #right(){(98:874)} まあ普通「純水炉」とは言わず「軽水炉」と言いますがね。 #right(){(98:877)} **原子力の空母や潜水艦にもFUELメーターにあたるものがあるのでしょうか? 核燃料の燃焼具合を知る目的のメータなど付いてないよ 付ける必要がないからね #right(){(99:24)} 原子力機関を搭載している艦の場合、定められた期間が経過すると、炉心を 丸ごと交換してしまいます。ロサンジェルス級原子力潜水艦の場合、炉心交換は 10年毎に行われ、交換には2年が必要です。 ですので、車の燃料計にあたるものは必要ないと考えられます。 #right(){(99:25)} 核燃料の「燃焼度」を計るモノサシとしては、 制御棒位置と出力(より細かくは炉内の中性子束分布)の関係がそれに当たると思います。 #right(){(99:42)} **原潜がVLSを実際に使用する場合、浮上してから発射するのでしょうか? >それとも水中発射が可能なのですか。 当然水中です。 #right(){(100:747)} **任務についている原潜というのはいつでも連絡の取れるような状態になっているのでしょうか? VLFで深度10数m、ELFで深度100m程までの通信が可能です。 ELFは情報レート低いですので呼び出しに使ってるのかもしれませんが詳細は判りません。 #right(){(104:495)} **沈没したロシアの原子力潜水艦クルスクに描かれている紋章について解説おながいします。 そりゃ、ロシア海軍の印、ロマノフ家の双頭の鷲の紋章です #right(){(104:流花星桜 ◆glwcae0dRI)} >ということは、ロシア海軍の軍艦にはすべてあの紋章が付いているのですか? 大型軍艦、潜水艦には付いているようです。 小型艦は忘れた。 この紋章はIvan雷帝が制定したもので、彼はビザンチン帝国最後の皇帝の姪を娶ったため、 「ふたつのローマ帝国は崩壊した。モスクワは第三のローマ帝国であり、余は第四のローマ  帝国が現れるのを許さない」として、神聖ローマ帝国が既に成立しているのも関わらず、 平然とビザンチン帝国の双頭の鷲に、昔からのモスクワの紋章を重ねて、 ロシアの表徴に制定したものです。 #right(){(104:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **何故原子力潜水艦は連続潜航が可能なのでしょうか? 原子力潜水艦は質問の通り空調設備を(ほぼ)無限に動かしつづけることができるし、真水精製 装置も(ほぼ)無限に動かしつづける事ができる。 今も使われてるかどうか浅学にして不明だが、”海水を電気分解して酸素を取り出す装置”と いうものまであり、これも原子力ならほぼ無限に動かすことができた。  原子力潜水艦に使われている空調装置、となるとやはり軍事機密の壁が高く詳細はなかなかわからないが、 ・空気中のゴミやチリ、場合によっては細菌やカビなどの微生物を除去するフィルター ・二酸化炭素除去装置 ・艦内空気を除菌、殺菌する装置 (基本的には紫外線を使っていたらしい。艦内空気を除菌、殺菌する装置にはイオン式のものもあった筈。) ・空気中の湿度を一定に保つ常湿装置  から構成されていたようだ(ロシア/ソビエト原潜の資料による) #right(){(105:475,476)} 海水を電気分解すると、塩素とか発生しませんか? 海水→真水精製(生活用水)→電気分解で酸素取り出し では? 原潜は「水中の動く原発」のようなものなので、豊富な電気のエネルギーを利用して いろいろできますね #right(){(105:477)} 海水をボイラーの熱で淡水化してから電気分解です。 あまった塩はどうすんのかは知らないw #right(){(105:一等自営業 ◆BVruYgneoI)} **核弾頭じゃないSLBM(通常弾頭)を装備した原子力潜水艦に、軍事的意味はありますか? 意味は有るでしょう、米海軍がフロムザシー以降 SSBNの通常戦活用法として地中目標攻撃用に検討していましたから。 #right(){(106:19)} **今現在、アメリカの原潜の推進には何が用いられているのでしょうか 蒸気タービンです。 原子炉から取り出した熱で蒸気を発生させて、その蒸気でタービンを回します。 そのタービンの回転を減速歯車で調整してスクリューを回しています。 #right(){(116:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)} **原子力潜水艦がずっと潜水をしていられること以外に通常型と比べてメリットがあるのか教えてください 原潜はバッテリーの電池残量の制約が無いです。 従ってシュノーケル航走をする必要が無い 水中で任意の速力を任意の時間にわたり発揮できる 燃料の制約がないから乗員の食料さえもてば行動範囲が広がる (航続距離に燃料面での制約がない。乗員の交代と食料、武器弾薬などの制約があるだけ) よって、静粛性で指摘されているような問題さえなければ (あるのか無いのかはちょっと外には分からない)、ほぼあらゆる点で 原潜のほうが通常潜よりスペック的には上と言えます。 ただ、日本で懸念となるのは船の寿命が尽きたあとのことですね。 原子炉の解体などはまだまだ日本では未知の分野ですし、かつての 原子力船むつのことなどもあります。 より安全小型な原子炉ができればいいんですが。 #right{(512:408)} **SSBNクラスとなるとSSやSSNに比べて船体が大きいので,静粛性が劣る,ということはあるんでしょうか? >また,SSBNというのは完全に独立して行動するんでしょうか?SSNなどを護衛につけるようなことは行われたりはしているorしていたんでしょうか?  核抑止力の柱であるSLBMを搭載するSSBNには,発射母体の探知自体を難しくする為,残存性を高める工夫が可能な限りなされています.  水中高速迎撃艦,プロジェクト705/K型(NATOコード・アルファ)攻撃原潜のように,静止状態から速力40ktまで僅か1分,6ktから42ktまで3分,最高速力で180度ターン,更に反転するまで僅か42秒という,恐ろしく高い水中機動性を発揮して魚雷を振り切るという戦術を採れる艦も有ります.  更に魚雷が届かない深深度まで潜航すると言う手段も有ります.  魚雷へのカウンターメジャーを更に捕捉して置きます.  SSBNオハイオはデコイ発射用に152mm外装式CSA(Countermeasure Set Acoustic)発射管Mk-1を装備しています.  また,90年代末の近代化改装の折,魚雷攻撃を受けた場合の防衛自動応答システムWLY-1が搭載されました.  これは統合指揮管制装置から可動式多機能デコイMk-4をコントロールする物です.  また,静粛性に関してはSSNに採用されているS5W加圧水式原子炉より静粛性の高いS8G自然循環式原子炉を採用しており,更にこれら主機・補機類は騒音低減の為に船体から間接的に分離された浮き台座に設置されています. #right(){(初心者スレ)} **原子力潜水艦ではゴミの処理とかどうしてるんでしょうか? >70日程度潜るとなると食事に関連するゴミだけでかなりの量になると思うんですが。そのままだと不衛生だし、やっぱり海中投棄? 投棄時に騒音が発生するので、敵地では専用金属容器に保管します。 安全な海域まで来てから、金属容器ごと海中に放出し、沈下させます。 プラスティックゴミなどは分別して基地に持ち帰ります。 http://americanhistory.si.edu/subs/operating/aboard/leisure/ #right(){(495:71)} **原子力潜水艦は最高速だとソナーが使えないって? 最高速なんて出したら、ほとんどの潜水艦は実質メクラになる。アルファ型が最たる例だ。 最高速39kt出せるシーウルフでも、最高速では騒音がうるさいし、パッシブソナーも効力を発揮しない。 騒音が小さく、パッシブソナーが使えるレベルの速度は、20kt台だろうと言われてる。 #right(){(495:787)} **ロサンゼルスなどの通常サイズの原潜は短魚雷で沈められますか? >例えば、97式短魚雷は50kg級のHEAT弾頭ですけれども。 HEAT弾頭という事は、直撃を前提としているという事。 つまり、潜水艦の外殻に穴を開けて耐圧能力を奪う(耐圧能力低下を狙う)ことで行動の自由を制限するのが目的。 大破、撃沈は難しくても自由を奪ってしまえば、後は煮るなり焼くなり好きにできる。 至近炸裂の衝撃波で破壊しようとすると大弾頭が必要だし、機動性も悪く運用にも制限がかかるので、先ずは使い勝手のいい短魚雷で足を止めてから。 #right{(507:233)} **旧ソ連のSSBNは米国の海岸近くでパトロールしてたの? >映画レッドオクトーバーでタイフーン級のSSBNがアメリカの沿岸に近づいてミサイルを >発射するみたいな事になってますが、港から出た時点で射程に入っているのではないでしょうか? >わざわざ危険を冒してまで沿岸に近づくのは発射から着弾までの時間を短くして米に反撃させない為? そういうこと。 冷戦中、ソ連のSSBNは米西海岸から1000km程度のところでパトロールを行なっていた。 そこらへの事情は『敵対水域』を読んで戴ければ理解できるかと(本題には若干のフィクションが混ざっているようだが)。 #right{(358:544)} 「米西海岸から1000km程度のところでパトロールを行なっていた」のは、旧式のヤンキー級。 デルタ級とかタイフーン級は、自国近海から余裕で米本土を狙えるので、そんな近くまで行っていないよ #right{(358:564)} **シーウルフ級に装備されている魚雷は、Mk48ADCAPで533mmなのに、なぜ660mm魚雷管を搭載しているのですか? 次世代潜水艦用に660mmの新型発射管(+新型魚雷)が開発されてそれが シーウルフ級共々主流になるはずだったので。 冷戦の終結でシーウルフ級は僅かな数でキャンセルされ、既存の潜水艦を これからも使い続けていくことになったので、そうなると従来の規格を 使い続ける必要がある(既存の潜水艦の発射管を全部新規格にする予算は ない)ので新規格への以降そのものが棚上げになってしまい、結局シーウルフ級 だけが660mm発射管を装備している。 #right{(516:613)} 魚雷だけでなく水中発射ミサイルも含めた複合発射管として使うには、従来の533mm規格では 発射できるもののサイズ的に不足だったので、一回り大きい新規格が作られた。 でも冷戦の終結で潜水艦の新規建造が先細った上、複合発射管よりもミサイル専用のVLSを 用意して魚雷発射管は魚雷だけ、VLSはミサイルだけを運用した方が効率的だ、ということになったので。 複合発射管は発射管だけで済むけど艦内に魚雷とミサイルを両方並べなきゃならないので艦内スペースを圧迫する。 積むのも大変だし。 船殻外にVLSを設置するのは汎用性がないし撃ったら浮上してVLS整備の後専用の設備で再装填しなきゃ ならないから面倒だが、艦内にもしかしたら使わないかもしれないミサイルを並べずに済む。 それに、魚雷に加えてミサイルという危険物を艦内に置かなくていいことは安全の面でも有利。 ということでこうなった。 アメリカだけでなくソビエト(ロシア)も複合発射管として650mmの規格を 開発して潜水艦に装備させている。 #right{(516:618)} >シーウルフにはVLSはついていないのですか? >ついていないからこそ、こういった発射管が必要であったのですか? シーウルフ級にはVLSは装備されてない。 こそ、というか上にも出てるように複合発射管で統一する予定だったので。 後付で泥縄式に魚雷発射管室にUSMやSLCMを魚雷と一緒に並べてるロスアンゼルス級 と違い、シーウルフ級は最初からミサイルと魚雷を装備することを前提とした弾庫の 設計になっている。 #right{(516:622)} >けれど、ヴァージニアもVLSを搭載していますよね? >確か、ほとんどトマホーク専用だった気がするのですけれど。 >それは、複合魚雷管よりも魚雷管+VLSの方が使いやすいと考えられたからなのでしょうか? ヴァージニア級はシーウルフ級よりも小さい(水中7800t、SW級は9200t)ので、 シーウルフ級のように魚雷とミサイルを混載した弾庫を設けると艦内容積に 余裕がなくなる。 また、「とにかく最強の対潜戦闘艦を」というシーウルフ級のコンセプトとは 異なり、「ロスアンゼルス級の後継となる安価な攻撃潜水艦を」という設計思想 なので、兵装関係はLA級と同等にまとめた。 いつのまにかLA級を代換してSW級の替わりに次世代のアメリカ潜水艦隊の主力艦に なることになり、汎用攻撃潜水艦としていろんな機能が追加された結果やたらと 高価な潜水艦になっているが・・・。 #right{(516:654)} **潜水艦に長く乗っていると、精神衛生上良くないような気がしますが、艦内でしているリフレッシュ法はあるのですか? トクムランシーの原潜解剖って本があるからこれ読めばかなりわかるぞ 適性が大きいみたいですね。 アメリカだと映画とか積み込んでみたり(音が出ないようにヘッドホン使用)、 食べ物や飲み物を工夫したりしてます。 ソ連だとリフレッシュルーム作って、鉢植え育てたり小動物飼ってたみたいです。 #right(){(340:722,723)} **クリムゾン・タイドで質問。前の命令を取り消す命令が途中で伝わらなかった場合、前の命令は実行されてしまうんでしょうか >命令の確認してはいけない規律でもあるの? 確認する為に潜水艦側から通信打ったら位置がばれる。 なので潜水艦は緊急体制に入ったら自分からは通信しない。 作中のように明かに自分を攻撃してくる勢力が近くにいたりする時は なおさら。 ただ、現実には、あの手の命令文は最初の一文字を受信すれば その後の内容が伝わるように工夫されていて、映画のような「通信が不完全 だったのでどうすればいいか解らない」という状況はまず起こらないとか。 #right(){(340:780)} **アメリカのSSNは、ハープーンを搭載していないって、本当ですか? 米海軍向けのハープーンの調達は89会計年度で終了しており、 現在の米潜水艦では、ハープーンは搭載されていません。 いつだったかの「世界の艦船」で、ロス級の艦内を取材した際に魚雷発射管室には トマホークとMk48魚雷しか搭載されていないのを確認した記事がありました。 #right(){(575:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)} **ソ連の潜水艦に東芝のエアコンがついていたという話を聞きました ソ連原潜においてエアコンが採用されたのは671型原潜(ヴィクターI型)が初めてですが、 赤道周辺での行動の際にエアコンの能力不足が指摘されたために当時の海軍総司令官 ゴルシコフが対外貿易国営社経由での外国製エアコン購入を指示。これによって選ばれたのが 東芝製だったわけです。 潜水艦用のエアコンがあったわけではなく、用途を偽った上の転用ではないかと。 #right(){(339:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)} **原子力空母はまだ廃棄されたものはないのに、原潜は15年ぐらいで更新されるのはなんででしょう? 水上艦も潜水艦も炉心交換(燃料交換)の時は構造材ぶった切ってんですが(あとでくっつけ直す)、 高い水圧に晒される潜水艦は、それによって起こる構造材のへたりがタイトに効いてくるからです。 #right(){(334:727)} 15年で破棄された原潜てそんなにありましたっけ? ロシアか中国であれば、維持費が捻出できず退役したか原子炉等の欠陥のために まともに運用できなかったかいずれかだと思いますが。 例えば、米海軍のロサンゼルス級では初期型は就役してからもう30年ほどになるはずです。 船体そのものは20年以上は持ちます。問題なのは、原子炉の炉心交換などの修理費の増加と 国防戦略の変化で、退役はそれとの兼ね合いで決定されます。 #right(){(334:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)} **昔、ジョージ・ワシントンが日本近海で事故を起こしたことがありますが、そもそもなぜ日本近海にいたのでしょうか? >現在のトライデント級に比べて、ポラリス級は射程が短かったからという単純な理解でいいですか? 信じるか、信じないかの問題になりますが? ジョージ・ワシントンは同型艦3隻と1981年に戦略哨戒任務から外れて攻撃型原潜として運用されていました。 何故、信じるか云々かと言いますと、日昇丸事件は同年の5月に発生しており、 米側では戦略任務からは既に外れているため戦略核ミサイルは搭載していないと発表しました。 その発表に対して日本側の一部で疑惑の声が上がりました。 確かにポラリスミサイルの初期型は射程の関係から日本近海で作戦展開をしていた可能性が有りました。 現在のオハイオ級に関してはトライデントミサイルの射程から米本土近海で戦略哨戒任務に就いているようです。 本来、戦略ミサイル原潜の展開場所等は最高機密ですから、どこで作戦中なぞ判るわけが有りません。 追記、Wikiでジョージ・ワシントン原潜とジョージ・ワシントン級原潜を見られると日昇丸事件に関しては、相反する内容が書かれていますよ。 #right(){(602:不動産屋のオッチャン ◆UMCByHJxYk)} **昔、アルファ級なる最大45ノットを出す原潜があったらしいですが、今の原潜はこれより速力が劣ってるのはどんな事情があってのことでしょうか? むやみにスピードを早くすると、エンジンやらスクリューやらが発する騒音がひどくて自分の位置がバレバレになるから。 アルファ級の場合は、こっそりしのびよって魚雷を発射したらダッシュで逃げるって発想だったらしいが。 #right(){(326:739)} **攻撃型原潜の任務と存在意義は何? 戦略原潜の護衛と攻撃。 原子炉積んでないと話にならないのがSSBN。 原子力推進についていけるのは原子力推進だけだから、攻撃原潜SSNが必要。 あと空母打撃群や遠征打撃群の対潜護衛 外征する艦隊に随伴できる速力と航続力は原潜じゃないと無理だから #right(){(戦争板初質スレ2:896-897)} **原子力潜水艦の乗組員は寿命とか短くならないのでしょうか? >原発で働いてる人は普通の人より寿命が短いという噂を聞きますが。 長期間水中に潜っている原潜乗組員は普段、一般人が外で浴びている宇宙線が 海水でシャットアウトされているので被曝量はむしろ少ないくらい。 旅客機の海外線の乗組員の方がよっぽど被曝量が多く、問題になっている。 #right(){(302:828)} **SLBMを水中から発射した場合、格納筒には海水が入ってしまうと思うのですが >ミサイル替わりのバラストとして海水はそのままにしておくのでしょうか? 当然SLBMを発射すると発射筒には海水が入る。 所定の弾道弾を発射した後、溜まった海水は抜いて真水で発射管の中は洗浄する。 あと、SSBのミサイル発射管は、発射する順番が厳密に決まっている。 これは、前後なり左右なり偏った位置のミサイルだけを発射すると、艦が傾いて バランスを取るのが大変になるから。 #right(){(276:251)} **チタンは溶接が困難とのことですが旧ソ連のチタン製潜水艦は原子炉の炉心交換やオーバーホールの際、時間と手間がかかったのでしょうか? >それとも鋼製との差を気にしない程の溶接技術や切断しなくて済むような工夫があったのですか? ハイ、おっしゃる通り、チタンは普通の鋼鉄と比べて加工が難しいね。 だから旧ソ連・ロシアでも、チタン加工(溶接)技術の有る造船所は限られていた。 (ニジーニー・ノヴゴロド、セヴェロドヴィンスク、アドミラルティの3箇所のみ) 従って、チタン原潜の整備や修理も、この3箇所でしか出来なかった。 (実際には、修理などは北洋方面のセヴェロドヴィンスクのみで行われた) 太平洋艦隊にチタン原潜が配備されなかったのも、極東にチタン加工(溶接)の出来る造船所が無かったからなんだね。 チタン原潜の大規模修理の例は二件ほど有って、 1982年に原子炉事故を起こしたアルファ型K-123は9年掛けて修理(原子炉は新品に交換)。 1992年に米原潜と衝突して大破(セイルがグチャグチャになった)したシエラ型B-276の修理は1年くらい掛かっている。 この他、1980年にパパ型のK-222が原子炉の炉心交換を実施したが、作業中に1次冷却水配管を壊してしまい、原子炉室汚染。 チタンの溶接技術云々以前の問題だね。 ちなみにアルファ型は、当初は100年間使う構想であり、 20年ごとに船体をバラして改装工事を行い、再溶接して復帰させるつもりでいた。 >100年使う・・・国鉄車両じゃあないんだからさあ(笑)マジかよ。 少なくとも、705計画(アルファ型)スタート時には、マジだったようです(笑) しかしながら、現実には100年どころか20年も使われずに早期退役しましたが。 (実質、現役にあったのは10年くらい) #right(){(274:シア・クァンファ(夏光華) ◆23wgJy2eAo)} **ロシア/ソビエトの潜水艦のうち最近建造されたものは650mmと533mmの発射管を両方装備しているそうですが、 >無駄くさい気もする ロシアというか旧ソ連海軍原潜の650mm発射管は、650mm対艦重魚雷(ウェーキ・ホーミング魚雷)やヴェテル(SS-N-16)対潜ミサイル専用。 533mm魚雷やグラナート(SS-N-21)巡航ミサイル、ヴォドパート(SS-N-16)及びヴィユーガ(SS-N-15)対潜ミサイルは533mm発射管から撃ち出す。 「無駄」じゃなくて、キチンと役割分担されていたわけだ。 タイフーン型戦略原潜は、当初は650mm発射管を装備していたが、後に撤去され533mm発射管に統一。 (後期建造艦は、最初から533mm発射管のみ) シエラ型、アクラ型多用途原潜は、前期型は650mm発射管4門、533mm発射管4門だったが、後期建造型では533mm発射管8門に統一。 現在建造中のセヴェロドヴィンスク級多用途原潜、ボレイ型戦略原潜では、最初から533mm発射管に統一されている。 >「650mm発射管でも533mm規格の魚雷は発射できる」ってのは本当なんですか? 650mm発射管は、650mm対艦重魚雷(ウェーキホーミング魚雷) とヴェテル(SS-N-16)対潜ミサイルを撃つ為「だけ」のモノなので おそらく不可能と思われ。 以前、シエラ型原潜は650mm魚雷発射管のみを8門装備と信じられていたので 「ライナー挿入して533mm魚雷を撃つ」と言われていたものだが。 #right(){(263:シア・クァンファ(夏光華) ◆23wgJy2eAo)} **原潜にはナトリウム炉というのがあるそうですが、一般的な加圧水型炉と比べてどのようなメリットがあるのでしょうか? 金属ナトリウムのほうが加圧水よりも熱媒としての性能が高いので、炉心の 熱を取り出して発電するのに加圧水よりもより少ない体積で同等の効率を達成 できます。つまり原子炉が小型化できるわけで、これだけで原潜用原子炉には 大きなメリットになります。 #right(){(137:800)} **これまで配備された世界の原潜の中で最小の物を教えてください。 1969年10月に竣工した米海軍のNR-1が最小です。 排水量380t(水上)、700t(水中)。 全長44.8m、全幅3.8m、吃水4.5m。 この小ささの船体に、加圧水型原子炉1基と蒸気タービン発電機1基と、電動機2基の2軸推進の 機構を持ち、水上4.6ノット、水中3.6ノット、安全潜航深度900mの性能を持ちます。 乗員は13名で、海底調査、水中機器実験、沈没船探査にも用いられる様に、テレビカメラ、マニピュ レータ、艇外照明装置、海底匍行用車輪を持っています。 #right(){(146:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **ソ連の原潜には「アルファ」や「キロ」などとコードがつけられていますが、命名規則がよくわかりません。 ハッキリ言って、「適当に付けただけ」です(笑) で、1980年代には、AからZまでを全て使い尽くしたので、 (ちなみに、いちばん最後に使われたのは「ユニフォーム」) 今度は、テキトーなロシアの単語から付けるようになった。 かのタイフーン型は、当初、シエラのコード名が割り当てられる予定だったが 当時のソ連にしては珍しく参謀総長オガルコフ元帥が「この度、新型原潜"タイフーン"が就航した」 と発表したので、そのまんまタイフーン型と呼ばれるようになり、 シエラの名は、チタン製原潜に回された。 「アクラ」も、テキトーにロシア語から取って付けたコード名だが、 ロシア海軍は、1993年、同型の1番艦K-284を「アクラ」と命名した。 ただし、ソ連崩壊後に出てきた「ボレイ」「ヤーセン」「ラーダ(アムール)」は 西側コード名ではなく、ロシア側の正式名称なので、混同しないように。 #right(){(251:シア・クァンファ(夏光華) ◆23wgJy2eAo)} **アメリカの原潜と水中で衝突して沈められたソ連原潜があるそうですが。 2000年8月12日のK-141クルスク沈没時も、ロシアは当初、米原潜が衝突したから、と言い張っていたが。 などと言うのはさておき、君が言うのに該当するソ連潜水艦は、 1968年3月8日に北太平洋で沈没したゴルフ型戦略潜水艦K-129だけと思われるが。 コレだけが、未だに沈没した原因がハッキリしていない。 むろん、米原潜と露原潜が衝突した例は何件か有るが、沈没に至ったケースは無い。 1992年2月11日に米原潜バトンルージュと露原潜B-276コストロマ(シエラ型)が衝突し、 この事故によってB-276は退役したと長い間信じられていたが(今は亡きSiDでも、そう書かれていた)、 最近になって、実は事故後に修理されてカムバックしていた事が明らかになった。 この他、変り種としては、1983年6月にウラジオストク沖でソ連原潜K-324(ヴィクターIII)と 中国のハン型原潜が衝突する事故が有った・・・らしい。 ソ連側の主張によると、このハン型は沈没したとのコトだが、 ハン型は、5隻就役して、まだ1隻も失われていないので、 大破しながらも、何とか帰還したものと思われ。 #right(){(233:夏光華(シア・クァンファ) ◆BFSytpS.uc)} **ソ連の原潜の原子炉がやばいのは事故云々ではなくて、放射線遮蔽が不十分なため、というのは本当ですか? それはソ連の第一世代原子力艦艇の話だよ。 ソ連・ロシアの原子力艦船と言っても、第一~第三世代が有る。 「放射能遮蔽が不充分」であるとハッキリ分かっているのは、ソ連初の原子力艦船である砕氷船「レーニン」だね。 このフネは、かのハイマン・リッコーヴァー氏も見学したんだが、後で調べてみたら、米原子力艦艇に乗っている 時よりも大量の放射線を浴びたていた事が分かった。 リッコーヴァー氏もは同船の原子炉も見たが、あとで「非常にお粗末なシロモノ」と評した。この原子炉は、 ソ連第一世代原潜用のプロトタイプでもあった。 それで、「ソ連北洋艦隊の原潜乗りは一目で見分けが付く。何故なら暗闇で光るからだ」などというジョークが流行ったんだね。 #right(){(225:夏光華(シア・クァンファ) ◆BFSytpS.uc)} **SSBNの魚雷対策はどんなものですか? SSBNオハイオはデコイ発射用に152mm外装式CSA(Countermeasure Set Acoustic)発射管Mk-1を装備しています。 また、90年代末の近代化改装の折、魚雷攻撃を受けた場合の防衛自動応答システムWLY-1が搭載されました。 これは統合指揮管制装置から可動式多機能デコイMk-4をコントロールする物です。 また、静粛性に関してはSSNに採用されているS5W加圧水式原子炉より静粛性の高いS8G自然循環式原子炉を採用しており、 更にこれら主機・補機類は騒音低減の為に船体から間接的に分離された浮き台座に設置されています。 このように核抑止力の柱であるSLBMを搭載するSSBNには、 発射母体の探知自体を難しくする為に可能な限りの残存性を高める工夫がなされています。 #right(){(210:211)} **長期行動を行う原潜では乗員が肉体的、精神的にまいったりしないのですか? 米軍の場合はそれに耐える為の訓練を施す やっぱり奥さんとエチーを出来ないのは大変みたいよ それを幾らか解消するために航海中に回数制限付きで短いメールを送る制度が米軍にはある 実際、米海軍の悩みの種だったりする訳ですが。プロジェクトを立ち上げて色々とやっていますが 離婚率は平均的アメリカの家庭の3倍だそうです……(´・ω・`) だから、原潜乗組員は厳しい選考基準と訓練をクリアーした人だけがなれる。 また、乗員のストレスを極力発散できるよう居住設備に気を払っている。 (食事のメニューが豪華とか、サウナがある、とか) それでも問題が起きるのは避けられないそうだけど。 米海軍の場合、「一回の長期航海で必ず1組は離婚夫婦が出る」と言われて いるそうだ。 イギリス海軍では自動化が進んでいる事を鑑み、新造原潜ではベットの使い まわし(潜水艦は乗員の数よりもベットの数が少ない。狭いので、非番の 人数分しかベットがない)をやめて一人1ベットにする事を検討中、とか。 #right(){(207:302-307)} **原子炉修理決死の突撃→本当に死んだ、でも艦は帰れたという話があるそうですが。 「ソ連/ロシア原潜建造史」 アンドレイ・V・ポルトフ著 「世界の艦船 別冊」 海人社 「Iron Men and Tin Fish」 Anthony Newpower 著 Kindle for PC @ Amazon US 後者で読んだ話ですが、前者にも載っているかも。 事故で原潜原子炉の冷却系がダメになって機関停止、機関室は一次冷却水で放射能の海。 でも直さないと艦ごと全員沈んで死ぬ、で、放射性水たまりのベータ線で皮膚焼かれながら 家族がいないとかのボランティア達が(泣 #right(){(703:system ◆systemVXQ2)} **ネイチャー・セル10を原潜に使えるのでしょうか ネイチャー・セル10みたいな形式は定常運転、つまり一定出力で長く安定的に運転することが前提だ 出力を急に上げたり下げたりする必要がある原潜に適してるかもと考える根拠が分からない #right(){(俺初質スレ50505:401)} いわゆる超小型原発って、普通の原潜用原子炉に比べて、出力が1/10程度なので、 そのままでは動力として使うのは難しいかと AIP潜の充電装置としては使えるかもしれない #right(){(俺初質スレ50505:402)} いわゆるレンジエクステンダー方式のハイブリッドだな。 車だとガソリンエンジンを使うがそれを小型原子炉に置き換えると。 車の場合でもエンジンは小型の軽自動車用とかを定常運転させるが、小型原子炉も 用途的にはマッチする。 潜航中でも使えるし。 #right(){(俺初質スレ50505:404)} ウィキで原子力潜水艦を見たところ >1.水蒸気により蒸気タービンを作動させ、その蒸気タービンにより(適当な減速装置を介在させて)スクリューを回転させる、という原子力機関を利用するもの。 >2.水蒸気により駆動したタービンにより一旦発電し、その電力を電動機に供給してスクリューを回転させるもの とあって、1だと出力の上げ下げがかかわってきそうですが2のような 方法だとしてワンクッションおいてモーター? 駆動だとしてもS4みたいな超小型原発では厳しいですかね? 出力が足りなさすぎるということでしょうか? ネイチャー・セル10は >出力1万キロワットで、炉心直径は85センチ、炉心高さは1.5メートル。 だそうです。 #right(){(俺初質スレ50505:414)} 1万キロワットってことは、10メガワットだよね 原潜用の原子炉は、百数十メガワットクラスが普通だから、やはり1桁下の出力しかないんで、 主機関用としては完全に能力不足 #right(){(俺初質スレ50505:417)} 問題は、潜航時間が大幅に増えるだけで、その他の性能は通常動力型と大差ないなんちゃって原潜に、需要があるかだな ほぼ同じことは、AIP潜でも出来るわけで、コストパフォーマンス等を含めた総合性能で、優位に立てるのか? #right(){(俺初質スレ50505:419)} コスト的にはネイチャーセルが圧倒的に不利だろ 原子炉は「コストは高いが出力はそれ以上に大きい」という理屈で採算を成立させているわけで 出力が低いとコストパフォーマンスは極度に悪くなる #right(){(俺初質スレ50505:420)} **ロシアでまたまた原潜火災が起きましたが原潜の修理ってそんなに火災が起きやすいのですか? 溶接機や溶断機のアークやスパッタが可燃物に引火する火災事故は 艦船修理や建造時にも起こる事は良くある #right(){(俺初質スレ436:279)} ----
#CONTENTS ---- **原子力潜水艦ってなに >中学生レベルで教えて下さい 原子炉で発電して、それでモーターを回す。 通常はディーゼルエンジンで発電して、モーターを回すが、 それと違って空気が要らないので、長い間潜れる。 また、たくさん電気が得られるので、速い。 #right(){(85:290)} それは原子力潜水艦でも一部のものだな。 大概の原潜は、原子炉で発生する熱で、高温高圧の水蒸気を作り その水蒸気でタービンを回して、それに(ギアを通じて)つながっている スクリューを回す。 #right(){(85:295)} 295さんが書かれた通りです。原子炉の大きな出力を連続してとりだせるので、持続して高速航行することが可能になります。 このため、高速で巡航する空母艦隊の対潜戦力として行動する攻撃型潜水艦には原子力が必須です。 また豊富な電力を利用して、海水から酸素や水を取り出すことができるため、長期間浮上しないで作戦行動を行うことができます。 これは自己位置を決して知られてはいけない戦略ミサイル潜水艦には必須の能力です。 欠点は原子炉→タービン→プロペラという動力経路の中でポンプや減速ギアによる雑音が発生すること、 退役後原子炉を解体し、放射性廃棄物を処理する必要があるため、終生コストが大変高くなること、などです。 高速空母艦隊で世界を駆けめぐる必要がなく、核ミサイル装備の潜水艦に最後の報復攻撃を託す必要もない、 近海防御主体の日本にとっては、高速度で移動できず、短期間で基地に帰投する必要があっても、 安価で静粛な通常動力の(できれば空気に依存せずに稼働する動力を搭載した)潜水艦の方が適している、というのが定説です。 #right(){(85:system)} **原潜が通常動力に比べて不利とされる騒音問題ですが,これはどういった部分がその音を発しているのでしょうか? 原子力は基本的には蒸気機関と思ってください. 熱源で高温高圧の蒸気を発生させ,その蒸気から動力を取り出す. 蒸気でタービンを回転させる事により取り出す訳ですが,スクリューには回転が高すぎるので,減速させる必要が有ります. その減速機の歯車が擦れる音が大きく,外に漏れる音源となります. (レシプロ式の原潜が有ったらそれはそれで面白そうだが) 更に,原子炉に冷却水や,蒸気の元となる水を送り込むポンプの音. これらは装置類の工作精度や設計に依存します. 低騒音にするには高い技術とノウハウが必要. それと配管を冷却水や蒸気が流れる音もします. (さらに,原子炉の冷却水は温度が高いので,赤外線探知されやすくなる,という欠点も生じる.水温分布を調べるとバレバレに・・・) 勿論どちらも今はそれなりの対策がされているが,構造的な問題なので,どうしてもそれがネックになる. #right(){(初心者スレ)} 冷却水ポンプが特にうるさいそうな、 自然還流式は、その点静かなんだろうな。 #right(){(116:570)} 普通の潜水艦は水中では電池で動くから静か。 #right(){(116:573)} タービンとスクリューの間に減速装置を置かなきゃならんから。原子炉 自体も冷却なんかで音がしてるしね。 #right(){(116:574)} **原子力潜水艦を沈めた場合の放射能汚染は、どれくらい深刻なのですか? とりあえず放射能汚染に関しては、潜水艦の設計と被害状況によります。 ヘタこきゃ一次冷却水ばらまくことになって「海のチェルノブイリ」になりますし。 もちろん運が良ければ軽微な汚染ですみますけど。 沈んだ場所が浅海なら、放射性物質による汚染が食物連鎖と重なって とんでもない影響をもたらすこともあります。 率直に言って、「沈めてみなきゃわからん」というのが現状です。 #right(){(14:668)} **原潜の燃費を教えてください。 糧食がある限り、20年潜っていられるそうです 全速でどれくらい逝けるかは知りません(汗 それ以前に壊れる部品があるから、 どれくらい壊れにくいかって事になるでしょうね #right(){(15:128)} ヴァージニア級は核燃料交換無し。 最初に装填した分で艦の寿命(30年を想定)の間動ける。 #right(){(15:135)} **原子力潜はコストパフォーマンス悪いの? >潜水艦については潜航時間がケタはずれに長大になるから有利で、日本も保有を検討してもいいと思うんだけど。 ランニングコストはむしろ通常動力よりかかるだろ。ディーゼルエンジンの燃料費なんて知れたもんだ。 ちょっとしくじったら溶ける原子炉まわりを整備し続ける手間に比べれば。それと、原子炉は値段が高いぞ。 数年間そのまま走りつづけられるのはいいが、初期費用を移動距離で割って単価に直したら、たぶん通常動力よりはるかに高いはず。 原潜の利点は燃費云々じゃなくて、ひたすらもぐったままでいられる(食料が尽きない限り)点にあるけど、 海自の潜水艦は沿岸防衛が任務だからね、長距離作戦能力が必ずしも必要とは思えない。 それに、沿岸防衛用の潜水艦はむしろ通常動力が有利とも言われているんです。 なんせ静かだから。原潜は冷却ポンプを止めるわけにはいかないからどれだけ静かにしてもいくらか音が出るが、通常動力潜は全くの無音になれる。 浅くて原潜が思うさま動けない自国沿岸で静かに敵を待ち、しとめるのが通常動力潜です。 #right(){(くだらない質問はここに書け!:222)} **攻撃型原潜と戦略型原潜の違いを教えてくださいませ。 戦略型原潜→戦略級の核ミサイルを搭載してます。移動核ミサイル発射場みたいなモンです。 攻撃型原潜→それ以外の原潜です。 #right(){(19:ベタ藤原 ◆94Ls6/3E)} 攻撃型原潜:主に魚雷,対艦ミサイル,巡航ミサイルで武装し、空母戦闘群の護衛,敵水上艦艇・攻撃型原潜・戦略原潜の攻撃に用いられる。 米海軍ではトマホークを搭載することで、対地上攻撃にも用いられる。 戦略原潜(戦略弾道ミサイル原潜):潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM:要するにICBM(核ミサイル)の 潜水艦発射バージョンと考えて下さい)を搭載し、専ら核抑止力としての任務に就く。 自衛用に魚雷発射管も持つが、あくまで敵国にSLBMを発射するのが任務。 #right(){(19:らむ ◆26Am7uFo)} **イギリスの戦略原潜ってアメリカから購入したものなの? 原子炉、ミサイルはアメリカから購入したものだけど、それ以外は国産だったかと思います。 #right(){(22:眠い人 ◆ikaJHtf2)} **日本は、原子力潜水艦作らないんですか? 「むつ」アレルギーが強いので、作ることはないでしょう。 維持費も大変ですし。 #right(){(24:眠い人 ◆ikaJHtf2)} **今までに海に深く沈んだ原潜はどうなるんでしょうか はっきり言って今後どうなるかだれにもわかりません。 今までに沈没した原潜は、米2隻・旧ソ連のべ6隻(だったかな?)に上ります。 まず心配されるのは沈没時に放射能を帯びた物質(冷却水・放射性物質等々) が拡散することです。(幸いどれも原子炉は停止しているようですが。) また、年月が経てば放射性物質を閉じこめている金属の容器も腐食していき、 放射能が海に漏れ出すだろうし。 深海に沈んだ船が多いと言うこともあり、放射能測定や環境調査なども 行われていないようです。 #right(){(30:名無し軍曹)} **ソビエトの原子力潜水艦K-19の話が映画になるそうですがこの潜水艦の映画になるエピソードは一体何なんでしょうか。 実際にあった話です。K-19はHotel I 級原潜で、事故を何度も起こし (映画の元ネタとなった1961年の原子炉事故で22人が死亡、 74年に火災事故により核魚雷が破損、死者28人。91年にまた原子炉事故で10人死亡) 「ヒロシマ」と言うありがたくない仇名をつけられました。 #right(){(36:社 聖 ◆DASHd/qA)} **原潜は非常に長く潜行できるといいますが、そんなに長く潜行してると乗組員の吐く息などで艦内の空気が汚れてしまうと思うのですが、換気はどうしてるのでしょうか? 二酸化炭素は吸着剤で除去します。酸素は減った分だけ補充します。 #right(){(41:155)} **アクラ級とロサンゼルス級どっちが優れているの? アクラ級のほうが排水量が大きいため武器搭載力に余裕があります。 また、静粛性もアクラⅡ型ではロス級より上まっていると言われています。 ただし、ソナー・センサー類の性能はロス級に分があると思われ、 総合的には互角といっていいのでは? #right(){(48:名無し軍曹)} **タイフーン級戦略ミサイル原潜の、ミサイル区画セイル機関部の順の配置って >オハイオ級などのセイルミサイル機関部の配置とくらべると集中配置でいかにも便利そうなのですが >この配置が全く広まらなかったということは何か欠陥でもあるのでしょうか? タイフーン級のあのミサイル配置は、氷海から氷盤をぶち破って浮上するために 強化したセイルを感の中央に持ってくるためだそうです。 広まらなかった理由は・・・あの配置だと原子炉のすぐ横に多くの乗員が配置されることになりますので・・・ 通常配置だと緊急時はミサイル区間を隔壁代わりに使えます。 #right(){(50:21)} **戦略型原子力潜水艦の定義はありますか SSBNとSSN。弾道ミサイルを積んでるか、魚雷と巡航ミサイルだけかの違い。 SSBNを追い掛け回して沈めるのが、SSNの主な仕事。 #right(){(58:547)} 戦略型原子力潜水艦という単語はともかく、戦術型~という単語はおそらくないかと。 戦略型原子力潜水艦とはいわゆる「戦略原潜」、いわゆるSSBNの事ですよね? SSBNはSLBM(潜水艦発射弾道ミサイル)を搭載している原潜を指します。 #right(){(58:549)} **ブーマーとは、どんな船なのでしょうか? Boomerというと戦略ミサイル潜水艦のアメリカでのあだ名です #right(){(68:252)} **日本が本気になればどれくらいの原子力潜水艦が建造可能ですか。 原子力推進艦艇の経験がろくにないので、そう簡単ではないと思われ。 #right(){(73:707)} 作れません。 軍事技術と言うのは、多大な期間と費用を費やして蓄積します。 ディーゼルエンジンと電気モーターを使った潜水艦を上手に作れても、「その気」になっただけで原子力潜水艦は作れません。 #right(){(73:708)} **日本が戦略原潜作る技術があるか教えてくれ~。 基本的には技術は持っていると思いますよ。 船体に関しては、日本の潜水艦は下手な原潜並に大型ですから。 主機に関しては、原子力船の建造経験は、“一応は”有りますから(でも、 かれこれ30年近く前の事なので、当時の技術者の大半はリタイヤでしょうが)。 と言う訳で、技術的ハードルより、政治的とか、国民のコンセンサスを取る方が遥かに難題です。 #right(){(76:822)} ”むつ”がどうなっているか考えればおのずと答えは出てくると思うが・・・。 肝心の艦船用原子炉の技術がないからかなり難しいと思うが。 #right(){(76:824)} 「むつ」が叩かれたのは、原子力船だからではなく、失敗しまくったからだ。 つまり、我が国に船舶用原子機関を運用する能力は無い。 それから、原子機関を作れれば戦略原潜が作れるわけではない。 もう一度、戦略原潜がどういう物か調べてみてくれ。 #right(){(76:833)} **オハイオ級潜水艦とかタイフーン級潜水艦が撃沈されたら、積んである核ミサイルが誘爆するということはありえるのでしょうか? 絶対ありえません。 核弾頭が核爆発を起こすには、起爆用の数十個の火薬が千分の一秒単位の正確さで同時に 爆発する必要があります。そのようなことは偶然では起きえませんので、絶対にあり得ないと 言明できます。 #right(){(78:559)} 核ミサイル誘爆はありえないけど原子炉が爆発する可能性はある #right(){(78:560)} **東京湾沖で原子力潜水艦が座礁したことがある? 昔からある都市伝説の1つです。潜水艦の事故に関しては米ソとも冷戦後にかなりの資料が 公表、発見されていますが、それに該当するような事故は発見されていません。 また、そのような事故があった場合、横須賀基地で潜水艦事故の時の特有の行動が必ず見られるはずです。 例えば潜水艦救難船の寄港や座礁した潜水艦の寄港、etc。 #right(){(78:758)}※蔑称を含む記述は除外 中ノ瀬は東京湾内だしな #right(){(78:759)} 80年代初めにソ連のウイスキー級がスウェーデン領海で座礁した事件 (いわゆるウイスキー・オンザロック事件)と別の何かの潜水艦がらみの映像を 混同してるんじゃ無いかな? #right(){(78:761)} **オハイオ級やシーウルフ級の圧潰危険深度や圧潰深度はどのくらいでしょうか? 安全潜航深度300メートル以上というほかは機密です #right(){(80:64)} **原子力潜水艦はどうやって空気を入れ替えてるの? 海水を脱塩して電気分解し、酸素を取り出しています。 電力の豊富な原子力潜水艦だからできる贅沢な仕様です。 #right(){(79:90)} **シーフルフ級とかロサンゼルス級などの潜水艦には、核兵器は搭載されているのですか? アメリカの攻撃型原子力潜水艦には核兵器は搭載されていません。 #right(){(79:280)} 280に追記しますと、1991年にブッシュ大統領(当時)がアメリカ海軍艦艇からいっさいの戦術核 兵器を撤去するとの声明を出しています。 これは非核三原則との対応で苦しんでいた日本への配慮から出た声明ではなく、START2との関連 で出された声明で、信憑性は高く戦術核兵器は搭載されていないというのが、アメリカ・ロシアなどの 専門家の一致した見方です。 また、当然の事ながら、これはアメリカ海軍艦艇の戦術核兵器運用能力の喪失を意味するものでは なく、必要があればいつでも弾薬庫から戦術核兵器を引っ張り出してきて運用することは可能です。 さらにいえば、これはあくまでも戦術核兵器の話であり、戦略原潜に搭載されている戦略核ミサイル は今でも運用されています。 #right(){(79:306)} **昔タイフーン級戦略原潜の内部を日本のテレビが公開した際サウナとプールが映っていた記憶があるのですが、私の記憶違いでしょうか。 私も見ました。 プールというより、2,3人はいれる風呂程度の大きさ だったような気がしますが。 #right(){(79:411)} **レッドオクトーバーで艦長が「原子炉出力を105%に上げろ」と言って部下に「危険です」と言われるシーンがありますが、どのくらい危険なんでしょうか? そう簡単に原子炉はメルトダウンしません。ただ105%に出力を上げると、蒸気圧、タービンの回転数 などが設計範囲を超える恐れがあります。もちろん安全域を取ってあるでしょうが、それでも感心した ものではないということで。最悪は放射性を帯びた一次蒸気の漏れが起きることでしょうか。 #right(){(80:system)} **かわぐちかいじによれば、旧ソ連のアルファ型はチタン合金製で西側潜水艦より潜水深度が深いとされてたんですが、これはウソ? アルファ型は出来上がった当時、魚雷の圧壊震度を超えてもぐれる唯一の潜水艦でした。 間違ってはいないと思われ。 #right(){(84:667)} チタン合金使われていたけど、運用実績悪くて、すぐに消えた。 #right(){(84:669)} 旧ソ連のアルファ型はおっしゃるとおりの画期的な潜水艦でした。 当時の魚雷では、アルファ型の深度に達する前に圧潰してしまうと すら言われていました。チタンは溶接に特殊な工夫が要るため、潜水艦を 効率よく作るには向いていませんでしたが、敢えて作成した結果は45ノット 近い高深度高速潜水艦であり、水中戦闘機とすら呼ばれました。ただ、武装は 貧弱でしたし、センサーや原子炉なども信頼性が低く、価格から見ても実験的な レベルに留まるしかない運命だったのです。ソ連は時々神話のような真実を作りました。 #right(){(84:system)}※リンク先消滅のためリンク削除 **ノーチラス号はV-Ⅰ号を積んでいたのですか? アメリカ海軍の原子力潜水艦ノーチラスならばミサイルは一切積んでいない。魚雷のみ。 #right(){(86:265)} このミサイル(ルーン)はガトー級でテストされたとは聞いたが、 ノーティラスに積まれたという話は知らない。 #right(){(86:271)}※リンク先消滅のためリンク削除 **冷戦時代はソ連と米の原潜同士でオホーツク海や北極海で追いかけっこ(追跡?)をしていたと聞いたんですが本当ですか? >海自の潜水艦もソ連の潜水艦を追跡したり・されたりしてたんでしょうか? 基本的にSSでSSNを「追いかけっこ」するのは無理です。 海自のSSは待ち伏せ運用が主です。 #right(){(87:73)} **ニュースで、ロシアの10人乗りの原潜が事故って何人か死んだって言ってたけど、10人乗りの原潜なんてあるの? 解体のために回航中だったので、10人しか乗ってなかったのです。 #right(){(96:818)} >何級の艦かわかります? ノベンバー級 #right(){(96:823)}※ノヴェンバー型という表記の文献もあります **シーウルフ級の推進器は、一軸ポンプジェットだそうですが、具体的にどのような形状になっているのでしょうか? スクリューやタービンをシュラウドで覆っただけではポンプジェット とは言わない。それはダクテッドスクリューだ。 ポンプジェットと言うからには静翼が付いてるのだろう。 #right(){(97:697)} **潜水艦内ではトリチウムが原子炉もしくは核弾頭に影響を及ぼすの? このトリチウム、核兵器の性能を維持するために重要です。 潜水艦内には、万一に備え各種放射性物質等の漏出検出装置が設けられています。 恐らくは、検出装置の誤動作を防ぐために潜水艦内では使用禁止になっていると思われます。 普通の商用原発では純水を使用しておりトリチウム発生環境に無いので あまり、規制があるとは聞いたことがないです。(ふげんのような重水炉は別です) ちなみに現用の原子力潜水艦も純水炉です。 #right(){(98:874)} まあ普通「純水炉」とは言わず「軽水炉」と言いますがね。 #right(){(98:877)} **原子力の空母や潜水艦にもFUELメーターにあたるものがあるのでしょうか? 核燃料の燃焼具合を知る目的のメータなど付いてないよ 付ける必要がないからね #right(){(99:24)} 原子力機関を搭載している艦の場合、定められた期間が経過すると、炉心を 丸ごと交換してしまいます。ロサンジェルス級原子力潜水艦の場合、炉心交換は 10年毎に行われ、交換には2年が必要です。 ですので、車の燃料計にあたるものは必要ないと考えられます。 #right(){(99:25)} 核燃料の「燃焼度」を計るモノサシとしては、 制御棒位置と出力(より細かくは炉内の中性子束分布)の関係がそれに当たると思います。 #right(){(99:42)} **原潜がVLSを実際に使用する場合、浮上してから発射するのでしょうか? >それとも水中発射が可能なのですか。 当然水中です。 #right(){(100:747)} **任務についている原潜というのはいつでも連絡の取れるような状態になっているのでしょうか? VLFで深度10数m、ELFで深度100m程までの通信が可能です。 ELFは情報レート低いですので呼び出しに使ってるのかもしれませんが詳細は判りません。 #right(){(104:495)} **沈没したロシアの原子力潜水艦クルスクに描かれている紋章について解説おながいします。 そりゃ、ロシア海軍の印、ロマノフ家の双頭の鷲の紋章です #right(){(104:流花星桜 ◆glwcae0dRI)} >ということは、ロシア海軍の軍艦にはすべてあの紋章が付いているのですか? 大型軍艦、潜水艦には付いているようです。 小型艦は忘れた。 この紋章はIvan雷帝が制定したもので、彼はビザンチン帝国最後の皇帝の姪を娶ったため、 「ふたつのローマ帝国は崩壊した。モスクワは第三のローマ帝国であり、余は第四のローマ  帝国が現れるのを許さない」として、神聖ローマ帝国が既に成立しているのも関わらず、 平然とビザンチン帝国の双頭の鷲に、昔からのモスクワの紋章を重ねて、 ロシアの表徴に制定したものです。 #right(){(104:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **何故原子力潜水艦は連続潜航が可能なのでしょうか? 原子力潜水艦は質問の通り空調設備を(ほぼ)無限に動かしつづけることができるし、真水精製 装置も(ほぼ)無限に動かしつづける事ができる。 今も使われてるかどうか浅学にして不明だが、”海水を電気分解して酸素を取り出す装置”と いうものまであり、これも原子力ならほぼ無限に動かすことができた。  原子力潜水艦に使われている空調装置、となるとやはり軍事機密の壁が高く詳細はなかなかわからないが、 ・空気中のゴミやチリ、場合によっては細菌やカビなどの微生物を除去するフィルター ・二酸化炭素除去装置 ・艦内空気を除菌、殺菌する装置 (基本的には紫外線を使っていたらしい。艦内空気を除菌、殺菌する装置にはイオン式のものもあった筈。) ・空気中の湿度を一定に保つ常湿装置  から構成されていたようだ(ロシア/ソビエト原潜の資料による) #right(){(105:475,476)} 海水を電気分解すると、塩素とか発生しませんか? 海水→真水精製(生活用水)→電気分解で酸素取り出し では? 原潜は「水中の動く原発」のようなものなので、豊富な電気のエネルギーを利用して いろいろできますね #right(){(105:477)} 海水をボイラーの熱で淡水化してから電気分解です。 あまった塩はどうすんのかは知らないw #right(){(105:一等自営業 ◆BVruYgneoI)} **核弾頭じゃないSLBM(通常弾頭)を装備した原子力潜水艦に、軍事的意味はありますか? 意味は有るでしょう、米海軍がフロムザシー以降 SSBNの通常戦活用法として地中目標攻撃用に検討していましたから。 #right(){(106:19)} **今現在、アメリカの原潜の推進には何が用いられているのでしょうか 蒸気タービンです。 原子炉から取り出した熱で蒸気を発生させて、その蒸気でタービンを回します。 そのタービンの回転を減速歯車で調整してスクリューを回しています。 #right(){(116:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)} **原子力潜水艦がずっと潜水をしていられること以外に通常型と比べてメリットがあるのか教えてください 原潜はバッテリーの電池残量の制約が無いです。 従ってシュノーケル航走をする必要が無い 水中で任意の速力を任意の時間にわたり発揮できる 燃料の制約がないから乗員の食料さえもてば行動範囲が広がる (航続距離に燃料面での制約がない。乗員の交代と食料、武器弾薬などの制約があるだけ) よって、静粛性で指摘されているような問題さえなければ (あるのか無いのかはちょっと外には分からない)、ほぼあらゆる点で 原潜のほうが通常潜よりスペック的には上と言えます。 ただ、日本で懸念となるのは船の寿命が尽きたあとのことですね。 原子炉の解体などはまだまだ日本では未知の分野ですし、かつての 原子力船むつのことなどもあります。 より安全小型な原子炉ができればいいんですが。 #right{(512:408)} **SSBNクラスとなるとSSやSSNに比べて船体が大きいので,静粛性が劣る,ということはあるんでしょうか? >また,SSBNというのは完全に独立して行動するんでしょうか?SSNなどを護衛につけるようなことは行われたりはしているorしていたんでしょうか?  核抑止力の柱であるSLBMを搭載するSSBNには,発射母体の探知自体を難しくする為,残存性を高める工夫が可能な限りなされています.  水中高速迎撃艦,プロジェクト705/K型(NATOコード・アルファ)攻撃原潜のように,静止状態から速力40ktまで僅か1分,6ktから42ktまで3分,最高速力で180度ターン,更に反転するまで僅か42秒という,恐ろしく高い水中機動性を発揮して魚雷を振り切るという戦術を採れる艦も有ります.  更に魚雷が届かない深深度まで潜航すると言う手段も有ります.  魚雷へのカウンターメジャーを更に捕捉して置きます.  SSBNオハイオはデコイ発射用に152mm外装式CSA(Countermeasure Set Acoustic)発射管Mk-1を装備しています.  また,90年代末の近代化改装の折,魚雷攻撃を受けた場合の防衛自動応答システムWLY-1が搭載されました.  これは統合指揮管制装置から可動式多機能デコイMk-4をコントロールする物です.  また,静粛性に関してはSSNに採用されているS5W加圧水式原子炉より静粛性の高いS8G自然循環式原子炉を採用しており,更にこれら主機・補機類は騒音低減の為に船体から間接的に分離された浮き台座に設置されています. #right(){(初心者スレ)} **原子力潜水艦ではゴミの処理とかどうしてるんでしょうか? >70日程度潜るとなると食事に関連するゴミだけでかなりの量になると思うんですが。そのままだと不衛生だし、やっぱり海中投棄? 投棄時に騒音が発生するので、敵地では専用金属容器に保管します。 安全な海域まで来てから、金属容器ごと海中に放出し、沈下させます。 プラスティックゴミなどは分別して基地に持ち帰ります。 http://americanhistory.si.edu/subs/operating/aboard/leisure/ #right(){(495:71)} **原子力潜水艦は最高速だとソナーが使えないって? 最高速なんて出したら、ほとんどの潜水艦は実質メクラになる。アルファ型が最たる例だ。 最高速39kt出せるシーウルフでも、最高速では騒音がうるさいし、パッシブソナーも効力を発揮しない。 騒音が小さく、パッシブソナーが使えるレベルの速度は、20kt台だろうと言われてる。 #right(){(495:787)} **ロサンゼルスなどの通常サイズの原潜は短魚雷で沈められますか? >例えば、97式短魚雷は50kg級のHEAT弾頭ですけれども。 HEAT弾頭という事は、直撃を前提としているという事。 つまり、潜水艦の外殻に穴を開けて耐圧能力を奪う(耐圧能力低下を狙う)ことで行動の自由を制限するのが目的。 大破、撃沈は難しくても自由を奪ってしまえば、後は煮るなり焼くなり好きにできる。 至近炸裂の衝撃波で破壊しようとすると大弾頭が必要だし、機動性も悪く運用にも制限がかかるので、先ずは使い勝手のいい短魚雷で足を止めてから。 #right{(507:233)} **旧ソ連のSSBNは米国の海岸近くでパトロールしてたの? >映画レッドオクトーバーでタイフーン級のSSBNがアメリカの沿岸に近づいてミサイルを >発射するみたいな事になってますが、港から出た時点で射程に入っているのではないでしょうか? >わざわざ危険を冒してまで沿岸に近づくのは発射から着弾までの時間を短くして米に反撃させない為? そういうこと。 冷戦中、ソ連のSSBNは米西海岸から1000km程度のところでパトロールを行なっていた。 そこらへの事情は『敵対水域』を読んで戴ければ理解できるかと(本題には若干のフィクションが混ざっているようだが)。 #right{(358:544)} 「米西海岸から1000km程度のところでパトロールを行なっていた」のは、旧式のヤンキー級。 デルタ級とかタイフーン級は、自国近海から余裕で米本土を狙えるので、そんな近くまで行っていないよ #right{(358:564)} **シーウルフ級に装備されている魚雷は、Mk48ADCAPで533mmなのに、なぜ660mm魚雷管を搭載しているのですか? 次世代潜水艦用に660mmの新型発射管(+新型魚雷)が開発されてそれが シーウルフ級共々主流になるはずだったので。 冷戦の終結でシーウルフ級は僅かな数でキャンセルされ、既存の潜水艦を これからも使い続けていくことになったので、そうなると従来の規格を 使い続ける必要がある(既存の潜水艦の発射管を全部新規格にする予算は ない)ので新規格への以降そのものが棚上げになってしまい、結局シーウルフ級 だけが660mm発射管を装備している。 #right{(516:613)} 魚雷だけでなく水中発射ミサイルも含めた複合発射管として使うには、従来の533mm規格では 発射できるもののサイズ的に不足だったので、一回り大きい新規格が作られた。 でも冷戦の終結で潜水艦の新規建造が先細った上、複合発射管よりもミサイル専用のVLSを 用意して魚雷発射管は魚雷だけ、VLSはミサイルだけを運用した方が効率的だ、ということになったので。 複合発射管は発射管だけで済むけど艦内に魚雷とミサイルを両方並べなきゃならないので艦内スペースを圧迫する。 積むのも大変だし。 船殻外にVLSを設置するのは汎用性がないし撃ったら浮上してVLS整備の後専用の設備で再装填しなきゃ ならないから面倒だが、艦内にもしかしたら使わないかもしれないミサイルを並べずに済む。 それに、魚雷に加えてミサイルという危険物を艦内に置かなくていいことは安全の面でも有利。 ということでこうなった。 アメリカだけでなくソビエト(ロシア)も複合発射管として650mmの規格を 開発して潜水艦に装備させている。 #right{(516:618)} >シーウルフにはVLSはついていないのですか? >ついていないからこそ、こういった発射管が必要であったのですか? シーウルフ級にはVLSは装備されてない。 こそ、というか上にも出てるように複合発射管で統一する予定だったので。 後付で泥縄式に魚雷発射管室にUSMやSLCMを魚雷と一緒に並べてるロスアンゼルス級 と違い、シーウルフ級は最初からミサイルと魚雷を装備することを前提とした弾庫の 設計になっている。 #right{(516:622)} >けれど、ヴァージニアもVLSを搭載していますよね? >確か、ほとんどトマホーク専用だった気がするのですけれど。 >それは、複合魚雷管よりも魚雷管+VLSの方が使いやすいと考えられたからなのでしょうか? ヴァージニア級はシーウルフ級よりも小さい(水中7800t、SW級は9200t)ので、 シーウルフ級のように魚雷とミサイルを混載した弾庫を設けると艦内容積に 余裕がなくなる。 また、「とにかく最強の対潜戦闘艦を」というシーウルフ級のコンセプトとは 異なり、「ロスアンゼルス級の後継となる安価な攻撃潜水艦を」という設計思想 なので、兵装関係はLA級と同等にまとめた。 いつのまにかLA級を代換してSW級の替わりに次世代のアメリカ潜水艦隊の主力艦に なることになり、汎用攻撃潜水艦としていろんな機能が追加された結果やたらと 高価な潜水艦になっているが・・・。 #right{(516:654)} **潜水艦に長く乗っていると、精神衛生上良くないような気がしますが、艦内でしているリフレッシュ法はあるのですか? トクムランシーの原潜解剖って本があるからこれ読めばかなりわかるぞ 適性が大きいみたいですね。 アメリカだと映画とか積み込んでみたり(音が出ないようにヘッドホン使用)、 食べ物や飲み物を工夫したりしてます。 ソ連だとリフレッシュルーム作って、鉢植え育てたり小動物飼ってたみたいです。 #right(){(340:722,723)} **クリムゾン・タイドで質問。前の命令を取り消す命令が途中で伝わらなかった場合、前の命令は実行されてしまうんでしょうか >命令の確認してはいけない規律でもあるの? 確認する為に潜水艦側から通信打ったら位置がばれる。 なので潜水艦は緊急体制に入ったら自分からは通信しない。 作中のように明かに自分を攻撃してくる勢力が近くにいたりする時は なおさら。 ただ、現実には、あの手の命令文は最初の一文字を受信すれば その後の内容が伝わるように工夫されていて、映画のような「通信が不完全 だったのでどうすればいいか解らない」という状況はまず起こらないとか。 #right(){(340:780)} **アメリカのSSNは、ハープーンを搭載していないって、本当ですか? 米海軍向けのハープーンの調達は89会計年度で終了しており、 現在の米潜水艦では、ハープーンは搭載されていません。 いつだったかの「世界の艦船」で、ロス級の艦内を取材した際に魚雷発射管室には トマホークとMk48魚雷しか搭載されていないのを確認した記事がありました。 #right(){(575:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)} **ソ連の潜水艦に東芝のエアコンがついていたという話を聞きました ソ連原潜においてエアコンが採用されたのは671型原潜(ヴィクターI型)が初めてですが、 赤道周辺での行動の際にエアコンの能力不足が指摘されたために当時の海軍総司令官 ゴルシコフが対外貿易国営社経由での外国製エアコン購入を指示。これによって選ばれたのが 東芝製だったわけです。 潜水艦用のエアコンがあったわけではなく、用途を偽った上の転用ではないかと。 #right(){(339:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)} **原子力空母はまだ廃棄されたものはないのに、原潜は15年ぐらいで更新されるのはなんででしょう? 水上艦も潜水艦も炉心交換(燃料交換)の時は構造材ぶった切ってんですが(あとでくっつけ直す)、 高い水圧に晒される潜水艦は、それによって起こる構造材のへたりがタイトに効いてくるからです。 #right(){(334:727)} 15年で破棄された原潜てそんなにありましたっけ? ロシアか中国であれば、維持費が捻出できず退役したか原子炉等の欠陥のために まともに運用できなかったかいずれかだと思いますが。 例えば、米海軍のロサンゼルス級では初期型は就役してからもう30年ほどになるはずです。 船体そのものは20年以上は持ちます。問題なのは、原子炉の炉心交換などの修理費の増加と 国防戦略の変化で、退役はそれとの兼ね合いで決定されます。 #right(){(334:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)} **昔、ジョージ・ワシントンが日本近海で事故を起こしたことがありますが、そもそもなぜ日本近海にいたのでしょうか? >現在のトライデント級に比べて、ポラリス級は射程が短かったからという単純な理解でいいですか? 信じるか、信じないかの問題になりますが? ジョージ・ワシントンは同型艦3隻と1981年に戦略哨戒任務から外れて攻撃型原潜として運用されていました。 何故、信じるか云々かと言いますと、日昇丸事件は同年の5月に発生しており、 米側では戦略任務からは既に外れているため戦略核ミサイルは搭載していないと発表しました。 その発表に対して日本側の一部で疑惑の声が上がりました。 確かにポラリスミサイルの初期型は射程の関係から日本近海で作戦展開をしていた可能性が有りました。 現在のオハイオ級に関してはトライデントミサイルの射程から米本土近海で戦略哨戒任務に就いているようです。 本来、戦略ミサイル原潜の展開場所等は最高機密ですから、どこで作戦中なぞ判るわけが有りません。 追記、Wikiでジョージ・ワシントン原潜とジョージ・ワシントン級原潜を見られると日昇丸事件に関しては、相反する内容が書かれていますよ。 #right(){(602:不動産屋のオッチャン ◆UMCByHJxYk)} **昔、アルファ級なる最大45ノットを出す原潜があったらしいですが、今の原潜はこれより速力が劣ってるのはどんな事情があってのことでしょうか? むやみにスピードを早くすると、エンジンやらスクリューやらが発する騒音がひどくて自分の位置がバレバレになるから。 アルファ級の場合は、こっそりしのびよって魚雷を発射したらダッシュで逃げるって発想だったらしいが。 #right(){(326:739)} **攻撃型原潜の任務と存在意義は何? 戦略原潜の護衛と攻撃。 原子炉積んでないと話にならないのがSSBN。 原子力推進についていけるのは原子力推進だけだから、攻撃原潜SSNが必要。 あと空母打撃群や遠征打撃群の対潜護衛 外征する艦隊に随伴できる速力と航続力は原潜じゃないと無理だから #right(){(戦争板初質スレ2:896-897)} **原子力潜水艦の乗組員は寿命とか短くならないのでしょうか? >原発で働いてる人は普通の人より寿命が短いという噂を聞きますが。 長期間水中に潜っている原潜乗組員は普段、一般人が外で浴びている宇宙線が 海水でシャットアウトされているので被曝量はむしろ少ないくらい。 旅客機の海外線の乗組員の方がよっぽど被曝量が多く、問題になっている。 #right(){(302:828)} **SLBMを水中から発射した場合、格納筒には海水が入ってしまうと思うのですが >ミサイル替わりのバラストとして海水はそのままにしておくのでしょうか? 当然SLBMを発射すると発射筒には海水が入る。 所定の弾道弾を発射した後、溜まった海水は抜いて真水で発射管の中は洗浄する。 あと、SSBのミサイル発射管は、発射する順番が厳密に決まっている。 これは、前後なり左右なり偏った位置のミサイルだけを発射すると、艦が傾いて バランスを取るのが大変になるから。 #right(){(276:251)} **チタンは溶接が困難とのことですが旧ソ連のチタン製潜水艦は原子炉の炉心交換やオーバーホールの際、時間と手間がかかったのでしょうか? >それとも鋼製との差を気にしない程の溶接技術や切断しなくて済むような工夫があったのですか? ハイ、おっしゃる通り、チタンは普通の鋼鉄と比べて加工が難しいね。 だから旧ソ連・ロシアでも、チタン加工(溶接)技術の有る造船所は限られていた。 (ニジーニー・ノヴゴロド、セヴェロドヴィンスク、アドミラルティの3箇所のみ) 従って、チタン原潜の整備や修理も、この3箇所でしか出来なかった。 (実際には、修理などは北洋方面のセヴェロドヴィンスクのみで行われた) 太平洋艦隊にチタン原潜が配備されなかったのも、極東にチタン加工(溶接)の出来る造船所が無かったからなんだね。 チタン原潜の大規模修理の例は二件ほど有って、 1982年に原子炉事故を起こしたアルファ型K-123は9年掛けて修理(原子炉は新品に交換)。 1992年に米原潜と衝突して大破(セイルがグチャグチャになった)したシエラ型B-276の修理は1年くらい掛かっている。 この他、1980年にパパ型のK-222が原子炉の炉心交換を実施したが、作業中に1次冷却水配管を壊してしまい、原子炉室汚染。 チタンの溶接技術云々以前の問題だね。 ちなみにアルファ型は、当初は100年間使う構想であり、 20年ごとに船体をバラして改装工事を行い、再溶接して復帰させるつもりでいた。 >100年使う・・・国鉄車両じゃあないんだからさあ(笑)マジかよ。 少なくとも、705計画(アルファ型)スタート時には、マジだったようです(笑) しかしながら、現実には100年どころか20年も使われずに早期退役しましたが。 (実質、現役にあったのは10年くらい) #right(){(274:シア・クァンファ(夏光華) ◆23wgJy2eAo)} **ロシア/ソビエトの潜水艦のうち最近建造されたものは650mmと533mmの発射管を両方装備しているそうですが、 >無駄くさい気もする ロシアというか旧ソ連海軍原潜の650mm発射管は、650mm対艦重魚雷(ウェーキ・ホーミング魚雷)やヴェテル(SS-N-16)対潜ミサイル専用。 533mm魚雷やグラナート(SS-N-21)巡航ミサイル、ヴォドパート(SS-N-16)及びヴィユーガ(SS-N-15)対潜ミサイルは533mm発射管から撃ち出す。 「無駄」じゃなくて、キチンと役割分担されていたわけだ。 タイフーン型戦略原潜は、当初は650mm発射管を装備していたが、後に撤去され533mm発射管に統一。 (後期建造艦は、最初から533mm発射管のみ) シエラ型、アクラ型多用途原潜は、前期型は650mm発射管4門、533mm発射管4門だったが、後期建造型では533mm発射管8門に統一。 現在建造中のセヴェロドヴィンスク級多用途原潜、ボレイ型戦略原潜では、最初から533mm発射管に統一されている。 >「650mm発射管でも533mm規格の魚雷は発射できる」ってのは本当なんですか? 650mm発射管は、650mm対艦重魚雷(ウェーキホーミング魚雷) とヴェテル(SS-N-16)対潜ミサイルを撃つ為「だけ」のモノなので おそらく不可能と思われ。 以前、シエラ型原潜は650mm魚雷発射管のみを8門装備と信じられていたので 「ライナー挿入して533mm魚雷を撃つ」と言われていたものだが。 #right(){(263:シア・クァンファ(夏光華) ◆23wgJy2eAo)} **原潜にはナトリウム炉というのがあるそうですが、一般的な加圧水型炉と比べてどのようなメリットがあるのでしょうか? 金属ナトリウムのほうが加圧水よりも熱媒としての性能が高いので、炉心の 熱を取り出して発電するのに加圧水よりもより少ない体積で同等の効率を達成 できます。つまり原子炉が小型化できるわけで、これだけで原潜用原子炉には 大きなメリットになります。 #right(){(137:800)} **これまで配備された世界の原潜の中で最小の物を教えてください。 1969年10月に竣工した米海軍のNR-1が最小です。 排水量380t(水上)、700t(水中)。 全長44.8m、全幅3.8m、吃水4.5m。 この小ささの船体に、加圧水型原子炉1基と蒸気タービン発電機1基と、電動機2基の2軸推進の 機構を持ち、水上4.6ノット、水中3.6ノット、安全潜航深度900mの性能を持ちます。 乗員は13名で、海底調査、水中機器実験、沈没船探査にも用いられる様に、テレビカメラ、マニピュ レータ、艇外照明装置、海底匍行用車輪を持っています。 #right(){(146:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **ソ連の原潜には「アルファ」や「キロ」などとコードがつけられていますが、命名規則がよくわかりません。 ハッキリ言って、「適当に付けただけ」です(笑) で、1980年代には、AからZまでを全て使い尽くしたので、 (ちなみに、いちばん最後に使われたのは「ユニフォーム」) 今度は、テキトーなロシアの単語から付けるようになった。 かのタイフーン型は、当初、シエラのコード名が割り当てられる予定だったが 当時のソ連にしては珍しく参謀総長オガルコフ元帥が「この度、新型原潜"タイフーン"が就航した」 と発表したので、そのまんまタイフーン型と呼ばれるようになり、 シエラの名は、チタン製原潜に回された。 「アクラ」も、テキトーにロシア語から取って付けたコード名だが、 ロシア海軍は、1993年、同型の1番艦K-284を「アクラ」と命名した。 ただし、ソ連崩壊後に出てきた「ボレイ」「ヤーセン」「ラーダ(アムール)」は 西側コード名ではなく、ロシア側の正式名称なので、混同しないように。 #right(){(251:シア・クァンファ(夏光華) ◆23wgJy2eAo)} **アメリカの原潜と水中で衝突して沈められたソ連原潜があるそうですが。 2000年8月12日のK-141クルスク沈没時も、ロシアは当初、米原潜が衝突したから、と言い張っていたが。 などと言うのはさておき、君が言うのに該当するソ連潜水艦は、 1968年3月8日に北太平洋で沈没したゴルフ型戦略潜水艦K-129だけと思われるが。 コレだけが、未だに沈没した原因がハッキリしていない。 むろん、米原潜と露原潜が衝突した例は何件か有るが、沈没に至ったケースは無い。 1992年2月11日に米原潜バトンルージュと露原潜B-276コストロマ(シエラ型)が衝突し、 この事故によってB-276は退役したと長い間信じられていたが(今は亡きSiDでも、そう書かれていた)、 最近になって、実は事故後に修理されてカムバックしていた事が明らかになった。 この他、変り種としては、1983年6月にウラジオストク沖でソ連原潜K-324(ヴィクターIII)と 中国のハン型原潜が衝突する事故が有った・・・らしい。 ソ連側の主張によると、このハン型は沈没したとのコトだが、 ハン型は、5隻就役して、まだ1隻も失われていないので、 大破しながらも、何とか帰還したものと思われ。 #right(){(233:夏光華(シア・クァンファ) ◆BFSytpS.uc)} **ソ連の原潜の原子炉がやばいのは事故云々ではなくて、放射線遮蔽が不十分なため、というのは本当ですか? それはソ連の第一世代原子力艦艇の話だよ。 ソ連・ロシアの原子力艦船と言っても、第一~第三世代が有る。 「放射能遮蔽が不充分」であるとハッキリ分かっているのは、ソ連初の原子力艦船である砕氷船「レーニン」だね。 このフネは、かのハイマン・リッコーヴァー氏も見学したんだが、後で調べてみたら、米原子力艦艇に乗っている 時よりも大量の放射線を浴びたていた事が分かった。 リッコーヴァー氏もは同船の原子炉も見たが、あとで「非常にお粗末なシロモノ」と評した。この原子炉は、 ソ連第一世代原潜用のプロトタイプでもあった。 それで、「ソ連北洋艦隊の原潜乗りは一目で見分けが付く。何故なら暗闇で光るからだ」などというジョークが流行ったんだね。 #right(){(225:夏光華(シア・クァンファ) ◆BFSytpS.uc)} **SSBNの魚雷対策はどんなものですか? SSBNオハイオはデコイ発射用に152mm外装式CSA(Countermeasure Set Acoustic)発射管Mk-1を装備しています。 また、90年代末の近代化改装の折、魚雷攻撃を受けた場合の防衛自動応答システムWLY-1が搭載されました。 これは統合指揮管制装置から可動式多機能デコイMk-4をコントロールする物です。 また、静粛性に関してはSSNに採用されているS5W加圧水式原子炉より静粛性の高いS8G自然循環式原子炉を採用しており、 更にこれら主機・補機類は騒音低減の為に船体から間接的に分離された浮き台座に設置されています。 このように核抑止力の柱であるSLBMを搭載するSSBNには、 発射母体の探知自体を難しくする為に可能な限りの残存性を高める工夫がなされています。 #right(){(210:211)} **長期行動を行う原潜では乗員が肉体的、精神的にまいったりしないのですか? 米軍の場合はそれに耐える為の訓練を施す やっぱり奥さんとエチーを出来ないのは大変みたいよ それを幾らか解消するために航海中に回数制限付きで短いメールを送る制度が米軍にはある 実際、米海軍の悩みの種だったりする訳ですが。プロジェクトを立ち上げて色々とやっていますが 離婚率は平均的アメリカの家庭の3倍だそうです……(´・ω・`) だから、原潜乗組員は厳しい選考基準と訓練をクリアーした人だけがなれる。 また、乗員のストレスを極力発散できるよう居住設備に気を払っている。 (食事のメニューが豪華とか、サウナがある、とか) それでも問題が起きるのは避けられないそうだけど。 米海軍の場合、「一回の長期航海で必ず1組は離婚夫婦が出る」と言われて いるそうだ。 イギリス海軍では自動化が進んでいる事を鑑み、新造原潜ではベットの使い まわし(潜水艦は乗員の数よりもベットの数が少ない。狭いので、非番の 人数分しかベットがない)をやめて一人1ベットにする事を検討中、とか。 #right(){(207:302-307)} **原子炉修理決死の突撃→本当に死んだ、でも艦は帰れたという話があるそうですが。 「ソ連/ロシア原潜建造史」 アンドレイ・V・ポルトフ著 「世界の艦船 別冊」 海人社 「Iron Men and Tin Fish」 Anthony Newpower 著 Kindle for PC @ Amazon US 後者で読んだ話ですが、前者にも載っているかも。 事故で原潜原子炉の冷却系がダメになって機関停止、機関室は一次冷却水で放射能の海。 でも直さないと艦ごと全員沈んで死ぬ、で、放射性水たまりのベータ線で皮膚焼かれながら 家族がいないとかのボランティア達が(泣 #right(){(703:system ◆systemVXQ2)} **ネイチャー・セル10を原潜に使えるのでしょうか ネイチャー・セル10みたいな形式は定常運転、つまり一定出力で長く安定的に運転することが前提だ 出力を急に上げたり下げたりする必要がある原潜に適してるかもと考える根拠が分からない #right(){(俺初質スレ50505:401)} いわゆる超小型原発って、普通の原潜用原子炉に比べて、出力が1/10程度なので、 そのままでは動力として使うのは難しいかと AIP潜の充電装置としては使えるかもしれない #right(){(俺初質スレ50505:402)} いわゆるレンジエクステンダー方式のハイブリッドだな。 車だとガソリンエンジンを使うがそれを小型原子炉に置き換えると。 車の場合でもエンジンは小型の軽自動車用とかを定常運転させるが、小型原子炉も 用途的にはマッチする。 潜航中でも使えるし。 #right(){(俺初質スレ50505:404)} ウィキで原子力潜水艦を見たところ >1.水蒸気により蒸気タービンを作動させ、その蒸気タービンにより(適当な減速装置を介在させて)スクリューを回転させる、という原子力機関を利用するもの。 >2.水蒸気により駆動したタービンにより一旦発電し、その電力を電動機に供給してスクリューを回転させるもの とあって、1だと出力の上げ下げがかかわってきそうですが2のような 方法だとしてワンクッションおいてモーター? 駆動だとしてもS4みたいな超小型原発では厳しいですかね? 出力が足りなさすぎるということでしょうか? ネイチャー・セル10は >出力1万キロワットで、炉心直径は85センチ、炉心高さは1.5メートル。 だそうです。 #right(){(俺初質スレ50505:414)} 1万キロワットってことは、10メガワットだよね 原潜用の原子炉は、百数十メガワットクラスが普通だから、やはり1桁下の出力しかないんで、 主機関用としては完全に能力不足 #right(){(俺初質スレ50505:417)} 問題は、潜航時間が大幅に増えるだけで、その他の性能は通常動力型と大差ないなんちゃって原潜に、需要があるかだな ほぼ同じことは、AIP潜でも出来るわけで、コストパフォーマンス等を含めた総合性能で、優位に立てるのか? #right(){(俺初質スレ50505:419)} コスト的にはネイチャーセルが圧倒的に不利だろ 原子炉は「コストは高いが出力はそれ以上に大きい」という理屈で採算を成立させているわけで 出力が低いとコストパフォーマンスは極度に悪くなる #right(){(俺初質スレ50505:420)} **ロシアでまたまた原潜火災が起きましたが原潜の修理ってそんなに火災が起きやすいのですか? 溶接機や溶断機のアークやスパッタが可燃物に引火する火災事故は 艦船修理や建造時にも起こる事は良くある #right(){(俺初質スレ436:279)} ----

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示:
記事メニュー
目安箱バナー