軍事板初心者質問スレまとめ(FAQ)

戦法等2

最終更新:

匿名ユーザー

- view
だれでも歓迎! 編集

アルファストライクってどんな戦術っすか?

全力出撃のこと
艦に積んでいる攻撃/戦闘能力のある機を、ほぼ全機出撃させる
離艦に時間がかかるし、これを3日続けると空母の爆弾や燃料が
無くなっちゃうし、敵も全力で反撃するので損失が多くなる傾向が
あるので、めったにやりません
つーか、めったなことじゃ出来ない
(42:559)

「機動防御」とはどんなものなのでしょうか?

敵の攻撃に応じて戦線を後退・縮小させ、敵を引き寄せてその側面・後背を攻撃したり、
遮断して包囲下に置いたりする戦法です。
具体的には、前線に少数の警戒部隊を配置し、これで防御陣を張ります。
そして後方に機動性に優れた予備機械化部隊を待機させておき、敵が防御陣を
突破しようとしたときに主攻先を判断し予備戦力を敵の弱点に投入することで
敵を殲滅します。

ドイツ軍にはこの戦法に長けた将軍が何人かいましたが、その中でも特に
フォン・マンシュタイン将軍がハリコフで行ったそれは芸術的とまで言われ、
機動防御戦の鑑として語り継がれています。
(43:名無し軍曹)
「遅滞防御」との違いは「遅滞防御」の前線はただの時間稼ぎ(=前線部隊はやられること前提)だけど、
「機動防御」の前線は反撃のための時間を稼ぐための前線、という認識で正しいでしょうか?
機動防御には「戦線」という概念自体があまり意味を持たない。
そこにある土地、というか空間すべてを戦場としてとらえ、最大限活用するもの。
攻勢に出た敵を空間の中で殲滅できさえすれば無問題。どうやってするかと言えば運動で。
その例えとして、攻勢に出た敵に対し逆に攻勢に出て包囲殲滅ということもある(>464>465氏があげた例)

一方の遅滞防御は、おおざっぱに言えば空間の中に何重もの壁(戦線)をつくり、
突っ込んでくる敵をその壁で次々に受け止めていくことで次第次第に勢いを奪い、
最終的に敵の衝撃力を失わせてしまうというもの。
(43:488)
機動防御は戦線の後退を前提にしない。
無論、戦線の全面崩壊を防ぐために前線の重要な拠点は来るべき反撃に備えて「点」
として強固に保持している必要がある。
ただし、穴を塞ぐ予備部隊が無く、結果的に戦線の縮小が行われる場合は別。

遅滞防御は最終防衛ラインを決めて、それに向かって戦線を計画的に後退させて
行くもの。これは戦線の後退が前提だし、後退するための2線、3線の陣地が
構築されているのが普通。装甲兵力の場合は待ち伏せ攻撃や、攪乱を図った側面
攻撃を行って歩兵部隊が計画よく後退可能な様に支援を行う事が多い。
遅滞防御のお手本はドイツ軍が「焦土作戦」を行った東部戦線1943年秋のドニエプル川への後退戦があるよ。
(43:490)

遅滞作戦とは、どのような作戦なのでしょうか。

地域を犠牲にして時間を稼ぐ防御作戦
ある部隊が陣地防御してる間にそのずずっと後方で他の部隊が防御準備をする
陣地防御してる部隊が耐えきれなくなると陣地を捨てて後退する
追撃する部隊を後方で防御準備していた部隊がくい止める
これを地形の縦深が続く限り繰り返す
(43:447)

詳しく人海戦術を知りたいので、具体的な例を挙げて説明していただけませんか。

もっとも有名な例が朝鮮戦争時における中国義勇軍(内実は人民解放軍ですが……)でしょう。
反攻開始以降進撃を続けてきた国連軍の戦線が延びきりつつあったこともかさなり、
一度は北朝鮮全領域を制圧する勢いだった国連軍を38度線以南まで押し戻すという成果をあげました。
そのあまりにも損害を省みない大規模突撃の連続は、米軍の補給速度を上回ったわけです。

その代償として中国は最終的に100万人にも上る戦死者を出しました(米軍は六万余)。
その中には当時の国家元首である毛沢東の2人の息子も含まれています。
(43:856)

太平洋戦記では、急降下爆撃が出来ない爆撃機は爆弾の命中率が悪くて全然使い物にならないんですけど、実際はどうだったんですか?

まあ、ぶっちゃけその通りです。
ただの上空からの水平爆撃で艦艇への命中を期待するのはほとんど無理です。
ですが、飛行場の滑走路を爆撃で壊そうとか都市への戦略爆撃だとかいうときなら、
そんな細かい命中率よりもとにかく爆弾ばらまけば用は足ります。

ちなみに「急降下爆撃」ってのも実際は乗員の錬度に成果は著しく左右されました。
編隊を組んで、先頭を飛ぶ機体の投下タイミングに合わせて爆弾を投下するわけですが
ここで先頭がびびってタイミング外してしまうと全弾スカということも珍しくなかったようです。
(44:143)
「ふつうの」爆撃は水平爆撃。おっしゃるとおり命中率は悪い。
ただ、これは目標が「点」の場合に言えることで、
工場やら市街地やら「面」の目標なら十分有効。

水平爆撃は艦船や車両への爆撃には向かない。
基本理論は「ヘタな鉄砲数撃ちゃ・・」ということ。
(44:145)

スキップボミング、雷撃、急降下爆撃。それぞれの攻撃方法の利点、欠点について教えて下さい。

スキップボミング(跳飛爆撃)→石の水切りのような形で爆弾を跳飛させ、側面に
        命中させる方法。側面に命中させるため撃沈できる確率が高くなるが、
        高レベルの技量が必要になる。
雷撃→魚雷を使った攻撃。破壊力は大きく艦船攻撃に多用されたが、
      魚雷自体の速度が遅いため、近接して攻撃しないと回避される率が高い。
急降下爆撃→高高度から急降下して爆弾を投下する攻撃。命中率は高いが、
         降下中は回避行動を取れないため被弾率が非常に高い。
(44:206)

スキッピボミングで必要となる高度な技量とは何ですか?

反跳攻撃は原理的に超低高度(一説では10m以下)を
一定速度である時間突進できる技量が必要です
よほどの腕がないと水面に突っ込んじゃいますし
特に海上では波にどう対処するか(落としどころが悪いと
狙いと全然違った方向に行く)など、相当の経験も必要です
(44:212)

スキップボミングと雷撃ってどちらが遠距離から出来るの?

雷撃は高度50m以下で行う(これは日米共通)
アメリカの資料を読むと速度は250km以下で落とすことになっているが
大戦中の日本はもっと高速でリリースしたらしい
魚雷をリリースする距離も日米では大差があった模様(ココで論争に
なっていたが決着がつかぬまま自然沈火したので真相は不明)
スキップボミングについては150m-200mで行うという資料を見たことがあって(但し独軍の)
これは魚雷よりも遠くからやれるので有利だ、とか書いてあったが…
(44:225)

戦略爆撃のルーツは日本軍が日中戦争で行ったのが最初でしょうか?

世界的にはナチスドイツのJu52(爆撃型)がスペインのゲルニカを空襲した事例を
戦略爆撃の嚆矢とします
しかし、それ以前に日本海軍がいわゆる渡洋爆撃というのを中国で行っておりまして
日本ではこっちが世界最初の戦略爆撃である、という主張が正当であるとみなされています

まぁ軍ヲタ向けには日本、一般人向けにはドイツ、といった使い分けが必要でしょうね
(45:780)
一時大戦の時の、飛行船使用の、ロンドン空襲じゃないの?
(45:783)

敵の要塞なり本拠地なりを攻める際によく「2手にわかれて別方向から攻めよう」などといいますが

実際にはこういった策はどうなんでしょうか?
内線と外線という概念があってね、どちらが優位かは状況によります。
よく言われるのは通信機器が発達する前は分散した敵を各個撃破できる
可能性のある内線が有利、通信機器の発達後は多方面から同時に攻撃が
可能な外線が有利と言われています。
でもやっぱり状況次第で結果は大きく変わるから。
(45:869)
もう一つ、そもそも全軍を一箇所に集中できないケースが考えられます。
全軍を展開させるほどの広さがない場合です、ていうか
よく考えられた防御施設はこんなのばっかりです。
(45:ゆうか ◆9a1boPv5wk)

肉薄、肉弾攻撃とはどのような攻撃ですか?

肉薄攻撃 → 文字通り、極端なまでの至近距離まで敵に迫って、一撃必殺をめざす攻撃方法
肉弾攻撃 → 自らを弾丸と化して(つまり自分の身体に爆弾類を縛り付けて)生命の危険を顧みずに行う攻撃
       当然、事実上の自殺攻撃=特攻となる例が多い
       転じて、女性が自らの肉体を提供して利益を得る行為の意味も
(47:876)

掃海と掃討の違いを教えて下さい。

掃海>海中の敷設水雷などを取り除いて航海を安全・自由にさせる作業。
掃討>敵などを、すっかり払い除くこと。討ちほろぼすこと。「―作戦」
(54:102)

銃器の図面ってどこで手に入れるの?

実銃を採寸するしかありません
まあ寸法がわかってもバネの仕様とか不明だと動くものは作れませんが
外形および外側の寸法ならメーカにメールすれば営業資料をもらえます
(55:26)

自然の障害の前に部隊を置いてこれを防御する場合、どんな利点があるのか教えてください。

孤立して簡単に撃破されるだけのような気がするのですが。
1 障害の細かい状況を隠せる(川を渡れる場所を偵察できない)
2 障害への対策を取ることを妨害できる(川に橋が架けられない)

孤立に関して言えば、後退手段さえ確保しておけば、何とかなる。
上記の例で言えば、川に橋がある、もしくは後退用の船があるとすれば、
1 離脱するときには、対岸からの支援下にこちらは後退できる。
2 敵はこちらの状況が解らないこと、対岸からの支援により追撃が十分に出来ない。

ただ、確かに孤立して撃破されることがあるのは確か。
(57:658)
後方に障害物を置く配置の利点は
  • 迂回されて後方からの攻撃を受けない
  • 一種の背水の陣になる

しかし、デメリットの方が多いと思われるので
お勧めできない。
(57:659)
後方に障害物を置く配置の利点は
  • 迂回されて後方からの攻撃を受けない
  • 一種の背水の陣になる

しかし、デメリットの方が多いと思われるので
お勧めできない。
(57:659)

ヘリボーンと空挺降下との優劣は?

空挺降下は少数部隊の隠密行動くらいしか出番がなくなってます。
後はセレモニーでど派手な演出には格好なのでこのときは大規模にやります。

実戦レベルでの空挺作戦はもはや圧倒的にヘリボーンが主流です。
部隊を集結させたまま地上に降ろすことができ、また着地点の選択もパラシュート降下より自由度がはるかに高い上
着地の際の安全度も比較にならないからです(パラシュート降下は、着地の際に数階分の高さから飛び降りる程度の衝撃がある)
一定レベルの重装備を持たせることも可能です。

旧ソ連には大規模なパラシュート降下のドクトリンが存在しましたが、彼らが降下する場所は平原です。
起伏はあっても山岳とか森林ではありません。
そんな大規模正規戦の空挺ドクトリンは冷戦時代の過去の遺物と心得てください。
(634:626)

今でも米陸軍は大規模な落下傘降下演習をしているはずです。

第82空挺師団の即応態勢にある旅団1個と、少なくともかつては
イタリアにいる第173空挺旅団は旅団をあげての一斉の落下傘降下を
演習で行っています。

また、実戦での大規模な落下傘降下は1989年のパナマ侵攻、
2003年のイラク侵攻でいずれも例があります。

そして、両者とも地上の滑走路を含む地域(飛行場近辺や空港など)で
行われたことに注意が必要です。

ただし、2003年の場合はクルド人自治区内で地上で確保済みの地域
だったとされていますが。

一般にはヘリボーンが盛んに用いられているとはいえ、大規模な落下傘降下は
今でも行う国があるという証拠としてあげました。

なお、固定翼輸送機でも空中から大重量物を投下する能力はあります。
http://www.youtube.com/watch?v=xlV_A1uuvis
(634:686)

現在の塹壕って、規模はWW1のように、何十キロもつながっていたり、地下壕までついていたりするものは少ないんですよね?

敵砲弾とか航空攻撃の爆弾とかを一時的に防げればいいという事でしょうか?
長大な防衛線は遊兵が出やすいです
単純化して話すと防御側が塹壕線に完全に均等に兵を貼り付けて、攻撃側が一箇所だけに集中攻撃してきた時、
攻撃された地域以外の兵全てが遊兵になってしまいます
もちろん攻撃された地域に増援を出したり、反撃に出たりはできますが、塹壕を利用してはいない事になってしまいますね
それなら始めから・・・と言う話が↓

重要な拠点を”点”で守り、機動力のある部隊でそれらを援護したり、反撃したりするのが現代の防御戦では一般的です
少なくとも兵力的には無駄の無い戦い方でしょう
この重要な拠点は大都市だけでなく、交通の要所だったり、川だったり、丘だったりするので
これらの防御に塹壕を使う事はあると言う事です

現代戦はほぼ不正規戦ばかり、あってもイラクなど砂漠での一方的な米軍の機動攻勢が多いので、
塹壕は大規模には利用すらされていないですが、それは塹壕が有力な場所で戦闘が起きていないからです
またそもそも大規模な防衛戦が行われず、速攻の攻撃で戦いが終わってしまうから活躍が聞こえてこないわけです
(635:236)

ベトナム後の戦争での戦略爆撃は、必ずAWACSで警戒しながら爆撃機の編隊のみで目標地点に向かうんですか?

事前の制空戦で経空脅威を封じ、さらに電子的・物理的手段で対空火器を制圧した上で攻撃を行う。

戦略爆撃機に対する脅威は敵戦闘機のみではない。
また、長射程兵装が発達した現代戦で爆撃機に「直衛」がつくのは無意味。
爆撃機や攻撃機が作戦行動を行っている空域そのものをカバーする形でCAPを上げるのが一般的。
(306:16)

ウラー突撃と万歳突撃って本質的に同じですよね?

違う。英語の「バンザイアタック」「バンザイチャージ」(日本軍による自殺的突撃)の和訳が「万歳突撃」。
銃剣突撃による白兵攻撃のことではない。
(654:281)

銃撃戦では何故、上にいると優位に立てるのでしょうか?

映画「ザ・ロック」で海兵隊にSEALSが全滅させられるシーンなんですが、
上から下の敵を撃つば場合と下から上の敵を撃つ場合、高低差が数メートルしかないのに下にいたSEALSがやられました。
位置エネルギーが大きいからです

角度の関係上遮蔽物が有効に使えるからです。
上側は身体を隠しながら撃てるけど下側は頭丸だし

上からは下が見渡せる。
上からは下からの射撃から身を隠しやすい。

映画の状況だと、逆に上から完全に取り囲まれてしまってる状況なのが不味い。
双方が向き合って、海兵隊が上・・・程度なら、確かに下側が不利でも、戦えはする。

あの状況だと、下側でどう防御陣組んでも、上から必ず狙える角度が出来ちゃうので、ああいう
大虐殺になっちゃうんですな。
(297:73-79)

映画でマシンガンをフルオートで撃ちながら後退してるシーンがありましたが、それは何と呼ばれる行為なのでしょうか?

多分に映画的演出だが
あえて戦術用語を無理矢理あてはめるなら「遅滞戦闘」あるいは「遅滞防御」
地域を犠牲にして(味方主力の離脱や反撃準備のための)時間を稼ぐための行動
(297:818)

タラーンと特攻は同じですか?

タラーンは敵航空機のみに対する攻撃ですか?
日本軍の特攻(神風)はイコール自爆。成功すればパイロットは必ず死ぬ。
タラーンは突入前にパイロットが脱出するのが立て前。できないことも、しないことも少なくないが。
だからタラーンでは、神風ではあり得ない「複数回成功したパイロット」が存在する。目標はドイツ軍航空機。
(656:69)

地上と空中の連携で、赤外線スコープがなかった頃は、夜間航空支援してくれって時はどうやって敵の場所を教えてたの?

光を使います。自動車の非常用発火信号筒のようなものを、例えば>型に列べ、
自軍は>の左側、敵は>の先1kmあたり、のように指示します。また、白燐弾は煙だけでなく、
光も出しますから、白燐榴弾を撃ち込んで、その手前100mとかの指示もできますし、
曳光弾で敵を機銃掃射して位置を示すこともあります。これだと、現代の赤外レーザーで指示、
攻撃ヘリが暗視装置で確認してロケット発射、に似た感じになります。

そこまで余裕がなければ、信号弾を打ち上げます。そこに自軍がおり、その北東500mに敵、
とかするわけです。しかし、敵が少し賢いと、相手も信号弾を撃ち上げて、航空機を混乱させることが
あります。そこで色付き信号弾を使ったり「赤と緑を同時に」といった工夫が必要になることもあります。

暗視装置が無くとも、現代であればGPS付きレーザーデシグネーターを使えば、自軍の座標、
敵の座標を送れますから、話は簡単になりますね。
(668:system ◆systemVXQ2)

パラシュート降下しながら射撃ということはあるのでしょうか

以前、Soldier Of Fortune誌がタンデム降下の一人にM60を持たせて
開傘後の降下中に射撃が出来るかを実験してました。結論は
「可能だが非現実的」だったような記憶があります。ショーとしては面白いですが。

そもそも降下中に射撃まで必要な空挺作戦ではその時点で失敗でしょう。
ノルマンディで82空挺師団がやった記録がありますがあくまでも降下地点がズレて
敵が散在する地域に降下してしまった、が原因でした。また「見通しの悪いところ」と
言ってもどうしても輸送機と空中の降下員は見えてしまうわけで基本は敵脅威のない
ところ、せめて対地攻撃で制圧直後に降下するでしょう。
(284:61)

対艦急降下爆撃は、艦の後方から追いかけるようにして降下→投弾する場合が多かったのでしょうか?

基本は艦の後方から追いかけるような形で降下→投弾します。
いくら急降下と言っても、正90度で爆弾を投下する訳ではありませんから、
爆弾は前に飛ばされます。

Lotfe7Bの様な照準器では、操縦者が目標方向を正しく行い、照準者は
トレール調整器によって、投下爆弾に対する風向風速の影響を修正し、高度、
対地速度を測定してから照星の操作を開始し、目標像が接眼鏡下の十字線を
張ったレンズ面に写し出されるのを待ちます。

こうして目標は、レンズ十字線上の直線と半円形曲線の目盛上に持ってこられ
ます。
そして、爆撃手はその直線と曲線の両目盛を覗きながら、調整が正しいかどうか、
つまり、指針が曲線上の正しい目盛と一致して、他の指針が次第に上方に昇って
来るのを確認します。

爆撃手が目標を正しく把握していれば、直線上の指針、曲線上の指針は一点で
合致しますが、この時に爆弾が投下される訳で、艦の後方から迫らなければ、なか
なかこの辺りの調整が難しい訳です。
(282:眠い人 ◆gQikaJHtf2)

南北戦争の頃はなぜ密集隊形で撃ち合ってたのですか?

密集隊形をとってたのには意味があります。
当時の銃は遠距離ではほとんど命中が期待できませんでした。
んだもんで、敵に大打撃を与えるためには至近距離からの密集隊形の銃兵による
射撃が有効なわけであり、それが密集隊形を産んだわけです。
(密集隊形が否定されるのは機関銃の出現以降です)
さらに、無線機なんてないので直接の指揮官が命令できるのは声や太鼓の音の
届く範囲に限られるわけで、これもまた必然的に密集隊形が必要になる
一因となりました。

19世紀以降の陣形の変遷としては、ナポレオン戦争時代の散兵、横隊、縦隊の組み合わせ
から、まずは射撃の的にしかならない横隊が廃止されてその分散兵が増えます。
散兵の射撃で打撃を与えてから縦隊が銃剣突撃と言うパターンですね。
だいたい普仏戦争あたりがそういう感じの陣形です。
最終的には縦隊も廃止されてすべて散兵になります。散兵といっても当初の間隔は
何歩と言うレベルで、そんな広いものではなかったようです。
自動火器の普及にともない、散兵の間隔はどんどん拡大していき、現代に至ります。
(104:35-36)

前進隊形からの攻撃、応急攻撃、周到攻撃の方法を教えて下さい

ソ連地上軍という本で知りました。特に前進隊形からの攻撃と後2者の関係が分からないのです。
一番目の攻撃法は、部隊が行軍隊形を崩さすにそのまま攻撃行動に入る場合をいい、
たいてい敵の抵抗がほとんどない場合にのみ用いられます。
二番目の方法は最前線の部隊のみ行軍隊形から戦闘隊形に展開し、迅速な攻撃を行う場合をいい、
敵の抵抗が微弱で、奇襲的に撃破できる可能性がある場合に用います。
最後の方法は、最前線の部隊が戦闘隊形に展開して敵に接触しつつ、後続部隊、支援部隊の到着を待ち、
十分に準備を整えてから攻撃を行う場合で、敵の抵抗が強力な場合に用います。

これはソ連軍に限らず、多くの国の陸軍で行われているドクトリンで、
米軍ではそれぞれ、遭遇戦(Moving Engagement)あるいは接敵(Moving to Contact)、
応急攻撃(Hasty Attack)、本格攻撃(Deliberate Attack)と呼んでいるようです。

補足
「前進隊形からの攻撃」は後方に設けられた集結地から行軍隊形で接近し、敵陣地前で前進間に戦闘隊形に転換し攻撃する方法。
行軍隊形のまま攻撃するわけではない。
後2者は、応急「防御」、周到「防御」と混同していませんか?
とすれば、応急防御は敵と接触中の部隊が防御に移行する要領、周到防御は敵と直接接触していない部隊が周到に準備して防御する要領。
勘違いしていたら申し訳ない。
なお、遭遇戦は、meeting engagementであったと思う。
攻撃要領は、36年野外教令には、「行軍状態から行う攻撃」「対峙状態から行う攻撃」とあり、防御には応急・周到の該当の区分はない。
(110:31-55)

敵のレーダーを破壊する時は万一気づかれたときを考えて、空戦も可能な戦闘攻撃機が多いですか?

敵の防空網全てから駐機中の迎撃機まで一気に破壊するってのは、非現実的な話なので、大抵は敵のレーダー網・防空網・基地
と優先順位をつけて攻撃をしかけていきます。 で、米軍などはF-16など部隊で第1撃のレーダー網破壊のために特化した部隊
を持っていたりします。
で、第一撃には戦闘攻撃機が使われて、制空権をとって戦略爆撃機での攻撃・・・・となるパターンが定説です。
(276:743)
対地攻撃をする小隊がいるならば、哨戒を行う小隊、制空を行う小隊、
対レーダー攻撃を行う小隊などが、ほぼ並行して行動します。
対地攻撃のみを行うとすれば、それは奇襲をかける場合などの特殊な状況になりますが、
その場合ならば低空の地形髄従飛行をする必要があるでしょう。
ですが、通常の対地攻撃の場合は前述のとおり、複数の小隊がほぼ並行して行動する為、
低空から侵入するのは対地攻撃小隊よりも、対空レーダー、対空火器制圧を担当するワイルドウィーゼル小隊になります。
(276:757)

クロスファイアとは、戦術あるいは状況的にはどういう状態なのでしょうか?

防御側が抵抗線(陣地)を形成する時には必ず「火網図」というモノを作成します。
これは守備戦力の各火器(小銃や機関銃からATMや戦車砲も含む)がどこを主向し、どこまでの範囲を撃てるかを記したモノです。

この火網図を作成する上で指揮官は、予め火力を集中するポイントを指示します。これが「キル・ゾーン(ポイント)」(KZ)と
呼ばれるモノです。
この時KZに対しては複数の火線が主向するように配置しますので自然と十字砲火となります。

単一の火線ではそれに対して敵は迂回をして回避を図りますが、十字砲火になると左右への迂回が阻害されますので
前進が困難になり阻止効果が高くなります。
(241:ドカン・オオカミ ◆s6tJH5.VuA)

急降下爆撃という攻撃手段は消滅してしまったんですか?

緩降下爆撃は現代でも行われている
爆撃指示装置によって降下角、進路などが指示されて、それに従って自動的に爆弾投下
ただし、対艦船の場合は対空兵器によって撃墜される危険が大きいので、まず行われない

対艦ミサイルが普及する前はSkip Bombingなどの戦術が採用されていた
フォークランドではToss Bombingと併用されたが、信管の最低作動距離の調定に失敗して不発が多かった
水面ギリギリを接近するので地平線に隠れられる+クラッターに紛れてレーダーが補足しにくい
航空自衛隊もドイツ空軍も対艦ミサイルの普及するまでは訓練していました
(164:57)

ランチェスターの法則ってのがあるけど、どの程度以上の指揮官が考慮すべきものなの?

実戦は法則通りになんていかないから、考慮する必要なし。
特に陸は寡兵が大軍を破る事が良くある。
海軍でもこちらが空母機動軍で、あちらがミサイル艇位しかなきゃ、数が多くても関係ない。
(俺初質スレ710:11)

レーダーピケットとは、空母の周りを駆逐艦で円形に囲んで守るということですか?

レーダーピケットとは、遠距離警戒レーダーを装備した駆逐艦(DDR)を
前方配置して警戒に当たらせることなんで、いわゆる輪形陣よりさらに外に
配置されていました。
(224:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)

砲兵の射撃方法で、発射時間をずらして目標に同時に着弾させるっていうのがあるって聞いたんだけど。

発射地点を特定されないためには、複数の射点から同時に射撃するのが冷戦時代のセオリーでした。

同時弾着は、一定量の弾量を着弾させる際、必要とする時間が短くなるほど、効果が大きくなるためです。
つまり3発撃ち込むのでも、1分おきに3発撃つのと、同時に3発着弾するのとでは、敵の被害が数倍違うのです。
これは多数同時に着弾すると、遮蔽を取る間もなく、命令を下す間もなく大混乱が生ずるためです。

結果として、少ない弾量で効果が得られるため、短時間の射撃で任務を完了し、対砲兵射撃を避けるために
移動を開始することが可能になります。通常は3発同時弾着が実用的に要求される範囲です。
4発目以降は即応弾薬による速射となり、あとは装備によって10発目、あるいは15発目といったあたりから
ゆっくりした持続射撃に移ります。

敵反撃が想定される場合は即応弾薬による速射の範囲までで移動します。同時弾着を利用しても、
敵の砲兵は一ヶ所ではありませんから、だらだらしていると、他の敵砲兵から対砲兵射撃を食らうことになります。

補足
対砲迫レーダーは通常は360度の覆域を持っていないため、複数の射点から同時砲撃を受けた場合、
レーダーが面している方向の射点しか同定できません。また、通常から作動させていると、自己位置を
放送してしまうことになるので、敵の砲撃が始まってから、あるいは敵の攻撃が強く疑われ、
自位置を暴露してもかまわない場合に作動させます。

対砲迫レーダー対策として、メインの砲兵とは別に、分散させた小規模な部隊を置き、
多数の砲撃位置を敵に示して混乱させるという作戦も冷戦時代には普通に考えられていました。
この場合、ダミーの部隊は短時間派手に撃った後、ただちに退避します。
(713:system ◆systemVXQ2)

現代でも銃剣突撃が何故有効なのか理屈として分からないのですが。

弾がなければ銃剣突撃は効果がない→弾があるなら普通に射撃すればよくね?
フォークランドで英軍が銃剣突撃で敵を潰走させてますが、
もちろん撃ちまくりながらの突撃です。

ただ撃ってるだけでは、相手はその間頭を下げてますが、撃ちやんだら
撃ち返してくるので、前線は膠着します。頭を下げさせながら前進すれば
地面を稼ぐ事が出来ます。リスクは増しますが、突撃によって相手が混乱すれば
意外と損害が増えない事もあります。

圧倒的な火力があれば、それをもって相手を粉砕し、装甲車両で前進すれば済む事ですが、
そうでない場合、前進するために銃剣突撃が有効な事もあるのです。
(714:system ◆systemVXQ2)

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

記事メニュー
目安箱バナー