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#contents ---- **艦船のBCとBBの違いを教えてください。どっちも戦艦じゃないんですか? 米軍の艦種記号には無いわなBC。巡洋戦艦は米軍では巡洋艦の最上 級って扱いだから、1920年の規定だとCCと言う事になる。結局、該当 するフネは計画だけに終わったけど。第二次大戦末期に建造されたアラ スカ級はCB。  同じ時期にモニター艦についてBMと決めてるから、日本式の巡洋戦 艦に米式の艦種記号を付けるならBCって所だろう。  戦闘に勝つ為に必要な攻撃力と対応した装甲を優先してるのがバトル シップ。 元来は巡洋艦から発達していって、相手を追い掛け回す為に 必要な速力を優先して設計してあるのがバトルクルーザー。 #right(){(55:889)} **イギリスのネルソン、フランスのダンケルク、リシュリューのような主砲前部集中搭載した戦艦はまともに砲戦ができたのですか? 進路はともかく、相応の影響はあります。 ビスマルク追撃戦でロドネーは自艦の主砲斉射で艦橋に相当なダメージを受けてます。 とにかく、主砲塔を前方集中させた艦は 後方射界に制限が設けられておりまして、その制限を破ると相応にダメージを受ける、ということ。 #right(){(56:ゆうか ◆9a1boPv5wk)} ロドニー、甲板もかなりの被害で漏水が酷かったらしい。 甲板下でも隔壁等多数箇所に亀裂が入っていたとのこと。 修理したボストンの船渠によると。 #right(){(56:23)} **第二次大戦時のドイツ戦艦って大雑把な迷彩模様みたいなの施してますよね? 定期的に出てきますがあれは迷彩です。プリンツオイゲンとビスマルクの場合 プリンツオイゲンは長く見せるようにビスマルクは短く見せるように迷彩されていました。 実際大きく見えたプリンツオイゲンの方が先に砲撃されています。 艦船の迷彩は結構多いですよ。 #right(){(57:96)} **国産初の戦艦はいつ作られたのですか? 国産初の戦艦は1910年竣工の「薩摩」 起工直後にドレットノートが竣工してしまったため、完成を待たずに 一気に陳腐化してしまった不運艦。 その後、1912年に拡大発展型の「河内」級をするも、これも準弩級艦だった。 国産初の(超)弩級艦は1915年竣工の「扶桑」級 巡航戦艦では1906年に「筑波」級が竣工している。 (ただしこの時は装甲巡洋艦として分類されていた) #right(){(61:297)} **戦艦の砲身の長さはもっと長く出来なかったのでしょうか? 長くすると重量が増え、しかも砲身がしなります。 製造にもコストがかかるようになり、あえて通常より長くするメリットは そうそうありません。よってそんな無駄なことはやりません。 #right(){(62:349)} 列車砲がよく活用されたドイツの例で見ると、多くが艦砲とか沿岸砲を転用して列車砲を作っていました。 そのまま使用することもありますし、砲身長を延長することもあります。 例えば、20.3cmK(E)列車砲は重巡「ヒッパー」クラスの砲身を転用したもの、 24cmK(E)列車砲ブルーノは旧式海軍砲の24cm/L35砲を転用したもの、などです。 もちろん新規設計のほうを使ったものもあります。 その中で、21cmK12(E)列車砲は砲身が長すぎ(砲身長33.3m)て下にたわむため、外葬式の支策を補強用に 砲身に沿って装備しています。 また、この砲は長砲身のわりに軽量に作られたので連続発射時90発で砲身寿命が尽きてしまうものでした。 要するに何がいいたいのかと言えば、口径長は列車砲もそう極端には違わんということです。 例外は有りますが。 あと、艦船は艦の重量バランスの問題があるのでそうそう長くはできんという点もあります。 (いわゆるトップヘビーになってしまう) 試算では、50口径になると45口径の砲(160t)の約20%重量が増えてしまうそうですから。 列車砲はドイツのほかにフランス、イギリス、日本などでも使用されていますが、資料が乏しかったので ドイツにのみ言及しましたw #right(){(62:407)} コストと技術の許す範囲で、より長く、を目指します。 ですから技術だけから言えばもっと延長できるケースは結構あります。 大和の46cm砲も50口径が検討対象に挙がってます。 #right(){(62:ゆうか ◆9a1boPv5wk)} **二次世界大戦後戦艦の存在意義は失われていきますが、戦後の各国の戦艦はどのような戦力と位置付けられたのですか? イギリスもフランスも戦勝国とはいえ経済はずたぼろになった。 だからでかくて維持費もかかり、多数の乗員を乗せなければならない戦艦を戦後次々と退役させた。 そんななかでイギリスは建造を進めていたヴァンガードを戦後一年も経ってから完成させている。 英海軍最後の戦艦として艦隊旗艦やNATO旗艦などを務めたが14年後の1960年には退役させている。 フランスも戦後ジャンバールを1950年に完成させているが、こちらも1970年に退役。 なおジャンバールは戦時中完成間近に独軍侵攻で北アフリカに脱出、ヴィシー政府に所属してカサブランカで連合軍と戦っている。 どちらも意地で持っていたようなもんだが、戦後はほとんど使い道がなかった。 アメリカでさえアイオワ級以外の戦艦は若干の例外を除いて、ほとんどが戦後すぐに退役させている。 なかには完成後たった4年の寿命しかなかったものもある。 #right(){(146:108)} 他に戦後、戦艦を保有したのは、米英仏に加え、ソ連、イタリア、トルコ、アルゼンチン、 ブラジル、チリです。 ソ連は、帝政ロシアで建造した弩級艦2隻、英国からR級戦艦を貸与され、その代替に、 イタリアから賠償としてCavour級を賠償として、更にフィンランドから賠償として海防戦艦 Ilmarinen級を受け取っておりましたが、スターリン死後、ゴルシコフ構想が頓挫し、戦艦を 中核に据えることは無くなりました。 このため、帝政ロシアの艦は1956~57年に除籍、イタリアからの賠償艦は、1955年に爆沈、 フィンランドからの賠償艦も1960年までに除籍されています。(英国からのR級はイタリアの と交代で返還) イタリアは、Cavour級1隻をソ連に賠償として引渡し、Littorio級2隻は英国と米国に賠償艦と して引渡されますが、これらは当地で解体され、Doria級2隻が残りました。 これらは指揮通信機能が、他の艦より勝っていたために、イタリア艦隊の旗艦として長らく 使われましたが、維持費がかかるために、1956年に除籍されています。 トルコはギリシャに対する対抗上、旧帝政ドイツの巡洋戦艦を後生大事に持っていますが、 機械的故障が頻発し、晩年は訓練艦として使用されました。 それでも、1970年まで保有しています。 中南米はアルゼンチンが前弩級艦1隻、弩級艦2隻を、ブラジルが弩級艦2隻、チリが超弩級艦1隻を 保有していましたが、これは、俗にABC諸国と言われる国々のメンツの保持みたいなモノで、1950年代 に、米国が地域安定のために、ブルックリン級軽巡洋艦を供与すると、いずれもそちらにショー・ザ・ シップの役割を移し、アルゼンチンでは1951年に前弩級艦が、1956年に弩級艦が除籍され、ブラジルも 1951~53年に戦艦を除籍、チリは、それより遅れて、1959年に漸く除籍が完了しました。 余談ながら、チリの戦艦は、日本の徳山で解体されています。 #right(){(146:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **リシュリュー、ダンケルクのような連装砲塔を結合した四連装砲塔と、KGVの様な正四連装砲塔のメリットとデメリットを教えて下さい >四連装砲塔に関しては、連装砲塔に比べると重量が軽減でき、従って重心を低く保つことが出来ます。 フランスの四連装砲塔は、連装砲の結合になるので、英国のそれより更に軽く出来、重心を上げることなく、 浮いた重量は防禦に回せます。 しかしながら、反面、連装砲の結合ですから、敵の砲弾を砲塔に喰らい、それが命中した場合は、砲塔の 半分の門数が使用不能となってしまいます。 英国のものについては、その裏返しになりますが、被害極限という効果は期待できます。 しかし、防禦を重視したためか、重量軽減については、旋回部重量が1,575tと、Nelsonの40.6cm砲塔より 重くなってしまっており、重量軽減については、余り効果があった訳では無さそうです。 (ちなみに、フランスのRichelieuの場合は、旋回部重量が1,497tですが、Brittanyの連装砲塔の旋回部 重量は1,130tで、門数辺りの重量は約3分の2になっています。) #right(){(204:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **戦後の戦艦ですが、通信設備の充実を生かした通信専門艦やその防御力をいかしての艦隊旗艦として生き残れなかったんでしょうか? 米国では、アイオワ級の戦艦「ケンタッキー」が正にその任務で改造され掛けたのですが、 結局、空母改造の方が中の機器スペースが多く取れる事、アンテナをより多く立てられる事、 旗艦や通信艦は艦の性能がそんなに必要では無い事であるとされ、中止されてしまいました。 また、米海軍は、旗艦として使うのであれば、余り目立たない方を好んだみたいで、結局、 巡洋艦改造で旗艦を作る様にしています。 なお、英国の場合は地中海艦隊旗艦として「ヴァンガード」を用いていますし、フランスも 「ジャン・バール」を同様に旗艦任務に就けています。 #right(){(710:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **アイオワ級が空母や巡洋艦みたいに大量生産されなかったのは何で? >アメリカだったらこっちも大量生産しそうだと思ったんだけど 戦艦って主砲と装甲を作るのに無茶苦茶手間がかかる。巨大な鋼鉄のインゴットから成型しなきゃいかんからね 特にこのための設備、超大型プレス機は膨大な費用が掛かる大掛かりな設備で、アメリカと言えど数は限られている 大和建造に使った室蘭の1万トンプレス機は60年も使い回していたって言えば、どれだけ貴重かわかるだろう 結果、ここが建造時のボトルネックになる。ほとんど入れ物だけ作ればいい空母とかとは違うのよ ただ、ドレッドノートみたいに砲と装甲を余所からパクってこれるなら、もっと沢山作れただろうけどね #right(){(719:779)} **主砲を前方に集中できる、ネルソン型の戦艦が流行らなかったのは何故ですか? >結局は主砲塔を前後にそれぞれ二基づつ、もしくは大和アイオワ型のデザインが主流になっていますね。 ・艦全体の重量バランスが偏る(前が重くなる)ので、設計が面倒 ・機関部のレイアウトの自由度が失われる ・被弾に弱い(主砲と弾薬庫が集中するから) ・主砲斉射時の爆風が強力になるので、対策が大変 ・後ろに撃てない(これは大した問題ではないとはされたが と、他にもいろんな問題が生じ、「メリットが少ないのにデメリットが山盛り」ということで 流行らなかった。 イギリスはこの方式にかなりの期待を賭けていた(ネルソン級の拡大型も計画した)が、結局 「ダメぽこれ」という結論になったようで、その後の設計案は普通に戻ってる。 #right(){(728:170)} **新型戦艦って具体的には何が新型なの? WW2の頃だと、海軍休日後の建造艦が新型戦艦って呼ばれてるな 具体的には速力や対空戦闘能力の向上とか、指揮通信機能の充実とか #right(){(俺初質スレ2048:13)} ----
#contents ---- **艦船のBCとBBの違いを教えてください。どっちも戦艦じゃないんですか? 米軍の艦種記号には無いわなBC。巡洋戦艦は米軍では巡洋艦の最上 級って扱いだから、1920年の規定だとCCと言う事になる。結局、該当 するフネは計画だけに終わったけど。第二次大戦末期に建造されたアラ スカ級はCB。  同じ時期にモニター艦についてBMと決めてるから、日本式の巡洋戦 艦に米式の艦種記号を付けるならBCって所だろう。  戦闘に勝つ為に必要な攻撃力と対応した装甲を優先してるのがバトル シップ。 元来は巡洋艦から発達していって、相手を追い掛け回す為に 必要な速力を優先して設計してあるのがバトルクルーザー。 #right(){(55:889)} **イギリスのネルソン、フランスのダンケルク、リシュリューのような主砲前部集中搭載した戦艦はまともに砲戦ができたのですか? 進路はともかく、相応の影響はあります。 ビスマルク追撃戦でロドネーは自艦の主砲斉射で艦橋に相当なダメージを受けてます。 とにかく、主砲塔を前方集中させた艦は 後方射界に制限が設けられておりまして、その制限を破ると相応にダメージを受ける、ということ。 #right(){(56:ゆうか ◆9a1boPv5wk)} ロドニー、甲板もかなりの被害で漏水が酷かったらしい。 甲板下でも隔壁等多数箇所に亀裂が入っていたとのこと。 修理したボストンの船渠によると。 #right(){(56:23)} **第二次大戦時のドイツ戦艦って大雑把な迷彩模様みたいなの施してますよね? 定期的に出てきますがあれは迷彩です。プリンツオイゲンとビスマルクの場合 プリンツオイゲンは長く見せるようにビスマルクは短く見せるように迷彩されていました。 実際大きく見えたプリンツオイゲンの方が先に砲撃されています。 艦船の迷彩は結構多いですよ。 #right(){(57:96)} **国産初の戦艦はいつ作られたのですか? 国産初の戦艦は1910年竣工の「薩摩」 起工直後にドレットノートが竣工してしまったため、完成を待たずに 一気に陳腐化してしまった不運艦。 その後、1912年に拡大発展型の「河内」級をするも、これも準弩級艦だった。 国産初の(超)弩級艦は1915年竣工の「扶桑」級 巡航戦艦では1906年に「筑波」級が竣工している。 (ただしこの時は装甲巡洋艦として分類されていた) #right(){(61:297)} **戦艦の砲身の長さはもっと長く出来なかったのでしょうか? 長くすると重量が増え、しかも砲身がしなります。 製造にもコストがかかるようになり、あえて通常より長くするメリットは そうそうありません。よってそんな無駄なことはやりません。 #right(){(62:349)} 列車砲がよく活用されたドイツの例で見ると、多くが艦砲とか沿岸砲を転用して列車砲を作っていました。 そのまま使用することもありますし、砲身長を延長することもあります。 例えば、20.3cmK(E)列車砲は重巡「ヒッパー」クラスの砲身を転用したもの、 24cmK(E)列車砲ブルーノは旧式海軍砲の24cm/L35砲を転用したもの、などです。 もちろん新規設計のほうを使ったものもあります。 その中で、21cmK12(E)列車砲は砲身が長すぎ(砲身長33.3m)て下にたわむため、外葬式の支策を補強用に 砲身に沿って装備しています。 また、この砲は長砲身のわりに軽量に作られたので連続発射時90発で砲身寿命が尽きてしまうものでした。 要するに何がいいたいのかと言えば、口径長は列車砲もそう極端には違わんということです。 例外は有りますが。 あと、艦船は艦の重量バランスの問題があるのでそうそう長くはできんという点もあります。 (いわゆるトップヘビーになってしまう) 試算では、50口径になると45口径の砲(160t)の約20%重量が増えてしまうそうですから。 列車砲はドイツのほかにフランス、イギリス、日本などでも使用されていますが、資料が乏しかったので ドイツにのみ言及しましたw #right(){(62:407)} コストと技術の許す範囲で、より長く、を目指します。 ですから技術だけから言えばもっと延長できるケースは結構あります。 大和の46cm砲も50口径が検討対象に挙がってます。 #right(){(62:ゆうか ◆9a1boPv5wk)} **戦艦の定義は? 「全てのフネに対して水上戦闘で勝利する事を目的としたフネ」 かな。航続力も速力も「必要な最低限」で火力と装甲に特化したフネだな。  ご存知の通り、グーで殴りあうより、パー(航空機)(潜水艦)を使う方が効率が良い事が証明されたので、 流行んなくなった。今時の水上戦闘艦は対潜と対空が主任務。 #right(){(63:81)} **二次世界大戦後戦艦の存在意義は失われていきますが、戦後の各国の戦艦はどのような戦力と位置付けられたのですか? イギリスもフランスも戦勝国とはいえ経済はずたぼろになった。 だからでかくて維持費もかかり、多数の乗員を乗せなければならない戦艦を戦後次々と退役させた。 そんななかでイギリスは建造を進めていたヴァンガードを戦後一年も経ってから完成させている。 英海軍最後の戦艦として艦隊旗艦やNATO旗艦などを務めたが14年後の1960年には退役させている。 フランスも戦後ジャンバールを1950年に完成させているが、こちらも1970年に退役。 なおジャンバールは戦時中完成間近に独軍侵攻で北アフリカに脱出、ヴィシー政府に所属してカサブランカで連合軍と戦っている。 どちらも意地で持っていたようなもんだが、戦後はほとんど使い道がなかった。 アメリカでさえアイオワ級以外の戦艦は若干の例外を除いて、ほとんどが戦後すぐに退役させている。 なかには完成後たった4年の寿命しかなかったものもある。 #right(){(146:108)} 他に戦後、戦艦を保有したのは、米英仏に加え、ソ連、イタリア、トルコ、アルゼンチン、 ブラジル、チリです。 ソ連は、帝政ロシアで建造した弩級艦2隻、英国からR級戦艦を貸与され、その代替に、 イタリアから賠償としてCavour級を賠償として、更にフィンランドから賠償として海防戦艦 Ilmarinen級を受け取っておりましたが、スターリン死後、ゴルシコフ構想が頓挫し、戦艦を 中核に据えることは無くなりました。 このため、帝政ロシアの艦は1956~57年に除籍、イタリアからの賠償艦は、1955年に爆沈、 フィンランドからの賠償艦も1960年までに除籍されています。(英国からのR級はイタリアの と交代で返還) イタリアは、Cavour級1隻をソ連に賠償として引渡し、Littorio級2隻は英国と米国に賠償艦と して引渡されますが、これらは当地で解体され、Doria級2隻が残りました。 これらは指揮通信機能が、他の艦より勝っていたために、イタリア艦隊の旗艦として長らく 使われましたが、維持費がかかるために、1956年に除籍されています。 トルコはギリシャに対する対抗上、旧帝政ドイツの巡洋戦艦を後生大事に持っていますが、 機械的故障が頻発し、晩年は訓練艦として使用されました。 それでも、1970年まで保有しています。 中南米はアルゼンチンが前弩級艦1隻、弩級艦2隻を、ブラジルが弩級艦2隻、チリが超弩級艦1隻を 保有していましたが、これは、俗にABC諸国と言われる国々のメンツの保持みたいなモノで、1950年代 に、米国が地域安定のために、ブルックリン級軽巡洋艦を供与すると、いずれもそちらにショー・ザ・ シップの役割を移し、アルゼンチンでは1951年に前弩級艦が、1956年に弩級艦が除籍され、ブラジルも 1951~53年に戦艦を除籍、チリは、それより遅れて、1959年に漸く除籍が完了しました。 余談ながら、チリの戦艦は、日本の徳山で解体されています。 #right(){(146:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **リシュリュー、ダンケルクのような連装砲塔を結合した四連装砲塔と、KGVの様な正四連装砲塔のメリットとデメリットを教えて下さい >四連装砲塔に関しては、連装砲塔に比べると重量が軽減でき、従って重心を低く保つことが出来ます。 フランスの四連装砲塔は、連装砲の結合になるので、英国のそれより更に軽く出来、重心を上げることなく、 浮いた重量は防禦に回せます。 しかしながら、反面、連装砲の結合ですから、敵の砲弾を砲塔に喰らい、それが命中した場合は、砲塔の 半分の門数が使用不能となってしまいます。 英国のものについては、その裏返しになりますが、被害極限という効果は期待できます。 しかし、防禦を重視したためか、重量軽減については、旋回部重量が1,575tと、Nelsonの40.6cm砲塔より 重くなってしまっており、重量軽減については、余り効果があった訳では無さそうです。 (ちなみに、フランスのRichelieuの場合は、旋回部重量が1,497tですが、Brittanyの連装砲塔の旋回部 重量は1,130tで、門数辺りの重量は約3分の2になっています。) #right(){(204:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **戦後の戦艦ですが、通信設備の充実を生かした通信専門艦やその防御力をいかしての艦隊旗艦として生き残れなかったんでしょうか? 米国では、アイオワ級の戦艦「ケンタッキー」が正にその任務で改造され掛けたのですが、 結局、空母改造の方が中の機器スペースが多く取れる事、アンテナをより多く立てられる事、 旗艦や通信艦は艦の性能がそんなに必要では無い事であるとされ、中止されてしまいました。 また、米海軍は、旗艦として使うのであれば、余り目立たない方を好んだみたいで、結局、 巡洋艦改造で旗艦を作る様にしています。 なお、英国の場合は地中海艦隊旗艦として「ヴァンガード」を用いていますし、フランスも 「ジャン・バール」を同様に旗艦任務に就けています。 #right(){(710:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **アイオワ級が空母や巡洋艦みたいに大量生産されなかったのは何で? >アメリカだったらこっちも大量生産しそうだと思ったんだけど 戦艦って主砲と装甲を作るのに無茶苦茶手間がかかる。巨大な鋼鉄のインゴットから成型しなきゃいかんからね 特にこのための設備、超大型プレス機は膨大な費用が掛かる大掛かりな設備で、アメリカと言えど数は限られている 大和建造に使った室蘭の1万トンプレス機は60年も使い回していたって言えば、どれだけ貴重かわかるだろう 結果、ここが建造時のボトルネックになる。ほとんど入れ物だけ作ればいい空母とかとは違うのよ ただ、ドレッドノートみたいに砲と装甲を余所からパクってこれるなら、もっと沢山作れただろうけどね #right(){(719:779)} **主砲を前方に集中できる、ネルソン型の戦艦が流行らなかったのは何故ですか? >結局は主砲塔を前後にそれぞれ二基づつ、もしくは大和アイオワ型のデザインが主流になっていますね。 ・艦全体の重量バランスが偏る(前が重くなる)ので、設計が面倒 ・機関部のレイアウトの自由度が失われる ・被弾に弱い(主砲と弾薬庫が集中するから) ・主砲斉射時の爆風が強力になるので、対策が大変 ・後ろに撃てない(これは大した問題ではないとはされたが と、他にもいろんな問題が生じ、「メリットが少ないのにデメリットが山盛り」ということで 流行らなかった。 イギリスはこの方式にかなりの期待を賭けていた(ネルソン級の拡大型も計画した)が、結局 「ダメぽこれ」という結論になったようで、その後の設計案は普通に戻ってる。 #right(){(728:170)} **新型戦艦って具体的には何が新型なの? WW2の頃だと、海軍休日後の建造艦が新型戦艦って呼ばれてるな 具体的には速力や対空戦闘能力の向上とか、指揮通信機能の充実とか #right(){(俺初質スレ2048:13)} ----

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