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#contents ---- **「キャノン砲」という言葉なんですけど、何か定義みたいなものはあるんでしょうか?そもそもそういうカテゴリーはあるんですか? キャノン砲(キャノン)は本来、小火器(ガン)に対する言葉ですから、火砲全体を指しました。 現代では、小型で極度の曲射弾道を持つ迫撃砲、比較的短砲身で放物線弾道を描く榴弾砲に対して、平射弾道で発射するものをキャノン砲と呼びます。 榴弾砲を直接標準、水平弾道で撃つことも可能ですから(最近の自走榴弾砲ではむしろ当然)、 キャノン砲と榴弾砲の間に厳密な区別はなく、主用途に従って命名した段階で決まると考えるのが妥当でしょう。 #right(){(6:593)} まあ、結果として、キャノン砲は平射、つまり水平に近い弾道で長距離を飛ばすために高初速が必要であり、砲身が長くなります。 また、直線弾道で命中すると言うことは、目標が直視できる場合がほとんどになるわけで、個別目標に対する直接照準になります。 榴弾砲は逆で、長砲身にする必要がありませんから、比較的砲身が短く、初速が遅くともよいことになります。 しかし、最近では榴弾砲に対する長射程の要求が強いため、榴弾砲でも長砲身、高初速のものが多くなっています。 結果として、榴弾砲の射程は数キロから数十キロに達し、直接照準はしたくてもできない距離になります。 砲弾の散布も大きくなりますから、榴弾砲は面目標に対する間接照準射撃となるわけです。 これも最近は誘導砲弾の出現などで例外が生じてきていますが。照準となるわけです。 #right(){(6:594)} キャノンが砲全体を指さなくなったのは、おそらくカロネードの出現頃かと思います(定かでない)。 帆船時代の装備として、小型短射程のカロネードに対して、大型長射程のキャノンがあったわけです。 この時点では、ともに直接照準だったわけであり、照準は砲尾にかましたくさびや船の揺れによる仰角だったわけですね。懐かしのホーンブロワー。 #right(){(6:596)} **ロシアのM-30 122mm榴弾砲の諸元調べてるんですが、Google等で検索してもろくな資料に出会えません。何かオススメのサイト等ありましたらご教授願いたいのですが。 ttp://www.britains-smallwars.com/gulf/Iraqiarm.html#m30 にイラク軍の装備として資料が載っています。ごらんの通り、 重量3.15トン、砲身長4.88m、射程14.5kmなどなどです。 #right(){(9:system)} **「滑腔砲」って何て読めばいいんですか? 「かっこうほう」でも「かっくうほう」でも好きな方でいいんじゃ? 「滑空砲」はまちがいだが。 #right(){(11:8)} **カノン砲とはどういう物でしょうか? 弾の直径に比べて砲身の長いのがカノン砲、短いのが榴弾砲、チョー短いのが臼砲 でも、榴弾砲の砲身がやたらと長くなり、臼砲の無くなった現代では死語。 #right(){(くだらない質問はここに書け!:685)} **キャノン砲とバズーカ砲の違いをおしえて下さい キャノンと言うのは砲の事なので「キャノン砲」という言葉はありません。 ちなみにキャノンというのは普通、火薬の燃焼ガスによって発射される銃砲(要するに普通の砲弾)の事を言います。 バズーカは普通、無誘導ロケット弾のランチャーの事を言います。 #right(){(くだらない質問はここに書け!:982)} **対空高射砲というやつと、普通の大砲はどう違うのですか? 普通の大砲は、砲身をあんなに上に向けられませんし、いろんな方向にくるくる回せるようにもなっていません。 普通の砲弾は、設定した高度(に達する時間)で爆発するような信管を使っていません。 #right(){(23:313)} **96式自動擲弾銃ってどういう時に使うつもりで作ったのでしょう? 面制圧には向いてます。 ソ連軍はゲリラ相手に重宝したらしいです。 #right(){(28:フェチ)} **臼砲って一体どういう砲なんですか? 砲身が口径に比して短く射角の大きい砲で、城や堅固な陣を攻めるのに用いた。 #right(){(29:550)} **基地の固定砲台って射程はどれくらいだったのでしょうか。戦艦に対抗できたのでしょうか。 旧式艦砲が陸揚げされて使われることが多かった。 艦とちがってローリングしないので命中率良好。 第一次大戦でトルコのボスフォラス海峡の砲台が英戦艦を撃珍している。 #right(){(33:アフォ)} まあ一般論だと、だいたい同じ口径、口径長、開発年、 門数の砲で、APを撃てば陸側が勝ちます #right(){(33:870)} **昔、スイスのエリコン社からL90輸入してなかった? L90もライセンス生産じゃなかったっけ? ライセンス生産品です。 とりわけ、砲身の精度に関しては、オリジナルと同様の精度を出せたのが、 日本の日本製鋼の製品だけだったため、 エリコン社が共同生産を熱烈に希望したのですが、 武器輸出を禁ずる日本の国是に反し、 仕方なくあきらめたというエピソードがあります。 #right(){(35:598-599)} **無反動砲とバズーカって違うものですか? 無反動砲は大砲と同じく、火薬の爆発で砲身から撃ち出す。ただ 発射ガスや反動吸収体を後方にも撃ち出して中和してるだけ。 だから砲身にはガス圧が派手にかかる。バズーカはロケットで、 燃料の燃焼によって自分で飛んで出る。発射器はただの筒でよい。 #right(){(37:560)} **旧帝国陸軍の大砲の中に,バラしてウマの背中に乗せて運ぶ山砲がありましたが現代戦でも使えるんですかね? ヴェト=ナムで北の軍隊がそれをやったと思うが。 確か、そういうコンセプトの砲があったような。 今なら、迫撃砲で十分代用可能なのかな。 #right(){(39:眠い人 ◆ikaJHtf2)} 自衛隊が50年代に専用運搬車も含めて研究してましたが 、現在ではスペイン製やイスラエル製で130kg~140kg 台の120mm迫撃砲が有りますから、その性能を上回るのは難しいでしょう。 旧軍の山砲はバラせば100kg以下に分かれますが、総重量は500kg以上有ります。 それで75mmではチョット太刀打ち出来ないでしょう。 #right(){(39:454)} **主にWW1で使用されていたPM1910やヴィッカース、MG08、ブローニングM1917などの水冷式重機関銃の冷却用水についてですが、 >冷却水を抜くときはどうやって抜くのでしょうか? M1917だと、銃口に近いジャケットの前端下部に、外部水缶のホース接続口と兼用の、 排水口が付いてる。 ちなみに、ジャケットの後端上部には、注水口がある。 他の水冷機関銃でも、似たような位置に、注水と排水のためのバルブが付いてるよ。 で、貴殿の想像通り、錆の原因になるし、運ぶときは軽い方がいいので、 普段は水を抜いて保管する。 #right(){(俺初質スレ431:497)} **電熱化学砲ってどんな大砲のことですか? 装薬を超高温に加熱して気化・爆発させて、その際に発生する膨張圧と爆発力を 利用して弾を発射する砲です。普通に装薬を爆発させた時よりも高速な弾を発射 できると言われています。装薬は確か液体炸薬だったと記憶しています。 ただ、気化させると言っても「気化」程度なのか「プラズマ」までいくのかは、 双方の論説が入り乱れているので何とも言えません。プラズマだとしたら砲身が 持たない気がします。 #right(){(46:530)} **翼安定式ロケット弾がなかなか実用化されなかったのは何故でしょうか? 翼安定式ロケットが実用化できなかったのは、推定ですが、バランスのとれた 翼を胴体に取り付けることが難しかったからではないか、と思います。 少しでも取付位置を狂わせると、弾道が明後日の方向に飛んでいきますから。 #right(){(48:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **直径10cm程の大筒はどうやって照準するのでしょう? 完全に目測だけで狙いをつけていると思います。 その構えや角度のつけ方が砲術の流派の秘伝なんでしょうなぁ。 ただ、ああいう腰に構えて打つ大筒は、城の門や壁、櫓などを壊す時に使うので それほど精密に射撃する必要はないかもしれません。 #right(){(48:657)} **現代において対空砲なんて意味あるのでしょうか?まず当たらないと思うんですが 地上部隊を攻撃ヘリなんかから守るのには役立つでしょう また地上支援に ついて低空飛行している固定翼機も格好の目標になります まあWWIIの時のような高射砲は廃れて殆ど低高度用の機関砲、または大口径砲 でも低空専用になりました #right(){(53:169)} ステルス機でもない限りレーダーつきの対空自走砲の射程距離内に入れば現在でも 酷い目に遭います。 ナム戦での中国軍は持てる銃砲のありったけを進入してきた飛行機に対して撃つという戦法を 取りました。当たる確率は低くても、銃砲の数が多いとバカになりません・・・。 湾岸戦争では対レーダーミサイルでレーダーを潰した跡は高高度から爆撃を行いましたが、 これは低高度に降りて小口径砲の弾に当たるのを防ぐためです。 #right(){(53:171)} 未来修正量=航空機の速度×弾丸の飛行時間 を対空砲と連動したコンピューターが計算してくれるので、それなりに 命中が期待できます。また、小火器による当てずっぽうな射撃でも “攻撃されている”というストレスを与えることができ、命中精度を 下げる効果があります。特に後者はヘリの場合ですが。 #right(){(53:172)} よりによってステルスF-117が対空砲で墜とされてますが。 #right(){(53:ゆうか ◆9a1boPv5wk)} **カノン砲のカノンてどういう意味ですか? カノン砲は30口径以上の砲(砲身長/直径が30/1以上)の砲のことです。 cannonは「大きな筒」をあらわすイタリア語の「cannone」 同じくラテン語の「cane」、 またはアラビア語で「空洞の筒」「笛」をあらわすqanAhを語源に持っています。 #right(){(53:465)} **155mm榴弾砲の直接射撃で戦車を撃破する事は可能なのですか? 榴弾砲用のHEAT弾とかありますので 第3世代戦車の正面装甲とかでなければ貫通可能です。 車体後部ならどんな戦車でも撃破可能です #right(){(57:919)} **M202A1四連装ロケットランチャーについてですが、引き金を引くと四つ全部発射されるんでしょうか。 引き金を引くたび一発ずつ発射のようです。 #right(){(62:名無し軍曹)} **コングレーブ式とかのロケット兵器も、1858年まで極端な陳腐化はしなかったということでしょうか? >(依然第一線で使われていた?) >あと、コングレーブ式ロケットにはどうやって点火するのでしょうか? Congreve Rocketについては、セポイの乱まで使用され、その後は より発達したものに変わっています。 点火方法は導火線に点火する形です。 内部構造についてはこれを。 此処のページは初期ロケット弾について詳しいです。 米国の南北戦争ではHale Rocketが使われています。 これは、Congreveの様に棒が付いておらず、後部から噴出するガスで回転する 安定翼を付けたものです。 これらは1880年代でも現役でした。 フランスでは、安定翼付のRocketを1870年代まで使用しています。 これらの弾頭には、爆弾、焼夷弾、実体弾が使われました。 #right(){(64:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **陸上自衛隊の67式30型ロケットについてご教示下さい。 六七式三〇型ロケット 1957年研究開始で、最初は小型の物から始めて、逐次飛翔実験が行われ、 1960年本格開発開始。 1965年最終技術試験完了。 1968年部隊配備開始。 直径28cm、全長4.5m、重量650kg、固体ロケットで機体は鋼とアルミ製。 高性能爆薬を装填して、射距離20,000m以上。 #right(){(66:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} ちなみに67式30型ロケット弾発射機からは、子弾18個をばらまく 78式30型ロケット複合弾も発射できる。 #right(){(67:508)} **155mm榴弾砲の砲撃って主に何を対象としている物なんですか? 目標が全く違います。 巡航ミサイルは戦線後方の戦略的拠点(要人のいる施設・飛行場・レーダーサイト・集積施設等) をピンポイントで攻撃するために用いられますが、 陸軍の榴弾砲は前線で攻撃の際に砲撃により味方を支援するのが役目です。 射程は20~30キロ程度で塹壕に隠れた敵兵や装甲車両を攻撃するために用いられます。 逆に防御の際に侵攻してくる敵を阻止するためにも用います。 #right(){(73:名無し軍曹)} **MLRSと155mm榴弾砲ってどう違うの? >基本的にミサイルの方が命中しやいすいので多く配備したほうがいいと思うのですが MLRSはミサイルではない。無誘導のロケット弾。命中精度は大砲よりも悪い。 #right(){(74:58)} ロケット弾は再装填に時間がかかるのが難点ですが、瞬間的に絶大な火力を投入できます。 榴弾砲は(比較的)継続的に安定した火力を投入できます。 どちらが優れてると言う事はありません。 #right(){(74:60)} **榴弾砲とカノン砲はどこが違うのでしょうか? 加農砲と榴弾砲の違いは口径長の違いの他に発射弾道の違いがあります。 榴弾砲は曲射砲"Howitzer"といわれ発射時に約45度くらいの仰角をかけて発射し、 放物線に近い軌跡を描いて弾丸が飛んでいきます。 これに対し加農砲は平射砲とも言われ、0~30度くらいの低い仰角で発射され、 弾道がかなり低くなっています。 かつては長射程で軍・軍団レベルで使用するのが加農砲、中~短射程で 師団~連隊レベルで使用するのが榴弾砲といった具合に使い分けていましたが、 榴弾砲の長射程化が進んだために、米軍ではM107 175mm自走加農砲を最後に 見られなくなりました。 #right(){(77:207)} 最近の定義では口径の四十倍以上がカノンだよ。 最近の榴弾砲は射角75度です。編合装薬火砲でこれ近距離。 #right(){(77:一等自営業 ◆JYO8gZHKO.)} 弾道の差って意味も大きかったけど、第一次大戦までは馬で運ぶから 射程(砲身長)と威力(口径)を両立させられなかったという要素も大 きい。馬6頭では155mmの榴弾砲ですら分解しなければ運べない。  トラクターで牽引するならその制限はない。 なら、榴弾砲を長砲身化して両用にした方が便利だ。 近距離で曲射弾道が欲しい時は発射薬を少なくすれば良いんだから。 #right(){(77:222)} 現代の野砲では榴弾砲、カノン砲の区別は意味がなくなったってことを 理解してください。 #right(){(77:225)} **РПГ・7対戦車ロケットで、M1やチャレンジャー戦車の複合装甲を貫通することは可能でしょうか? 当たり所が良ければ貫通するでしょう。 上面とか底面とか、側面と言った正面以外なら大丈夫では無いかと思います。 #right(){(77:眠い人 ◆gQikaJHtf2)}※HEATでは距離と貫通力は関係ないので修正 **両用砲と高射砲の違いは何ですか? 「両用砲」って言い方をするのは主に昔の海軍。「高射砲として使える 主砲(副砲)」くらいの意味。現代では死語。 #right(){(82:164)} 一応今でも通用はすると思う・・・。  余計な話をするとアメリカ海軍艦艇の5インチ速射砲(タィコンデロガ級とかが 搭載してるやつね)は対水上、対地専用で対空射撃ができない。  だから、一応今でも”両用砲かそうでないか”の区別は存在する。 #right(){(82:167)} **オットーの127mm砲とアメリカの5インチ砲の弾薬は同じ規格なのですか? >あとなぜオットーは127mm,Mk42やMk45は5インチと呼ぶのですか? 弾薬は同じ規格の物を使用しているとされています。 5インチ砲という呼称は、米・英国がヤード・インチ法からメートル法に 完全に移行していないためと思われます。 #right(){(85:名無し軍曹)}※リンク先消滅のためリンク削除 **アサルトライフルと短機関銃の差ってなんでしょうか? 極めて単純に言えば… ○短機関銃=サブマシンガン  拳銃弾使用。小型軽量でかさばらない利点を生かして後方部隊の護身用にしたり、  室内戦を行う特殊部隊が使ったりする。 ○アサルトライフル=自動小銃  ライフル弾使用。歩兵の基本的な兵器。短くしたのがカービン。 #right(){(85:361)} **牽引対戦車砲の使い方って、どんな感じなんですか? 基本的に土嚢などで陣地を築きその中に設置します。 要するに待ち伏せや防御に使うのです。 最近は余り使われなくなりましたが少なくともWW2位までは有効でした。 #right(){(85:589)} いや、ソ連軍は崩壊まで、あの手の野砲/対戦車両用砲を使っていたですぞ。 西側からは、不合理と見られていたが。 #right(){(85:591)} **先のイラク戦争で、開戦時にアメリカ軍が闇夜の中で大砲をぶっ放してる映像が流れましたよね。 >あれって命中率はどのぐらいなのでしょうか? その生中継見てないから分からないんだが自走砲かMLRSの射撃なのかな? 自走砲の場合は基本的に当たらないと思ったほうが良い。相手を動けなくさせるのが目的だから。 MLRSは広範囲(フットボール場6個分)にロケットを放ち子弾をばら撒くことで制圧する。 #right(){(86:99)} 自走155mm榴弾砲(M109)だと思われ。 面制圧兵器といって、ある一定のエリアに弾をばら撒くのが目的。 そういういみ意味では、個別の戦車とかそういうのを狙ってうって「当てる」ものじゃないので、 そういう意味ではほとんどが「当たって」ない。運良くあたってるものもあるだろうが。 でもねらった地域に「当たって」いるかといえば、当然「当たって」いるでしょう。  メクラ撃ちしてるわけじゃないよ。 #right(){(86:100)} 多分それは155mm自走砲が間接射撃(砲手が目標を直接見ないで砲撃をする)をしているのを中継したものでしょうね こういう射撃は歩兵陣地などの面目標を狙って撃ち、破片で人を殺傷するためのものです。だから命中率というのも・・・ (最近はレーザー誘導で点目標を狙える弾薬もあるそうですが) 第二次大戦などでは歩兵同士が銃で打ち合うよりも砲の間接射撃の方が多くの死傷者を出したそうです 破壊力は戦車以外の装甲車両に直撃すれば撃破できるとか、塹壕の中とか十分に防護されていないバンカーに落ちれば大損害とか・・・ #right(){(86:102)} **臼砲と迫撃砲の違いって何ですか? 英語だと同じ。 日本語の「迫撃砲」はストークス-ブラント砲以来の「近代臼砲」の事。 #right(){(86:282)} **旧日本軍45ミリ高射砲の名を知るなら教えてください 高射砲なら75mmでは? 45mmだと、ソ連系列の砲だと思われ。 #right(){(86:422)} 37mmなら、一式高射機関砲がありましたが、45mmは無いと思います。 首都圏なら、三式12cm高射砲、五式15cm高射砲などを装備した部隊もありますが、 大抵は八八式75mm野戦高射砲を用いています。 #right(){(86:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **現在の陸上自衛隊でのパンツァーファウスト3とカールグスタフの位置付けを教えて頂けませんか? カールグスタフは小銃班における万能火力であり、 対戦車、対人、対火点煙幕などの他用途に使用される。 パンツァーファウスト3はそのまんま携帯対戦車弾であり個人レベルの対戦車火器。 #right(){(90:43)} >パンツァーファウスト3は隊員ごとに携行しており、カールグスタフは小銃班ごとに配備されていると言うことですか。 通常パンツァーファウスト3は小銃手が携帯する 状況にもよるが、機関銃手や無反動手はパンツァーファウスト3を装備しない。 #right(){(90:45)} **87式自走高射機関砲などの対空兵器は地上の敵車輌等を撃つ訓練もしたりするんですか? やる #right(){(90:461)} **40口径8cm高角砲の弾は薬莢みたいなのでしょうか? >あとどうやって爆発するまでの時間を入力してるんでしょうか? 薬莢みたいなのといってもよく分かりませんが、薬莢式の固定弾薬です。 弾頭に薬盤式の一種の導火線を仕込んだ信管が付いてまして、それを回して 調定すると時間が来たとこで炸裂します。 #right(){(96:142)} >それとも砲弾より多く炸薬が詰められていたからなのでしょうか? 末期のドイツ軍戦車はニッケル等の原料不足で、均質圧延鋼板ではなく表面硬化鋼板を使用していた。 小口径の徹甲弾には有効だったが、大口径(150mm級以上) の榴弾を食らうと装甲が割れてしまう。 ロケット弾は一般的に普通の榴弾よりは炸薬の比率が大きい。 #right(){(96:706)} **英軍がライフル砲に拘る理由 ライフル砲を作る企業がイギリスにある、という政治的な面もあります。 (ブリティッシュ・アエロスペース社ロイヤル・オーディナンス工場) 大口径滑腔砲を作れる会社は英国内にはないので外国から買うのは シャクだ、ということ。 あと、英国人が奇妙で変わり者だというのも原因の一つだろう。 #right(){(74:597)} **280mm M65 "Atomic Cannon"はいつ頃までどのように運用されたのでしょうか? 1953年頃から1963年頃まで西ドイツに配備されていました。 6門で一個大隊とされていました。 #right(){(101:255)} **ロシア製の自走式多連装ロケットランチャーはWW2のカチューシャ・ロケットと同じ物なんでしょうか? 第二次大戦中に使われていたのは、BM-Bです。 今、第三世界で盛んに使われているのは、1950年代半ばから設計が始まったもので、 1963年から配備が始まっているBM-21です。 #right(){(104:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **カールグスタフの名前は三十年戦争で活躍したスウェーデン王が由来であると聞いたのですが、本当ですか? だってスウェーデンで作られた砲だもん #right(){(109:395)} **ニュース映像で、装甲車からカールグスタフ砲を担いで下りる人の後ろから、トランクのようなものを持った人が >ピッタリ付き添っていましたが、あの人は一体何を持っていて何をする人なのでしょうか? トランク>たぶん弾 #right(){(109:480)} **映画でもニュース映像でも、バズーカ砲に構えてる人以外の人が弾を込めると、 >構えてる人の頭(というか、ヘルメット)をゴンゴンと叩いているのですが、「さっさと撃て!」ということなのですか? >それとも、何か他の意味があるのでしょうか? 「装填よし」 #right(){(109:486)} 発射時に発射器の後方に高熱の噴射(バックブラスト)を するので非常に危険なので、装填兼安全確認って覚えてるんだが。 #right(){(109:487)} 至近距離の場合は弾頭の安全装置が解除される前に当たったために起爆しない、という可能性があります。 たとえ貫通できなくとも、起爆すればとりあえず爆発だけは起きるはずですから。 何も起きずに弾かれたのであれば、不発弾(信管等の不良)か、近すぎる距離からあわてて撃った場合、 あるいは(構造をよく知らないのですが)手動安全装置を解除しないまま 撃ってしまったなどが考えられます。 #right(){(109:system)} **61式戦車の90ミリ砲と60式自走無反動砲とかの106ミリ無反動砲はどちらが装甲貫徹能力が上ですか? 61式の90mmの方が上 無反動砲は初速が低くて対装甲ではHEAT弾を使う #right(){(114:251)} HEATなら106mmが上 #right(){(114:252)} **低反動砲というのは威力を犠牲にして低反動にしているの? >それとも砲の構造が複雑で高価で砲弾も特殊な物だから低反動なの? 低反動砲という言葉の使い方によりますが、低圧砲でなく、低反動砲なのであれば、 砲の駐退器や砲座の工夫で反動を時間をかけて受け止める、砲口制退器でカバーするなどの 仕掛けになります。単純に砲を重くするのも大変有効です。 全体に砲の重量が増し、体積も増えます。 低圧砲の場合は弾薬が特殊になり、砲弾内に高圧を押さえ込んで徐々に放出することで 砲身内圧を低くし、砲身を薄く、軽くすることが可能になります。 なお、無反動砲はまったくべつのものです。 #right(){(356:973)} **低反動砲とはどういったメカニズムで反動を抑えているんですか? ・駐退機のリコイルスプリングを強力にして、反動に耐える力を増す ・駐退機を長くして、反動を吸収する力を増す ・マズルブレーキによって反動を減らす この3つがポピュラー。 それぞれ ・砲架に頑丈なフレームが必要になる。  搭載する車両が小さかったり軽かったりするから低反動砲にしてるのに、  そのせいで余計な重量が・・・。 ・砲塔内部に余計なスペースが必要になる。駐退機を砲塔の外に出すと、  砲塔全部が重くなるので重量バランスが・・・。  当然ながら普通の砲に比べて全体的にかさばる。  搭載する車両が小さかったり軽かったりするから低反動砲にして(以下繰り返し ・発砲した時に派手に発射煙や土煙が巻き上がる。  発見されやすくなります。  またマズルブレーキの形状によっては離脱装弾筒(サボ)付徹甲弾、いわゆる  APFSDS弾が使えなくなる(マズルブレーキに引っかかるので)。 #right(){(289:162)} **「自緊砲」ってなんですか? 自緊処理(自己緊縛:autofrettage)を施した砲身の事。 製造工程中で、水圧などを利用して、砲身内面に弾性限度以上になるような高い内圧を加えると、 内圧をのぞいた後も変形は元に戻らず、砲身内層には圧縮応力、外層には引っ張り応力が残留し、 砲身内層が外層によって緊縛された状態になる。 この処理によって、砲身の強度が無自緊の場合に比べて格段に向上し、20~60%以上の 腔圧に耐えられるようになる。逆に、その分砲身を肉薄、軽量にする事も出来る。 同時に、内層に残留した圧縮応力は、亀裂の進展も抑制するので、砲身寿命も延びる。 #right{(506:887)} **榴弾砲も迫撃砲も擲弾発射機も、敵集団の真上から弾を落として敵を殺傷するんですよね。運用上の違いを教えてください。 榴弾砲:「砲兵」部隊の使う大砲、普通「大砲」というとこれを指す。  今は150mm代の口径が主流。 迫撃砲:榴弾砲より小型の代わり、発射角度がずっと急な小型の大砲、 「大砲」は砲口(弾の出るとこ)の反対側にある「砲尾」というところから 装填(弾を込めること)するが、迫撃砲は通常、砲口から弾を入れて、砲身の 中を滑り落とし、底にある撃鉄という部品にぶつけることで発射する。  榴弾砲に比べて射程が短いが、発射角度が急なため落ちてくる角度も急で、 弾の大きさに比べて威力が高い。 「歩兵」部隊の中に設ける「迫撃砲部隊」で運用する。 擲弾発射機:手榴弾をもっと遠くに投げ飛ばしたい、という発想から生まれた  手榴弾に少量の火薬をくっつけて発射する兵器。  当初は手榴弾にアダプターをつけて「擲弾」にしたが、そのうち最初から 一体化した専用の弾を使うようになった。 「歩兵」が個人で持ち運んで運用する。 #right{(514:128)} なお特異な区別として、日本陸軍では、迫撃砲を「迫撃砲」と「曲射歩兵砲」に分けてました。 「迫撃砲」は砲兵が扱うもので、毒ガス弾の発射が主用途とされました。 「曲射歩兵砲」は名前のとおり歩兵が扱うもので、 いわゆる迫撃砲として、軽量な前線支援用の火砲として使用されました。 さらに「擲弾筒」というのがあり、構造の実質は手榴弾などを撃てる小型迫撃砲です。 いわゆる擲弾発射機が、小銃などにアダプタを付けて使うのに対し、形が迫撃砲です。 個人で扱えるので、機能的には擲弾発射機の部類でしょう。 「タテ器」というのもあり、これは典型的な小銃擲弾です。 主な用途は対戦車用のHEAT弾を撃つこと。諸外国でもこの手の対戦車用小銃擲弾は結構ありました。 #right{(514:131)} **36i-HM出身の奴がいるんだけど、HMって何の略ですか? ヘヴィ・モーター、重迫撃砲のこと。 重迫撃砲中隊だな。36連の装備は知らんが、107mmか120mm迫撃砲の中隊 #right(){(自衛隊板初質スレ93:447)} **日露戦争の映画を見ると、車輪付きの日本軍の大砲が発射の際後方へコロコロと走って行ってますが、あれで正確な射撃は可能なのですか? 砲に「後座」という機構がなく、駐退機もない時代の砲はみんな あんなもん。 砲陣地を作る時は後ろにスロープを作って、果てしなく転がって 行かないようにしたりした。 で、大砲が転がり始めるよりも早く砲弾は砲口から出ている。 なので精度的には問題にならない。 そもそもあの時代の榴弾砲は砲身が短いこともあって、元々想定して いる命中精度そのものが低いので。 #right(){(349:434)} **牽引対戦車砲は発見し難く撃破は困難と言う人もいれば、発射煙ですぐに発見され簡単に撃破されると言う人もいます。どちらが正しいのでしょうか? 的確な陣地を設営して待ち伏せに使えばそう簡単に発見はされない。 ただ、砲口が低い位置にあることが多い対戦車砲は注意しないと発砲時に砂塵を 巻き上げるので、砂漠のど真ん中みたいなところで陣地掘らないで使うとすぐに 発見される。 沖縄の嘉数みたいな洞窟陣地じゃ撃破は困難でしたので・・・ まあ状況と準備次第というところですな。 ・錯綜した地形、入念な陣地構築 「大変発見し難く、発見したところで撃破は困難」 ・開豁地形、遭遇戦・非常に応急の陣地 「発射煙ですぐに発見され、簡単に撃破される」 #right(){(345:560,562)} **平射迫撃砲(平射歩兵砲ではなくて)なるものが有ると聞きましたが、この平射迫撃砲とはどういう迫撃砲ですか? その名の通り、水平射撃(直接射撃)のできる迫撃砲。 普通の迫撃砲とは違って砲尾から装填するので、砲口から「入れ落とし」 しなくても発射できる。 構造が複雑且つ重くなるので迫撃砲のメリットを相殺するが、普通の 両用榴弾砲よりは構造が単純で軽く、安価というメリットがある。 地上設置式の迫撃砲でそういう機構付けてもあまり意味がないので、 ほとんどは車両に自走砲式に装備する。 補足しとくと、車裁じゃない普通の迫撃砲でも トリガーの切り替えで平射(直射)のできるものはある。 砲の根元にトリガーとセレクターがついてて、砲弾落とし入れて 下の撃針に振れると即発射されるか、下まで落ちても撃針は出てなくて トリガー操作すると撃針が砲弾の雷管を叩いて発射されるかが選べる。 平射する時は後者の操作方法を選べばいい。 #right(){(345:713,717)} **ライフル砲って砲弾が回転してカーブするみたいですけど、照準する時にこれって計算のうちに入ってるんですか? ライフリングを切る目的は、ジャイロ効果で弾道を安定させる事で 開発時にあらゆる条件下で弾道テストをし、その結果を元に射撃諸元を決めます もちろんライフリングによる弾道変化も反映されて照準を決定します #right(){(343:三等自営業 ◆LiXVy0DO8s)} **アヴェンジャーの様な30mm機関砲で貫徹可能なコンクリート厚って、どのくらいでしょうか? >コンクリート製の壁が遮蔽には充分なのかどうか疑問に思いまして。 同じ30mmと言っても、昔のドイツのMK103の30x184B、MK108の30x90RB、MK213C/30の30x85B、 旧日本陸軍の30x114、海軍の30x92RB、30x122 、戦後英国の30x86B、30x113B、ソ連の30x165、 現代アメリカのM230の30mmx113、GAU-8の30mmx173など、いろいろあって威力にかなり差があり 榴弾主体でコンクリートを貫ける徹甲弾が用意されてない物も多い。この中でGAU-8の30mmx173は その名の通り一番大きく威力がある。 鉄筋コンクリートの徹甲弾に対する耐弾性は均質圧延鋼装甲の半分程度と言われてるが、GAU-8には 通常のAP弾が無く具体的な数値がわからない。ただ、トーチカなどではない一般の建築物程度ならば 簡単にボコボコだろう。 ttp://www.youtube.com/watch?gl=JP&hl=ja&v=5Iz5MwPsfyo #right(){(579:78)} **87式自走高射機関砲というのを見てきたのですが、有用性がいまいち理解できません。 >現代の戦闘機に、レーダーで追尾すると言っても通用するものなのでしょうか? 基本的にあの手の高射機関砲は、それ「だけ」で対空戦闘を行うものじゃない。 他の対空装備と組み合わせて、高空から低空までカバーすることになる。 第四次中東戦争では、地対空誘導弾を避けて低空飛行するイスラエル軍機を エジプト軍の高射機関砲が撃ちまくって相当な損害を与えている。 (ちょっと戦例としては古いか?) ただ最近のイラク戦争でも、イラク軍の防空網のど真ん中に突っ込んだアパッチが 集中射撃を食ってぼろぼろにされたりしてるんで、あながち無意味ではないと思う。 ただ、やはり射程距離が短すぎる、というのを問題視する向きはあって、それをカバーするために 地対空誘導弾と高射機関砲を組み合わせた兵器なんかを開発してる国はある。 日本はやってないが。 #right(){(338:918)} **機関砲で今まで最大の口径を持つものは何ですか? >また口径の極端に大きい(100mm以上)機関砲って使えないんですか ソビエトの57mm対空機関砲かな? >口径の極端に大きい(100mm以上)機関砲って使えないんですか  そういうものは「速射砲」と呼ばれます。  いや、大砲を高発射速度にしたものと、口径のでかい機関銃としての 機関砲は別のものですが。  ”機関銃”としての機構のまま極端に大口径化すると、色々と問題が出て くるので、”発射速度を極端に上げた大砲”として「速射砲」を開発した方が ずっと便利で砂。 #right(){(336:568)} **無反動砲の形式にはどんなものがあるの? クロムスキット式:別名アメリカ式。薬莢に細かい穴が開いており、そこから  噴出した発射ガスが後方に噴出して反動を相殺する。  砲の後尾部分が一段太くなっているのが特徴。  アメリカ以外ではほとんど見ない。 クルップ式:別名ドイツ式。砲弾の後尾から発射ガスを後方に噴出して  反動を相殺する。  この方式の砲弾は薬莢がなく弾丸部と装薬部が一体になった砲弾であること  が多い。  ちなみにドイツのパンツァーファウストとソビエトのRPG-7もこの方式。 デイビス式:発射する砲弾と同質量の物体(大概は粘土か樹脂)を後方に飛ばす  ことで反動を相殺する。  ガスを噴射する方式に比べて後方の危険域が小さいという利点がある。  また高温のガスを噴出しないのである程度の密閉空間でも使用可能。 バーニー式:別名イギリス式。イギリスのバーニー卿が発明したのでこう呼ぶ。  基本的にはクルップ式と同じだが、砲の後尾が小さなロケットノズルを何個か  寄せ集めたような形になっていて、クルップ式に比べて後方噴射が少ない。  イギリスのBAT砲(BATとは大隊対戦車の略)が有名。というかそれだけ。 #right(){(333:37)} **低圧砲の原理について。 >説明には薬莢と砲弾の間にノズル板を設けて腔圧を下げ、砲身の厚みを薄く出来るとあったんですが、 >いくら薬莢前面に穴を設けても装薬が完全に燃焼したら砲身内の圧力はやはり最大になって、結局低圧にはならないような気がするんですが 装薬はきわめて速く瞬間的に燃焼するから、発生する圧力は普通の砲も低圧砲も基本的に変わりない。 ただ普通の砲では、砲弾が動き始めた瞬間が一番圧力が高くなる。 しかし低圧砲では発生したガスを少量ずつコントロールしつつ砲身に送り込む。 つまり砲弾が前進してゆく後の空間にガスを送り込んでいる感じ。 だから砲身に掛かる圧力のピークが低くなる。 車に例えれば、 普通の砲は発進と同時にアクセルを一杯に踏み込んで、タイアをきゅきゅっと鳴らしながら出て行く感じ。 低圧砲だと、アクセルをじわっと踏み込んでスローにスタートする感じ。 質問は、どちらでもアクセルを最大に踏み込んだときには同じ馬力だからタイアへの負担は同じでは? と聞いているようなもの。正解はもう分かったろう。 補足。 ミソは薬莢にあります。普通は雷管が発火し、発射薬が燃焼するとガスが砲弾を押しだし、 砲弾と薬莢にはさまれた空間、つまり薬莢内と砲身後部のガス圧が上がります。 この時、薬莢と砲身の間に境を設けて、薬莢と砲身後部を分け、薬莢内の圧が高く、砲身内は低くするのが低圧砲。 逆に薬莢内の圧力はその分上がりますから、薬莢の強度を大きく取る必要があります。 もちろん薬莢内の高圧ガスも砲身内に出ていきますが、その間に砲弾は前進し、空間も拡がっているので 砲身内圧の上昇はそこそこに留まるわけです。 #right(){(332:146,150)} **高射砲は対艦、対地には使えないのですか? >高射砲じゃ両用砲的な運用はできないの? 艦載の高射砲は高角砲などと呼ばれますが、対艦、地攻撃も可能ですよ。 水平方向に撃って味方艦を誤射なんてのもありますし。 >じゃぁ高角砲≒両用砲と考えていいのでしょうか?また、だとしたら何故に区別されているのですか? 「高角砲」と呼ばれる砲を搭載している艦は、他に主砲なり副砲なりを搭載しているから。 高角砲しかなければ、それで対水上/対地/対空をやらなきゃならないから「両用砲」 高角砲だけでは、相手の水雷戦隊を排除するには攻撃力が足りない、と判断されていた。 そのため、戦艦には副砲ものせることに。 同じもの戦艦に乗せるときは高角砲、巡洋艦に乗せたら両用砲、と呼ぶのは面倒なので、 高角砲で統一。 「それならアメリカの5インチ両用砲には、本当の両用といえるまでの威力があった?」というと、 そこまではない。「発射速度は速いが、一発あたりの威力の点ではちょっと不満」だったりする。 でもまあそこは持てる国の余力でカバー。 #right(){(332:892-941)} **60式106ミリ自走無反動砲の口径はほんとは105ミリって本当ですか?だとしたら74式戦車と同様の砲弾を使用可能ですか? 106ミリ無反動砲の砲弾は、無反動砲用の砲弾を間違えて普通の 砲に装填したり、普通の105mm砲用の砲弾を無反動砲に装填したり しないように(もし間違えるとどっちのケースでも大事故になる) わざと”106mm”という数字で制式化してある。 105mm砲の砲弾は戦車砲用も無反動砲用も弾頭と薬莢が一体化されてる 形式なので弾頭だけを共用するということも出来ず、お互いに互換性は ない。 #right(){(330:744)} **大戦時に大量に製造されたソ連のラッチュ・バムは大戦後にソ連が友好国に供与して使用されたんでしょうか? ラッチュ・バムは戦後共産圏や中東などにも供与されてる。 あれは元々「対戦車砲としても使用できる榴弾砲」として開発されたものだし、うまく偽装された対戦車砲を戦車が見つけるのは非常に難しい。 ヴィットマンかカリウスが「対戦車砲1門の撃破は戦車2両の撃破に値する」という言葉を残している。 #right(){(328:850)} **バルカン砲って、銃身を先細りに束ねているけど あれだとまっすぐ飛ばないのでは? ガットリング多銃身式のバルカン砲は束ねられた銃身はカム機構によって 回転しながら薬室に弾薬を装填します。 撃発準備をしながら撃発位置に至ると、 決められた位置に来た銃身から一発発砲し、さらに回転してカム機構に連動した遊底により 薬莢が排莢された後、再装填の動作を繰り返すようになっています つまり発砲するのは常に一発で、多数ある銃身から一斉に発射する事はありません その発射するポジションにおいて照準線を設定する事は言うまでもありませんが 銃身を束ねる時の角度を調整する事によって撒布界を調整する事は可能です。 #right(){(608:三等自営業 ◆LiXVy0DO8s)} **臼砲(mortor)は、その形状が臼に似ているからという理由でそう呼ばれるようになった、と聞きますが、具体的に誰が、どの臼砲を見てそう呼んだのでしょうか? 文久元年の頃には臼砲って使ってますね。 鉢砲、モルチール(morter)砲という呼び方もあったようですが。 文久元年(1861年)といえばアメリカで南北戦争が始まった年ですが、 その南北戦争で使われた臼砲(mortar)の写真はCivil War Mortarで検索すれば見れます。 砲身の長さと直径が同じくらいで、まさに「石臼」って感じですね。 #right(){(313:55,72)} 蛇足ですが、高島秋帆は、其の手の砲をモルチール筒と書いていましたね。 天保12年(1841年)の徳丸が原での公開演習の記録でも、そう書かれて居るみたいです。 天保3年(1832年)の輸入記録にもモルチールと書かれています。 この砲を国産化した、佐賀鍋島家辺りかとも思いますが…。 #right(){(313:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **なぜ対戦車砲はしばしば他の任務の砲によって代用されるのでしょうか? >ドイツ軍の88mm高射砲やイギリス軍の25ポンド野砲などが対戦車砲任務に従事したことは有名ですが 対戦車砲が開発された時点で、戦車の装甲を見てそれを貫徹できるものとして 必要十分な威力を算定する。必要以上、過剰、は値段を上げ、調達数を減らし、 重量を増やし、運用を困難とする。二次大戦の初期においては37ミリでも対戦車 砲として役割を果たせる程度に戦車の装甲は薄かったとも言える。 しかし戦車の装甲が急激にインフレを起こすと設計にも製造にも手間のかかる新 型砲というものが時間的にも数量的にも間に合わなくなる。そのときに「別の任務 のために」より高初速だったり大口径だったりする砲があれば、砲弾を調達してや れば、対戦車任務にも充当できることになる。 >対戦車砲が野砲の任務を兼ねることがしばしばある(つまり対戦車砲でも間接射撃は十分実用的なレベルに達している)のであれば、なぜ野砲が対戦車任務に従事するエピソードの多さと比べて対戦車砲が野砲の任務に従事するというのはあまり聞かない、のでしょうか? 453氏も指摘しているが、仰角の制限により射程は短くなる。対戦車砲ではなく戦 車砲ではあるが、朝鮮戦争では土を盛って作った斜面に戦車をのせて、野砲代 わりとして運用した例もあるが、そもそも高価値、あるいは高脅威である敵戦車の 撃破のために短い砲身命数を受け入れている戦車砲/対戦車砲を、数を撃ってナ ンボの野砲のように運用するのはコストや効率の面で不利となる。 #right(){(639:ふみ ◆Y.QUKJBduY)} **野戦榴弾砲を直接照準で持って、対戦車戦闘や歩兵戦闘に使用した例などはあるのでしょうか?   ごく普通に有ります。自衛隊で使われていた105㎜榴弾砲にはHEATが用意され てましたし、現在でもドイツのPzH2000には直接照準用レーザー測距器まで付いて ます。 T-34ショックが起きた最初の遭遇戦では、味方の戦線を突破したT-34を陣地の重砲で止めを刺している。 対抗できる対戦車砲がなければ、重砲を使うしかない。 #right(){(294:528-531)} **牽引榴弾砲を見て思ったのですが、わざわざトラックで牽引するぐらいなら最初からトラックと一体化した方がいいのでは? 文字通り、トラックに砲積んだだけみたいなのが最近流行ってますが、 牽引砲より高い、牽引砲の方が空輸等が楽、といった弱点もあります。 また、装軌式自走砲に比べると、走破性、速射性、防御力も劣ります。 半端と言えば半端なわけで。 ちなみにまとめておくと、 装軌式自走砲:PzH2000とか 装輪式自走砲:砲塔があり、装甲もそれなりにある。能力も高い。DenelのG6みたいの。 装輪(トラック)式自走砲:砲塔なし。装甲も一部に限られ、能力低い。カエサルみたいの。 牽引式自走砲(補助動力付き):限定的にゆっくりだが動ける。 牽引式自走砲(動力なし):引っぱって。 #right(){(665:system ◆systemVXQ2)} **列車砲ってなにが良くて作られたの? 列車砲は列車に戦艦の主砲並みの砲を搭載したもの 搭載重量の大きさから大口径の火砲が搭載でき、要塞攻撃などに用いられる。 線路の発達したヨーロッパではそこそこに活躍。 #right(){(47:451)} 列車砲というのは基本的に攻城兵器で、列車に載せることで大口径の砲を望む場所に移動させて敵の要塞や都市に巨弾を叩き込むことができる。 また普段はトンネルなどに隠しておいて、必要なときに引き出して撃つというやり方で固定式の砲台のように位置をさとられて攻撃されないようにすることもできる。 運用の際はカーブした線路をひいてそこを移動することで射界を広くできる。 飛行機が生まれてからは次第に爆撃機に取って代わられたけど。 後段についてはそれは列車砲じゃなくて装甲列車の付属車両。 装甲列車はパルチザンなど敵の攻撃から輸送路である線路を守るために装甲を施し榴弾砲や対空砲などを載せた列車。 四号戦車の砲塔を載せた台車は敵が戦車を持ち出してきたときに反撃できるように付けられた。 #right(){(686:253)} **対空砲は地上攻撃にも使えるんですか? アフガンでゲリラ相手に、発射速度の速い対空火器を持つ対空戦車が大活躍した。 アメリカの歴代の対空自走砲(M15.M16、M42、M163)は みんな対地射撃に使われてむしろそっちで大活躍してる。 #right(){(285:241-242)} **世界最大射程、もしくは世界最大口径の砲って何でしょう? 湾岸戦争時にイラクで開発されていた通称「スーパーガン」は、かつてドイツで開発された 多薬室砲の理論を応用したもので、バグダット北方のジャバル・ハムリンに設置された実物は 砲身全長50m、口径350mmで最大射程は実に700kmといわれました。 イラクではさらに口径1mの超大型のスーパーガンを制作していたとされます。 ちなみにドイツの多薬室砲とは、砲身の左右に多数の薬室をくっつけ、発射された弾丸を 薬室を順番に点火することで弾丸を加速して高初速を得ようという物で、カレー付近に設置された 一号砲は砲身長150mで射程300kmを狙いましたが、テスト段階で連合軍の爆撃により 使用不可能になりました。 実戦に用いられたものでは、同じくWW2時のドイツで28cmK5(E)列車砲の内筒を削って 口径31cmの滑腔砲としてペーネミュンデ矢弾と呼ばれた翼安定装置を持つ長距離弾を 使用可能にしたK5グラトが射程151Kmを達成し、終戦直前にボン近郊に布陣した2門が マースリヒトを砲撃しています。 #right(){(161:530)} **薩英戦争で使われたアームストロング砲というのはどのくらいの威力があったんでしょう? >彰義隊の戦争で使われたのと同じくらいなんでしょうか? 薩英戦争で使用された英国艦船装備のArmstrong砲と、彰義隊相手に使用されたものとは 全く違います。 前者は確かに、火災などを発生させはしましたが、21門から365発の砲弾を発射したのに、 14発に1回は故障を起こしたため、英国海軍は後装式から再び前装式施条砲に戻っています。 彰義隊相手に使用したものは、本当にArmstrong砲かどうかは不明です。 どちらにしても、口径からして違いますから、威力の優劣というなら、後者が劣ると言わざるを 得ないと思いますよ。 #right(){(203:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} 薩英戦争で使われたのは、110ポンド砲アームストロング砲。ライフリング付き後装砲で 50kgの炸裂弾を約4kg飛ばせた。これは当時の最大の砲68ポンド砲が30kgの丸弾を2.3km 程度しか飛ばせなかったのに比べると圧倒的な性能差だった。 110ポンド後装アームストロング砲、68ポンド前装キャノン http://www.stvincent.ac.uk/Heritage/Warrior/guns.html 1860年就役の戦艦 HMS Warrior (9200t) http://en.wikipedia.org/wiki/HMS_Warrior_%281860%29 薩英戦争の英国艦隊の旗艦はフリゲート艦ユーリアラス Euryalus http://en.wikipedia.org/wiki/HMS_Euryalus_(1853) 35門、2300t ただ薩摩藩にとって運が悪かったのは、英海軍がアームストロング砲を装備していたのは ほんのわずかの時期なのに、そこで戦争をすることになってしまったこと。1860年に装備され、 1863年の薩英戦争他での事故多発が原因で翌年には廃止され、その後20年以上後装砲は 使用されなかった。 初期のアームストロング砲には尾栓の構造に問題があり、砲身が過熱して膨張すると尾栓が 割れたり吹き抜かれたりして大事故になった。 アニメ画像で詳しく解説している日本語サイトもある。 http://www.d3.dion.ne.jp/~ironclad/wardroom/ArmstrongBL/armstrongBL.htm #right(){(203:307)} **手回し式のガトリング砲ですが、どんな欠点があったのか教えて下さい。 >あとあれは南北戦争の惨状に心を痛めたお医者さんが発明した人道的兵器って本当ですか? 硝煙が立ち込めて周りが見えなくなる、弾詰まりを起こしやすい等の難点があったそうです。 弾速が速れば当たっても突き抜けて(比較的)害が少なくて済む事もあるのですが、 南北戦争当時の弾は低速大口径で、当たると潰れながら周辺を無茶苦茶にすると言う物でした。 製作者は鉄道駅で運ばれてきた負傷兵達に行き会い、あまりの悲惨さに (当時は低速大口径弾で当たると潰れながら運動エネルギーを人体内で全て消費するような代物) 「北軍が強力な兵器を保有すれば、南軍は恐れて攻撃をしなくなるのではないか。そうなれば犠牲者は減る」 と考え、ガトリングガンを作ったと手紙を書いてます。 取り回しが大砲に順ずるものでありながら、射程が小銃並みってのがどうにもならない欠点 歩兵の機動にまるで付いていけず、防御ではそこそこ使えたが、背が高く、防盾がないため、集中射撃で無力化してしまう代物だった また、黒色火薬を使用していた頃の銃器であり、動作信頼性が低く、故障が多発していた ガトリング砲を含めた手回し式機関銃の信頼性の低さは、マキシム以降の機関銃の普及に悪影響を与えるほどだった #right(){(697:349-370)} **日露戦争の大砲って撃つと後退しますけどあれは何の意味があるのですか? 三一式速射野山砲は駐退復座器がないので、発射反動を吸収するには後退するしかない。 #right(){(俺初質スレ710:725)} **L-90とかVADSは水平射撃時に89式装甲戦闘車クラスの装甲を抜けるのかな? エリコン35mm機関砲用の徹甲弾の装甲貫通能力は1000mで80~60mm。 これに耐えられる戦車以外の装甲戦闘車両は限られた種類しかない。 というか89式FVも耐えられんだろ。 VADSの20㎜機関砲弾はもっと威力は低いけど、3000発/分の発射速度で食らったら、 やっぱり戦車以外の装甲車両で耐えられるのは限られた種類しかないだろうな。 #right(){(717:637)} **ロケット砲の存在意義って何なのですか? >命中率が低すぎ射程が短すぎ位置モロバレ・・・ 命中率が低すぎ: 短時間に多数撃ててお手軽に面制圧できるからOK 射程が短すぎ位置モロバレ 大砲のような投射機自体の重量や発射時の反動がないので、トラックのような車体でも搭載可能 お手軽自走化で撃ったらすぐ移動 #right(){(俺初質スレ2050:883)} 短時間のうちに纏めて撃てるのは反撃を考えると便利 例えば、スターリングラードの戦いではカチューシャが川沿いの急勾配に配備され 角度の関係で相手の野戦砲から身を身を隠しながら補給、 準備ができたらぱっと広いところへいき一瞬で全て発射 相手の反撃が飛んでくる前にまた安全地帯へ……なんてことをしてる #right(){(俺初質スレ2050:884)} **近世の軍事に関する質問ですが、 >戦列歩兵の後ろから敵戦列歩兵を攻撃する野戦砲は、映画などで砲の周囲に数人の兵士が立っている様子が描かれていますが、 >誰が何の役割を担当し、1門につき合計何人ぐらいで運用していたのかを知りたいです。 前装砲なんかだと弾や装薬こめるのに数人 さらに狙う人と伝令 おまけに発射後に後退した砲を押し戻すのにも大人数がいるので 大砲の種類しだいで何人でも変わっちゃうよなあ #right(){(俺初質スレ434:266)} **機関砲って一応大砲なんですよね? >銃より射的の短い大砲って… 銃砲の有効射程や威力というのは、口径では決まらない。 砲身(銃身)長や火薬の量によっては、砲弾(銃弾)の速度が遅いため、射程が短くなったり、 目標が遠くなるに従って風や重力による影響を受けるため、大口径の銃砲が小口径の銃砲より 射程や威力が劣る事は普通にある。 #right(){(俺初質スレ435:708)} **カノン砲は何故榴弾砲に比べ射程が長いのですか? 一般的には装薬量と口径長が違うので、 その分初速が早くなり低伸弾道をとれるから 射距離が伸びるね。 補足 無論、同じ砲で撃つなら仰角かけた方が射距離は伸びるので、 上の理屈は臼砲(迫撃砲)と加濃砲の対比で考えれば わかりやすいかな。 #right(){(俺初質スレ436:540-541)} 普通最大射程を出すには仰角45度くらいだと思うが、カノン砲でも最大射程で撃つ場合は仰角45度までかける 榴弾砲だと迫撃砲のように、わざと山なり曲射弾道にする為に仰角60度までかけたりする #right(){(俺初質スレ436:542)} *WW2重火器 **日本の12.7cm高角砲のプラモデルみてて思ったのですが、砲兵はどこで作業をするのでしょうか? >中に入るのですか?それとも外で戦うのですか? 砲の傍に流線型の物体が付いていますが、その物体の後ろで 作業しました。 そもそも、防盾は砲身側にしか付いていませんから(除大和級)、 砲員はその側を自由に動き回れたみたいです。 #right(){(12:眠い人 ◆ikaJHtf2)} **噴進砲ですが、陸上用のは無かったのですか? 陸軍では四式20センチ噴進弾と、四式40センチ噴進弾の二種があります。 海軍では20センチロツ弾、45センチロツ弾という名称でした。 実用化は海軍の方が早く、1942年頃完成しました。 弾頭部は陸上砲撃用の20センチ砲弾をそのまま流用しました。 1944年に完成した45センチの方は、「陸用大和型ロケット」と称されていた そうで、沖縄戦で実戦に投入されました。 陸軍のものは1944年に正式採用され、沖縄戦、硫黄島で使われ、米軍から その発射音が赤ん坊の泣き声に似ていることから、「バッフリーワッフリー」 と言われていたそうです。 終戦直前には60センチのロケット弾が7基製造されましたが、発射実験される こともなく、内灘の射爆場に埋められたそうです。 #right(){(12:眠い人 ◆ikaJHtf2)} 陸軍は実戦投入していません。本土決戦部隊にはバズーカ型、 迫撃砲型のものが若干数が配備されたようです。 ロケットに似て非なるもので、98式臼砲という火器はあります。 直径32センチの砲弾を飛ばすブツなので、たまに欧米の文献だと 「ロケット弾」と表記している場合があります。 #right(){(12:名無し厨尉)} **高角砲は対艦戦闘に使用できるものでしょうか? 別に砲弾を取替える必要も無く使える。 基本的に艦艇搭載の高角砲の使用弾種は榴弾のグループ。 対空戦闘時にはこれを時限信管で炸裂させるが、着発信管も付いている。 これは狙った航空機に直撃した場合に炸裂させることを狙った物だが、 これは即ち水上目標である艦艇に直撃しても炸裂するということ。 従って同じ砲弾で対空・対艦にも使用できる。 #right(){(16:357)} **日本陸軍の砲っていろいろあるのですが山砲、臼砲、速射砲、榴弾砲、対戦車砲の違いと軽機関銃と重機関銃の違い、 >高射砲と高射機銃(?)の違いについてできるだけ詳しくご教授願えないでしょうか >その他にも砲があれば教えてください。 山砲=分解運搬が可能な中口径榴弾砲。 臼砲=大口径、短砲身の榴弾砲。 榴弾砲=比較的短砲身で、間接射撃を主体とする、支援砲撃用の野砲。 対戦車砲=戦車を撃破することを目的とした、徹甲弾を主に使用する、長砲身で比較的小型の砲。 さらに カノン砲=長砲身で、直接および間接射撃に使える野砲。 歩兵砲=主に直接射撃を行う、近接歩兵支援用の砲。 迫撃砲=短い砲身に二脚を設けた、簡易な砲。歩兵支援用に用いる。 などもあります。 軽機関銃=1名で運搬が可能な機関銃。軽量だが射撃頻度に劣る 重機関銃=重量のある台座と照準機を備え、冷却機構(また予備銃身)を 多数装備して、連続射撃を行えるようにした機関銃。 長時間の連射が可能だが、重く取り扱いにくい。 汎用機関銃=装備の交換によって軽、重両方に使用できる機関銃 高射砲=主に航空機を攻撃することを目的として、大きな仰角を得られるような機構と対空照準機を持った砲。 高射機関銃=機関銃に対空照準機を備えたもの。 簡単ですが、こんなところで。 #right(){(17:379)} **旧軍の山砲の名前を教えてください 古いものから順番に…。 4斤山砲、7センチ山砲、三十一年式速射山砲、四一式山砲、九四式山砲、九九式10センチ山砲、 試製一式7センチ半山砲、試製一式10センチ山砲、ボ式山砲。 #right(){(20:眠い人 ◆ikaJHtf2)} **ドイツ戦闘機 Me262 などに搭載されていたR4Mロケット弾24発って使える、または戦果をあげた兵器なのでしょうか? R4Mロケット弾は登場時期が遅すぎて、余り戦果を上げることなく終わりましたが、 飽和攻撃兵器として爆撃機に使用するならば効果的な兵器です。 III./JG7による1945/03/18の初使用の時に、28機の攻撃で12機の重爆と 1機の戦闘機を一度に撃墜した戦果があります。 また、3/31には、38機で14機以上を撃墜しました。 このほか、ガーランド率いるJV44では、4月1ヶ月で50機以上の戦果を上げ、多くはR4Mによる戦果です。 戦後、米空軍が爆撃機迎撃のためにミサイル実用化までの繋ぎとして、 2.75インチのロケット弾を搭載したのも、その活躍があったからではないでしょうか。 #right(){(27:眠い人 ◆ikaJHtf2)} **パンツァー・ファウストってなにがすごいんですか? 歩兵が一人で運用できる、圧倒的な攻撃力を持っている、安価 欠点としては命中率他あるとは思うが 歩兵一人一人をを戦車の脅威とした点では脅威の兵器かと。 #right(){(38:738)} **バズーカ砲って、タイガーやパンターの正面装甲も撃破可能だったんでしょうか? ほぼ無理 大戦後期の型ならティーガーIやパンターの正面に垂直に当たれば数字上ギリギリ貫徹可能だが、 貫徹力ギリギリの装甲を成形炸薬弾で撃って貫徹しても内部への加害能力がほぼ無い ティーガーIIは数字上でも無理だし 朝鮮戦争でT-34/85が撃破出来なくてより大口径のM20スーパーバズーカを開発してようやく対抗可能になったぐらいだから #right(){(俺初質スレ2049:59)} **巨砲「リトル・デービット」とはどのようなものなのか 米軍が開発したWWⅡで最大口径といわれる臼砲です。 口径は914mm、砲弾の重量は1640kg(炸薬はおよそ700kg)最大射距離は約一万㍍。 自重は60トン、砲身長は6.6メートルの砲口装填式です。 もともとは陸軍航空隊が航空爆弾のテスト用に開発したものですが、 これにもをつけた陸軍が攻城用臼砲として採用したものです。 終戦までに一門が製造されましたが、使用されることはありませんでした。 #right(){(30:名無し軍曹)} **日本陸軍の火砲は米軍のそれよりずっと命中率や作りが上だったのでしょうか。 事実です。日本陸軍は日露戦争以来、仮想敵であるロシアに比べて砲門数と砲弾蓄積量が 常に劣るという想定で砲兵戦力の整備を行っています。 その為、射弾散布界の縮小と砲自体の軽量化による運動性の向上で対抗しようと目論んでいました。 自衛隊結成時、旧軍の砲兵将校が貸与された米軍の一〇榴を実際に運用してみて、 あまりに射弾散布界が広い事に驚いている事が多くの手記に語られています。 ただし、旧軍の野戦砲の砲身命数は、その冶金技術の低さと精度向上の為に列強中最低であり、 大量の砲弾を短時間に投射できないという欠点も持っていました。 米軍は、砲一門あたりの射撃精度の低下を甘受するかわりに、生産性と砲自体の堅牢性を高め、 一度に大量の砲を集中する事を前提としています。 こうした運用思想上の違いがありますので、砲単体の精度を比較する事に意味があるとは思えません。 #right(){(31:819)} **「アハト、アハト!」ってなんなんですか? アハトは8を意味するドイツ語です つまりアハトアハトは88mm高射砲を意味します #right(){(38:753)} **81ミリ迫撃砲なんて第二次世界大戦時の日本にあったのですか? 81ミリ迫撃砲はありました。 と言うか、世界中の迫撃砲はフランスはストークブラン社のコピー又はライセンス生産でした。 日本ではそれを九七式曲射歩兵砲として採用しています。 余談ですが、日本ではそのストークブラン社のものを更に威力増大する ために口径90ミリに増大して九四式「軽」迫撃砲なる物を作っていますが、 原型の重量67キロに対し、重量160キロと意味のないものに仕上がってしまいました。 このため、同じことを目論んだソ連の82ミリ迫撃砲に比べると、 意味のない兵器になってしまっていますね。 #right(){(39:眠い人 ◆ikaJHtf2)} **旧日本陸軍の「大隊砲」あんなオモチャみたいなんでほんとに威力あったんすか? 92式歩兵砲(大隊砲)は威力的には特に問題はありません。 旧軍の実験によると榴弾の威力半径は22mで、これは75mm級の野砲弾と ほぼ同じ威力です。しいて問題点をあげるとすれば、迫撃砲と大差ない射程と 威力の割に価格と重量がはるかに大きいことでしょう。 (81ミリ迫撃砲で60kg程度、大隊砲は204kg) #right(){(39:509)} **当時の日本の高射砲で、高度10000メートルを飛行するB-29を撃墜することができたのでしょうか? 渡辺洋二の「死闘の本土上空」(文春文庫)は良い本だよ。 入手しやすいし軍ヲタからの評価も高い。一読をお勧め。 取りあえずの回答。B29は常に高高度を飛んでいたわけではないです。 特に夜間や護衛戦闘機がついた場合には。 護衛戦闘機が付くのは硫黄島陥落以後。 #right(){(41:311)} **旧日本軍に要塞砲ってあったんですか? ありましたよ。 というより、日本海軍は沿岸防衛が創設の動機でしたので、 港湾や海峡の防備はそれなりに重視されていました。 たとえば、日露戦争の旅順要塞攻撃に使用された28サンチ砲は 沿岸防衛用の要塞砲を転用し、現地に運搬したものでした。 今でも対馬などには巨大な要塞砲の砲塔のあとが そのまま残っています。たしか戦艦長門級の主砲塔と同じ ものが設置されていたと記憶しています。 #right(){(45:279)} **ポムポム砲の発射速度を教えてください。 自動射撃で毎分115発になってるよ。 #right(){(45:名無し軍曹)} ポムポムの発射速度、300発/分というデータがあり、これに もっともよくある4連のポムポムは自動ではなく、手回しによる 連射であった、という事実と、その際の発射速度が75発/分である という記述を考え合わせると、4連ポムポム全体での発射速度は 300発/分であり、8連のものは600発/分前後ではなかったかと思われます。 それでも対空目的にしては発射速度も弾速も遅いことに変わりはなく、 40mmボフォースの方が評判が良かったようですが。 #right(){(45:968)} 8連のポムポムは自動ではありませんでしたか? #right(){(46:78)} **久我山にあった、15センチ高角砲って戦後、1門潰され、もう一本どうなった? 陸自の高射学校にある。 #right(){(50:582)} **ニーモーターって膝に当てて使うんですか 基本的には木の根元などの硬いところもしくは地面に着けて使います。 形があまりにも膝にマッチしていたので捕獲したアメリカ軍が 膝に乗っけて撃つものだと思い使用して大腿骨折りました。 #right(){(53:332)} **列車砲というものの有効性はどこまであったのでしょうか? 我々の基準で考えちゃいけません。 列車砲が活躍していた当時のヨーロッパでは鉄道網が充実しており、 鉄道こそがもっとも有効な陸上移動手段だったのです。 欠点はいずれも十分に認識された上で、 それでもなお列車砲を使うだけの価値があったということです。 なお、現代では自動車の普及などによって 鉄道の重要性は相対的に下がっております(有効な交通手段であることには変わりありません)。 加えて空からの脅威が大きく増したこと、などの理由により、列車砲は息の根を止められたのです。 #right(){(55:ゆうか ◆9a1boPv5wk)} **SマインのSって何の略なんですか? Schrapnell mine(榴散弾地雷)の略だよん。 #right(){(55:名無し軍曹)} **第二次大戦中のカチューシャロケットなどでは、どういった姿勢制御装置が搭載されていたのですか? カチューシャはご覧の通りフィンで空力的に安定させています #right(){(58:224)} **WW2の高射砲部隊なんかで使われてるステレオ式測距儀はどのように操作して、どうやって距離が出てくるんですか? 「ステレオ方式」は「二重像合致方式」や「基線長方式」とも呼ばれ、 一眼レフカメラ普及以前には、(測距ピント合わせの仕組み)として、 極、一般的な方式でした。 距離計 (rangefinder) 原理は、2つのレンズから同じ目標を見た時に見える、別々の画像を、 接眼部で光学的に重ね合わせ、一つに合致した時のプリズムの角度を、 機械的に測ろうとするものです。 戦艦以外に、「M48」や「M60戦車」などにも採用されましたが、 現在では、レーザー方式のものに、取り替えられているようですね。 #right(){(60:軍事板☆6等兵)} **WW2の37-45mmクラスの対戦車砲ですが、これでトラックなどの軽車両を撃って効果はあったのでしょうか? 対戦車戦闘のような、前面装甲は抜けたが後面装甲は抜けず 跳弾で被害が拡大するような作用は生じないだろう。 ただ、射線上への効果は当然ある。 #right(){(60:67)} **パンツァーシュレッケの弾は安全装置があるのか これは弾頭先端に簡単なセフティピンが付いており、装填前に外します。 圧力信管は使用前に装着します。 #right(){(61:一等自営業 ◆JYO8gZHKO.)} **大戦中のドイツ軍パンツァーファストですが、安全装置とかあるんでしょうか? 使用前に弾頭を外し信管を装着します。安全対策(砲弾も同じ)です。 発射の操作をする部分にセフティが付いており、照準器を立てないと セフティは外れません。 #right(){(61:一等自営業 ◆JYO8gZHKO.)} >弾頭がどれくらいの力が加わると起爆するのか: 正確な圧力は不明ですが、ソ連のRPG2の圧力信管は3kgと聞いて おります。つまり射撃直前にセフティを外し地面に落とすと起爆します。 #right(){(61:一等自営業 ◆JYO8gZHKO.)} >この信管とは、発射薬のように弾頭の後ろと筒の間に入れるのでしょうか? 弾頭は頭と尾翼にストッパーで分離できます。そこに圧力信管と起爆薬を 入れるのです。で、またストッパーで固定してOKです。 #right(){(61:一等自営業 ◆JYO8gZHKO.)} **ドイツ兵器の名前によくついてる「ヴェルファー」ってどういう意味なんですか? "werfer"=発射機、ランチャー #right(){(61:766)} **英海軍が艦載していたポンポン砲って地上掃射に使われたことってありますか? 射程が数キロもありませんし、投射弾薬も1~2ポンド程度ですから、地上掃射には向きません。 基本的に対空用であり、小艦艇や浮上中の潜水艦相手に補助的に使われる程度です。もちろん 戦場ではいろいろな事が起きるので、地上掃射に使われた事例はあるかも知れませんが、あったと しても例外です。 ただ、小舟艇にも搭載されていたようですから、河川などで地上に対して使われる事はあったかも 知れません。また、元は地上で使われた砲ですから、地上から地上への掃射には使用されたでしょう。 もっとも、その際には有名な4連、8連装ではなく、本来の一砲身として使われたはずです。 #right(){(68:system)} **第二次世界大戦時のドイツ高射砲には、よく撃墜リングが多数描かれてますが、高射砲ってそんなにボンボコ当たるものなのですか? 対空ロケット弾は地上発射型、機上発射型とも第2次大戦中から実用化されましたよ AAM/SAMの急速な進歩でとって代わられました また記録で見る限り高射砲の命中率はひどく低いのですが、ドイツ上空には 米軍爆撃機が多数襲来し、しかも一定のコースを一直線に飛行するわけですから ある程度の数は落とせるわけで… #right(){(68:488)} 既出のように、高射砲は一定の高度に炸裂弾を送り込んで弾片密度の高い空間を作り、 それによっていわば確率的に敵機を撃破するものです。弾が目に見えるわけではなく、 一機を狙って撃つものでもありません。通常多数の高射砲が一定の体積に弾片を 送り込むために使用されます。 従って、砲一門について「当たった」という判定はできず、撃墜マークを付けるとしたら、 部隊としての撃墜数を数えるしかありません。 もっとも、小口径至近防御用の機関砲などであれば、直接目視、曳光弾での照準などによって 各一門当たりで撃墜数を数える事が可能な場合もあるでしょう。まあ、射程などを考えると、可能なのは せいぜい口径40~57mmあたりまで。いわゆる高射砲のスタイルになっていないサイズまでだと思います。 #right(){(68:497-498)} **カチューシャロケットってなんでしょうか? 二次大戦のソ連の多連装ロケット、一般名詞化してる。 #right(){(71:961)} 地対地ロケットです。 面制圧用で車両搭載ロケットランチャーから 一台あたり20~30発同時発射します。 登場は1941年にソ連軍が使用。 射程は短いですが対歩兵用として安価で効果は絶大。 武装SSが捕獲してコピー生産で使用しました。 ドイツ側のネーベルウーファと同クラスの兵器です。 #right(){(71:一等自営業 ◆JYO8gZHKO.)} **榴弾砲がカノン砲に取って代わったのはなぜですか? ひとつの理由は、カノン砲の利点の1つであった、高速度砲弾による運動 エネルギー的な貫通効果が不要になった事でしょう。ミサイルやロケット 弾に成形炸薬を用いる事で、直射距離にある標的に対しては、カノン砲のような 大がかりなシステムを使用しなくても、バンカーや障壁を破壊する事が 可能になりましたから。 #right(){(77:system)} まだあるよ。 榴弾砲の砲弾の落達角度は、ほぼ垂直で破片の効果が高いから。 #right(){(77:一等自営業 ◆JYO8gZHKO.)} **WW2ドイツ自走榴弾砲の紅白の棒は何に使うんでしょうか ドイツ語は知らないが、エイミングポストと呼ばれるもの。 ドイツ自走砲に限らず、各国の砲兵が標準的に使用しているもので、 外に出ているか、しまってあるかだけの違いだと思う。 現代も多く使用されてる。 使用法は詳しく書くとすごい長文になるので書かないけど、 間接照準の基準を作るための棒、とだけかいとく。 #right(){(83:529)} **まだ現役で頑張っている88mmはあるのですか? ドイツのflak36の事かな? とっくに退役して博物館に並んでます。 強いて言えば同時期に開発されたソ連の85mm高射砲は所々で使われているようですが たまに戦争映画にも出てきます #right(){(91:290)} ドイツのものは退役していますが、英国の25ポンド砲ならミャンマーが未だ 保有しています。 一昔前なら南アフリカも25ポンド砲を保有していましたが、今でもあったかな。 こいつの口径は88mmですわな。 #right(){(91:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **45口径12サンチ高角砲って発射速度は毎分何発だったんでしょうか? 毎分10~11発。 毎分5発というのは掃海艇や水雷艇に搭載された平射砲と混同したものと思われる。 #right(){(92:た)} **日本軍には砲身が飛んでく大砲が有ったそうですがマジですか? それはおそらく九八式臼砲の事だと思われ。 砲弾を発射座に被せるようにセットして発射する砲です。 砲弾を砲身の中に入れる通常の砲と違って外側の部分が飛んでいくので 砲身が飛んで行くように見えたのです。 砲身が見えないので無砲弾とか「ム」弾と呼ばれました。 #right(){(93:698)} **ひざに当てて使う携帯型の小型砲があるって聞いたんですがどんなものでしょうか 2.旧日本軍が装備していた「擲弾筒」と呼ばれる軽火器がそうです。 底部に膝にぴったりあうように湾曲したプレートが張ってあって、 これを膝に当てて小型の榴弾を発射する。 ・・・という誤解がこれを鹵獲した米軍に広がって、試したGIが 多数大たい骨を粉砕したと言われています。 (実際は底部のプレートを地面に当てて発射しました) #right(){(94:331)} **ム弾って、奇想天外兵器だったのですか? なにをもって奇想天外兵器と呼ぶのか知りませんが……。 確かに「砲身の見えない砲」というのは奇抜かもしれませんが、 火薬墳進式のロケット弾はドイツ・ソ連などでも多く用いられており さして珍しい兵器ではないです。 (あんな大型の固定砲座は使わなかったですが) 機力による運搬力が不足していた日本軍は機構が簡素で分解すれば歩兵でも運べる こうしたいわゆる「噴進砲」に注目して何種類かを開発して配備していますが、 生産・配備数自体は大して多くありませんでした。 #right(){(95:257)} **陸上兵器としての爆雷とはどのようなものですか? 旧軍の破甲爆雷くらいしか知らん。敵戦車に磁石で貼り付ける奴だ。 投げるわけじゃないから手榴弾じゃないし、埋めるわけじゃないから地雷ってわけでもない。 苦し紛れに爆雷って付けただけだろ。 >現在でもあるのですか? 折れはソレしか知らん。ドイツ軍の同様の奴は吸着地雷と呼ばれる。 制式名ではgranareって事になってる。 #right(){(95:364)} 日本側の記録では見た事がないけど。 >米軍の記録のほうにも爆雷が出てくるのですが。 「布団爆薬」の事だと思われ。 99式破甲爆雷ってのは威力不足でまったく役に立たなかったので実際には梱包爆薬が多用されてた。 #right(){(95:368)} >それも基本的には磁石で張付くものですか? 張り付くもナニも工兵用の梱包爆薬を戦車に乗せやすい様に布団状に加工しただけ。 俺は布団爆薬と記憶してたけど、現地では布団爆雷と呼ばれていたようだ。 基本的に現地生産だから仕様は決まってない。 一応、シャーマンを確実に潰すには20kg必要という目安はあったようだ。 用法は「投げる」というよりは「置く」とか「被せる」が近い。  ドイツ軍でも対戦車地雷の補助信管孔(除去妨害用の対人信管用) に手榴弾の信管(ドイツの「柄つき」は別に供給されてた) を付けて対戦車用に使用するというのは良く行われていた。 #right(){(95:373)} **40口径8cm高角砲の弾は薬莢みたいなのでしょうか? >あとどうやって爆発するまでの時間を入力してるんでしょうか? 薬莢みたいなのといってもよく分かりませんが、薬莢式の固定弾薬です。 弾頭に薬盤式の一種の導火線を仕込んだ信管が付いてまして、それを回して 調定すると時間が来たとこで炸裂します。 #right(){(96:142)} **英軍は独軍の戦車に対しハリケーンからのロケット弾で効果を上げています。 >これは、このロケット弾が成型炸薬弾だったからなのでしょうか? 上空から発射するので戦車の弱点である側面や車体後部、戦車の上面に当たるから。 #right(){(96:703)} 重榴が上面に直撃すれば撃破されるでしょう。 反面破片効果は期待できない。 #right(){(96:704)} 角度とかだなまさに #right(){(96:705)} **第二次大戦中のロシアのロケット兵器「カチューシャ」は、どうやって照準を行っていたのでしょう? ランチャーは旋回・俯仰が可能です。 もともと、面での制圧を目指す兵器なので、照準はかなりいい加減です。 命中率の悪さを、多数のロケット弾を一斉に発射することでカバーする思想なのですね。 #right(){(98:288)} 技術将校が弾頭計算してメクラ打ち #right(){(98:289)} ロケットの射程変更は、仰角調整によって行いました。近くに落としたければ、 上を向ける、ということです。 #right(){(98:system)} **カチューシャは朝鮮戦争でとの程度活躍したのでしょうか? 1950.11.1の中国義勇軍による大攻勢の予備砲撃に使用されています。 ただ、資料では余り出てきませんね。 推定ですが、ロケット弾というのは面制圧の兵器であり、多数のロケット弾を集中して投射する必要 があります。 しかし、初期の頃はさておき、後期になってくると、制空権が余り無く、北朝鮮軍の脆弱な補給網は 小火器の弾薬、食糧などの補給が優先でロケット弾の集積が出来なかったのではないか、と。 #right(){(100:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **久我山の高射砲跡地の正確な位置を御存知のかたいらっしゃいますか。 司令部が置かれてたのは、当社、代官山で後に有名な国立科学博物館に移った。 2基の場所は、現在の富士見丘中学校とか本州製紙運動場の辺りになります。 流石に2基の砲座の置かれてた正確な位置までは存じ上げません。 #right(){(102:597)} **90式野砲は榴弾砲? 野砲だよ。カノンの一種で良い。 平射弾道で榴散弾を撃っていた時代の名残で比較的長砲身のモノが多い。 後の「野戦榴弾砲」とは少し意味合いが違う。 #right(){(104:337)} **帝国陸軍もバズーカ砲を装備していたって本当ですか? >「ロタ砲」って名前みたいなんですが、戦果はあったのでしょうか? 試作のみ 実戦配備なし #right(){(104:216)} **ノモンハンの頃の日本軍で、速射砲と破甲爆雷以外の正式採用された対戦車兵器って、何があるのか教えて下さい もっとも効果を上げたのは通常の野砲。 #right(){(104:559)} **日本帝国陸軍は列車砲を装備していたのでしょうか。 国産はしておらず、輸入のみでしたが装備していました。 #right(){(105:562)} 一応、持ってた。コレもおフランス製。 #right(){(105:565)} 帝国陸軍は満州に列車砲を装備していましたが ソ連が侵攻してきた時は分解整備中だったので 火を噴くことなくソ連軍に持ち去られた模様。 他国の事例ですが ソ連はドイツほどとまではいかないまでも結構列車砲を使っていました。 米、英は持ってはいましたが ヤーボの方が使い勝手がよかったんでほとんど使ってません。 #right(){(105:569)} **第2次大戦で列車砲を活用した国と言えばドイツですが、他の国でも列車砲は装備体系に入っていたのですか? ドイツの列車砲も数の上ではフランスからの鹵獲品が多い。 #right(){(105:565)} **列車砲が最後に使われたのはいつですか? >それと、列車砲を最後まで配備していた国は何処ですか? イギリスが本土防衛用に古い列車砲を大切に取っておいたようですが いつ廃止したかは不明です。 #right(){(108:685)} 第二次大戦で最後に使われた列車砲ですが、おそらくドイツの28cmK5(E)列車砲ではないかと思います。 その中でもK5「グラット」と呼ばれた砲身を削り込んで口径が31cmの滑腔砲とし、 ペーネミュンデで開発されたペーネミュンデ矢弾(PPG)と呼ばれる弾体直径12cm、全長2mの サボ付き有翼弾を発射するように改良された砲が終戦までに2門完成し、 これが終戦直前にボン近郊に侵入した米第3軍に対し120km以上離れた距離から発射されています。 この砲弾は初速が1.500m/s以上になったため、 撃たれた側は大砲ではなくロケット弾か爆弾ではないかと疑ったとか。 余談ですが、日本軍が使用した九〇式二十四糎列車加農砲はソ連軍侵攻当時満州虎頭要塞に 配備されていましたが、折り悪く整備中で発射できなかったというのは知られた話です。 イギリスの列車砲は1939年に9.2in(234mm)砲2門がフランスに派遣されましたが、 ダンケルクの撤退で破棄されています。 大戦後半に9.2in加農砲8門と18in榴弾砲2門がドイツ侵攻のために準備されましたが、 鉄道網の破壊のため使用が難しくなったのと、戦術爆撃が十分列車砲の代わりを果たすと判断されて 44年10月には使用は中止されました。 他の列車砲は海岸砲の代わりとして英国の南海岸に固定配置されたようです。 #right(){(108:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)} **ドイツの自走砲「カール」はどういった場面で活躍したんですか? PANZER誌の03/5,6月に簡単な記事が載ってます 1942年セバストポリ攻略が有名です 60センチ攻城砲をのせてます #right(){(113:80)} カールは元々フランスのマジノ線攻略に開発された セバストポリ要塞攻撃やワルシャワ蜂起に参加 鉄道、路上、自走と移送の問題はよく考慮されている 六両生産 adamアダム evamイブ thorトーア odinオーディン lokiローキー ziuツィウー 後から54cmタイプも追加された #right(){(113:84)} **英のポムポム砲って具体的にどんなものなんでしょうか? 40mm機関砲を八連装にした対空兵器。 八連装という超多連装を生かし激しい弾幕を張ることができた。 ”ポムポム”とは、独特の発射音に由来。 #right(){(114:508)} 厳密に言えば、陸戦用単装の時代からポムポムの愛称が与えられていました。それまでの 砲に比べて速射力があり、リズミックな発射音だったからです。対空目的に使用されるように なってから、さらなる速射力を得るために4連、8連などにして使用されました。 補足 最初の陸戦用ポムポムは口径37mmでした、というより、一ポンド砲でした。 https://www.firstworldwar.com/atoz/pompom.htm #right(){(114:system)} **ドイツ軍が高射砲を対戦車攻撃に使ったようですが、その場合は徹甲弾を撃つんですか? 徹甲弾を撃ちます。有名なハチ・ハチ(8.8cmFlaK36)は 対空用だけでなく多目的な任務に使用されており、対戦車戦闘用に Pzgr39(被帽付徹甲弾)という弾薬が支給されていました。 #right(){(116:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)} **WWIIの独88mm高射砲、6個一組で設置されてたそうなのですがその具体的な配置方法は判らないでしょうか? 正六角形の頂点。 相互の間隔は150~200メートル程度。 #right(){(120:883)} **日本軍が開発していたロケット爆弾についてご存知の方、教えてください。 >25番と50番の二種類があったと聞いた記憶があるのですが。 戦争の進展で急降下爆撃の戦果が挙げられにくくなって居たため、開発されたもので、実際に 製作されたものは3式25番4号と50番4号の二種類です。 これらは250kgまたは500kgのロケット推進の徹甲爆弾でした。 しかしながら、ロケット着火のタイミングが難しく、50番4号は試作と試験のみ、25番4号爆弾が 100発程度製造されて、部隊に供給されましたが、実際には使用されずに終わったみたいです。 #right(){(初心者スレ365:472,眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **日本軍の90式野砲は対戦車砲として十分な能力があったのでしょうか? 初速、威力ともに充分でございますよー(適切な弾丸を使った場合ですが)。 もっとも、日本の場合、戦車砲でも http://www.horae.dti.ne.jp/~fuwe1a/newpage51.html みたいに被帽なしの無垢の徹甲弾がデフォだったんで、威力がやや弱い? というのはまあ否定しません(無垢の徹甲弾は装甲鈑に当たったとき滑りやすい傾向アリ)。 九〇式野砲の場合はさらに悲惨で、一式徹甲弾までは戦車用徹甲弾より さらに威力の微妙な九〇式破甲榴弾とかしかなかったわけだから……哀しいですね こちらでの議論が興味深いのですけど、けっきょく世界標準に達する砲弾がなかったことが なんかしょぼい、というイメージを持たれてしまう原因なのかもしれません 砲自体は、ごく普通に高初速で威力の大きい75mm野砲です。 http://www.warbirds.jp/ansq/3/C2000567.html #right{(549:275)} どれぐらいで対戦車砲として十分といえるのかという定義しだいです。 日本軍の火砲の中ではかなり高い対戦車能力(75mm弾頭の質量効果×初速683)を持っていたので対戦車砲としても運用されました。 それの対戦車能力を買われて一式砲戦車や三式戦車の主砲に選定されてます。 ただ実際問題、M4戦車の正面装甲を抜けるかと言われれば苦しいといわざるを得ません。 あくまで日本の火砲の中ではという事です 構造も開脚式の砲架やタイヤ(機動九〇式野砲のみ)比較的対戦車砲に向いていたと思います 九〇式はシュナイダー社の技術を導入して作った先進的な砲で 軽く丈夫な自緊式の砲身や反動を抑えるマズルブレーキや空気式注退復座機を有してます 対戦車能力で九〇式を超えるのは高射砲群、特に四式、五式戦車の主砲にもなった四式高射砲ぐらいかな。 結局、十分な数を供給できなかったけどさ #right{(549:モッティ@いもば ◆uSDglizB3o)} **日本軍は南方のジャングルなどで運用が簡単な山砲や歩兵砲を活用したそうですが、米軍もそのような砲を使っていたのでしょうか? 当時の米軍には山砲と呼ばれるジャンルの軽砲はなく、その代わりとしてパックハウザーと呼ばれる 分解して駄載できる砲種がありました。 WW2で活躍したのは75mmM1パックハウザーで、木製車輪のM1砲架に載せられたものと ゴム輪付きのM8砲架のものがあり、M8砲架は空挺投下可能でした。 また、米軍では口径57mmのM18無反動砲の開発に成功しており、ヨーロッパではほとんど 用いられなかったものの、太平洋戦線には1944年末から投入されています。 #right(){(337:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)} **九六式二十五粍高射機関砲は、陸軍でも使用されたんですか? 昭和19年中期以降、陸軍の高射機関砲(九八式二十粍高射機関砲)の不足を補うために海軍から移管されましたた。 陸軍での呼称は「九六式基筒単装二十五粍機関砲」(連装のものは「九六式基筒双連二十五粍機関砲」)。 陸軍では移管された機関砲により「特設機関砲隊」を72隊?編成し、セレベス、フィリピン、マレー、スマトラ、パラオ、小笠原(硫黄島・父島)、八丈島、台湾、宮古島、大東島などに配備しました。 八丈島に配備されていた「特設第41機関砲隊」の例では、隊長以下85名で25粍単装機関砲12を装備していました。 なお、部隊名に「特設」という語が入っていますが、正規に編成された部隊であり、現地で臨時に編成された部隊ではありません。 #right(){(346:234)} **WW2ドイツ軍の歩兵砲とはどういう時に使ったんですか? >現代で言う重迫撃砲みたいなもんですか?自走歩兵砲と突撃砲との運用の違いは? だいたい重迫撃砲といっしょ。 砲兵じゃなく歩兵科がもってる直協用の火器で、敵の火点つぶしが基本。 平射できるから迫撃砲より精度良くあたる。 本来の突撃砲は装甲が厚く機動性のいい、戦車に近い自走歩兵砲と考えれば良い。 #right(){(588:816)} **WWIIでの高角砲や高射機関砲のスペックノートを見ると90度まで仰角が取れるものが多いですが、実用上も、直角に近い角度で撃ってたんでしょうか? 高射砲の真上に目標が来た場合、目標の高射砲の位置からの見かけの移動速度がいちばん大きい。 だから射撃できる機会が少ない。 また、高射砲陣地の真上を目標が通過する機会自体があまりない。 といったところではないでしょうか。 #right(){(俺初質スレ430:932)} **17ポンド砲って口径にすると76ミリ程度なのに何であんなに威力でかいんですか? 装薬(発射薬)が多いから。 あまり砲弾がでかくなると装填作業をはじめいろいろと大変なので、砲弾を 大きくせずに威力を増す方を選んだ。 その替わり、砲尾がでかすぎて戦車に搭載するのが大変になってしまい、 戦車の搭載砲としては問題が出た。 コメットに搭載された 77mm砲は威力が多少落ちるのを容認して砲尾を小型化 したバージョン。77mm、という表記だが実は口径は同じ。 (105mm砲と 106mm無反動砲みたいなもの) #right(){(305:824)} **4号突撃砲の存在意義って何ですか? >性能も3突と殆ど変わらないのなら4号の車台はブルムベアやラング等に使う方がよかったのでは無いでしょうか? 現場にはⅢ号突撃砲が絶賛されていたから。 また、突撃砲はとにかく安かった。のと、特別な技術や部品がなくても 生産できたから。ブルムベアは砲の基部にボールマウントが必要だし、 対戦車戦闘が出来ない(実際には対戦車戦闘でかなりの戦果を挙げてる けど)。Ⅳ号駆逐戦車は足回りと車体下部しか使い廻せない(車体上部 は専用のものがいる)し、75mm長砲身砲をパンターと奪い合うことになる ので生産効率が悪かった。 突撃砲なら戦闘室載せるだけだからね。 とはいえ「そこまでして必要か?」という気はする。 #right(){(305:828)} **なぜイギリス軍やソ連軍は水冷式の重機関銃をWW2終盤までも使い続けたのでしょうか? 端的に言えば深刻な装備不足、銃器を筆頭に大量に失ったんで作っても作っても間に合わず、 古いのを引っ張り出す羽目になった。 戦間期にはいろいろ開発してたけど、それらも一緒に失っちゃったからあまり関係ないね。 原因はソ連は当然負け続けてみんな死んじゃった為、 イギリスはヨーロッパから撤退するのに、人以外は全部捨てて逃げたから #right(){(俺初質スレ431:499)} **ドイツの有名な88ミリ対空砲に、徹甲弾が支給されるようになったのはいつ頃からなんでしょうか? レン・デイトンの電撃戦では、ドイツ軍の20ミリから10.5センチまでのすべての 高射砲に徹甲弾が支給されていた。と書いてあります。 #right(){(22:32)} **第二次大戦期の所謂バズーカに対人用の榴弾のようなものは有ったのでしょうか? 対人用には黄燐発煙弾を使用します。 #right(){(63:雪風 ◆MZR7PEYUKI)} **パンツァーファウストとバズーカの違いがよく分からないです。 米軍のバズーカ砲は、弾自体に発射薬が仕込まれていて電気着火で発射されます。 また本体は使い捨てではなくロケット弾を装填して繰り返し使用できます。 これに対してパンツァーファウストは使い捨てのロケット砲で、弾頭を差し込んだパイプの中に 発射火薬を仕込んでそれを爆発させることで弾頭を発射しました。 飛び出した弾頭には4枚の安定翼がついており、それで安定して飛行させて命中することが出来ました。 #right(){(64:名無し軍曹)} **擲弾筒は無反動砲といえるんですか? 擲弾筒(八九式重擲弾筒など)については、反動を地面で受ける形で発射します。 したがって、射手に反動の負担が掛かる訳ではありませんが、反動自体は存在します。 したがって、擲弾筒は無反動砲とは言えません。 #right(){(66:ちゃぎ ◆m6O6.vzjpM)} いえない。 無反動砲は砲弾の発射方向と反対方向に同質量のガス等を放出することにより反動を相殺する方式の砲のことで、 反動の小さい方のことではない。 上でカールグスタフは無反動砲かロケットランチャーかという論議があったが、概念区分が違う。 ロケットランチャーはロケット弾を発射するランチャー。 カールグスタフでは無反動砲から発射される弾が2次憤進する(ロケット弾といえる) #right(){(66:507-508)} **ゲルリッヒ砲といって砲身の前後で内径が違う砲があるそうですが、弾はどういう仕組みで途中で止まらずに発射されるのですか 弾にフィンが二段ついていてそれが砲口を出るまでの間に砲身に削られます だから弾を詰めたときと出るときでは口径が小さくなります 砲身の減りが早いのが欠点 日本にも戦中ドイツより送られましたが、砲身を一体で作ること、ガスシールする ことがクリアーできずコピーを中止しています #right(){(90:620)} **日本陸軍の九六式15cm加農と九六式24cm榴弾砲について >砲床無しでの射撃は可能ですか?また砲床抜きの放列砲車重量はどれくらいか >これら二砲の位置づけは、攻城砲であり、野戦重砲としての使用は考慮外だったのか 九六式15糎加農砲の場合は、砲床無しでの射撃は不可能です。 ちなみに、この砲は、砲身、砲床、砲架の3つに分解し、三車に分載して九五式15噸牽引車にて運搬します。 これら一車当りの重量は、最大12tになります。 でもって、この砲は、野戦攻城重砲であり、なおかつ海岸要塞重砲として使用する目的で開発されています。 配備部隊は、Bataan攻略戦で、独立重砲兵第二中隊が九六式15糎加農砲2門、壱岐要塞生月砲台(壱岐要塞 守備隊の壱岐要塞重砲兵連隊)に敗戦時2~4門、虎頭要塞(第四国境守備隊)第1大隊に砲塔式のそれが4門、 他に鎮海湾機張砲台に4門、下関角島砲台に4門、津軽汐首第二砲台に4門、羅津花端砲台、宗谷岬砲台、宗谷 西能登呂砲台にそれぞれ4門が配備されています。 九六式24糎榴弾砲も同様に砲床無しでの射撃は不可能です。 分解は、砲身、砲床、砲架、小架の4つは1車当り12t程度、それ以外は4t運搬車2両に分載しています。 これも同様に、野戦攻城重砲と要塞重砲の位置付けです。 配備部隊は、独立重砲兵第二中隊に重砲兵学校の2門を充当くらいしか判らないです。 但し太平洋戦争中はResourceが他に食われ、数門しか製造していません。 腔発問題については、弾薬の問題と言う形になっていた様ですが、戦争の進展で等閑にされていた感じ です。 #right(){(283:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **強力な対戦車砲兼用の88ミリ高射砲がありながら、なぜドイツは並行して50ミリや75ミリの対戦車砲を作ったのでしょうか? 88㎜クラスになると、歩兵だけでの迅速な陣地転換が不可能です。 37mm~50mmクラスなら、隠顕陣地から数発発射して人力だけですばやく 予備陣地へ移動して再度射撃を行なう事も可能ですが、75mm対戦車砲でさえ 自重は1.5トンを超えかなり移動が困難になりました。 このことは米軍ですら対戦車砲は57mmクラスで、それ以上の口径の砲は 自走砲として使用した事からも解かると思います。 後は生産コストの問題もあるかと。 #right(){(103:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)} **九七式曲射歩兵砲について教えて下さい。 九七式曲射歩兵砲については、1932年の九二式歩兵砲の採用直後にストークブランから迫撃砲の 売り込みがありましたが、その構造簡便、軽量、運搬すべき人数が少ない(九二式で11名、ストーク ブラン砲では3名)と、技術関係者は大いに興味を示しています。 が、如何せん既に国内では九二式の試作生産が開始されていたのでお蔵入りとなりました。 しかし、中華民国軍に採用されたとの情報を聞いて、「有翼弾の研究」ということで国内製造権と見本を 購入します。 しかも、満州事変の戦訓で、この種の曲射砲の必要性が再認識され、生産準備が行われますが、これ また極秘の内に行われたので、生産数は余り多くありませんでした。 と言うわけで、大隊砲として配備されていたか、については、大隊砲として配備はされていました。 定数は大隊砲と同等のものとしていたので、大隊に付き2門~4門。 九二式歩兵砲とどちらが一般的かと言うと、当然、九二式になります。 どちらが高評価か、と言う質問には、それしかなかった訳ですから、何とも言えない(但し、技術 関係者の評価としては、曲射歩兵砲に軍配が上がるし、南方のジャングル戦線であれば、曲射 歩兵砲の方が高評価と言うことになります。 #right(){(270:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **10-15㎝の加農砲ならシャーマンを撃破できると思うのでずか、それらを対戦車用に使おうという試みは無かったのですか? 秘匿名称「ホリ砲」という戦車砲と「カト砲」という対戦車砲が研究されていました。 昭和18年7月に「試製十糎戦車砲(ホリ砲)」と「試製十糎対戦車砲(カト砲)」の 開発方針が陸軍省の軍需審議会幹事会から出され、これに沿って開発がスタートしました。 ホリ砲は口径は105mm、半自動装填機を採用した意欲的な砲でした。 砲身は開発中止となった「試製大威力十糎加農砲」の砲身を流用、装填機は 三式12糎高射砲の機構を流用しています。 カト砲は口径は同じ105mmですが、対戦車砲としてさらに高威力を狙い、 1000メートルで200mmの貫徹能力が要求されました。 これらはそれぞれ「ホリ車」「カト車」という車体に固定式に搭載されて 砲戦車/対戦車自走砲として使用される予定でした。 しかし共に砲は完成しながら車体の開発は間に合わず、完成することはありませんでした。 #right(){(257:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)} **旧日本陸軍がソ連軍のデグレチャフ対戦車ライフルとよく似たものを生産していたはずですが、実戦での使用はなかったのでしょうか? 九七式自動砲ですかね。 制式採用後、北満州の陸軍、即ち、関東軍各部隊に配備されました。 実戦としては、ノモンハンが最初でしたが、歩兵中心で戦車はその支援に回るから、 速度が遅く、少人数で設置し、地形を利用して、戦車側面を狙う思想でこの兵器が 作られたのに対し、ソ連軍はドイツ式の戦車集団使用による高速侵攻を採った為、 想定戦術が採れず、苦戦を強いられます。 しかも、予想に反してソ連戦車の装甲は厚く、強かったので、なかなか攻撃しても 破壊に至りませんでした。 しかしながら、普通の対戦車砲より姿勢が低く、運搬が簡便だったため、歩兵用 対戦車火器として、ソフトスキンや軽戦車に対してはある程度用いられ、効果が 認められていたようです。 #right(){(152:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **第二次大戦末期の米軍で、空対地ロケットは実用化されてたのでしょうか マスタングに搭載されていたロケット兵器としては、まずP-51Aから搭載されていた M10 4.5インチロケット弾があります。 これは3本の長い発射筒を束ねて1セットとし、左右の主翼下面に各1基搭載したものです。 弾道性能が悪く、ヨーロッパ戦線ではあまり使用されませんでしたが、アジア方面では多用されました。 また、P-51Dの後期型から搭載され始めた5インチHVARがあります。 ”ゼロ・レール式ロケット弾”と呼ばれたこれは発射筒を必要とせず、小さなマウント二個で 固定されました。 P-51D/Hでは両外翼下面に最大で10発搭載可能でしたが、通常は3発ずつ計6発を搭載しました。 #right(){(234:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)} **ネーヴェルベルファーは役に立つ兵器だったのでしょうか? ネーベルファーとは日本では煙幕発射器と訳されており、最初は35型と40型の二つがありました。 前者は、歩兵突撃の際、煙幕を張って味方の損失を少なくするのを目的に使用されました。 また、毒ガス弾の発射も可能でしたが、国際法規の上から使用することはありませんでした。 1939年のポーランド侵攻や、フランス侵攻に使用されましたが、15cmのものが実用化されると、普通の 迫撃砲として、歩兵師団で、歩兵5人を充てて使われるようになりました。 後者は、砲尾から砲弾を入れるために構造が複雑化し、ゴムタイヤまで付けたので、35型の9倍の価格 (4000ライヒスマルク)になってしまい、少数生産に終わっています。 15cmネーベルファー41型、21cmネーベルファー42型は、迫撃砲弾に比べ、広範囲に飛散面積を持ち、 発射地点の急速移動に耐えられる軽快な装置として製作されています。 弾体の爆発力は凄まじく、至近距離で爆風を浴びた場合、圧搾効果で可成りのダメージを蒙ることが 確認されています。 但し、欠点として、初期のものは、発射煙と光跡が軌跡を描くこと、更に大きな飛翔音で攻撃地点が暴露 されやすいことが上げられ、後期のものは、発射薬をディグリィコールに変えて改善されました。 15cmの次に21cmが開発されたのは、大量の弾薬を発射することが可能なものとして生産されたもので、 砲架を15cmのものと共用とするため、5本の砲身に減らされました。 また、この砲身にはアダプターを取り付けることで、15cm弾体を使用可能としていました。 但し、21cm砲弾は榴弾しか生産されませんでした。 #right(){(233:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **第二次世界大戦で日本が使用した列車砲について教えてください。 日本陸軍が制式化した列車砲はただ一種しかありません。 九○式二十四センチ列車加農砲がそれです。この砲は輸入品で、 大正14年にフランスのシュナイダー社と購入に関する交渉を行い、昭和3年に竣工しました。 主な諸元は ・砲身:240mm53口径 ・運行時全長/全高/最大幅:17.725mm/3.990mm/2.930mm ・総重量:133.412kg ・最大射程:50.000m この列車砲は、対ソ戦をにらんで満州の第四国境守備砲兵隊に配属されました。 周知の通りソ連軍は昭和20年8月9日に満州に侵攻を開始しましたが、 不幸にもこの際九○式二十四センチ列車加農砲は移動準備のために分解中でした。 このため戦闘に用いることは叶いませんでした。 戦後にこれを鹵獲したソ連軍は自国に運び去ったとも言われていますが、詳細は不明です。 なおこの砲を元にして陸軍では国産新列車砲の計画を立て、一式二十四センチ列車加農砲 として整備を図りましたが、戦局の悪化のため完成する事はありませんでした。 #right(){(174:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)} **レーダーと連動している、第二次大戦中の対空火器というのはどういうものなのですか? 有名なものでは米海軍の5インチ38口径砲がそうですね。 米海軍では射撃用レーダーとしてMK.4レーダーを採用しており、これに 射撃指揮のための計算システムを組み合わせたMk.37GFCS(射撃指揮装置)を 駆逐艦以上の中/大型艦に搭載していました。 これは射撃に必要な測距議と照準機・さらに計算装置を組み合わせており、それに レーダーで収集したデータを取り込む電波式測距・測角を取り入れたもので、 従来のものより測距精度が向上しています。 #right(){(222:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)} 連動してる、というのに御幣がある。 二次大戦下でいえば射撃管制の対空目標の指示→各銃座が射撃という流れなので、レーダーを使用しているかは射撃管制に拠る。 それに通常夜間射撃に使用するものであり、だから大和の対空射撃は効果が無かった、とは言いがたいと思う。 地上の話では、レーダー管制と対空射撃を上手く連動させたのはドイツ軍。 レーダーで敵爆撃機を捕捉→対空砲で見越し射撃と迎撃し、恐らく二次大戦中では最も優秀な対空射撃能力を誇っていた。 詳しくはミリタリークラシック(何号かは忘れた)に掲載されているので、書店に行くべし。 #right(){(222:577)} **ドイツの88ミリ高射砲はFlak36、Flak37と2タイプあるようですが、どのように違いがあるんですか? Flak36は、Flak18とほぼ同じで、Spain内戦の結果、製造の単純化、簡易化を行い、砲身は3つの部分から成り、 これを外装スリーブで保持される様になり、牽引用の砲車は、砲架の前後どちらにも取り付けられる複輪空気 タイヤとなって、移動時、戦闘移行時の時間が短縮するように改良されています。 Flak37は、照準器と火器管制装置が改良されたもので、野戦高射砲より、防空用高射砲としての機能が向上したものです。 砲手用のダイアルは指針追随式に単純化し、精度を向上しています。 これは、戦艦の方位盤射撃の様に、中央の火器管制所から電気信号に砲側へデータが送られ、それに合わせて、仰角と 見越し角を設定するものです。 また、弾道計算用の機械式アナログコンピュータが装備されました。 外観的には、砲身が二分割式に戻ったくらいです。 #right(){(214:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **大戦時の、要塞砲として戦艦の砲塔をそのまま据えつけた例が見られますが、どうやって運んだんですか? 専用艦を建造して砲を運搬し、要塞の港に起重機を臨時で製作し、それで釣り上げ、 要塞の砲設置場所まで、軍用軽便鉄道を敷設して、それで目的地まで持ってきて、 更に起重機を設置場所に組み立てて、砲を設置すると言う方法を用いていました。 補足つか蛇足。 専用船と共に、起重機も専用の分解、組み立て式の120tクレーンを石川島造船所に 発注しています。 何しろ、40cm砲塔の旋回盤が100t、砲身もそれくらいありましたし…。 これと、従来からあった30tクレーンやウィンチを併用していました。 後、砲塔の旋回には水圧を用いましたが、その原動機としてはディーゼル機関を 新潟鐵工所に発注します。 他に、照明用発電機、噴射用圧搾空気機関はなるべく市販品を用いて費用を削減 していますね。 ま、今の時代ではどうということはないかもしれませんが、当時としては、 大変な話で、1923年~1932年に掛けての大事業だった訳で。 #right(){(204:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **第二次世界大戦で列車砲を実戦に使用したのはドイツだけなのですか? 詳しい戦果までは寡聞にして存知ませんが、列車砲を所有していた国には 独・英・仏・日などがあります。ドイツだけが使っていたわけではありません。 #right(){(59:524)} 第一次世界大戦、ボーア戦争で活躍しています。 戦果としてはドイツが一番目立ちます。 これは鉄道の軍事利用を考えたのが大きかったと思われます。 ドイツのパリ砲は、パリを目がけて砲撃したものですし、第二次大戦では スターリングラード、セヴァストポリ攻撃、ドーバー海峡越えの英本土砲撃 などを行っています。 #right(){(59:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} 列車砲はフランスが多数保有していましたが、実戦で活動したものはありません。 装甲列車搭載の火砲(まぁ、一種の列車砲でしょうか)ならば、第二次大戦勃発時のポーランドのシュミアウィ号の 活躍がありますし、第二次大戦末期のスロヴァキアの叛乱でも、同様に装甲列車搭載の火砲が活躍しています。 #right(){(209:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **ドイツ軍の写真集でドイツの5センチleGrW36迫撃砲は威力不足で前線から引き上げられたという記述がありました。 >日本軍の89式擲弾筒は口径もサイズのドイツのとほぼ同じですが、威力不足は指摘されなかったんでしょうか? ドイツ陸軍の主戦場は欧州の平原だったから威力不足に感じられた。 日本陸軍の主戦場は南方のジャングルや島嶼陣地だったから威力不足とは見られなかった。 サイパン、硫黄島、沖縄で日本軍と戦った米軍はどこからでも撃ってくる擲弾筒を本当に恐れていた。 #right(){(俺初質スレ20501:942)} 満州も平原というにはあれなんだよな、湿地帯が多くて #right(){(俺初質スレ20501:943)} 89式重擲弾筒が重量4.7kg、leGrW36迫撃砲の重量が14kgと重量が違いすぎるんだから、 比較するのが間違い。 #right(){(俺初質スレ20501:944)} **ナチスドイツの88mm対空砲は牽引状態から設置、発砲まで10分で可能ですか? 88は遭遇戦闘では 牽引状態のまま対戦車戦闘しとるよ。というか、元々トレーラーが それを想定した設計だし。 T-34ショックの時期の東部戦線では、偵察部隊が対戦車用に 88を牽引していくというのはごく普通に見られた編成。 #right(){(俺初質スレ434:763)} そういう話なら少し補足しとくと、88は普通の野砲の牽引と異なって、 砲口を前に向けて前後の脚にトレーラーつけて水平牽引してるので、 牽引状態のまま進行方向の左右30度に射撃可能で、その状態で 咄嗟射撃している間にさらに畳んである左右の脚を下ろせばそれで 全周射撃可能になるから、10分というのはちょっと判らないけど、 この間の経緯のことかな。 むろんその状態では、本来の四脚下ろして固定する状態よりは 射撃姿勢は高いので敵から視認はされやすいし、動揺で射撃精度は 落ちるんだろうけどね。 あと、先に偵察部隊とざっくり表現したけど、小規模斥候じゃなくて 威力偵察や後方に回り込んでの攪乱・要地確保みたいな諸兵科混合の 小戦闘団編成のやつね。言うまでもないかとも思ったけど念のため。 #right(){(俺初質スレ434:809)} **WW2の皇軍がHEAT弾やパンツァーファウストみたいな整形炸薬弾自力で作れなかったのは何故なのでしょう? 成形炸薬弾ならタ弾があるよ。 小銃擲弾用から山砲用まで様々。 前線に行き渡ったかどうかはまた別として。 #right(){(俺初質スレ435:396)} **対戦車攻撃も出来る対空砲ってどういう意味? 88あたりのことか? 地上目標用の照準器があって水平射でも駐退器が壊れないように頑丈になったりしてる高射砲のことだろ #right(){(俺初質スレ436:82)} 加えて対戦車用途の徹甲弾があるのも条件だわな #right(){(俺初質スレ436:83)} >要は同口径の対戦車砲弾があるかってこと? >駐退器なんかは重量に逆らう訳だし対空砲の方が立派に思えるけど 原型砲はWW1中、潜水艦、小型艦艇に搭載するような両用砲なので。 スペイン内乱の頃には水平射撃もこなして、徹甲弾も既にあったようですね。 #right(){(俺初質スレ436:87)} >素人考えだけど対空砲って口径が大きい上高初速長射程だから普通に対戦車兵器として有用に思える まぁ、その通りなんだけど、ドイツに限っていえば他の列強が大口径高射砲は 拠点防空用の固定運用がメインだったのに対し、WWIから野戦高射砲化してた (当時は対気球砲)という点があるな。 で、スペイン動乱では地上目標攻撃やって、その経験からWWIIでは当初から 徹甲弾が用意され、ポーランド戦では空軍所管にも関わらず前線で特火点攻撃やって 死傷者もだいぶ出してるそうな。 #right(){(俺初質スレ436:89)} **日本軍は対空砲を対地攻撃に用いてたらしいけど有効性は確認されてない? 旧軍の7.5糎高射砲は通常の駐退器だと水平射したら数発で壊れたりする #right(){(俺初質スレ436:92)} どちらかというと海軍の96式25mmが迂回上陸しようとした舟艇を幾つか撃破してたような。 #right(){(俺初質スレ436:93)} 陸の75mmは硫黄島でシャーマンキラーしてるな #right(){(俺初質スレ436:94)} 日本軍の7.5糎高射砲は戦場機動性を重視した為軽く非常に華奢なんです (ドイツのように優秀な輸送車両群もありませんからできるだけ軽くする必要がありました) それは拠点防空において大量に弾薬を消費した場合対空射撃しかしていなくても故障してしまうほどだったようです 水平射などだったらもう ただでさえ華奢な駐退復座器が基本的に想定していない方向への衝撃に耐えられずすぐにダメになってしまいます 駐退復座器が壊れた状態で撃つともちろん砲身は通常位置に戻りませんそこでさらに撃つと (尾栓を閉じれるか怪しいですが)支柱が耐え切れず折れたりし、 支柱が持ちこたえたとしても代わりに衝撃を吸収する砲身が耐え切れずに割れたりします #right(){(俺初質スレ436:96)} ----
#contents ---- **「キャノン砲」という言葉なんですけど、何か定義みたいなものはあるんでしょうか?そもそもそういうカテゴリーはあるんですか? キャノン砲(キャノン)は本来、小火器(ガン)に対する言葉ですから、火砲全体を指しました。 現代では、小型で極度の曲射弾道を持つ迫撃砲、比較的短砲身で放物線弾道を描く榴弾砲に対して、平射弾道で発射するものをキャノン砲と呼びます。 榴弾砲を直接標準、水平弾道で撃つことも可能ですから(最近の自走榴弾砲ではむしろ当然)、 キャノン砲と榴弾砲の間に厳密な区別はなく、主用途に従って命名した段階で決まると考えるのが妥当でしょう。 #right(){(6:593)} まあ、結果として、キャノン砲は平射、つまり水平に近い弾道で長距離を飛ばすために高初速が必要であり、砲身が長くなります。 また、直線弾道で命中すると言うことは、目標が直視できる場合がほとんどになるわけで、個別目標に対する直接照準になります。 榴弾砲は逆で、長砲身にする必要がありませんから、比較的砲身が短く、初速が遅くともよいことになります。 しかし、最近では榴弾砲に対する長射程の要求が強いため、榴弾砲でも長砲身、高初速のものが多くなっています。 結果として、榴弾砲の射程は数キロから数十キロに達し、直接照準はしたくてもできない距離になります。 砲弾の散布も大きくなりますから、榴弾砲は面目標に対する間接照準射撃となるわけです。 これも最近は誘導砲弾の出現などで例外が生じてきていますが。照準となるわけです。 #right(){(6:594)} キャノンが砲全体を指さなくなったのは、おそらくカロネードの出現頃かと思います(定かでない)。 帆船時代の装備として、小型短射程のカロネードに対して、大型長射程のキャノンがあったわけです。 この時点では、ともに直接照準だったわけであり、照準は砲尾にかましたくさびや船の揺れによる仰角だったわけですね。懐かしのホーンブロワー。 #right(){(6:596)} **ロシアのM-30 122mm榴弾砲の諸元調べてるんですが、Google等で検索してもろくな資料に出会えません。何かオススメのサイト等ありましたらご教授願いたいのですが。 ttp://www.britains-smallwars.com/gulf/Iraqiarm.html#m30 にイラク軍の装備として資料が載っています。ごらんの通り、 重量3.15トン、砲身長4.88m、射程14.5kmなどなどです。 #right(){(9:system)} **「滑腔砲」って何て読めばいいんですか? 「かっこうほう」でも「かっくうほう」でも好きな方でいいんじゃ? 「滑空砲」はまちがいだが。 #right(){(11:8)} **カノン砲とはどういう物でしょうか? 弾の直径に比べて砲身の長いのがカノン砲、短いのが榴弾砲、チョー短いのが臼砲 でも、榴弾砲の砲身がやたらと長くなり、臼砲の無くなった現代では死語。 #right(){(くだらない質問はここに書け!:685)} **キャノン砲とバズーカ砲の違いをおしえて下さい キャノンと言うのは砲の事なので「キャノン砲」という言葉はありません。 ちなみにキャノンというのは普通、火薬の燃焼ガスによって発射される銃砲(要するに普通の砲弾)の事を言います。 バズーカは普通、無誘導ロケット弾のランチャーの事を言います。 #right(){(くだらない質問はここに書け!:982)} **対空高射砲というやつと、普通の大砲はどう違うのですか? 普通の大砲は、砲身をあんなに上に向けられませんし、いろんな方向にくるくる回せるようにもなっていません。 普通の砲弾は、設定した高度(に達する時間)で爆発するような信管を使っていません。 #right(){(23:313)} **96式自動擲弾銃ってどういう時に使うつもりで作ったのでしょう? 面制圧には向いてます。 ソ連軍はゲリラ相手に重宝したらしいです。 #right(){(28:フェチ)} **臼砲って一体どういう砲なんですか? 砲身が口径に比して短く射角の大きい砲で、城や堅固な陣を攻めるのに用いた。 #right(){(29:550)} **基地の固定砲台って射程はどれくらいだったのでしょうか。戦艦に対抗できたのでしょうか。 旧式艦砲が陸揚げされて使われることが多かった。 艦とちがってローリングしないので命中率良好。 第一次大戦でトルコのボスフォラス海峡の砲台が英戦艦を撃珍している。 #right(){(33:アフォ)} まあ一般論だと、だいたい同じ口径、口径長、開発年、 門数の砲で、APを撃てば陸側が勝ちます #right(){(33:870)} **昔、スイスのエリコン社からL90輸入してなかった? L90もライセンス生産じゃなかったっけ? ライセンス生産品です。 とりわけ、砲身の精度に関しては、オリジナルと同様の精度を出せたのが、 日本の日本製鋼の製品だけだったため、 エリコン社が共同生産を熱烈に希望したのですが、 武器輸出を禁ずる日本の国是に反し、 仕方なくあきらめたというエピソードがあります。 #right(){(35:598-599)} **無反動砲とバズーカって違うものですか? 無反動砲は大砲と同じく、火薬の爆発で砲身から撃ち出す。ただ 発射ガスや反動吸収体を後方にも撃ち出して中和してるだけ。 だから砲身にはガス圧が派手にかかる。バズーカはロケットで、 燃料の燃焼によって自分で飛んで出る。発射器はただの筒でよい。 #right(){(37:560)} **旧帝国陸軍の大砲の中に,バラしてウマの背中に乗せて運ぶ山砲がありましたが現代戦でも使えるんですかね? ヴェト=ナムで北の軍隊がそれをやったと思うが。 確か、そういうコンセプトの砲があったような。 今なら、迫撃砲で十分代用可能なのかな。 #right(){(39:眠い人 ◆ikaJHtf2)} 自衛隊が50年代に専用運搬車も含めて研究してましたが 、現在ではスペイン製やイスラエル製で130kg~140kg 台の120mm迫撃砲が有りますから、その性能を上回るのは難しいでしょう。 旧軍の山砲はバラせば100kg以下に分かれますが、総重量は500kg以上有ります。 それで75mmではチョット太刀打ち出来ないでしょう。 #right(){(39:454)} **主にWW1で使用されていたPM1910やヴィッカース、MG08、ブローニングM1917などの水冷式重機関銃の冷却用水についてですが、 >冷却水を抜くときはどうやって抜くのでしょうか? M1917だと、銃口に近いジャケットの前端下部に、外部水缶のホース接続口と兼用の、 排水口が付いてる。 ちなみに、ジャケットの後端上部には、注水口がある。 他の水冷機関銃でも、似たような位置に、注水と排水のためのバルブが付いてるよ。 で、貴殿の想像通り、錆の原因になるし、運ぶときは軽い方がいいので、 普段は水を抜いて保管する。 #right(){(俺初質スレ431:497)} **電熱化学砲ってどんな大砲のことですか? 装薬を超高温に加熱して気化・爆発させて、その際に発生する膨張圧と爆発力を 利用して弾を発射する砲です。普通に装薬を爆発させた時よりも高速な弾を発射 できると言われています。装薬は確か液体炸薬だったと記憶しています。 ただ、気化させると言っても「気化」程度なのか「プラズマ」までいくのかは、 双方の論説が入り乱れているので何とも言えません。プラズマだとしたら砲身が 持たない気がします。 #right(){(46:530)} **翼安定式ロケット弾がなかなか実用化されなかったのは何故でしょうか? 翼安定式ロケットが実用化できなかったのは、推定ですが、バランスのとれた 翼を胴体に取り付けることが難しかったからではないか、と思います。 少しでも取付位置を狂わせると、弾道が明後日の方向に飛んでいきますから。 #right(){(48:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **直径10cm程の大筒はどうやって照準するのでしょう? 完全に目測だけで狙いをつけていると思います。 その構えや角度のつけ方が砲術の流派の秘伝なんでしょうなぁ。 ただ、ああいう腰に構えて打つ大筒は、城の門や壁、櫓などを壊す時に使うので それほど精密に射撃する必要はないかもしれません。 #right(){(48:657)} **現代において対空砲なんて意味あるのでしょうか?まず当たらないと思うんですが 地上部隊を攻撃ヘリなんかから守るのには役立つでしょう また地上支援に ついて低空飛行している固定翼機も格好の目標になります まあWWIIの時のような高射砲は廃れて殆ど低高度用の機関砲、または大口径砲 でも低空専用になりました #right(){(53:169)} ステルス機でもない限りレーダーつきの対空自走砲の射程距離内に入れば現在でも 酷い目に遭います。 ナム戦での中国軍は持てる銃砲のありったけを進入してきた飛行機に対して撃つという戦法を 取りました。当たる確率は低くても、銃砲の数が多いとバカになりません・・・。 湾岸戦争では対レーダーミサイルでレーダーを潰した跡は高高度から爆撃を行いましたが、 これは低高度に降りて小口径砲の弾に当たるのを防ぐためです。 #right(){(53:171)} 未来修正量=航空機の速度×弾丸の飛行時間 を対空砲と連動したコンピューターが計算してくれるので、それなりに 命中が期待できます。また、小火器による当てずっぽうな射撃でも “攻撃されている”というストレスを与えることができ、命中精度を 下げる効果があります。特に後者はヘリの場合ですが。 #right(){(53:172)} よりによってステルスF-117が対空砲で墜とされてますが。 #right(){(53:ゆうか ◆9a1boPv5wk)} **カノン砲のカノンてどういう意味ですか? カノン砲は30口径以上の砲(砲身長/直径が30/1以上)の砲のことです。 cannonは「大きな筒」をあらわすイタリア語の「cannone」 同じくラテン語の「cane」、 またはアラビア語で「空洞の筒」「笛」をあらわすqanAhを語源に持っています。 #right(){(53:465)} **155mm榴弾砲の直接射撃で戦車を撃破する事は可能なのですか? 榴弾砲用のHEAT弾とかありますので 第3世代戦車の正面装甲とかでなければ貫通可能です。 車体後部ならどんな戦車でも撃破可能です #right(){(57:919)} **M202A1四連装ロケットランチャーについてですが、引き金を引くと四つ全部発射されるんでしょうか。 引き金を引くたび一発ずつ発射のようです。 #right(){(62:名無し軍曹)} **コングレーブ式とかのロケット兵器も、1858年まで極端な陳腐化はしなかったということでしょうか? >(依然第一線で使われていた?) >あと、コングレーブ式ロケットにはどうやって点火するのでしょうか? Congreve Rocketについては、セポイの乱まで使用され、その後は より発達したものに変わっています。 点火方法は導火線に点火する形です。 内部構造についてはこれを。 此処のページは初期ロケット弾について詳しいです。 米国の南北戦争ではHale Rocketが使われています。 これは、Congreveの様に棒が付いておらず、後部から噴出するガスで回転する 安定翼を付けたものです。 これらは1880年代でも現役でした。 フランスでは、安定翼付のRocketを1870年代まで使用しています。 これらの弾頭には、爆弾、焼夷弾、実体弾が使われました。 #right(){(64:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **陸上自衛隊の67式30型ロケットについてご教示下さい。 六七式三〇型ロケット 1957年研究開始で、最初は小型の物から始めて、逐次飛翔実験が行われ、 1960年本格開発開始。 1965年最終技術試験完了。 1968年部隊配備開始。 直径28cm、全長4.5m、重量650kg、固体ロケットで機体は鋼とアルミ製。 高性能爆薬を装填して、射距離20,000m以上。 #right(){(66:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} ちなみに67式30型ロケット弾発射機からは、子弾18個をばらまく 78式30型ロケット複合弾も発射できる。 #right(){(67:508)} **155mm榴弾砲の砲撃って主に何を対象としている物なんですか? 目標が全く違います。 巡航ミサイルは戦線後方の戦略的拠点(要人のいる施設・飛行場・レーダーサイト・集積施設等) をピンポイントで攻撃するために用いられますが、 陸軍の榴弾砲は前線で攻撃の際に砲撃により味方を支援するのが役目です。 射程は20~30キロ程度で塹壕に隠れた敵兵や装甲車両を攻撃するために用いられます。 逆に防御の際に侵攻してくる敵を阻止するためにも用います。 #right(){(73:名無し軍曹)} **MLRSと155mm榴弾砲ってどう違うの? >基本的にミサイルの方が命中しやいすいので多く配備したほうがいいと思うのですが MLRSはミサイルではない。無誘導のロケット弾。命中精度は大砲よりも悪い。 #right(){(74:58)} ロケット弾は再装填に時間がかかるのが難点ですが、瞬間的に絶大な火力を投入できます。 榴弾砲は(比較的)継続的に安定した火力を投入できます。 どちらが優れてると言う事はありません。 #right(){(74:60)} **榴弾砲とカノン砲はどこが違うのでしょうか? 加農砲と榴弾砲の違いは口径長の違いの他に発射弾道の違いがあります。 榴弾砲は曲射砲"Howitzer"といわれ発射時に約45度くらいの仰角をかけて発射し、 放物線に近い軌跡を描いて弾丸が飛んでいきます。 これに対し加農砲は平射砲とも言われ、0~30度くらいの低い仰角で発射され、 弾道がかなり低くなっています。 かつては長射程で軍・軍団レベルで使用するのが加農砲、中~短射程で 師団~連隊レベルで使用するのが榴弾砲といった具合に使い分けていましたが、 榴弾砲の長射程化が進んだために、米軍ではM107 175mm自走加農砲を最後に 見られなくなりました。 #right(){(77:207)} 最近の定義では口径の四十倍以上がカノンだよ。 最近の榴弾砲は射角75度です。編合装薬火砲でこれ近距離。 #right(){(77:一等自営業 ◆JYO8gZHKO.)} 弾道の差って意味も大きかったけど、第一次大戦までは馬で運ぶから 射程(砲身長)と威力(口径)を両立させられなかったという要素も大 きい。馬6頭では155mmの榴弾砲ですら分解しなければ運べない。  トラクターで牽引するならその制限はない。 なら、榴弾砲を長砲身化して両用にした方が便利だ。 近距離で曲射弾道が欲しい時は発射薬を少なくすれば良いんだから。 #right(){(77:222)} 現代の野砲では榴弾砲、カノン砲の区別は意味がなくなったってことを 理解してください。 #right(){(77:225)} **РПГ・7対戦車ロケットで、M1やチャレンジャー戦車の複合装甲を貫通することは可能でしょうか? 当たり所が良ければ貫通するでしょう。 上面とか底面とか、側面と言った正面以外なら大丈夫では無いかと思います。 #right(){(77:眠い人 ◆gQikaJHtf2)}※HEATでは距離と貫通力は関係ないので修正 **両用砲と高射砲の違いは何ですか? 「両用砲」って言い方をするのは主に昔の海軍。「高射砲として使える 主砲(副砲)」くらいの意味。現代では死語。 #right(){(82:164)} 一応今でも通用はすると思う・・・。  余計な話をするとアメリカ海軍艦艇の5インチ速射砲(タィコンデロガ級とかが 搭載してるやつね)は対水上、対地専用で対空射撃ができない。  だから、一応今でも”両用砲かそうでないか”の区別は存在する。 #right(){(82:167)} **オットーの127mm砲とアメリカの5インチ砲の弾薬は同じ規格なのですか? >あとなぜオットーは127mm,Mk42やMk45は5インチと呼ぶのですか? 弾薬は同じ規格の物を使用しているとされています。 5インチ砲という呼称は、米・英国がヤード・インチ法からメートル法に 完全に移行していないためと思われます。 #right(){(85:名無し軍曹)}※リンク先消滅のためリンク削除 **アサルトライフルと短機関銃の差ってなんでしょうか? 極めて単純に言えば… ○短機関銃=サブマシンガン  拳銃弾使用。小型軽量でかさばらない利点を生かして後方部隊の護身用にしたり、  室内戦を行う特殊部隊が使ったりする。 ○アサルトライフル=自動小銃  ライフル弾使用。歩兵の基本的な兵器。短くしたのがカービン。 #right(){(85:361)} **牽引対戦車砲の使い方って、どんな感じなんですか? 基本的に土嚢などで陣地を築きその中に設置します。 要するに待ち伏せや防御に使うのです。 最近は余り使われなくなりましたが少なくともWW2位までは有効でした。 #right(){(85:589)} いや、ソ連軍は崩壊まで、あの手の野砲/対戦車両用砲を使っていたですぞ。 西側からは、不合理と見られていたが。 #right(){(85:591)} **先のイラク戦争で、開戦時にアメリカ軍が闇夜の中で大砲をぶっ放してる映像が流れましたよね。 >あれって命中率はどのぐらいなのでしょうか? その生中継見てないから分からないんだが自走砲かMLRSの射撃なのかな? 自走砲の場合は基本的に当たらないと思ったほうが良い。相手を動けなくさせるのが目的だから。 MLRSは広範囲(フットボール場6個分)にロケットを放ち子弾をばら撒くことで制圧する。 #right(){(86:99)} 自走155mm榴弾砲(M109)だと思われ。 面制圧兵器といって、ある一定のエリアに弾をばら撒くのが目的。 そういういみ意味では、個別の戦車とかそういうのを狙ってうって「当てる」ものじゃないので、 そういう意味ではほとんどが「当たって」ない。運良くあたってるものもあるだろうが。 でもねらった地域に「当たって」いるかといえば、当然「当たって」いるでしょう。  メクラ撃ちしてるわけじゃないよ。 #right(){(86:100)} 多分それは155mm自走砲が間接射撃(砲手が目標を直接見ないで砲撃をする)をしているのを中継したものでしょうね こういう射撃は歩兵陣地などの面目標を狙って撃ち、破片で人を殺傷するためのものです。だから命中率というのも・・・ (最近はレーザー誘導で点目標を狙える弾薬もあるそうですが) 第二次大戦などでは歩兵同士が銃で打ち合うよりも砲の間接射撃の方が多くの死傷者を出したそうです 破壊力は戦車以外の装甲車両に直撃すれば撃破できるとか、塹壕の中とか十分に防護されていないバンカーに落ちれば大損害とか・・・ #right(){(86:102)} **臼砲と迫撃砲の違いって何ですか? 英語だと同じ。 日本語の「迫撃砲」はストークス-ブラント砲以来の「近代臼砲」の事。 #right(){(86:282)} **旧日本軍45ミリ高射砲の名を知るなら教えてください 高射砲なら75mmでは? 45mmだと、ソ連系列の砲だと思われ。 #right(){(86:422)} 37mmなら、一式高射機関砲がありましたが、45mmは無いと思います。 首都圏なら、三式12cm高射砲、五式15cm高射砲などを装備した部隊もありますが、 大抵は八八式75mm野戦高射砲を用いています。 #right(){(86:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **現在の陸上自衛隊でのパンツァーファウスト3とカールグスタフの位置付けを教えて頂けませんか? カールグスタフは小銃班における万能火力であり、 対戦車、対人、対火点煙幕などの他用途に使用される。 パンツァーファウスト3はそのまんま携帯対戦車弾であり個人レベルの対戦車火器。 #right(){(90:43)} >パンツァーファウスト3は隊員ごとに携行しており、カールグスタフは小銃班ごとに配備されていると言うことですか。 通常パンツァーファウスト3は小銃手が携帯する 状況にもよるが、機関銃手や無反動手はパンツァーファウスト3を装備しない。 #right(){(90:45)} **87式自走高射機関砲などの対空兵器は地上の敵車輌等を撃つ訓練もしたりするんですか? やる #right(){(90:461)} **40口径8cm高角砲の弾は薬莢みたいなのでしょうか? >あとどうやって爆発するまでの時間を入力してるんでしょうか? 薬莢みたいなのといってもよく分かりませんが、薬莢式の固定弾薬です。 弾頭に薬盤式の一種の導火線を仕込んだ信管が付いてまして、それを回して 調定すると時間が来たとこで炸裂します。 #right(){(96:142)} >それとも砲弾より多く炸薬が詰められていたからなのでしょうか? 末期のドイツ軍戦車はニッケル等の原料不足で、均質圧延鋼板ではなく表面硬化鋼板を使用していた。 小口径の徹甲弾には有効だったが、大口径(150mm級以上) の榴弾を食らうと装甲が割れてしまう。 ロケット弾は一般的に普通の榴弾よりは炸薬の比率が大きい。 #right(){(96:706)} **英軍がライフル砲に拘る理由 ライフル砲を作る企業がイギリスにある、という政治的な面もあります。 (ブリティッシュ・アエロスペース社ロイヤル・オーディナンス工場) 大口径滑腔砲を作れる会社は英国内にはないので外国から買うのは シャクだ、ということ。 あと、英国人が奇妙で変わり者だというのも原因の一つだろう。 #right(){(74:597)} **280mm M65 "Atomic Cannon"はいつ頃までどのように運用されたのでしょうか? 1953年頃から1963年頃まで西ドイツに配備されていました。 6門で一個大隊とされていました。 #right(){(101:255)} **ロシア製の自走式多連装ロケットランチャーはWW2のカチューシャ・ロケットと同じ物なんでしょうか? 第二次大戦中に使われていたのは、BM-Bです。 今、第三世界で盛んに使われているのは、1950年代半ばから設計が始まったもので、 1963年から配備が始まっているBM-21です。 #right(){(104:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **カールグスタフの名前は三十年戦争で活躍したスウェーデン王が由来であると聞いたのですが、本当ですか? だってスウェーデンで作られた砲だもん #right(){(109:395)} **ニュース映像で、装甲車からカールグスタフ砲を担いで下りる人の後ろから、トランクのようなものを持った人が >ピッタリ付き添っていましたが、あの人は一体何を持っていて何をする人なのでしょうか? トランク>たぶん弾 #right(){(109:480)} **映画でもニュース映像でも、バズーカ砲に構えてる人以外の人が弾を込めると、 >構えてる人の頭(というか、ヘルメット)をゴンゴンと叩いているのですが、「さっさと撃て!」ということなのですか? >それとも、何か他の意味があるのでしょうか? 「装填よし」 #right(){(109:486)} 発射時に発射器の後方に高熱の噴射(バックブラスト)を するので非常に危険なので、装填兼安全確認って覚えてるんだが。 #right(){(109:487)} 至近距離の場合は弾頭の安全装置が解除される前に当たったために起爆しない、という可能性があります。 たとえ貫通できなくとも、起爆すればとりあえず爆発だけは起きるはずですから。 何も起きずに弾かれたのであれば、不発弾(信管等の不良)か、近すぎる距離からあわてて撃った場合、 あるいは(構造をよく知らないのですが)手動安全装置を解除しないまま 撃ってしまったなどが考えられます。 #right(){(109:system)} **61式戦車の90ミリ砲と60式自走無反動砲とかの106ミリ無反動砲はどちらが装甲貫徹能力が上ですか? 61式の90mmの方が上 無反動砲は初速が低くて対装甲ではHEAT弾を使う #right(){(114:251)} HEATなら106mmが上 #right(){(114:252)} **M270とM993の違いがわかりません M270はランチャーであり、M933はそのキャリアー・ビークルです。 つまり↓こういうこと http://www.combatindex.com/hardware/images/land/mlrs/mlrs_diagram_01.jpg #right(){(122:810)} **低反動砲というのは威力を犠牲にして低反動にしているの? >それとも砲の構造が複雑で高価で砲弾も特殊な物だから低反動なの? 低反動砲という言葉の使い方によりますが、低圧砲でなく、低反動砲なのであれば、 砲の駐退器や砲座の工夫で反動を時間をかけて受け止める、砲口制退器でカバーするなどの 仕掛けになります。単純に砲を重くするのも大変有効です。 全体に砲の重量が増し、体積も増えます。 低圧砲の場合は弾薬が特殊になり、砲弾内に高圧を押さえ込んで徐々に放出することで 砲身内圧を低くし、砲身を薄く、軽くすることが可能になります。 なお、無反動砲はまったくべつのものです。 #right(){(356:973)} **低反動砲とはどういったメカニズムで反動を抑えているんですか? ・駐退機のリコイルスプリングを強力にして、反動に耐える力を増す ・駐退機を長くして、反動を吸収する力を増す ・マズルブレーキによって反動を減らす この3つがポピュラー。 それぞれ ・砲架に頑丈なフレームが必要になる。  搭載する車両が小さかったり軽かったりするから低反動砲にしてるのに、  そのせいで余計な重量が・・・。 ・砲塔内部に余計なスペースが必要になる。駐退機を砲塔の外に出すと、  砲塔全部が重くなるので重量バランスが・・・。  当然ながら普通の砲に比べて全体的にかさばる。  搭載する車両が小さかったり軽かったりするから低反動砲にして(以下繰り返し ・発砲した時に派手に発射煙や土煙が巻き上がる。  発見されやすくなります。  またマズルブレーキの形状によっては離脱装弾筒(サボ)付徹甲弾、いわゆる  APFSDS弾が使えなくなる(マズルブレーキに引っかかるので)。 #right(){(289:162)} **「自緊砲」ってなんですか? 自緊処理(自己緊縛:autofrettage)を施した砲身の事。 製造工程中で、水圧などを利用して、砲身内面に弾性限度以上になるような高い内圧を加えると、 内圧をのぞいた後も変形は元に戻らず、砲身内層には圧縮応力、外層には引っ張り応力が残留し、 砲身内層が外層によって緊縛された状態になる。 この処理によって、砲身の強度が無自緊の場合に比べて格段に向上し、20~60%以上の 腔圧に耐えられるようになる。逆に、その分砲身を肉薄、軽量にする事も出来る。 同時に、内層に残留した圧縮応力は、亀裂の進展も抑制するので、砲身寿命も延びる。 #right{(506:887)} **榴弾砲も迫撃砲も擲弾発射機も、敵集団の真上から弾を落として敵を殺傷するんですよね。運用上の違いを教えてください。 榴弾砲:「砲兵」部隊の使う大砲、普通「大砲」というとこれを指す。  今は150mm代の口径が主流。 迫撃砲:榴弾砲より小型の代わり、発射角度がずっと急な小型の大砲、 「大砲」は砲口(弾の出るとこ)の反対側にある「砲尾」というところから 装填(弾を込めること)するが、迫撃砲は通常、砲口から弾を入れて、砲身の 中を滑り落とし、底にある撃鉄という部品にぶつけることで発射する。  榴弾砲に比べて射程が短いが、発射角度が急なため落ちてくる角度も急で、 弾の大きさに比べて威力が高い。 「歩兵」部隊の中に設ける「迫撃砲部隊」で運用する。 擲弾発射機:手榴弾をもっと遠くに投げ飛ばしたい、という発想から生まれた  手榴弾に少量の火薬をくっつけて発射する兵器。  当初は手榴弾にアダプターをつけて「擲弾」にしたが、そのうち最初から 一体化した専用の弾を使うようになった。 「歩兵」が個人で持ち運んで運用する。 #right{(514:128)} なお特異な区別として、日本陸軍では、迫撃砲を「迫撃砲」と「曲射歩兵砲」に分けてました。 「迫撃砲」は砲兵が扱うもので、毒ガス弾の発射が主用途とされました。 「曲射歩兵砲」は名前のとおり歩兵が扱うもので、 いわゆる迫撃砲として、軽量な前線支援用の火砲として使用されました。 さらに「擲弾筒」というのがあり、構造の実質は手榴弾などを撃てる小型迫撃砲です。 いわゆる擲弾発射機が、小銃などにアダプタを付けて使うのに対し、形が迫撃砲です。 個人で扱えるので、機能的には擲弾発射機の部類でしょう。 「タテ器」というのもあり、これは典型的な小銃擲弾です。 主な用途は対戦車用のHEAT弾を撃つこと。諸外国でもこの手の対戦車用小銃擲弾は結構ありました。 #right{(514:131)} **36i-HM出身の奴がいるんだけど、HMって何の略ですか? ヘヴィ・モーター、重迫撃砲のこと。 重迫撃砲中隊だな。36連の装備は知らんが、107mmか120mm迫撃砲の中隊 #right(){(自衛隊板初質スレ93:447)} **日露戦争の映画を見ると、車輪付きの日本軍の大砲が発射の際後方へコロコロと走って行ってますが、あれで正確な射撃は可能なのですか? 砲に「後座」という機構がなく、駐退機もない時代の砲はみんな あんなもん。 砲陣地を作る時は後ろにスロープを作って、果てしなく転がって 行かないようにしたりした。 で、大砲が転がり始めるよりも早く砲弾は砲口から出ている。 なので精度的には問題にならない。 そもそもあの時代の榴弾砲は砲身が短いこともあって、元々想定して いる命中精度そのものが低いので。 #right(){(349:434)} **牽引対戦車砲は発見し難く撃破は困難と言う人もいれば、発射煙ですぐに発見され簡単に撃破されると言う人もいます。どちらが正しいのでしょうか? 的確な陣地を設営して待ち伏せに使えばそう簡単に発見はされない。 ただ、砲口が低い位置にあることが多い対戦車砲は注意しないと発砲時に砂塵を 巻き上げるので、砂漠のど真ん中みたいなところで陣地掘らないで使うとすぐに 発見される。 沖縄の嘉数みたいな洞窟陣地じゃ撃破は困難でしたので・・・ まあ状況と準備次第というところですな。 ・錯綜した地形、入念な陣地構築 「大変発見し難く、発見したところで撃破は困難」 ・開豁地形、遭遇戦・非常に応急の陣地 「発射煙ですぐに発見され、簡単に撃破される」 #right(){(345:560,562)} **平射迫撃砲(平射歩兵砲ではなくて)なるものが有ると聞きましたが、この平射迫撃砲とはどういう迫撃砲ですか? その名の通り、水平射撃(直接射撃)のできる迫撃砲。 普通の迫撃砲とは違って砲尾から装填するので、砲口から「入れ落とし」 しなくても発射できる。 構造が複雑且つ重くなるので迫撃砲のメリットを相殺するが、普通の 両用榴弾砲よりは構造が単純で軽く、安価というメリットがある。 地上設置式の迫撃砲でそういう機構付けてもあまり意味がないので、 ほとんどは車両に自走砲式に装備する。 補足しとくと、車裁じゃない普通の迫撃砲でも トリガーの切り替えで平射(直射)のできるものはある。 砲の根元にトリガーとセレクターがついてて、砲弾落とし入れて 下の撃針に振れると即発射されるか、下まで落ちても撃針は出てなくて トリガー操作すると撃針が砲弾の雷管を叩いて発射されるかが選べる。 平射する時は後者の操作方法を選べばいい。 #right(){(345:713,717)} **ライフル砲って砲弾が回転してカーブするみたいですけど、照準する時にこれって計算のうちに入ってるんですか? ライフリングを切る目的は、ジャイロ効果で弾道を安定させる事で 開発時にあらゆる条件下で弾道テストをし、その結果を元に射撃諸元を決めます もちろんライフリングによる弾道変化も反映されて照準を決定します #right(){(343:三等自営業 ◆LiXVy0DO8s)} **アヴェンジャーの様な30mm機関砲で貫徹可能なコンクリート厚って、どのくらいでしょうか? >コンクリート製の壁が遮蔽には充分なのかどうか疑問に思いまして。 同じ30mmと言っても、昔のドイツのMK103の30x184B、MK108の30x90RB、MK213C/30の30x85B、 旧日本陸軍の30x114、海軍の30x92RB、30x122 、戦後英国の30x86B、30x113B、ソ連の30x165、 現代アメリカのM230の30mmx113、GAU-8の30mmx173など、いろいろあって威力にかなり差があり 榴弾主体でコンクリートを貫ける徹甲弾が用意されてない物も多い。この中でGAU-8の30mmx173は その名の通り一番大きく威力がある。 鉄筋コンクリートの徹甲弾に対する耐弾性は均質圧延鋼装甲の半分程度と言われてるが、GAU-8には 通常のAP弾が無く具体的な数値がわからない。ただ、トーチカなどではない一般の建築物程度ならば 簡単にボコボコだろう。 ttp://www.youtube.com/watch?gl=JP&hl=ja&v=5Iz5MwPsfyo #right(){(579:78)} **87式自走高射機関砲というのを見てきたのですが、有用性がいまいち理解できません。 >現代の戦闘機に、レーダーで追尾すると言っても通用するものなのでしょうか? 基本的にあの手の高射機関砲は、それ「だけ」で対空戦闘を行うものじゃない。 他の対空装備と組み合わせて、高空から低空までカバーすることになる。 第四次中東戦争では、地対空誘導弾を避けて低空飛行するイスラエル軍機を エジプト軍の高射機関砲が撃ちまくって相当な損害を与えている。 (ちょっと戦例としては古いか?) ただ最近のイラク戦争でも、イラク軍の防空網のど真ん中に突っ込んだアパッチが 集中射撃を食ってぼろぼろにされたりしてるんで、あながち無意味ではないと思う。 ただ、やはり射程距離が短すぎる、というのを問題視する向きはあって、それをカバーするために 地対空誘導弾と高射機関砲を組み合わせた兵器なんかを開発してる国はある。 日本はやってないが。 #right(){(338:918)} **機関砲で今まで最大の口径を持つものは何ですか? >また口径の極端に大きい(100mm以上)機関砲って使えないんですか ソビエトの57mm対空機関砲かな? >口径の極端に大きい(100mm以上)機関砲って使えないんですか  そういうものは「速射砲」と呼ばれます。  いや、大砲を高発射速度にしたものと、口径のでかい機関銃としての 機関砲は別のものですが。  ”機関銃”としての機構のまま極端に大口径化すると、色々と問題が出て くるので、”発射速度を極端に上げた大砲”として「速射砲」を開発した方が ずっと便利で砂。 #right(){(336:568)} **無反動砲の形式にはどんなものがあるの? クロムスキット式:別名アメリカ式。薬莢に細かい穴が開いており、そこから  噴出した発射ガスが後方に噴出して反動を相殺する。  砲の後尾部分が一段太くなっているのが特徴。  アメリカ以外ではほとんど見ない。 クルップ式:別名ドイツ式。砲弾の後尾から発射ガスを後方に噴出して  反動を相殺する。  この方式の砲弾は薬莢がなく弾丸部と装薬部が一体になった砲弾であること  が多い。  ちなみにドイツのパンツァーファウストとソビエトのRPG-7もこの方式。 デイビス式:発射する砲弾と同質量の物体(大概は粘土か樹脂)を後方に飛ばす  ことで反動を相殺する。  ガスを噴射する方式に比べて後方の危険域が小さいという利点がある。  また高温のガスを噴出しないのである程度の密閉空間でも使用可能。 バーニー式:別名イギリス式。イギリスのバーニー卿が発明したのでこう呼ぶ。  基本的にはクルップ式と同じだが、砲の後尾が小さなロケットノズルを何個か  寄せ集めたような形になっていて、クルップ式に比べて後方噴射が少ない。  イギリスのBAT砲(BATとは大隊対戦車の略)が有名。というかそれだけ。 #right(){(333:37)} **低圧砲の原理について。 >説明には薬莢と砲弾の間にノズル板を設けて腔圧を下げ、砲身の厚みを薄く出来るとあったんですが、 >いくら薬莢前面に穴を設けても装薬が完全に燃焼したら砲身内の圧力はやはり最大になって、結局低圧にはならないような気がするんですが 装薬はきわめて速く瞬間的に燃焼するから、発生する圧力は普通の砲も低圧砲も基本的に変わりない。 ただ普通の砲では、砲弾が動き始めた瞬間が一番圧力が高くなる。 しかし低圧砲では発生したガスを少量ずつコントロールしつつ砲身に送り込む。 つまり砲弾が前進してゆく後の空間にガスを送り込んでいる感じ。 だから砲身に掛かる圧力のピークが低くなる。 車に例えれば、 普通の砲は発進と同時にアクセルを一杯に踏み込んで、タイアをきゅきゅっと鳴らしながら出て行く感じ。 低圧砲だと、アクセルをじわっと踏み込んでスローにスタートする感じ。 質問は、どちらでもアクセルを最大に踏み込んだときには同じ馬力だからタイアへの負担は同じでは? と聞いているようなもの。正解はもう分かったろう。 補足。 ミソは薬莢にあります。普通は雷管が発火し、発射薬が燃焼するとガスが砲弾を押しだし、 砲弾と薬莢にはさまれた空間、つまり薬莢内と砲身後部のガス圧が上がります。 この時、薬莢と砲身の間に境を設けて、薬莢と砲身後部を分け、薬莢内の圧が高く、砲身内は低くするのが低圧砲。 逆に薬莢内の圧力はその分上がりますから、薬莢の強度を大きく取る必要があります。 もちろん薬莢内の高圧ガスも砲身内に出ていきますが、その間に砲弾は前進し、空間も拡がっているので 砲身内圧の上昇はそこそこに留まるわけです。 #right(){(332:146,150)} **高射砲は対艦、対地には使えないのですか? >高射砲じゃ両用砲的な運用はできないの? 艦載の高射砲は高角砲などと呼ばれますが、対艦、地攻撃も可能ですよ。 水平方向に撃って味方艦を誤射なんてのもありますし。 >じゃぁ高角砲≒両用砲と考えていいのでしょうか?また、だとしたら何故に区別されているのですか? 「高角砲」と呼ばれる砲を搭載している艦は、他に主砲なり副砲なりを搭載しているから。 高角砲しかなければ、それで対水上/対地/対空をやらなきゃならないから「両用砲」 高角砲だけでは、相手の水雷戦隊を排除するには攻撃力が足りない、と判断されていた。 そのため、戦艦には副砲ものせることに。 同じもの戦艦に乗せるときは高角砲、巡洋艦に乗せたら両用砲、と呼ぶのは面倒なので、 高角砲で統一。 「それならアメリカの5インチ両用砲には、本当の両用といえるまでの威力があった?」というと、 そこまではない。「発射速度は速いが、一発あたりの威力の点ではちょっと不満」だったりする。 でもまあそこは持てる国の余力でカバー。 #right(){(332:892-941)} **60式106ミリ自走無反動砲の口径はほんとは105ミリって本当ですか?だとしたら74式戦車と同様の砲弾を使用可能ですか? 106ミリ無反動砲の砲弾は、無反動砲用の砲弾を間違えて普通の 砲に装填したり、普通の105mm砲用の砲弾を無反動砲に装填したり しないように(もし間違えるとどっちのケースでも大事故になる) わざと”106mm”という数字で制式化してある。 105mm砲の砲弾は戦車砲用も無反動砲用も弾頭と薬莢が一体化されてる 形式なので弾頭だけを共用するということも出来ず、お互いに互換性は ない。 #right(){(330:744)} **大戦時に大量に製造されたソ連のラッチュ・バムは大戦後にソ連が友好国に供与して使用されたんでしょうか? ラッチュ・バムは戦後共産圏や中東などにも供与されてる。 あれは元々「対戦車砲としても使用できる榴弾砲」として開発されたものだし、うまく偽装された対戦車砲を戦車が見つけるのは非常に難しい。 ヴィットマンかカリウスが「対戦車砲1門の撃破は戦車2両の撃破に値する」という言葉を残している。 #right(){(328:850)} **バルカン砲って、銃身を先細りに束ねているけど あれだとまっすぐ飛ばないのでは? ガットリング多銃身式のバルカン砲は束ねられた銃身はカム機構によって 回転しながら薬室に弾薬を装填します。 撃発準備をしながら撃発位置に至ると、 決められた位置に来た銃身から一発発砲し、さらに回転してカム機構に連動した遊底により 薬莢が排莢された後、再装填の動作を繰り返すようになっています つまり発砲するのは常に一発で、多数ある銃身から一斉に発射する事はありません その発射するポジションにおいて照準線を設定する事は言うまでもありませんが 銃身を束ねる時の角度を調整する事によって撒布界を調整する事は可能です。 #right(){(608:三等自営業 ◆LiXVy0DO8s)} **臼砲(mortor)は、その形状が臼に似ているからという理由でそう呼ばれるようになった、と聞きますが、具体的に誰が、どの臼砲を見てそう呼んだのでしょうか? 文久元年の頃には臼砲って使ってますね。 鉢砲、モルチール(morter)砲という呼び方もあったようですが。 文久元年(1861年)といえばアメリカで南北戦争が始まった年ですが、 その南北戦争で使われた臼砲(mortar)の写真はCivil War Mortarで検索すれば見れます。 砲身の長さと直径が同じくらいで、まさに「石臼」って感じですね。 #right(){(313:55,72)} 蛇足ですが、高島秋帆は、其の手の砲をモルチール筒と書いていましたね。 天保12年(1841年)の徳丸が原での公開演習の記録でも、そう書かれて居るみたいです。 天保3年(1832年)の輸入記録にもモルチールと書かれています。 この砲を国産化した、佐賀鍋島家辺りかとも思いますが…。 #right(){(313:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **なぜ対戦車砲はしばしば他の任務の砲によって代用されるのでしょうか? >ドイツ軍の88mm高射砲やイギリス軍の25ポンド野砲などが対戦車砲任務に従事したことは有名ですが 対戦車砲が開発された時点で、戦車の装甲を見てそれを貫徹できるものとして 必要十分な威力を算定する。必要以上、過剰、は値段を上げ、調達数を減らし、 重量を増やし、運用を困難とする。二次大戦の初期においては37ミリでも対戦車 砲として役割を果たせる程度に戦車の装甲は薄かったとも言える。 しかし戦車の装甲が急激にインフレを起こすと設計にも製造にも手間のかかる新 型砲というものが時間的にも数量的にも間に合わなくなる。そのときに「別の任務 のために」より高初速だったり大口径だったりする砲があれば、砲弾を調達してや れば、対戦車任務にも充当できることになる。 >対戦車砲が野砲の任務を兼ねることがしばしばある(つまり対戦車砲でも間接射撃は十分実用的なレベルに達している)のであれば、なぜ野砲が対戦車任務に従事するエピソードの多さと比べて対戦車砲が野砲の任務に従事するというのはあまり聞かない、のでしょうか? 453氏も指摘しているが、仰角の制限により射程は短くなる。対戦車砲ではなく戦 車砲ではあるが、朝鮮戦争では土を盛って作った斜面に戦車をのせて、野砲代 わりとして運用した例もあるが、そもそも高価値、あるいは高脅威である敵戦車の 撃破のために短い砲身命数を受け入れている戦車砲/対戦車砲を、数を撃ってナ ンボの野砲のように運用するのはコストや効率の面で不利となる。 #right(){(639:ふみ ◆Y.QUKJBduY)} **野戦榴弾砲を直接照準で持って、対戦車戦闘や歩兵戦闘に使用した例などはあるのでしょうか?   ごく普通に有ります。自衛隊で使われていた105㎜榴弾砲にはHEATが用意され てましたし、現在でもドイツのPzH2000には直接照準用レーザー測距器まで付いて ます。 T-34ショックが起きた最初の遭遇戦では、味方の戦線を突破したT-34を陣地の重砲で止めを刺している。 対抗できる対戦車砲がなければ、重砲を使うしかない。 #right(){(294:528-531)} **牽引榴弾砲を見て思ったのですが、わざわざトラックで牽引するぐらいなら最初からトラックと一体化した方がいいのでは? 文字通り、トラックに砲積んだだけみたいなのが最近流行ってますが、 牽引砲より高い、牽引砲の方が空輸等が楽、といった弱点もあります。 また、装軌式自走砲に比べると、走破性、速射性、防御力も劣ります。 半端と言えば半端なわけで。 ちなみにまとめておくと、 装軌式自走砲:PzH2000とか 装輪式自走砲:砲塔があり、装甲もそれなりにある。能力も高い。DenelのG6みたいの。 装輪(トラック)式自走砲:砲塔なし。装甲も一部に限られ、能力低い。カエサルみたいの。 牽引式自走砲(補助動力付き):限定的にゆっくりだが動ける。 牽引式自走砲(動力なし):引っぱって。 #right(){(665:system ◆systemVXQ2)} **列車砲ってなにが良くて作られたの? 列車砲は列車に戦艦の主砲並みの砲を搭載したもの 搭載重量の大きさから大口径の火砲が搭載でき、要塞攻撃などに用いられる。 線路の発達したヨーロッパではそこそこに活躍。 #right(){(47:451)} 列車砲というのは基本的に攻城兵器で、列車に載せることで大口径の砲を望む場所に移動させて敵の要塞や都市に巨弾を叩き込むことができる。 また普段はトンネルなどに隠しておいて、必要なときに引き出して撃つというやり方で固定式の砲台のように位置をさとられて攻撃されないようにすることもできる。 運用の際はカーブした線路をひいてそこを移動することで射界を広くできる。 飛行機が生まれてからは次第に爆撃機に取って代わられたけど。 後段についてはそれは列車砲じゃなくて装甲列車の付属車両。 装甲列車はパルチザンなど敵の攻撃から輸送路である線路を守るために装甲を施し榴弾砲や対空砲などを載せた列車。 四号戦車の砲塔を載せた台車は敵が戦車を持ち出してきたときに反撃できるように付けられた。 #right(){(686:253)} **対空砲は地上攻撃にも使えるんですか? アフガンでゲリラ相手に、発射速度の速い対空火器を持つ対空戦車が大活躍した。 アメリカの歴代の対空自走砲(M15.M16、M42、M163)は みんな対地射撃に使われてむしろそっちで大活躍してる。 #right(){(285:241-242)} **世界最大射程、もしくは世界最大口径の砲って何でしょう? 湾岸戦争時にイラクで開発されていた通称「スーパーガン」は、かつてドイツで開発された 多薬室砲の理論を応用したもので、バグダット北方のジャバル・ハムリンに設置された実物は 砲身全長50m、口径350mmで最大射程は実に700kmといわれました。 イラクではさらに口径1mの超大型のスーパーガンを制作していたとされます。 ちなみにドイツの多薬室砲とは、砲身の左右に多数の薬室をくっつけ、発射された弾丸を 薬室を順番に点火することで弾丸を加速して高初速を得ようという物で、カレー付近に設置された 一号砲は砲身長150mで射程300kmを狙いましたが、テスト段階で連合軍の爆撃により 使用不可能になりました。 実戦に用いられたものでは、同じくWW2時のドイツで28cmK5(E)列車砲の内筒を削って 口径31cmの滑腔砲としてペーネミュンデ矢弾と呼ばれた翼安定装置を持つ長距離弾を 使用可能にしたK5グラトが射程151Kmを達成し、終戦直前にボン近郊に布陣した2門が マースリヒトを砲撃しています。 #right(){(161:530)} **薩英戦争で使われたアームストロング砲というのはどのくらいの威力があったんでしょう? >彰義隊の戦争で使われたのと同じくらいなんでしょうか? 薩英戦争で使用された英国艦船装備のArmstrong砲と、彰義隊相手に使用されたものとは 全く違います。 前者は確かに、火災などを発生させはしましたが、21門から365発の砲弾を発射したのに、 14発に1回は故障を起こしたため、英国海軍は後装式から再び前装式施条砲に戻っています。 彰義隊相手に使用したものは、本当にArmstrong砲かどうかは不明です。 どちらにしても、口径からして違いますから、威力の優劣というなら、後者が劣ると言わざるを 得ないと思いますよ。 #right(){(203:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} 薩英戦争で使われたのは、110ポンド砲アームストロング砲。ライフリング付き後装砲で 50kgの炸裂弾を約4kg飛ばせた。これは当時の最大の砲68ポンド砲が30kgの丸弾を2.3km 程度しか飛ばせなかったのに比べると圧倒的な性能差だった。 110ポンド後装アームストロング砲、68ポンド前装キャノン http://www.stvincent.ac.uk/Heritage/Warrior/guns.html 1860年就役の戦艦 HMS Warrior (9200t) http://en.wikipedia.org/wiki/HMS_Warrior_%281860%29 薩英戦争の英国艦隊の旗艦はフリゲート艦ユーリアラス Euryalus http://en.wikipedia.org/wiki/HMS_Euryalus_(1853) 35門、2300t ただ薩摩藩にとって運が悪かったのは、英海軍がアームストロング砲を装備していたのは ほんのわずかの時期なのに、そこで戦争をすることになってしまったこと。1860年に装備され、 1863年の薩英戦争他での事故多発が原因で翌年には廃止され、その後20年以上後装砲は 使用されなかった。 初期のアームストロング砲には尾栓の構造に問題があり、砲身が過熱して膨張すると尾栓が 割れたり吹き抜かれたりして大事故になった。 アニメ画像で詳しく解説している日本語サイトもある。 http://www.d3.dion.ne.jp/~ironclad/wardroom/ArmstrongBL/armstrongBL.htm #right(){(203:307)} **手回し式のガトリング砲ですが、どんな欠点があったのか教えて下さい。 >あとあれは南北戦争の惨状に心を痛めたお医者さんが発明した人道的兵器って本当ですか? 硝煙が立ち込めて周りが見えなくなる、弾詰まりを起こしやすい等の難点があったそうです。 弾速が速れば当たっても突き抜けて(比較的)害が少なくて済む事もあるのですが、 南北戦争当時の弾は低速大口径で、当たると潰れながら周辺を無茶苦茶にすると言う物でした。 製作者は鉄道駅で運ばれてきた負傷兵達に行き会い、あまりの悲惨さに (当時は低速大口径弾で当たると潰れながら運動エネルギーを人体内で全て消費するような代物) 「北軍が強力な兵器を保有すれば、南軍は恐れて攻撃をしなくなるのではないか。そうなれば犠牲者は減る」 と考え、ガトリングガンを作ったと手紙を書いてます。 取り回しが大砲に順ずるものでありながら、射程が小銃並みってのがどうにもならない欠点 歩兵の機動にまるで付いていけず、防御ではそこそこ使えたが、背が高く、防盾がないため、集中射撃で無力化してしまう代物だった また、黒色火薬を使用していた頃の銃器であり、動作信頼性が低く、故障が多発していた ガトリング砲を含めた手回し式機関銃の信頼性の低さは、マキシム以降の機関銃の普及に悪影響を与えるほどだった #right(){(697:349-370)} **日露戦争の大砲って撃つと後退しますけどあれは何の意味があるのですか? 三一式速射野山砲は駐退復座器がないので、発射反動を吸収するには後退するしかない。 #right(){(俺初質スレ710:725)} **L-90とかVADSは水平射撃時に89式装甲戦闘車クラスの装甲を抜けるのかな? エリコン35mm機関砲用の徹甲弾の装甲貫通能力は1000mで80~60mm。 これに耐えられる戦車以外の装甲戦闘車両は限られた種類しかない。 というか89式FVも耐えられんだろ。 VADSの20㎜機関砲弾はもっと威力は低いけど、3000発/分の発射速度で食らったら、 やっぱり戦車以外の装甲車両で耐えられるのは限られた種類しかないだろうな。 #right(){(717:637)} **ロケット砲の存在意義って何なのですか? >命中率が低すぎ射程が短すぎ位置モロバレ・・・ 命中率が低すぎ: 短時間に多数撃ててお手軽に面制圧できるからOK 射程が短すぎ位置モロバレ 大砲のような投射機自体の重量や発射時の反動がないので、トラックのような車体でも搭載可能 お手軽自走化で撃ったらすぐ移動 #right(){(俺初質スレ2050:883)} 短時間のうちに纏めて撃てるのは反撃を考えると便利 例えば、スターリングラードの戦いではカチューシャが川沿いの急勾配に配備され 角度の関係で相手の野戦砲から身を身を隠しながら補給、 準備ができたらぱっと広いところへいき一瞬で全て発射 相手の反撃が飛んでくる前にまた安全地帯へ……なんてことをしてる #right(){(俺初質スレ2050:884)} **近世の軍事に関する質問ですが、 >戦列歩兵の後ろから敵戦列歩兵を攻撃する野戦砲は、映画などで砲の周囲に数人の兵士が立っている様子が描かれていますが、 >誰が何の役割を担当し、1門につき合計何人ぐらいで運用していたのかを知りたいです。 前装砲なんかだと弾や装薬こめるのに数人 さらに狙う人と伝令 おまけに発射後に後退した砲を押し戻すのにも大人数がいるので 大砲の種類しだいで何人でも変わっちゃうよなあ #right(){(俺初質スレ434:266)} **機関砲って一応大砲なんですよね? >銃より射的の短い大砲って… 銃砲の有効射程や威力というのは、口径では決まらない。 砲身(銃身)長や火薬の量によっては、砲弾(銃弾)の速度が遅いため、射程が短くなったり、 目標が遠くなるに従って風や重力による影響を受けるため、大口径の銃砲が小口径の銃砲より 射程や威力が劣る事は普通にある。 #right(){(俺初質スレ435:708)} **カノン砲は何故榴弾砲に比べ射程が長いのですか? 一般的には装薬量と口径長が違うので、 その分初速が早くなり低伸弾道をとれるから 射距離が伸びるね。 補足 無論、同じ砲で撃つなら仰角かけた方が射距離は伸びるので、 上の理屈は臼砲(迫撃砲)と加濃砲の対比で考えれば わかりやすいかな。 #right(){(俺初質スレ436:540-541)} 普通最大射程を出すには仰角45度くらいだと思うが、カノン砲でも最大射程で撃つ場合は仰角45度までかける 榴弾砲だと迫撃砲のように、わざと山なり曲射弾道にする為に仰角60度までかけたりする #right(){(俺初質スレ436:542)} *WW2重火器 **日本の12.7cm高角砲のプラモデルみてて思ったのですが、砲兵はどこで作業をするのでしょうか? >中に入るのですか?それとも外で戦うのですか? 砲の傍に流線型の物体が付いていますが、その物体の後ろで 作業しました。 そもそも、防盾は砲身側にしか付いていませんから(除大和級)、 砲員はその側を自由に動き回れたみたいです。 #right(){(12:眠い人 ◆ikaJHtf2)} **噴進砲ですが、陸上用のは無かったのですか? 陸軍では四式20センチ噴進弾と、四式40センチ噴進弾の二種があります。 海軍では20センチロツ弾、45センチロツ弾という名称でした。 実用化は海軍の方が早く、1942年頃完成しました。 弾頭部は陸上砲撃用の20センチ砲弾をそのまま流用しました。 1944年に完成した45センチの方は、「陸用大和型ロケット」と称されていた そうで、沖縄戦で実戦に投入されました。 陸軍のものは1944年に正式採用され、沖縄戦、硫黄島で使われ、米軍から その発射音が赤ん坊の泣き声に似ていることから、「バッフリーワッフリー」 と言われていたそうです。 終戦直前には60センチのロケット弾が7基製造されましたが、発射実験される こともなく、内灘の射爆場に埋められたそうです。 #right(){(12:眠い人 ◆ikaJHtf2)} 陸軍は実戦投入していません。本土決戦部隊にはバズーカ型、 迫撃砲型のものが若干数が配備されたようです。 ロケットに似て非なるもので、98式臼砲という火器はあります。 直径32センチの砲弾を飛ばすブツなので、たまに欧米の文献だと 「ロケット弾」と表記している場合があります。 #right(){(12:名無し厨尉)} **高角砲は対艦戦闘に使用できるものでしょうか? 別に砲弾を取替える必要も無く使える。 基本的に艦艇搭載の高角砲の使用弾種は榴弾のグループ。 対空戦闘時にはこれを時限信管で炸裂させるが、着発信管も付いている。 これは狙った航空機に直撃した場合に炸裂させることを狙った物だが、 これは即ち水上目標である艦艇に直撃しても炸裂するということ。 従って同じ砲弾で対空・対艦にも使用できる。 #right(){(16:357)} **日本陸軍の砲っていろいろあるのですが山砲、臼砲、速射砲、榴弾砲、対戦車砲の違いと軽機関銃と重機関銃の違い、 >高射砲と高射機銃(?)の違いについてできるだけ詳しくご教授願えないでしょうか >その他にも砲があれば教えてください。 山砲=分解運搬が可能な中口径榴弾砲。 臼砲=大口径、短砲身の榴弾砲。 榴弾砲=比較的短砲身で、間接射撃を主体とする、支援砲撃用の野砲。 対戦車砲=戦車を撃破することを目的とした、徹甲弾を主に使用する、長砲身で比較的小型の砲。 さらに カノン砲=長砲身で、直接および間接射撃に使える野砲。 歩兵砲=主に直接射撃を行う、近接歩兵支援用の砲。 迫撃砲=短い砲身に二脚を設けた、簡易な砲。歩兵支援用に用いる。 などもあります。 軽機関銃=1名で運搬が可能な機関銃。軽量だが射撃頻度に劣る 重機関銃=重量のある台座と照準機を備え、冷却機構(また予備銃身)を 多数装備して、連続射撃を行えるようにした機関銃。 長時間の連射が可能だが、重く取り扱いにくい。 汎用機関銃=装備の交換によって軽、重両方に使用できる機関銃 高射砲=主に航空機を攻撃することを目的として、大きな仰角を得られるような機構と対空照準機を持った砲。 高射機関銃=機関銃に対空照準機を備えたもの。 簡単ですが、こんなところで。 #right(){(17:379)} **旧軍の山砲の名前を教えてください 古いものから順番に…。 4斤山砲、7センチ山砲、三十一年式速射山砲、四一式山砲、九四式山砲、九九式10センチ山砲、 試製一式7センチ半山砲、試製一式10センチ山砲、ボ式山砲。 #right(){(20:眠い人 ◆ikaJHtf2)} **ドイツ戦闘機 Me262 などに搭載されていたR4Mロケット弾24発って使える、または戦果をあげた兵器なのでしょうか? R4Mロケット弾は登場時期が遅すぎて、余り戦果を上げることなく終わりましたが、 飽和攻撃兵器として爆撃機に使用するならば効果的な兵器です。 III./JG7による1945/03/18の初使用の時に、28機の攻撃で12機の重爆と 1機の戦闘機を一度に撃墜した戦果があります。 また、3/31には、38機で14機以上を撃墜しました。 このほか、ガーランド率いるJV44では、4月1ヶ月で50機以上の戦果を上げ、多くはR4Mによる戦果です。 戦後、米空軍が爆撃機迎撃のためにミサイル実用化までの繋ぎとして、 2.75インチのロケット弾を搭載したのも、その活躍があったからではないでしょうか。 #right(){(27:眠い人 ◆ikaJHtf2)} **パンツァー・ファウストってなにがすごいんですか? 歩兵が一人で運用できる、圧倒的な攻撃力を持っている、安価 欠点としては命中率他あるとは思うが 歩兵一人一人をを戦車の脅威とした点では脅威の兵器かと。 #right(){(38:738)} **バズーカ砲って、タイガーやパンターの正面装甲も撃破可能だったんでしょうか? ほぼ無理 大戦後期の型ならティーガーIやパンターの正面に垂直に当たれば数字上ギリギリ貫徹可能だが、 貫徹力ギリギリの装甲を成形炸薬弾で撃って貫徹しても内部への加害能力がほぼ無い ティーガーIIは数字上でも無理だし 朝鮮戦争でT-34/85が撃破出来なくてより大口径のM20スーパーバズーカを開発してようやく対抗可能になったぐらいだから #right(){(俺初質スレ2049:59)} **巨砲「リトル・デービット」とはどのようなものなのか 米軍が開発したWWⅡで最大口径といわれる臼砲です。 口径は914mm、砲弾の重量は1640kg(炸薬はおよそ700kg)最大射距離は約一万㍍。 自重は60トン、砲身長は6.6メートルの砲口装填式です。 もともとは陸軍航空隊が航空爆弾のテスト用に開発したものですが、 これにもをつけた陸軍が攻城用臼砲として採用したものです。 終戦までに一門が製造されましたが、使用されることはありませんでした。 #right(){(30:名無し軍曹)} **日本陸軍の火砲は米軍のそれよりずっと命中率や作りが上だったのでしょうか。 事実です。日本陸軍は日露戦争以来、仮想敵であるロシアに比べて砲門数と砲弾蓄積量が 常に劣るという想定で砲兵戦力の整備を行っています。 その為、射弾散布界の縮小と砲自体の軽量化による運動性の向上で対抗しようと目論んでいました。 自衛隊結成時、旧軍の砲兵将校が貸与された米軍の一〇榴を実際に運用してみて、 あまりに射弾散布界が広い事に驚いている事が多くの手記に語られています。 ただし、旧軍の野戦砲の砲身命数は、その冶金技術の低さと精度向上の為に列強中最低であり、 大量の砲弾を短時間に投射できないという欠点も持っていました。 米軍は、砲一門あたりの射撃精度の低下を甘受するかわりに、生産性と砲自体の堅牢性を高め、 一度に大量の砲を集中する事を前提としています。 こうした運用思想上の違いがありますので、砲単体の精度を比較する事に意味があるとは思えません。 #right(){(31:819)} **「アハト、アハト!」ってなんなんですか? アハトは8を意味するドイツ語です つまりアハトアハトは88mm高射砲を意味します #right(){(38:753)} **81ミリ迫撃砲なんて第二次世界大戦時の日本にあったのですか? 81ミリ迫撃砲はありました。 と言うか、世界中の迫撃砲はフランスはストークブラン社のコピー又はライセンス生産でした。 日本ではそれを九七式曲射歩兵砲として採用しています。 余談ですが、日本ではそのストークブラン社のものを更に威力増大する ために口径90ミリに増大して九四式「軽」迫撃砲なる物を作っていますが、 原型の重量67キロに対し、重量160キロと意味のないものに仕上がってしまいました。 このため、同じことを目論んだソ連の82ミリ迫撃砲に比べると、 意味のない兵器になってしまっていますね。 #right(){(39:眠い人 ◆ikaJHtf2)} **旧日本陸軍の「大隊砲」あんなオモチャみたいなんでほんとに威力あったんすか? 92式歩兵砲(大隊砲)は威力的には特に問題はありません。 旧軍の実験によると榴弾の威力半径は22mで、これは75mm級の野砲弾と ほぼ同じ威力です。しいて問題点をあげるとすれば、迫撃砲と大差ない射程と 威力の割に価格と重量がはるかに大きいことでしょう。 (81ミリ迫撃砲で60kg程度、大隊砲は204kg) #right(){(39:509)} **当時の日本の高射砲で、高度10000メートルを飛行するB-29を撃墜することができたのでしょうか? 渡辺洋二の「死闘の本土上空」(文春文庫)は良い本だよ。 入手しやすいし軍ヲタからの評価も高い。一読をお勧め。 取りあえずの回答。B29は常に高高度を飛んでいたわけではないです。 特に夜間や護衛戦闘機がついた場合には。 護衛戦闘機が付くのは硫黄島陥落以後。 #right(){(41:311)} **旧日本軍に要塞砲ってあったんですか? ありましたよ。 というより、日本海軍は沿岸防衛が創設の動機でしたので、 港湾や海峡の防備はそれなりに重視されていました。 たとえば、日露戦争の旅順要塞攻撃に使用された28サンチ砲は 沿岸防衛用の要塞砲を転用し、現地に運搬したものでした。 今でも対馬などには巨大な要塞砲の砲塔のあとが そのまま残っています。たしか戦艦長門級の主砲塔と同じ ものが設置されていたと記憶しています。 #right(){(45:279)} **ポムポム砲の発射速度を教えてください。 自動射撃で毎分115発になってるよ。 #right(){(45:名無し軍曹)} ポムポムの発射速度、300発/分というデータがあり、これに もっともよくある4連のポムポムは自動ではなく、手回しによる 連射であった、という事実と、その際の発射速度が75発/分である という記述を考え合わせると、4連ポムポム全体での発射速度は 300発/分であり、8連のものは600発/分前後ではなかったかと思われます。 それでも対空目的にしては発射速度も弾速も遅いことに変わりはなく、 40mmボフォースの方が評判が良かったようですが。 #right(){(45:968)} 8連のポムポムは自動ではありませんでしたか? #right(){(46:78)} **久我山にあった、15センチ高角砲って戦後、1門潰され、もう一本どうなった? 陸自の高射学校にある。 #right(){(50:582)} **ニーモーターって膝に当てて使うんですか 基本的には木の根元などの硬いところもしくは地面に着けて使います。 形があまりにも膝にマッチしていたので捕獲したアメリカ軍が 膝に乗っけて撃つものだと思い使用して大腿骨折りました。 #right(){(53:332)} **列車砲というものの有効性はどこまであったのでしょうか? 我々の基準で考えちゃいけません。 列車砲が活躍していた当時のヨーロッパでは鉄道網が充実しており、 鉄道こそがもっとも有効な陸上移動手段だったのです。 欠点はいずれも十分に認識された上で、 それでもなお列車砲を使うだけの価値があったということです。 なお、現代では自動車の普及などによって 鉄道の重要性は相対的に下がっております(有効な交通手段であることには変わりありません)。 加えて空からの脅威が大きく増したこと、などの理由により、列車砲は息の根を止められたのです。 #right(){(55:ゆうか ◆9a1boPv5wk)} **SマインのSって何の略なんですか? Schrapnell mine(榴散弾地雷)の略だよん。 #right(){(55:名無し軍曹)} **第二次大戦中のカチューシャロケットなどでは、どういった姿勢制御装置が搭載されていたのですか? カチューシャはご覧の通りフィンで空力的に安定させています #right(){(58:224)} **WW2の高射砲部隊なんかで使われてるステレオ式測距儀はどのように操作して、どうやって距離が出てくるんですか? 「ステレオ方式」は「二重像合致方式」や「基線長方式」とも呼ばれ、 一眼レフカメラ普及以前には、(測距ピント合わせの仕組み)として、 極、一般的な方式でした。 距離計 (rangefinder) 原理は、2つのレンズから同じ目標を見た時に見える、別々の画像を、 接眼部で光学的に重ね合わせ、一つに合致した時のプリズムの角度を、 機械的に測ろうとするものです。 戦艦以外に、「M48」や「M60戦車」などにも採用されましたが、 現在では、レーザー方式のものに、取り替えられているようですね。 #right(){(60:軍事板☆6等兵)} **WW2の37-45mmクラスの対戦車砲ですが、これでトラックなどの軽車両を撃って効果はあったのでしょうか? 対戦車戦闘のような、前面装甲は抜けたが後面装甲は抜けず 跳弾で被害が拡大するような作用は生じないだろう。 ただ、射線上への効果は当然ある。 #right(){(60:67)} **パンツァーシュレッケの弾は安全装置があるのか これは弾頭先端に簡単なセフティピンが付いており、装填前に外します。 圧力信管は使用前に装着します。 #right(){(61:一等自営業 ◆JYO8gZHKO.)} **大戦中のドイツ軍パンツァーファストですが、安全装置とかあるんでしょうか? 使用前に弾頭を外し信管を装着します。安全対策(砲弾も同じ)です。 発射の操作をする部分にセフティが付いており、照準器を立てないと セフティは外れません。 #right(){(61:一等自営業 ◆JYO8gZHKO.)} >弾頭がどれくらいの力が加わると起爆するのか: 正確な圧力は不明ですが、ソ連のRPG2の圧力信管は3kgと聞いて おります。つまり射撃直前にセフティを外し地面に落とすと起爆します。 #right(){(61:一等自営業 ◆JYO8gZHKO.)} >この信管とは、発射薬のように弾頭の後ろと筒の間に入れるのでしょうか? 弾頭は頭と尾翼にストッパーで分離できます。そこに圧力信管と起爆薬を 入れるのです。で、またストッパーで固定してOKです。 #right(){(61:一等自営業 ◆JYO8gZHKO.)} **ドイツ兵器の名前によくついてる「ヴェルファー」ってどういう意味なんですか? "werfer"=発射機、ランチャー #right(){(61:766)} **英海軍が艦載していたポンポン砲って地上掃射に使われたことってありますか? 射程が数キロもありませんし、投射弾薬も1~2ポンド程度ですから、地上掃射には向きません。 基本的に対空用であり、小艦艇や浮上中の潜水艦相手に補助的に使われる程度です。もちろん 戦場ではいろいろな事が起きるので、地上掃射に使われた事例はあるかも知れませんが、あったと しても例外です。 ただ、小舟艇にも搭載されていたようですから、河川などで地上に対して使われる事はあったかも 知れません。また、元は地上で使われた砲ですから、地上から地上への掃射には使用されたでしょう。 もっとも、その際には有名な4連、8連装ではなく、本来の一砲身として使われたはずです。 #right(){(68:system)} **第二次世界大戦時のドイツ高射砲には、よく撃墜リングが多数描かれてますが、高射砲ってそんなにボンボコ当たるものなのですか? 対空ロケット弾は地上発射型、機上発射型とも第2次大戦中から実用化されましたよ AAM/SAMの急速な進歩でとって代わられました また記録で見る限り高射砲の命中率はひどく低いのですが、ドイツ上空には 米軍爆撃機が多数襲来し、しかも一定のコースを一直線に飛行するわけですから ある程度の数は落とせるわけで… #right(){(68:488)} 既出のように、高射砲は一定の高度に炸裂弾を送り込んで弾片密度の高い空間を作り、 それによっていわば確率的に敵機を撃破するものです。弾が目に見えるわけではなく、 一機を狙って撃つものでもありません。通常多数の高射砲が一定の体積に弾片を 送り込むために使用されます。 従って、砲一門について「当たった」という判定はできず、撃墜マークを付けるとしたら、 部隊としての撃墜数を数えるしかありません。 もっとも、小口径至近防御用の機関砲などであれば、直接目視、曳光弾での照準などによって 各一門当たりで撃墜数を数える事が可能な場合もあるでしょう。まあ、射程などを考えると、可能なのは せいぜい口径40~57mmあたりまで。いわゆる高射砲のスタイルになっていないサイズまでだと思います。 #right(){(68:497-498)} **カチューシャロケットってなんでしょうか? 二次大戦のソ連の多連装ロケット、一般名詞化してる。 #right(){(71:961)} 地対地ロケットです。 面制圧用で車両搭載ロケットランチャーから 一台あたり20~30発同時発射します。 登場は1941年にソ連軍が使用。 射程は短いですが対歩兵用として安価で効果は絶大。 武装SSが捕獲してコピー生産で使用しました。 ドイツ側のネーベルウーファと同クラスの兵器です。 #right(){(71:一等自営業 ◆JYO8gZHKO.)} **榴弾砲がカノン砲に取って代わったのはなぜですか? ひとつの理由は、カノン砲の利点の1つであった、高速度砲弾による運動 エネルギー的な貫通効果が不要になった事でしょう。ミサイルやロケット 弾に成形炸薬を用いる事で、直射距離にある標的に対しては、カノン砲のような 大がかりなシステムを使用しなくても、バンカーや障壁を破壊する事が 可能になりましたから。 #right(){(77:system)} まだあるよ。 榴弾砲の砲弾の落達角度は、ほぼ垂直で破片の効果が高いから。 #right(){(77:一等自営業 ◆JYO8gZHKO.)} **WW2ドイツ自走榴弾砲の紅白の棒は何に使うんでしょうか ドイツ語は知らないが、エイミングポストと呼ばれるもの。 ドイツ自走砲に限らず、各国の砲兵が標準的に使用しているもので、 外に出ているか、しまってあるかだけの違いだと思う。 現代も多く使用されてる。 使用法は詳しく書くとすごい長文になるので書かないけど、 間接照準の基準を作るための棒、とだけかいとく。 #right(){(83:529)} **まだ現役で頑張っている88mmはあるのですか? ドイツのflak36の事かな? とっくに退役して博物館に並んでます。 強いて言えば同時期に開発されたソ連の85mm高射砲は所々で使われているようですが たまに戦争映画にも出てきます #right(){(91:290)} ドイツのものは退役していますが、英国の25ポンド砲ならミャンマーが未だ 保有しています。 一昔前なら南アフリカも25ポンド砲を保有していましたが、今でもあったかな。 こいつの口径は88mmですわな。 #right(){(91:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **45口径12サンチ高角砲って発射速度は毎分何発だったんでしょうか? 毎分10~11発。 毎分5発というのは掃海艇や水雷艇に搭載された平射砲と混同したものと思われる。 #right(){(92:た)} **日本軍には砲身が飛んでく大砲が有ったそうですがマジですか? それはおそらく九八式臼砲の事だと思われ。 砲弾を発射座に被せるようにセットして発射する砲です。 砲弾を砲身の中に入れる通常の砲と違って外側の部分が飛んでいくので 砲身が飛んで行くように見えたのです。 砲身が見えないので無砲弾とか「ム」弾と呼ばれました。 #right(){(93:698)} **ひざに当てて使う携帯型の小型砲があるって聞いたんですがどんなものでしょうか 2.旧日本軍が装備していた「擲弾筒」と呼ばれる軽火器がそうです。 底部に膝にぴったりあうように湾曲したプレートが張ってあって、 これを膝に当てて小型の榴弾を発射する。 ・・・という誤解がこれを鹵獲した米軍に広がって、試したGIが 多数大たい骨を粉砕したと言われています。 (実際は底部のプレートを地面に当てて発射しました) #right(){(94:331)} **ム弾って、奇想天外兵器だったのですか? なにをもって奇想天外兵器と呼ぶのか知りませんが……。 確かに「砲身の見えない砲」というのは奇抜かもしれませんが、 火薬墳進式のロケット弾はドイツ・ソ連などでも多く用いられており さして珍しい兵器ではないです。 (あんな大型の固定砲座は使わなかったですが) 機力による運搬力が不足していた日本軍は機構が簡素で分解すれば歩兵でも運べる こうしたいわゆる「噴進砲」に注目して何種類かを開発して配備していますが、 生産・配備数自体は大して多くありませんでした。 #right(){(95:257)} **陸上兵器としての爆雷とはどのようなものですか? 旧軍の破甲爆雷くらいしか知らん。敵戦車に磁石で貼り付ける奴だ。 投げるわけじゃないから手榴弾じゃないし、埋めるわけじゃないから地雷ってわけでもない。 苦し紛れに爆雷って付けただけだろ。 >現在でもあるのですか? 折れはソレしか知らん。ドイツ軍の同様の奴は吸着地雷と呼ばれる。 制式名ではgranareって事になってる。 #right(){(95:364)} 日本側の記録では見た事がないけど。 >米軍の記録のほうにも爆雷が出てくるのですが。 「布団爆薬」の事だと思われ。 99式破甲爆雷ってのは威力不足でまったく役に立たなかったので実際には梱包爆薬が多用されてた。 #right(){(95:368)} >それも基本的には磁石で張付くものですか? 張り付くもナニも工兵用の梱包爆薬を戦車に乗せやすい様に布団状に加工しただけ。 俺は布団爆薬と記憶してたけど、現地では布団爆雷と呼ばれていたようだ。 基本的に現地生産だから仕様は決まってない。 一応、シャーマンを確実に潰すには20kg必要という目安はあったようだ。 用法は「投げる」というよりは「置く」とか「被せる」が近い。  ドイツ軍でも対戦車地雷の補助信管孔(除去妨害用の対人信管用) に手榴弾の信管(ドイツの「柄つき」は別に供給されてた) を付けて対戦車用に使用するというのは良く行われていた。 #right(){(95:373)} **40口径8cm高角砲の弾は薬莢みたいなのでしょうか? >あとどうやって爆発するまでの時間を入力してるんでしょうか? 薬莢みたいなのといってもよく分かりませんが、薬莢式の固定弾薬です。 弾頭に薬盤式の一種の導火線を仕込んだ信管が付いてまして、それを回して 調定すると時間が来たとこで炸裂します。 #right(){(96:142)} **英軍は独軍の戦車に対しハリケーンからのロケット弾で効果を上げています。 >これは、このロケット弾が成型炸薬弾だったからなのでしょうか? 上空から発射するので戦車の弱点である側面や車体後部、戦車の上面に当たるから。 #right(){(96:703)} 重榴が上面に直撃すれば撃破されるでしょう。 反面破片効果は期待できない。 #right(){(96:704)} 角度とかだなまさに #right(){(96:705)} **第二次大戦中のロシアのロケット兵器「カチューシャ」は、どうやって照準を行っていたのでしょう? ランチャーは旋回・俯仰が可能です。 もともと、面での制圧を目指す兵器なので、照準はかなりいい加減です。 命中率の悪さを、多数のロケット弾を一斉に発射することでカバーする思想なのですね。 #right(){(98:288)} 技術将校が弾頭計算してメクラ打ち #right(){(98:289)} ロケットの射程変更は、仰角調整によって行いました。近くに落としたければ、 上を向ける、ということです。 #right(){(98:system)} **カチューシャは朝鮮戦争でとの程度活躍したのでしょうか? 1950.11.1の中国義勇軍による大攻勢の予備砲撃に使用されています。 ただ、資料では余り出てきませんね。 推定ですが、ロケット弾というのは面制圧の兵器であり、多数のロケット弾を集中して投射する必要 があります。 しかし、初期の頃はさておき、後期になってくると、制空権が余り無く、北朝鮮軍の脆弱な補給網は 小火器の弾薬、食糧などの補給が優先でロケット弾の集積が出来なかったのではないか、と。 #right(){(100:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **久我山の高射砲跡地の正確な位置を御存知のかたいらっしゃいますか。 司令部が置かれてたのは、当社、代官山で後に有名な国立科学博物館に移った。 2基の場所は、現在の富士見丘中学校とか本州製紙運動場の辺りになります。 流石に2基の砲座の置かれてた正確な位置までは存じ上げません。 #right(){(102:597)} **90式野砲は榴弾砲? 野砲だよ。カノンの一種で良い。 平射弾道で榴散弾を撃っていた時代の名残で比較的長砲身のモノが多い。 後の「野戦榴弾砲」とは少し意味合いが違う。 #right(){(104:337)} **帝国陸軍もバズーカ砲を装備していたって本当ですか? >「ロタ砲」って名前みたいなんですが、戦果はあったのでしょうか? 試作のみ 実戦配備なし #right(){(104:216)} **ノモンハンの頃の日本軍で、速射砲と破甲爆雷以外の正式採用された対戦車兵器って、何があるのか教えて下さい もっとも効果を上げたのは通常の野砲。 #right(){(104:559)} **日本帝国陸軍は列車砲を装備していたのでしょうか。 国産はしておらず、輸入のみでしたが装備していました。 #right(){(105:562)} 一応、持ってた。コレもおフランス製。 #right(){(105:565)} 帝国陸軍は満州に列車砲を装備していましたが ソ連が侵攻してきた時は分解整備中だったので 火を噴くことなくソ連軍に持ち去られた模様。 他国の事例ですが ソ連はドイツほどとまではいかないまでも結構列車砲を使っていました。 米、英は持ってはいましたが ヤーボの方が使い勝手がよかったんでほとんど使ってません。 #right(){(105:569)} **第2次大戦で列車砲を活用した国と言えばドイツですが、他の国でも列車砲は装備体系に入っていたのですか? ドイツの列車砲も数の上ではフランスからの鹵獲品が多い。 #right(){(105:565)} **列車砲が最後に使われたのはいつですか? >それと、列車砲を最後まで配備していた国は何処ですか? イギリスが本土防衛用に古い列車砲を大切に取っておいたようですが いつ廃止したかは不明です。 #right(){(108:685)} 第二次大戦で最後に使われた列車砲ですが、おそらくドイツの28cmK5(E)列車砲ではないかと思います。 その中でもK5「グラット」と呼ばれた砲身を削り込んで口径が31cmの滑腔砲とし、 ペーネミュンデで開発されたペーネミュンデ矢弾(PPG)と呼ばれる弾体直径12cm、全長2mの サボ付き有翼弾を発射するように改良された砲が終戦までに2門完成し、 これが終戦直前にボン近郊に侵入した米第3軍に対し120km以上離れた距離から発射されています。 この砲弾は初速が1.500m/s以上になったため、 撃たれた側は大砲ではなくロケット弾か爆弾ではないかと疑ったとか。 余談ですが、日本軍が使用した九〇式二十四糎列車加農砲はソ連軍侵攻当時満州虎頭要塞に 配備されていましたが、折り悪く整備中で発射できなかったというのは知られた話です。 イギリスの列車砲は1939年に9.2in(234mm)砲2門がフランスに派遣されましたが、 ダンケルクの撤退で破棄されています。 大戦後半に9.2in加農砲8門と18in榴弾砲2門がドイツ侵攻のために準備されましたが、 鉄道網の破壊のため使用が難しくなったのと、戦術爆撃が十分列車砲の代わりを果たすと判断されて 44年10月には使用は中止されました。 他の列車砲は海岸砲の代わりとして英国の南海岸に固定配置されたようです。 #right(){(108:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)} **ドイツの自走砲「カール」はどういった場面で活躍したんですか? PANZER誌の03/5,6月に簡単な記事が載ってます 1942年セバストポリ攻略が有名です 60センチ攻城砲をのせてます #right(){(113:80)} カールは元々フランスのマジノ線攻略に開発された セバストポリ要塞攻撃やワルシャワ蜂起に参加 鉄道、路上、自走と移送の問題はよく考慮されている 六両生産 adamアダム evamイブ thorトーア odinオーディン lokiローキー ziuツィウー 後から54cmタイプも追加された #right(){(113:84)} **英のポムポム砲って具体的にどんなものなんでしょうか? 40mm機関砲を八連装にした対空兵器。 八連装という超多連装を生かし激しい弾幕を張ることができた。 ”ポムポム”とは、独特の発射音に由来。 #right(){(114:508)} 厳密に言えば、陸戦用単装の時代からポムポムの愛称が与えられていました。それまでの 砲に比べて速射力があり、リズミックな発射音だったからです。対空目的に使用されるように なってから、さらなる速射力を得るために4連、8連などにして使用されました。 補足 最初の陸戦用ポムポムは口径37mmでした、というより、一ポンド砲でした。 https://www.firstworldwar.com/atoz/pompom.htm #right(){(114:system)} **ドイツ軍が高射砲を対戦車攻撃に使ったようですが、その場合は徹甲弾を撃つんですか? 徹甲弾を撃ちます。有名なハチ・ハチ(8.8cmFlaK36)は 対空用だけでなく多目的な任務に使用されており、対戦車戦闘用に Pzgr39(被帽付徹甲弾)という弾薬が支給されていました。 #right(){(116:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)} **WWIIの独88mm高射砲、6個一組で設置されてたそうなのですがその具体的な配置方法は判らないでしょうか? 正六角形の頂点。 相互の間隔は150~200メートル程度。 #right(){(120:883)} **日本軍が開発していたロケット爆弾についてご存知の方、教えてください。 >25番と50番の二種類があったと聞いた記憶があるのですが。 戦争の進展で急降下爆撃の戦果が挙げられにくくなって居たため、開発されたもので、実際に 製作されたものは3式25番4号と50番4号の二種類です。 これらは250kgまたは500kgのロケット推進の徹甲爆弾でした。 しかしながら、ロケット着火のタイミングが難しく、50番4号は試作と試験のみ、25番4号爆弾が 100発程度製造されて、部隊に供給されましたが、実際には使用されずに終わったみたいです。 #right(){(初心者スレ365:472,眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **日本軍の90式野砲は対戦車砲として十分な能力があったのでしょうか? 初速、威力ともに充分でございますよー(適切な弾丸を使った場合ですが)。 もっとも、日本の場合、戦車砲でも http://www.horae.dti.ne.jp/~fuwe1a/newpage51.html みたいに被帽なしの無垢の徹甲弾がデフォだったんで、威力がやや弱い? というのはまあ否定しません(無垢の徹甲弾は装甲鈑に当たったとき滑りやすい傾向アリ)。 九〇式野砲の場合はさらに悲惨で、一式徹甲弾までは戦車用徹甲弾より さらに威力の微妙な九〇式破甲榴弾とかしかなかったわけだから……哀しいですね こちらでの議論が興味深いのですけど、けっきょく世界標準に達する砲弾がなかったことが なんかしょぼい、というイメージを持たれてしまう原因なのかもしれません 砲自体は、ごく普通に高初速で威力の大きい75mm野砲です。 http://www.warbirds.jp/ansq/3/C2000567.html #right{(549:275)} どれぐらいで対戦車砲として十分といえるのかという定義しだいです。 日本軍の火砲の中ではかなり高い対戦車能力(75mm弾頭の質量効果×初速683)を持っていたので対戦車砲としても運用されました。 それの対戦車能力を買われて一式砲戦車や三式戦車の主砲に選定されてます。 ただ実際問題、M4戦車の正面装甲を抜けるかと言われれば苦しいといわざるを得ません。 あくまで日本の火砲の中ではという事です 構造も開脚式の砲架やタイヤ(機動九〇式野砲のみ)比較的対戦車砲に向いていたと思います 九〇式はシュナイダー社の技術を導入して作った先進的な砲で 軽く丈夫な自緊式の砲身や反動を抑えるマズルブレーキや空気式注退復座機を有してます 対戦車能力で九〇式を超えるのは高射砲群、特に四式、五式戦車の主砲にもなった四式高射砲ぐらいかな。 結局、十分な数を供給できなかったけどさ #right{(549:モッティ@いもば ◆uSDglizB3o)} **日本軍は南方のジャングルなどで運用が簡単な山砲や歩兵砲を活用したそうですが、米軍もそのような砲を使っていたのでしょうか? 当時の米軍には山砲と呼ばれるジャンルの軽砲はなく、その代わりとしてパックハウザーと呼ばれる 分解して駄載できる砲種がありました。 WW2で活躍したのは75mmM1パックハウザーで、木製車輪のM1砲架に載せられたものと ゴム輪付きのM8砲架のものがあり、M8砲架は空挺投下可能でした。 また、米軍では口径57mmのM18無反動砲の開発に成功しており、ヨーロッパではほとんど 用いられなかったものの、太平洋戦線には1944年末から投入されています。 #right(){(337:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)} **九六式二十五粍高射機関砲は、陸軍でも使用されたんですか? 昭和19年中期以降、陸軍の高射機関砲(九八式二十粍高射機関砲)の不足を補うために海軍から移管されましたた。 陸軍での呼称は「九六式基筒単装二十五粍機関砲」(連装のものは「九六式基筒双連二十五粍機関砲」)。 陸軍では移管された機関砲により「特設機関砲隊」を72隊?編成し、セレベス、フィリピン、マレー、スマトラ、パラオ、小笠原(硫黄島・父島)、八丈島、台湾、宮古島、大東島などに配備しました。 八丈島に配備されていた「特設第41機関砲隊」の例では、隊長以下85名で25粍単装機関砲12を装備していました。 なお、部隊名に「特設」という語が入っていますが、正規に編成された部隊であり、現地で臨時に編成された部隊ではありません。 #right(){(346:234)} **WW2ドイツ軍の歩兵砲とはどういう時に使ったんですか? >現代で言う重迫撃砲みたいなもんですか?自走歩兵砲と突撃砲との運用の違いは? だいたい重迫撃砲といっしょ。 砲兵じゃなく歩兵科がもってる直協用の火器で、敵の火点つぶしが基本。 平射できるから迫撃砲より精度良くあたる。 本来の突撃砲は装甲が厚く機動性のいい、戦車に近い自走歩兵砲と考えれば良い。 #right(){(588:816)} **WWIIでの高角砲や高射機関砲のスペックノートを見ると90度まで仰角が取れるものが多いですが、実用上も、直角に近い角度で撃ってたんでしょうか? 高射砲の真上に目標が来た場合、目標の高射砲の位置からの見かけの移動速度がいちばん大きい。 だから射撃できる機会が少ない。 また、高射砲陣地の真上を目標が通過する機会自体があまりない。 といったところではないでしょうか。 #right(){(俺初質スレ430:932)} **17ポンド砲って口径にすると76ミリ程度なのに何であんなに威力でかいんですか? 装薬(発射薬)が多いから。 あまり砲弾がでかくなると装填作業をはじめいろいろと大変なので、砲弾を 大きくせずに威力を増す方を選んだ。 その替わり、砲尾がでかすぎて戦車に搭載するのが大変になってしまい、 戦車の搭載砲としては問題が出た。 コメットに搭載された 77mm砲は威力が多少落ちるのを容認して砲尾を小型化 したバージョン。77mm、という表記だが実は口径は同じ。 (105mm砲と 106mm無反動砲みたいなもの) #right(){(305:824)} **4号突撃砲の存在意義って何ですか? >性能も3突と殆ど変わらないのなら4号の車台はブルムベアやラング等に使う方がよかったのでは無いでしょうか? 現場にはⅢ号突撃砲が絶賛されていたから。 また、突撃砲はとにかく安かった。のと、特別な技術や部品がなくても 生産できたから。ブルムベアは砲の基部にボールマウントが必要だし、 対戦車戦闘が出来ない(実際には対戦車戦闘でかなりの戦果を挙げてる けど)。Ⅳ号駆逐戦車は足回りと車体下部しか使い廻せない(車体上部 は専用のものがいる)し、75mm長砲身砲をパンターと奪い合うことになる ので生産効率が悪かった。 突撃砲なら戦闘室載せるだけだからね。 とはいえ「そこまでして必要か?」という気はする。 #right(){(305:828)} **なぜイギリス軍やソ連軍は水冷式の重機関銃をWW2終盤までも使い続けたのでしょうか? 端的に言えば深刻な装備不足、銃器を筆頭に大量に失ったんで作っても作っても間に合わず、 古いのを引っ張り出す羽目になった。 戦間期にはいろいろ開発してたけど、それらも一緒に失っちゃったからあまり関係ないね。 原因はソ連は当然負け続けてみんな死んじゃった為、 イギリスはヨーロッパから撤退するのに、人以外は全部捨てて逃げたから #right(){(俺初質スレ431:499)} **ドイツの有名な88ミリ対空砲に、徹甲弾が支給されるようになったのはいつ頃からなんでしょうか? レン・デイトンの電撃戦では、ドイツ軍の20ミリから10.5センチまでのすべての 高射砲に徹甲弾が支給されていた。と書いてあります。 #right(){(22:32)} **第二次大戦期の所謂バズーカに対人用の榴弾のようなものは有ったのでしょうか? 対人用には黄燐発煙弾を使用します。 #right(){(63:雪風 ◆MZR7PEYUKI)} **パンツァーファウストとバズーカの違いがよく分からないです。 米軍のバズーカ砲は、弾自体に発射薬が仕込まれていて電気着火で発射されます。 また本体は使い捨てではなくロケット弾を装填して繰り返し使用できます。 これに対してパンツァーファウストは使い捨てのロケット砲で、弾頭を差し込んだパイプの中に 発射火薬を仕込んでそれを爆発させることで弾頭を発射しました。 飛び出した弾頭には4枚の安定翼がついており、それで安定して飛行させて命中することが出来ました。 #right(){(64:名無し軍曹)} **擲弾筒は無反動砲といえるんですか? 擲弾筒(八九式重擲弾筒など)については、反動を地面で受ける形で発射します。 したがって、射手に反動の負担が掛かる訳ではありませんが、反動自体は存在します。 したがって、擲弾筒は無反動砲とは言えません。 #right(){(66:ちゃぎ ◆m6O6.vzjpM)} いえない。 無反動砲は砲弾の発射方向と反対方向に同質量のガス等を放出することにより反動を相殺する方式の砲のことで、 反動の小さい方のことではない。 上でカールグスタフは無反動砲かロケットランチャーかという論議があったが、概念区分が違う。 ロケットランチャーはロケット弾を発射するランチャー。 カールグスタフでは無反動砲から発射される弾が2次憤進する(ロケット弾といえる) #right(){(66:507-508)} **ゲルリッヒ砲といって砲身の前後で内径が違う砲があるそうですが、弾はどういう仕組みで途中で止まらずに発射されるのですか 弾にフィンが二段ついていてそれが砲口を出るまでの間に砲身に削られます だから弾を詰めたときと出るときでは口径が小さくなります 砲身の減りが早いのが欠点 日本にも戦中ドイツより送られましたが、砲身を一体で作ること、ガスシールする ことがクリアーできずコピーを中止しています #right(){(90:620)} **日本陸軍の九六式15cm加農と九六式24cm榴弾砲について >砲床無しでの射撃は可能ですか?また砲床抜きの放列砲車重量はどれくらいか >これら二砲の位置づけは、攻城砲であり、野戦重砲としての使用は考慮外だったのか 九六式15糎加農砲の場合は、砲床無しでの射撃は不可能です。 ちなみに、この砲は、砲身、砲床、砲架の3つに分解し、三車に分載して九五式15噸牽引車にて運搬します。 これら一車当りの重量は、最大12tになります。 でもって、この砲は、野戦攻城重砲であり、なおかつ海岸要塞重砲として使用する目的で開発されています。 配備部隊は、Bataan攻略戦で、独立重砲兵第二中隊が九六式15糎加農砲2門、壱岐要塞生月砲台(壱岐要塞 守備隊の壱岐要塞重砲兵連隊)に敗戦時2~4門、虎頭要塞(第四国境守備隊)第1大隊に砲塔式のそれが4門、 他に鎮海湾機張砲台に4門、下関角島砲台に4門、津軽汐首第二砲台に4門、羅津花端砲台、宗谷岬砲台、宗谷 西能登呂砲台にそれぞれ4門が配備されています。 九六式24糎榴弾砲も同様に砲床無しでの射撃は不可能です。 分解は、砲身、砲床、砲架、小架の4つは1車当り12t程度、それ以外は4t運搬車2両に分載しています。 これも同様に、野戦攻城重砲と要塞重砲の位置付けです。 配備部隊は、独立重砲兵第二中隊に重砲兵学校の2門を充当くらいしか判らないです。 但し太平洋戦争中はResourceが他に食われ、数門しか製造していません。 腔発問題については、弾薬の問題と言う形になっていた様ですが、戦争の進展で等閑にされていた感じ です。 #right(){(283:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **強力な対戦車砲兼用の88ミリ高射砲がありながら、なぜドイツは並行して50ミリや75ミリの対戦車砲を作ったのでしょうか? 88㎜クラスになると、歩兵だけでの迅速な陣地転換が不可能です。 37mm~50mmクラスなら、隠顕陣地から数発発射して人力だけですばやく 予備陣地へ移動して再度射撃を行なう事も可能ですが、75mm対戦車砲でさえ 自重は1.5トンを超えかなり移動が困難になりました。 このことは米軍ですら対戦車砲は57mmクラスで、それ以上の口径の砲は 自走砲として使用した事からも解かると思います。 後は生産コストの問題もあるかと。 #right(){(103:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)} **九七式曲射歩兵砲について教えて下さい。 九七式曲射歩兵砲については、1932年の九二式歩兵砲の採用直後にストークブランから迫撃砲の 売り込みがありましたが、その構造簡便、軽量、運搬すべき人数が少ない(九二式で11名、ストーク ブラン砲では3名)と、技術関係者は大いに興味を示しています。 が、如何せん既に国内では九二式の試作生産が開始されていたのでお蔵入りとなりました。 しかし、中華民国軍に採用されたとの情報を聞いて、「有翼弾の研究」ということで国内製造権と見本を 購入します。 しかも、満州事変の戦訓で、この種の曲射砲の必要性が再認識され、生産準備が行われますが、これ また極秘の内に行われたので、生産数は余り多くありませんでした。 と言うわけで、大隊砲として配備されていたか、については、大隊砲として配備はされていました。 定数は大隊砲と同等のものとしていたので、大隊に付き2門~4門。 九二式歩兵砲とどちらが一般的かと言うと、当然、九二式になります。 どちらが高評価か、と言う質問には、それしかなかった訳ですから、何とも言えない(但し、技術 関係者の評価としては、曲射歩兵砲に軍配が上がるし、南方のジャングル戦線であれば、曲射 歩兵砲の方が高評価と言うことになります。 #right(){(270:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **10-15㎝の加農砲ならシャーマンを撃破できると思うのでずか、それらを対戦車用に使おうという試みは無かったのですか? 秘匿名称「ホリ砲」という戦車砲と「カト砲」という対戦車砲が研究されていました。 昭和18年7月に「試製十糎戦車砲(ホリ砲)」と「試製十糎対戦車砲(カト砲)」の 開発方針が陸軍省の軍需審議会幹事会から出され、これに沿って開発がスタートしました。 ホリ砲は口径は105mm、半自動装填機を採用した意欲的な砲でした。 砲身は開発中止となった「試製大威力十糎加農砲」の砲身を流用、装填機は 三式12糎高射砲の機構を流用しています。 カト砲は口径は同じ105mmですが、対戦車砲としてさらに高威力を狙い、 1000メートルで200mmの貫徹能力が要求されました。 これらはそれぞれ「ホリ車」「カト車」という車体に固定式に搭載されて 砲戦車/対戦車自走砲として使用される予定でした。 しかし共に砲は完成しながら車体の開発は間に合わず、完成することはありませんでした。 #right(){(257:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)} **旧日本陸軍がソ連軍のデグレチャフ対戦車ライフルとよく似たものを生産していたはずですが、実戦での使用はなかったのでしょうか? 九七式自動砲ですかね。 制式採用後、北満州の陸軍、即ち、関東軍各部隊に配備されました。 実戦としては、ノモンハンが最初でしたが、歩兵中心で戦車はその支援に回るから、 速度が遅く、少人数で設置し、地形を利用して、戦車側面を狙う思想でこの兵器が 作られたのに対し、ソ連軍はドイツ式の戦車集団使用による高速侵攻を採った為、 想定戦術が採れず、苦戦を強いられます。 しかも、予想に反してソ連戦車の装甲は厚く、強かったので、なかなか攻撃しても 破壊に至りませんでした。 しかしながら、普通の対戦車砲より姿勢が低く、運搬が簡便だったため、歩兵用 対戦車火器として、ソフトスキンや軽戦車に対してはある程度用いられ、効果が 認められていたようです。 #right(){(152:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **第二次大戦末期の米軍で、空対地ロケットは実用化されてたのでしょうか マスタングに搭載されていたロケット兵器としては、まずP-51Aから搭載されていた M10 4.5インチロケット弾があります。 これは3本の長い発射筒を束ねて1セットとし、左右の主翼下面に各1基搭載したものです。 弾道性能が悪く、ヨーロッパ戦線ではあまり使用されませんでしたが、アジア方面では多用されました。 また、P-51Dの後期型から搭載され始めた5インチHVARがあります。 ”ゼロ・レール式ロケット弾”と呼ばれたこれは発射筒を必要とせず、小さなマウント二個で 固定されました。 P-51D/Hでは両外翼下面に最大で10発搭載可能でしたが、通常は3発ずつ計6発を搭載しました。 #right(){(234:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)} **ネーヴェルベルファーは役に立つ兵器だったのでしょうか? ネーベルファーとは日本では煙幕発射器と訳されており、最初は35型と40型の二つがありました。 前者は、歩兵突撃の際、煙幕を張って味方の損失を少なくするのを目的に使用されました。 また、毒ガス弾の発射も可能でしたが、国際法規の上から使用することはありませんでした。 1939年のポーランド侵攻や、フランス侵攻に使用されましたが、15cmのものが実用化されると、普通の 迫撃砲として、歩兵師団で、歩兵5人を充てて使われるようになりました。 後者は、砲尾から砲弾を入れるために構造が複雑化し、ゴムタイヤまで付けたので、35型の9倍の価格 (4000ライヒスマルク)になってしまい、少数生産に終わっています。 15cmネーベルファー41型、21cmネーベルファー42型は、迫撃砲弾に比べ、広範囲に飛散面積を持ち、 発射地点の急速移動に耐えられる軽快な装置として製作されています。 弾体の爆発力は凄まじく、至近距離で爆風を浴びた場合、圧搾効果で可成りのダメージを蒙ることが 確認されています。 但し、欠点として、初期のものは、発射煙と光跡が軌跡を描くこと、更に大きな飛翔音で攻撃地点が暴露 されやすいことが上げられ、後期のものは、発射薬をディグリィコールに変えて改善されました。 15cmの次に21cmが開発されたのは、大量の弾薬を発射することが可能なものとして生産されたもので、 砲架を15cmのものと共用とするため、5本の砲身に減らされました。 また、この砲身にはアダプターを取り付けることで、15cm弾体を使用可能としていました。 但し、21cm砲弾は榴弾しか生産されませんでした。 #right(){(233:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **第二次世界大戦で日本が使用した列車砲について教えてください。 日本陸軍が制式化した列車砲はただ一種しかありません。 九○式二十四センチ列車加農砲がそれです。この砲は輸入品で、 大正14年にフランスのシュナイダー社と購入に関する交渉を行い、昭和3年に竣工しました。 主な諸元は ・砲身:240mm53口径 ・運行時全長/全高/最大幅:17.725mm/3.990mm/2.930mm ・総重量:133.412kg ・最大射程:50.000m この列車砲は、対ソ戦をにらんで満州の第四国境守備砲兵隊に配属されました。 周知の通りソ連軍は昭和20年8月9日に満州に侵攻を開始しましたが、 不幸にもこの際九○式二十四センチ列車加農砲は移動準備のために分解中でした。 このため戦闘に用いることは叶いませんでした。 戦後にこれを鹵獲したソ連軍は自国に運び去ったとも言われていますが、詳細は不明です。 なおこの砲を元にして陸軍では国産新列車砲の計画を立て、一式二十四センチ列車加農砲 として整備を図りましたが、戦局の悪化のため完成する事はありませんでした。 #right(){(174:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)} **レーダーと連動している、第二次大戦中の対空火器というのはどういうものなのですか? 有名なものでは米海軍の5インチ38口径砲がそうですね。 米海軍では射撃用レーダーとしてMK.4レーダーを採用しており、これに 射撃指揮のための計算システムを組み合わせたMk.37GFCS(射撃指揮装置)を 駆逐艦以上の中/大型艦に搭載していました。 これは射撃に必要な測距議と照準機・さらに計算装置を組み合わせており、それに レーダーで収集したデータを取り込む電波式測距・測角を取り入れたもので、 従来のものより測距精度が向上しています。 #right(){(222:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)} 連動してる、というのに御幣がある。 二次大戦下でいえば射撃管制の対空目標の指示→各銃座が射撃という流れなので、レーダーを使用しているかは射撃管制に拠る。 それに通常夜間射撃に使用するものであり、だから大和の対空射撃は効果が無かった、とは言いがたいと思う。 地上の話では、レーダー管制と対空射撃を上手く連動させたのはドイツ軍。 レーダーで敵爆撃機を捕捉→対空砲で見越し射撃と迎撃し、恐らく二次大戦中では最も優秀な対空射撃能力を誇っていた。 詳しくはミリタリークラシック(何号かは忘れた)に掲載されているので、書店に行くべし。 #right(){(222:577)} **ドイツの88ミリ高射砲はFlak36、Flak37と2タイプあるようですが、どのように違いがあるんですか? Flak36は、Flak18とほぼ同じで、Spain内戦の結果、製造の単純化、簡易化を行い、砲身は3つの部分から成り、 これを外装スリーブで保持される様になり、牽引用の砲車は、砲架の前後どちらにも取り付けられる複輪空気 タイヤとなって、移動時、戦闘移行時の時間が短縮するように改良されています。 Flak37は、照準器と火器管制装置が改良されたもので、野戦高射砲より、防空用高射砲としての機能が向上したものです。 砲手用のダイアルは指針追随式に単純化し、精度を向上しています。 これは、戦艦の方位盤射撃の様に、中央の火器管制所から電気信号に砲側へデータが送られ、それに合わせて、仰角と 見越し角を設定するものです。 また、弾道計算用の機械式アナログコンピュータが装備されました。 外観的には、砲身が二分割式に戻ったくらいです。 #right(){(214:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **大戦時の、要塞砲として戦艦の砲塔をそのまま据えつけた例が見られますが、どうやって運んだんですか? 専用艦を建造して砲を運搬し、要塞の港に起重機を臨時で製作し、それで釣り上げ、 要塞の砲設置場所まで、軍用軽便鉄道を敷設して、それで目的地まで持ってきて、 更に起重機を設置場所に組み立てて、砲を設置すると言う方法を用いていました。 補足つか蛇足。 専用船と共に、起重機も専用の分解、組み立て式の120tクレーンを石川島造船所に 発注しています。 何しろ、40cm砲塔の旋回盤が100t、砲身もそれくらいありましたし…。 これと、従来からあった30tクレーンやウィンチを併用していました。 後、砲塔の旋回には水圧を用いましたが、その原動機としてはディーゼル機関を 新潟鐵工所に発注します。 他に、照明用発電機、噴射用圧搾空気機関はなるべく市販品を用いて費用を削減 していますね。 ま、今の時代ではどうということはないかもしれませんが、当時としては、 大変な話で、1923年~1932年に掛けての大事業だった訳で。 #right(){(204:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **第二次世界大戦で列車砲を実戦に使用したのはドイツだけなのですか? 詳しい戦果までは寡聞にして存知ませんが、列車砲を所有していた国には 独・英・仏・日などがあります。ドイツだけが使っていたわけではありません。 #right(){(59:524)} 第一次世界大戦、ボーア戦争で活躍しています。 戦果としてはドイツが一番目立ちます。 これは鉄道の軍事利用を考えたのが大きかったと思われます。 ドイツのパリ砲は、パリを目がけて砲撃したものですし、第二次大戦では スターリングラード、セヴァストポリ攻撃、ドーバー海峡越えの英本土砲撃 などを行っています。 #right(){(59:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} 列車砲はフランスが多数保有していましたが、実戦で活動したものはありません。 装甲列車搭載の火砲(まぁ、一種の列車砲でしょうか)ならば、第二次大戦勃発時のポーランドのシュミアウィ号の 活躍がありますし、第二次大戦末期のスロヴァキアの叛乱でも、同様に装甲列車搭載の火砲が活躍しています。 #right(){(209:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **ドイツ軍の写真集でドイツの5センチleGrW36迫撃砲は威力不足で前線から引き上げられたという記述がありました。 >日本軍の89式擲弾筒は口径もサイズのドイツのとほぼ同じですが、威力不足は指摘されなかったんでしょうか? ドイツ陸軍の主戦場は欧州の平原だったから威力不足に感じられた。 日本陸軍の主戦場は南方のジャングルや島嶼陣地だったから威力不足とは見られなかった。 サイパン、硫黄島、沖縄で日本軍と戦った米軍はどこからでも撃ってくる擲弾筒を本当に恐れていた。 #right(){(俺初質スレ20501:942)} 満州も平原というにはあれなんだよな、湿地帯が多くて #right(){(俺初質スレ20501:943)} 89式重擲弾筒が重量4.7kg、leGrW36迫撃砲の重量が14kgと重量が違いすぎるんだから、 比較するのが間違い。 #right(){(俺初質スレ20501:944)} **ナチスドイツの88mm対空砲は牽引状態から設置、発砲まで10分で可能ですか? 88は遭遇戦闘では 牽引状態のまま対戦車戦闘しとるよ。というか、元々トレーラーが それを想定した設計だし。 T-34ショックの時期の東部戦線では、偵察部隊が対戦車用に 88を牽引していくというのはごく普通に見られた編成。 #right(){(俺初質スレ434:763)} そういう話なら少し補足しとくと、88は普通の野砲の牽引と異なって、 砲口を前に向けて前後の脚にトレーラーつけて水平牽引してるので、 牽引状態のまま進行方向の左右30度に射撃可能で、その状態で 咄嗟射撃している間にさらに畳んである左右の脚を下ろせばそれで 全周射撃可能になるから、10分というのはちょっと判らないけど、 この間の経緯のことかな。 むろんその状態では、本来の四脚下ろして固定する状態よりは 射撃姿勢は高いので敵から視認はされやすいし、動揺で射撃精度は 落ちるんだろうけどね。 あと、先に偵察部隊とざっくり表現したけど、小規模斥候じゃなくて 威力偵察や後方に回り込んでの攪乱・要地確保みたいな諸兵科混合の 小戦闘団編成のやつね。言うまでもないかとも思ったけど念のため。 #right(){(俺初質スレ434:809)} **WW2の皇軍がHEAT弾やパンツァーファウストみたいな整形炸薬弾自力で作れなかったのは何故なのでしょう? 成形炸薬弾ならタ弾があるよ。 小銃擲弾用から山砲用まで様々。 前線に行き渡ったかどうかはまた別として。 #right(){(俺初質スレ435:396)} **対戦車攻撃も出来る対空砲ってどういう意味? 88あたりのことか? 地上目標用の照準器があって水平射でも駐退器が壊れないように頑丈になったりしてる高射砲のことだろ #right(){(俺初質スレ436:82)} 加えて対戦車用途の徹甲弾があるのも条件だわな #right(){(俺初質スレ436:83)} >要は同口径の対戦車砲弾があるかってこと? >駐退器なんかは重量に逆らう訳だし対空砲の方が立派に思えるけど 原型砲はWW1中、潜水艦、小型艦艇に搭載するような両用砲なので。 スペイン内乱の頃には水平射撃もこなして、徹甲弾も既にあったようですね。 #right(){(俺初質スレ436:87)} >素人考えだけど対空砲って口径が大きい上高初速長射程だから普通に対戦車兵器として有用に思える まぁ、その通りなんだけど、ドイツに限っていえば他の列強が大口径高射砲は 拠点防空用の固定運用がメインだったのに対し、WWIから野戦高射砲化してた (当時は対気球砲)という点があるな。 で、スペイン動乱では地上目標攻撃やって、その経験からWWIIでは当初から 徹甲弾が用意され、ポーランド戦では空軍所管にも関わらず前線で特火点攻撃やって 死傷者もだいぶ出してるそうな。 #right(){(俺初質スレ436:89)} **日本軍は対空砲を対地攻撃に用いてたらしいけど有効性は確認されてない? 旧軍の7.5糎高射砲は通常の駐退器だと水平射したら数発で壊れたりする #right(){(俺初質スレ436:92)} どちらかというと海軍の96式25mmが迂回上陸しようとした舟艇を幾つか撃破してたような。 #right(){(俺初質スレ436:93)} 陸の75mmは硫黄島でシャーマンキラーしてるな #right(){(俺初質スレ436:94)} 日本軍の7.5糎高射砲は戦場機動性を重視した為軽く非常に華奢なんです (ドイツのように優秀な輸送車両群もありませんからできるだけ軽くする必要がありました) それは拠点防空において大量に弾薬を消費した場合対空射撃しかしていなくても故障してしまうほどだったようです 水平射などだったらもう ただでさえ華奢な駐退復座器が基本的に想定していない方向への衝撃に耐えられずすぐにダメになってしまいます 駐退復座器が壊れた状態で撃つともちろん砲身は通常位置に戻りませんそこでさらに撃つと (尾栓を閉じれるか怪しいですが)支柱が耐え切れず折れたりし、 支柱が持ちこたえたとしても代わりに衝撃を吸収する砲身が耐え切れずに割れたりします #right(){(俺初質スレ436:96)} ----

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