「空戦技術2」(2012/05/25 (金) 00:03:50) の最新版変更点
追加された行は緑色になります。
削除された行は赤色になります。
#contents
----
**戦闘機でミサイルを発射した際に、機体の上とか後ろに向けて数発打ち出される花火のような物は何ですか?
それはフレアです。赤外線誘導型の対空ミサイルに狙われたときの回避用に使います。
#right(){(48:919)}
**チャフ、フレアなどのミサイル回避装置を解説して
チャフは金属薄片の類(アルミホイルとかスズ箔、グラスファイバーetc)
を散布してレーダー波を撹乱する。
うまくするとレーダー誘導のミサイルは目標を見失う。
対象のレーダー波の波長にあったタイプのものが必要らしく、
いろんな種類がある。
見た目はくす球の紙ふぶき。
フレアはマグネシウムなど化学変化時に激しく燃焼する物質の混合物。
赤外線光を輻射(つまりは燃える)することにより、
ロックオン前の赤外線追尾方式のミサイルの照準をそちらに向けさせる。
見た目は地味な花火。
どちらもフィクション作品で描写されているほど完全確実なものでもないようだ。
ちなみに潜水艦で使用する同種の対抗装置(カウンターメジャー)に、
音波(攻撃ソナー)の反射を追いかける誘導魚雷に対し
偽の音源を囮としてばらまくものもあるとか。
どれもタイミングが重用で、めったやたらにばら撒けばいいものでもない。
#right(){(52:317)}
**IRジャマーっ手何?
赤外線(Infrared Rays)妨害装置
#right(){(53:バーナー保守員 ◆UpHosyuUiU)}
**対空ミサイルってパイロットの技量でかわせますか?
機体の機動性によるミサイル回避の方法は何かという質問であれば、
主にビーム機動とバレルロールが挙げられる。
ビーム機動は自分の飛翔コースとミサイルの飛翔コースとのアングルオフを
可能な限り大きく保つような機動の事で、もちろん90度に保てるのが望ましい。
これを行うとミサイルは機体に近付くにつれ急旋回しなければならないが、
これはミサイルのもつ運動エネルギーを失わせるのに都合がいい。
また通常、AAMの飛翔速度は戦闘機より格段に速い反面、超音速を前提とした
設計がされていて、機動的にも速度的にも遷音速以下で追尾を続けるのはまず不可能。
この速度差は単純な追尾と旋回率では有利だが旋回半径は大きくなる傾向になる欠点がある。
その理由もあってミサイルに急旋回を強いるのは都合がいい。
たが最近のミサイルはますます頭がよくなっていて、目標の機動を分析して
未来位置を予測し、機体そのものへ向かわずに機体との衝突予定位置へ向かい
最小限の旋回ですませるというリード機動という機能がついている。
このため接近に従ってアングルオフがどんどん減少していく傾向になり、
古典的なビーム機動による回避は難しく、早退位置と速度、位置エネルギーを
常に高度に把握しつつよりタイトな高G旋回を行い続けなければならない。
もちろんミサイルを2発以上撃たれると両方を把握しなければならないため、
回避の難易度はさらに上がる。
パイロットの知力と体力がさらに要求されつつある世界だといえる。
バレルロールはミサイルと正面から相対し、そのまま機首方向を維持したい
(つまり敵機を把握し続けたい)場合に有効になる機動だが、
連続的にアングルオフを要求し続ける事ができる反面、
その角度は小さく飛翔コースが単調になりがちという欠点を持つ。
また、ミサイルは前方から飛来するため、後方に展開するデコイやチャフ、
フレアの意味がほとんどなく、純粋に機動により回避しなければならない
割合が高い。
#right(){(688:326)}
**模擬空戦での撃墜判定とはどうやって行うんですか?
訓練の場合ならロックに成功したことを無線でコールして相手に知らせる
また、訓練の場合、ミサイルの命中率は50%と仮定されており、ロックオンしても
2発連続発射する時間ロックを継続しないと撃墜判定はされない
で、この時間は使用ミサイルによって異なる
ときおり機動中(旋回中)でもAAMの発射が可能なごとき記述を見かけるが大半のAAMでは
ミサイル側のジャイロの問題で、少なくともロックオン継続中は直線飛行を求められる
具体的にはAIM-9の例ではLまでは機動中発射は不能、Mは微妙
AIM-7は全てのタイプで無理。AIM-120はCの途中までは微妙ということらしい
#right(){(284:981-982)}
**敵戦闘機にバックにつかれそうになっても、旋回してヘッドオン状態にすれば互角じゃない?
>インメルマンターンやスプリットSで
最近のミサイルは全方位からロックオン可能なのでそのような手を打ったとしても
状況は好転しないでしょう。
またインメルマンターンは速度を、スプリットSは高度(=位置エネルギー)を著しく失うため、
共に不利となります。
「敵戦闘機にバックにつかれそう」になる前に、BVRから放たれた長・中距離ミサイルが
自分の機体に突き刺さってますので安心してください。
#right(){(281:121-122)}
**第二次大戦中の爆撃機に随伴する戦闘機ってどうやって護衛してたのですか?
大抵の随伴の護衛戦闘機は、爆撃機と同じ高度か、より上空を飛行していますので、
迎撃機の多くは下から上昇して来ますので、位置エネルギーの優位さを生かした一撃
離脱戦法が主流です。まあ、中には爆撃機の上方を取って攻撃して来る敵も有りますが、
その場合でも、上方に付けていれば、迅速に対応出来ます。
護衛戦闘機の運用方も、直上護衛から前方スイープなど色々変遷を遂げています。
#right(){(101:295-296)}
**戦闘機ですが、超音速領域というのはどの位使われるものなのでしょうか?
第4世代機以前のドッグファイトにおいても、索敵・発見から接敵までA/Bを使い超音速まで
加速して最大旋回能力を使った機動を行い、遷音速における加速性能(余剰推力率)は
最大速度よりも重視されていました。
アラート任務においても超音速ダッシュ能力(平時ではあまり使わないだろうが)は重視され、
F-104採用の大きな要因になっています。
#right(){(726:624)}
----
#contents
----
**戦闘機でミサイルを発射した際に、機体の上とか後ろに向けて数発打ち出される花火のような物は何ですか?
それはフレアです。赤外線誘導型の対空ミサイルに狙われたときの回避用に使います。
#right(){(48:919)}
**チャフ、フレアなどのミサイル回避装置を解説して
チャフは金属薄片の類(アルミホイルとかスズ箔、グラスファイバーetc)
を散布してレーダー波を撹乱する。
うまくするとレーダー誘導のミサイルは目標を見失う。
対象のレーダー波の波長にあったタイプのものが必要らしく、
いろんな種類がある。
見た目はくす球の紙ふぶき。
フレアはマグネシウムなど化学変化時に激しく燃焼する物質の混合物。
赤外線光を輻射(つまりは燃える)することにより、
ロックオン前の赤外線追尾方式のミサイルの照準をそちらに向けさせる。
見た目は地味な花火。
どちらもフィクション作品で描写されているほど完全確実なものでもないようだ。
ちなみに潜水艦で使用する同種の対抗装置(カウンターメジャー)に、
音波(攻撃ソナー)の反射を追いかける誘導魚雷に対し
偽の音源を囮としてばらまくものもあるとか。
どれもタイミングが重用で、めったやたらにばら撒けばいいものでもない。
#right(){(52:317)}
**IRジャマーっ手何?
赤外線(Infrared Rays)妨害装置
#right(){(53:バーナー保守員 ◆UpHosyuUiU)}
**チャフは日本が開発したってホント?
日本「も」開発した、なら正解。
大戦後半の日本は結構多用してます。
#right(){(59:ゆうか ◆9a1boPv5wk)}
**対空ミサイルってパイロットの技量でかわせますか?
機体の機動性によるミサイル回避の方法は何かという質問であれば、
主にビーム機動とバレルロールが挙げられる。
ビーム機動は自分の飛翔コースとミサイルの飛翔コースとのアングルオフを
可能な限り大きく保つような機動の事で、もちろん90度に保てるのが望ましい。
これを行うとミサイルは機体に近付くにつれ急旋回しなければならないが、
これはミサイルのもつ運動エネルギーを失わせるのに都合がいい。
また通常、AAMの飛翔速度は戦闘機より格段に速い反面、超音速を前提とした
設計がされていて、機動的にも速度的にも遷音速以下で追尾を続けるのはまず不可能。
この速度差は単純な追尾と旋回率では有利だが旋回半径は大きくなる傾向になる欠点がある。
その理由もあってミサイルに急旋回を強いるのは都合がいい。
たが最近のミサイルはますます頭がよくなっていて、目標の機動を分析して
未来位置を予測し、機体そのものへ向かわずに機体との衝突予定位置へ向かい
最小限の旋回ですませるというリード機動という機能がついている。
このため接近に従ってアングルオフがどんどん減少していく傾向になり、
古典的なビーム機動による回避は難しく、早退位置と速度、位置エネルギーを
常に高度に把握しつつよりタイトな高G旋回を行い続けなければならない。
もちろんミサイルを2発以上撃たれると両方を把握しなければならないため、
回避の難易度はさらに上がる。
パイロットの知力と体力がさらに要求されつつある世界だといえる。
バレルロールはミサイルと正面から相対し、そのまま機首方向を維持したい
(つまり敵機を把握し続けたい)場合に有効になる機動だが、
連続的にアングルオフを要求し続ける事ができる反面、
その角度は小さく飛翔コースが単調になりがちという欠点を持つ。
また、ミサイルは前方から飛来するため、後方に展開するデコイやチャフ、
フレアの意味がほとんどなく、純粋に機動により回避しなければならない
割合が高い。
#right(){(688:326)}
**模擬空戦での撃墜判定とはどうやって行うんですか?
訓練の場合ならロックに成功したことを無線でコールして相手に知らせる
また、訓練の場合、ミサイルの命中率は50%と仮定されており、ロックオンしても
2発連続発射する時間ロックを継続しないと撃墜判定はされない
で、この時間は使用ミサイルによって異なる
ときおり機動中(旋回中)でもAAMの発射が可能なごとき記述を見かけるが大半のAAMでは
ミサイル側のジャイロの問題で、少なくともロックオン継続中は直線飛行を求められる
具体的にはAIM-9の例ではLまでは機動中発射は不能、Mは微妙
AIM-7は全てのタイプで無理。AIM-120はCの途中までは微妙ということらしい
#right(){(284:981-982)}
**敵戦闘機にバックにつかれそうになっても、旋回してヘッドオン状態にすれば互角じゃない?
>インメルマンターンやスプリットSで
最近のミサイルは全方位からロックオン可能なのでそのような手を打ったとしても
状況は好転しないでしょう。
またインメルマンターンは速度を、スプリットSは高度(=位置エネルギー)を著しく失うため、
共に不利となります。
「敵戦闘機にバックにつかれそう」になる前に、BVRから放たれた長・中距離ミサイルが
自分の機体に突き刺さってますので安心してください。
#right(){(281:121-122)}
**第二次大戦中の爆撃機に随伴する戦闘機ってどうやって護衛してたのですか?
大抵の随伴の護衛戦闘機は、爆撃機と同じ高度か、より上空を飛行していますので、
迎撃機の多くは下から上昇して来ますので、位置エネルギーの優位さを生かした一撃
離脱戦法が主流です。まあ、中には爆撃機の上方を取って攻撃して来る敵も有りますが、
その場合でも、上方に付けていれば、迅速に対応出来ます。
護衛戦闘機の運用方も、直上護衛から前方スイープなど色々変遷を遂げています。
#right(){(101:295-296)}
**戦闘機ですが、超音速領域というのはどの位使われるものなのでしょうか?
第4世代機以前のドッグファイトにおいても、索敵・発見から接敵までA/Bを使い超音速まで
加速して最大旋回能力を使った機動を行い、遷音速における加速性能(余剰推力率)は
最大速度よりも重視されていました。
アラート任務においても超音速ダッシュ能力(平時ではあまり使わないだろうが)は重視され、
F-104採用の大きな要因になっています。
#right(){(726:624)}
----
表示オプション
横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: