「ボルトアクション」(2012/09/10 (月) 19:28:43) の最新版変更点
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#CONTENTS
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**歩兵用の正式小銃として、ボルトライフルはいつごろまで採用されていたのでしょうか?
>(あるいは今現在ボルトアクションを歩兵用小銃として使用している軍隊は存在するのでしょうか?)
ボルトライフルは主として狙撃用としてあちこちの軍で採用されています。
#right(){(5:383)}
**狩猟に使われる銃は何故ボルトアクション式ライフルが多いのですか。
1)ライフルを使う距離では連射する意味がありません。
2)セミオートだと、銃身内のガス圧で次弾を装てんするので、発射中に銃身が
ブレます。アサルトライフルやサブマシンガンであれば多少のブレは気にならないでしょうが、
弾道の精密さが要求される狩猟では致命的です。
2)セミオートライフルは多少の改造でフルオート化することが可能です。
フルオートのライフルは対人殺傷にしか使えません。したがってそんな危険なものを
市場にだすことはあまり政府にとって嬉しくないことです。
#right(){(19:638)}
**ボルトアクション小銃の装弾子って装填したあと捨てるんですか?
特に曲がったりしない限りは回収しますよ。
#right(){(52:439)}
**ボルトアクション小銃が大抵固定弾倉なのは何故?
エンフィールドの弾倉も扱いは固定弾倉と変わりません。
したがって他のボルトアクションと同様にクリップで給弾します。
装填面での差はほとんどないでしょう。
#right(){(52:484)}
ボルトアクションライフルはそれほど弾丸を消費しない。
第二次世界大戦なら、大量に弾丸をばらまく係は別にいます。(軽機関銃手)
外装マガジン自体は、サブマシンガンの実用化に同調するように広まっております。
それより先にオートマチック拳銃がマガジンを採用していますが、
これはグリップの形に合わせて角度をつけてしまったためにクリップで装弾しにくくなったからです。
(初期のオートマチックはクリップで装弾しました。
マガジンが採用されてからも拳銃は護身用であり、素早い交換は考慮されていません。)
サブマシンガンも当初はドラム式で装弾数の多い物が用いられており、
箱型の物を複数携行し、素早く交換して弾幕を持続させる様になるのは、割と後年になってからです。
要するに、ボルトアクションライフルが開発された時期とマガジンが流行りだす時期には、少しズレがあります。
#right(){(52:499)}
**ボルトアクションライフルで、ボルトを下げて排莢口をあけた状態で排莢口から直接弾薬を押し込むのって実際できんの?
第二次大戦まで使われてたようなボルトアクションライフルは弾倉は取り外せず、弾薬は排莢口から弾倉に装填するものがほとんどだが。
薬室に薬莢を直接入れてボルトを閉鎖して撃つという方法もできる、というか弾倉が登場する以前はそうしてた。
古いライフルは排莢口からクリップで装填でしょ。
モーゼルKer-98kなんかはZf4スコープを取り付けるとクリップでの装填が出来ないんで
一発ずつ手で押し込んでいたり。
#right(){(580:394,395)}
>L96やM700みたいな現代のボルトアクションライフルでも一発装填ってできますか?
M700系には内蔵弾倉を持たず、ボルトを開放して一発づつ装填する
XP-100の様なバリエーションもありますし
元々弾倉を持たない単発式から発展したので、殆ど全ての機種で可能です。
#right(){(580:三等自営業 ◆LiXVy0DO8s)}
**軍用狙撃銃でボルトアクションが採用されているようですが、どんなメリットがあるんでしょうか?
>外したときのことを考えるとセミオートの方がいいと思うんですけど
半自動式は可動部分が多いのでどうしても精密射撃で劣ります
リカバリーの容易さよりも一発の確実性を求めるならばボルトアクションが最良の選択です。
#right(){(322:三等自営業 ◆LiXVy0DO8s)}
**スナイパーライフルは高い精度が必要なのでボルトアクションですが、バーストにしても確率は飛躍的に上がるのでは?
ロシアのSVDなんてまさにそういう思考ですな。
この銃は敵のライフルの射程外から先制して攻撃を行えるよう開発された銃で、
狙撃銃と突撃銃の中間的な性質を持つ。故にセミオートとなっており、素早く次弾を放つことができる。
なお、警察用として有名なPSG-1もセミオートだが、
これは人質救出など失敗が任務などで使用される銃なので、
高いコストかけて精度と発射速度を両立させている。
#right(){(321:467)}
**ボルトアクションライフルって木の部分で銃身を覆ってますが、あんなに覆う必要あるんでしょうか?
>ハンドガードみたいにちょっとでいいのでは?そしてあのストックはなんであんなにみっちりしてるんです?
>AKS74みたいな間の開いたストックの方が軽くて良いでしょうに
ボルトアクションライフル以前の小銃が、そのように銃身の保護を兼ねて
銃身の周囲を覆っていました、目的は上述の通りとなっています
仰るような先台と銃床を分割するようになったのは、短機関銃のスタイルが最初で
短機関銃の設計思想に近付いた自動小銃が、カラシニコフのような
銃身の一部のみを保護する形状を選択しており、またこれは省力化と、
保持する位置を限定し、銃の動揺と抑えやすい位置を示しています。
補足すると
ボルトアクション式小銃の銃床は、何も考えずにそれまでの形状を
ただ踏襲していただけだったりします。
また近代化されたボルトアクション式はL96やFR-F1等のように
独立した握把と短縮された被筒または先台を備えたものもあります。
何れも連射時の銃身の過熱から射手を保護するよりも
銃身の周囲に命中精度への悪影響を排除する目的が優先され
銃身が銃床から浮いたような状態で保持されているものもあります
これをフローティングバレルといいます。
そして銃身を含めた機関部と銃床との接合部の状態を微調整する
ベディングと言う概念により様々な形態の銃床が考えられました。
#right(){(638:三等自営業 ◆LiXVy0DO8s)}
**ボルトアクションライフルにおける、ストレートボルトとターンボルトの違いとは何でしょうか?
>退役軍人が「38式はストレートボルトハンドルなのでターンボルト式に慣れたアメリカ人には使いにくい」と言っていました。
ボルトハンドルが真っ直ぐの場合、閉鎖位置でもハンドル先端が
見るからに銃床から浮いている為、慣れないと閉鎖が不完全であるように
その状態では射撃出来ないように射手は錯覚します。
これが屈曲していると、先端部は閉鎖位置で密着するので、
射手は一目で完全に閉鎖されている事を確認する事ができます。
これは原型であるKar98からして屈曲しているのですが、
日本の場合は製造上の理由などで真っ直ぐなのでしょうね。
逆に亜米利加ではドッグレッグと言って、操作性をより向上させた
変形ボルトハンドルが好まれる傾向があります。
#right(){(641:三等自営業 ◆LiXVy0DO8s)}
**どうして狙撃の精度はボルトアクションの方が高いんですか?
薬室の閉鎖を完全に近い形に出来るから。
その分パワーロスが少なく、可動部が少ないので隙間から燃焼エネルギーが漏れない。
また、可動部がなければ銃本体のブレも少なく、振動で照準が狂わない。
自動装填方式だと、動作部に遊びが必要になる。
この分が誤差になって命中精度に悪影響を及ぼす。
PSG-1のようなセミオート方式の場合は部品精度を極限まで高める事で、速射性と命中精度を両立している。
その分、一丁辺りが軽自動車並みの値段になってしまっているけど。
#right(){(293:421-422)}
**なんで最近のボルトアクションスナイパーライフルや猟銃は、銃身がむき出しのが多いんでしょうか?
>WW2頃までの軍用のボルトアクションライフルは銃床が長くてかっこいいのに。
昔は銃床でバレルをくるむような感じで銃身の支持剛性を上げていた。ただ、それだと銃床の狂いが
モロに銃身に伝わって命中精度が落ちるから、フローティングバレルつって銃身と銃床の接触部分を
極力減らし、つまり銃身が銃床から浮いた状態で固定する構造が主流になった。
こんな感じ↓
http://taka25ban.sakura.ne.jp/m700hs.jpg
ついでにストックの材質も温度や湿気で狂いが出にくい合成樹脂や複合材が使われるようになった。
#right(){(689:382)}
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**歩兵用の正式小銃として、ボルトライフルはいつごろまで採用されていたのでしょうか?
>(あるいは今現在ボルトアクションを歩兵用小銃として使用している軍隊は存在するのでしょうか?)
ボルトライフルは主として狙撃用としてあちこちの軍で採用されています。
#right(){(5:383)}
**狩猟に使われる銃は何故ボルトアクション式ライフルが多いのですか。
1)ライフルを使う距離では連射する意味がありません。
2)セミオートだと、銃身内のガス圧で次弾を装てんするので、発射中に銃身が
ブレます。アサルトライフルやサブマシンガンであれば多少のブレは気にならないでしょうが、
弾道の精密さが要求される狩猟では致命的です。
2)セミオートライフルは多少の改造でフルオート化することが可能です。
フルオートのライフルは対人殺傷にしか使えません。したがってそんな危険なものを
市場にだすことはあまり政府にとって嬉しくないことです。
#right(){(19:638)}
**ボルトアクション小銃の装弾子って装填したあと捨てるんですか?
特に曲がったりしない限りは回収しますよ。
#right(){(52:439)}
**ボルトアクション小銃が大抵固定弾倉なのは何故?
エンフィールドの弾倉も扱いは固定弾倉と変わりません。
したがって他のボルトアクションと同様にクリップで給弾します。
装填面での差はほとんどないでしょう。
#right(){(52:484)}
ボルトアクションライフルはそれほど弾丸を消費しない。
第二次世界大戦なら、大量に弾丸をばらまく係は別にいます。(軽機関銃手)
外装マガジン自体は、サブマシンガンの実用化に同調するように広まっております。
それより先にオートマチック拳銃がマガジンを採用していますが、
これはグリップの形に合わせて角度をつけてしまったためにクリップで装弾しにくくなったからです。
(初期のオートマチックはクリップで装弾しました。
マガジンが採用されてからも拳銃は護身用であり、素早い交換は考慮されていません。)
サブマシンガンも当初はドラム式で装弾数の多い物が用いられており、
箱型の物を複数携行し、素早く交換して弾幕を持続させる様になるのは、割と後年になってからです。
要するに、ボルトアクションライフルが開発された時期とマガジンが流行りだす時期には、少しズレがあります。
#right(){(52:499)}
**ボルトアクションライフルで、ボルトを下げて排莢口を開けた状態で排莢口から直接弾薬を押し込むのって実際できんの?
第二次大戦まで使われてたようなボルトアクションライフルは弾倉は取り外せず、弾薬は排莢口から弾倉に装填するものがほとんどだが。
薬室に薬莢を直接入れてボルトを閉鎖して撃つという方法もできる、というか弾倉が登場する以前はそうしてた。
古いライフルは排莢口からクリップで装填でしょ。
モーゼルKer-98kなんかはZf4スコープを取り付けるとクリップでの装填が出来ないんで
一発ずつ手で押し込んでいたり。
#right(){(580:394,395)}
>L96やM700みたいな現代のボルトアクションライフルでも一発装填ってできますか?
M700系には内蔵弾倉を持たず、ボルトを開放して一発づつ装填する
XP-100の様なバリエーションもありますし
元々弾倉を持たない単発式から発展したので、殆ど全ての機種で可能です。
#right(){(580:三等自営業 ◆LiXVy0DO8s)}
**軍用狙撃銃でボルトアクションが採用されているようですが、どんなメリットがあるんでしょうか?
>外したときのことを考えるとセミオートの方がいいと思うんですけど
半自動式は可動部分が多いのでどうしても精密射撃で劣ります
リカバリーの容易さよりも一発の確実性を求めるならばボルトアクションが最良の選択です。
#right(){(322:三等自営業 ◆LiXVy0DO8s)}
**スナイパーライフルは高い精度が必要なのでボルトアクションですが、バーストにしても確率は飛躍的に上がるのでは?
ロシアのSVDなんてまさにそういう思考ですな。
この銃は敵のライフルの射程外から先制して攻撃を行えるよう開発された銃で、
狙撃銃と突撃銃の中間的な性質を持つ。故にセミオートとなっており、素早く次弾を放つことができる。
なお、警察用として有名なPSG-1もセミオートだが、
これは人質救出など失敗ができない任務などで使用される銃なので、
高いコストかけて精度と発射速度を両立させている。
#right(){(321:467)}
**ボルトアクションライフルって木の部分で銃身を覆ってますが、あんなに覆う必要あるんでしょうか?
>ハンドガードみたいにちょっとでいいのでは?そしてあのストックはなんであんなにみっちりしてるんです?
>AKS74みたいな間の開いたストックの方が軽くて良いでしょうに
ボルトアクションライフル以前の小銃が、そのように銃身の保護を兼ねて
銃身の周囲を覆っていました、目的は上述の通りとなっています
仰るような先台と銃床を分割するようになったのは、短機関銃のスタイルが最初で
短機関銃の設計思想に近付いた自動小銃が、カラシニコフのような
銃身の一部のみを保護する形状を選択しており、またこれは省力化と、
保持する位置を限定し、銃の動揺を抑えやすい位置を示しています。
補足すると
ボルトアクション式小銃の銃床は、何も考えずにそれまでの形状を
ただ踏襲していただけだったりします。
また近代化されたボルトアクション式はL96やFR-F1等のように
独立した握把と短縮された被筒または先台を備えたものもあります。
何れも連射時の銃身の過熱から射手を保護するよりも
銃身の周囲に命中精度への悪影響を排除する目的が優先され
銃身が銃床から浮いたような状態で保持されているものもあります
これをフローティングバレルといいます。
そして銃身を含めた機関部と銃床との接合部の状態を微調整する
ベディングと言う概念により様々な形態の銃床が考えられました。
#right(){(638:三等自営業 ◆LiXVy0DO8s)}
**ボルトアクションライフルにおける、ストレートボルトとターンボルトの違いとは何でしょうか?
>退役軍人が「38式はストレートボルトハンドルなのでターンボルト式に慣れたアメリカ人には使いにくい」と言っていました。
ボルトハンドルが真っ直ぐの場合、閉鎖位置でもハンドル先端が
見るからに銃床から浮いている為、慣れないと閉鎖が不完全であるように
その状態では射撃出来ないように射手は錯覚します。
これが屈曲していると、先端部は閉鎖位置で密着するので、
射手は一目で完全に閉鎖されている事を確認する事ができます。
これは原型であるKar98からして屈曲しているのですが、
日本の場合は製造上の理由などで真っ直ぐなのでしょうね。
逆に亜米利加ではドッグレッグと言って、操作性をより向上させた
変形ボルトハンドルが好まれる傾向があります。
#right(){(641:三等自営業 ◆LiXVy0DO8s)}
**どうして狙撃の精度はボルトアクションの方が高いんですか?
薬室の閉鎖を完全に近い形に出来るから。
その分パワーロスが少なく、可動部が少ないので隙間から燃焼エネルギーが漏れない。
また、可動部がなければ銃本体のブレも少なく、振動で照準が狂わない。
自動装填方式だと、動作部に遊びが必要になる。
この分が誤差になって命中精度に悪影響を及ぼす。
PSG-1のようなセミオート方式の場合は部品精度を極限まで高める事で、速射性と命中精度を両立している。
その分、一丁辺りが軽自動車並みの値段になってしまっているけど。
#right(){(293:421-422)}
**なんで最近のボルトアクションスナイパーライフルや猟銃は、銃身がむき出しのが多いんでしょうか?
>第2次世界大戦頃までの軍用のボルトアクションライフルは銃床が長くてかっこいいのに。
昔は銃床でバレルをくるむような感じで銃身の支持剛性を上げていた。ただ、それだと銃床の狂いが
モロに銃身に伝わって命中精度が落ちるから、フローティングバレルつって銃身と銃床の接触部分を
極力減らし、つまり銃身が銃床から浮いた状態で固定する構造が主流になった。
こんな感じ↓
http://taka25ban.sakura.ne.jp/m700hs.jpg
ついでにストックの材質も温度や湿気で狂いが出にくい合成樹脂や複合材が使われるようになった。
#right(){(689:382)}
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