軍事板初心者質問スレまとめ(FAQ)

諜報・情報戦

最終更新:

he111z

- view
だれでも歓迎! 編集

諜報

ラングレー等のエージェントは、官僚等として日本にも入り込んでいるのでしょうか?

海外の諜報機関のエージェントの実体数は「そんな事解らない」のが実情です。
ただの軍オタではなく、そういう情報にアクセスできる人間も守秘義務があり、
このような場所では情報はリークしてくれません。
(23:639)

諜報機関ってスパイをどうやって集めるんですか

MI6とかは最近、新聞に求人広告を出していましたけどね

まぁイギリス情報機関の場合、情報機関内部の人間が知り合いで見込みのありそうな
大学生を直接リクルートするそうです
CIAもほぼ同様ですが、対象は学生だけでなく兵士、一般社会人まで広がります
(58:490)
他国に内通者を作る場合
1 他国の官僚や軍人などから弱みを握ってスパイに育成
2 反政府運動家から選抜
3 自国のスパイを潜り込ませる

自国のスパイを作る場合
1 公務員から選抜
2 コネで探す
(58:491)
ええと、チェキストは一般にコムソモールからの推薦で選抜されたそうです
GRUはスペツナズからの選抜
(58:493)
007厨みたいな奴がよってきませんかね(w
題名を忘れたんだが、モサドのスパイだったウォルフガング・ロッツ氏が著作で
スパイになる動機として最も好ましいのは、冒険心だと書いていたな。
それに次ぐのは金。
愛国心は最も忌避すべき動機だとも。

その意味では、007厨みたいなのでも、動機という面では十分に条件を満たしていると思われ。
(58:495)
大部分のスパイが答える最も大切な資質は「地味な生活に
耐えられる事」だそうで。ひたすら目立たず秘密を守り、トラブルはなるべく回避・・・
なスパイ生活を考えるともっともな話かも?
(58:498)
”遠い国からきたスパイ”、”テーラーオブパナマ”の原作者のル・カレは、近年、
大学在学中にスパイを炙り出す活動をしていたと告白しています。
これは、学生に接近を図る外国スパイや諜報組織を、在学中の学生が探るという
ものだったそうです。
また、諜報機関は大学から学生を青田買いすることが多いそうで、敵対国の学生
にも手を伸ばすことがあります。
(58:501)

スパイ活動を取り締まる法律があれば、外交官身分の工作員も逮捕できるのですか?

何か勘違いしているようですが、スパイ活動というのは9割が公開情報の収集です。

ウィーン領事条約に以下の規定があります

1 領事官は、抑留されず又は裁判に付されるため拘禁されない。
ただし、重大な犯罪の場合において権限のある司法当局の決定があつたときを除く。

しかも上記の規定は「スパイ容疑」で通ったことはほとんどないか、
司法当局の決定中に派遣国が外交官を帰国させてしまうことがほとんどです。
このため接受国は好ましくないと考えた外交官に対し「ペルソナ・ノン・グラータ」を宣言して
外交官身分の否認を行うことが出来ます。ただ、この場合でも派遣国の同意がない限り
当該人物を拘束することは出来ません。
(331:784,793)

スパイが銃にサイレンサー装着して暗殺って実際よくあるの?

まあ、モサドなんかは.22口径オートにサイレンサーで暗殺を実行していますけどね。
もちろん、KGBも専用の消音拳銃を装備していましたし、GRUも同じでしょう。中国も
専用消音拳銃や消音ライフルがあります。
映画の見すぎでは?
SOE(英国特殊作戦部)のステンMk.IIS、Mk.IV、M1トンプソン・サイレンサー、
デ・リーズルカービン(コマンド部隊及びレジスタンス支援用)
ウェブリー&スコット・サイレンサー、ハイスタンダード・モデルB、ウェルロッド(工作員向け)
OSSおよびCIAのハイ・スタンダードH-D、スタームルガーMk.II、M1カービンサイレンサー付き・・・
等々、第二次大戦中だけでもこれだけの消音器付きの銃が開発され配備されてるのに「映画の中だけ」って
のはどんな根拠によるんだ?
モサドの話は本にもなっているし
まさかとは思うが「ブラックセプテンバー」のこと?
あれはまさに諜報機関が暗殺という、本来任務でないはずのことに手を出して大失敗して
クネセトでも袋叩きになった例だお
007のせいなのか、みんなスパイのこと勘違いしすぎだお

SASは対テロ特殊部隊ですから、基本的に暗殺はしません。
もちろん、テロリストを「排除」するために殺しますが。

SISは何度か暗殺を実行してきましたし、CIAにもいくつか
疑われる暗殺がありますが、KGBやGRUほど暗殺実行は
していません。
SISは実行機関じゃないはずだけど?
SIS(通称MI6)は本来の諜報活動のほかに、実行部隊もいますよ。
別に007とか、Mとかじゃなくてね。アングロ・サクソンをなめてはいけません。

CIAは公知の暗殺未遂としてはフィデロ・カストロ議長に対するものが
ありますが、ほかは確認されていません。

デルタフォースも基本はSASと同じ対テロ特殊部隊ですから、この
議論の元になっている、サイレンサーを使った暗殺実行は基本的に
しません。
(611:663-677)

エシュロンとかがPC内の情報を外部からバレないように取得することは、技術的に可能なの?


電磁波盗聴(でんじはとうちょう)とは、PCや周辺機器から発する微弱な電磁波から、
電子情報を盗む技術である。

米国では“テンペスト”とも言い、「電磁波盗聴技術の総称」を指す。
電磁波盗聴技術には、「電磁波盗聴」「盗聴防護」の二つから成り立っている。
日本では一般に、「電磁波盗聴」の意味でテンペストと呼ばれる事が多い。
(320:106)

エシュロンってなんですか? 軍に関係ありですか?

CIA(アメリカ中央情報局)かNSA(国家安全保障局)が運営していると噂される、ネット上の情報収集システム。
どんな暗号をかけたメールでも解読できるらしい。
あと、いわゆるNGワード(大統領暗殺、爆弾、など)の発信、着信先を自動で調べているらしい。

詳細に関しては不明。
(10:バーナー保守員)
アメリカのNSAが対ソビエト情報戦の為に創設したシステム。
電話・ファクス・Eメール・衛星通信・マイクロ波を盗聴・傍聴する。
問題となっているのは、エシュロンで得られたEU諸国の情報をアメリカ国内産業に伝えることにより
入札・取引等で有利になったのではないかという疑いがある点。

テロ事件ではエシュロン等ハイテクに頼りすぎた諜報活動がテロを予防しきれなかったという指摘もある。

大きな事件があるたびにエシュロンを引き合いに出す「深読みさん」が多いが、
エシュロンとの関連性を明確に立証できた人はいない(いたら別の意味で凄いが。)
(10:851)

NSAやCIAの予算ってどれぐらい?

2007年度で総額435億ドル(約5兆円)。
以下日経から引用

マコネル米国家情報長官は30日、2007会計年度(06年10月―07年9月)の情報収集活動関連
予算が435億ドル(約5兆円)だったと発表した。米政府の情報関連予算額はこれまで機密扱いで
公表されていなかったが、同時テロ調査委員会の勧告を受けて今年8月に成立した連邦法により
開示が義務づけられた。中央情報局(CIA)や国家安全保障局(NSA)など16機関の予算の合計。
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20071031AT2M3100Q31102007.html
(軍事速報スレ7:17)

CIAがBlackwater社に対して、暗殺業務を委託していたというニュースがありましたが、過去にも暗殺などの委託業務を民間会社に委託していたことはあるのでしょうか?

有名どころだと、エアアメリカ以外に
グローマーエクスプローラーとか
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%AD%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%82%AF%E3%83%88%E3%83%BB%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%8B%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%BC
(584:533)

レフチェンコ事件はどのような事件だったのですか?

一言で言えば、ノーボエ・ブレーミヤ(新時代)の東京特派員としてスパイ活動をしていたKGBの将校、
スタニスラフ・アレクサンドルビッチ・レフチェンコ氏が、1979年10月24日にアメリカに亡命した事件。
(21:水瀬禾火子)

解散した元KGBの連中ってどうなったのですか?

KGBは国内治安はFSB(国家安全保障局)、
海外諜報活動はSVR(対外情報局)と分裂しました。。
、闇世界に足を踏み入れたり、政治に入ったりする人間も多いそうですが。
プーチンも元KGB/FSBの人間だし.
(36:78)

孫子の兵法における諜報とは?


孫子「兵法」用間篇によれば5種類あるのだ。

「郷間」敵の庶民レベルに潜入する。
「内間」敵の政府や軍部に潜入する。
「反間」敵のスパイを逆に利用する。
「死間」敵のあいだに偽情報をばらまく。
「生間」敵に潜入して情報を持って帰ること。
(各国情報機関スレ:38)

ウォルシンガム卿が構築した情報網とは?

16世紀後半、英国のエリザベス女王の主席国務卿であった
F・ウォルシンガムは、ヨーロッパ大陸中に情報網を構築した。
その広さはたいしたもので、定期連絡がある地点だけでも
仏12箇所、独9箇所、伊4箇所、西4箇所、
ベルギー、オランダに3箇所あった。
また、トリポリ、アルジェ、コンスタンティノープルにも
情報提供者はいたようである。
(世界史板,情報機関の歴史:16)
ヴェネツィアの商館もお忘れなく。
(世界史板,情報機関の歴史:17)
「エリザベス」いう、時間系列がかなり混乱した映画で格好よく
描かれてましたね>ウォルシンガム卿
(世界史板,情報機関の歴史:18)

近代オーストリアの情報機関について教えて下さい

19世紀までのオーストリアの情報局は世界トップクラスの規模と質。
国外からやってくる大量の外交書簡を毎朝密かに開封してチェックしては、完璧に元に戻して何食わぬ顔で配達していた。

ある日、某国の外交官が諜報を疑い、ウィーン宛の手紙に
「途中で開封されたらわかるように、生きたノミを1匹同封しておいた」
と書き、実際にはノミなど同封せずに送った。
が、ウィーンで受取人がその手紙を開封すると、ちゃんとノミが1匹、飛び出してきたという。

ウィーンの情報機関はそこまで徹底していたというエピソードですた。
それで暗号が発達していくわけでつが。
(世界史板,情報機関の歴史:34)
18世紀頃からウィーンにあったブラック・チェンバー
「枢密内閣書記局(Geheime Kabinett Kanzlei)」
ですね。なかなか大した仕事ぶりだと思います。
(世界史板,情報機関の歴史:34)

映画エニグマ奪還で「エニグマは解読された後も敵に解読した事を悟られないように奪還作戦を続けた」って本当?

エニグマ暗号が解読されていることを枢軸国側に知られないために
さまざまな欺瞞工作が行われました。

敵の暗号はいつでも変更される可能性のあるものです。
そのため情報部としては暗号システムは常に敵の最新のものが欲しいのです。
また、敵が発信した電文と傍受した暗号文解読結果とのチェックによる
解読精度の向上等のメリットもあります。
単にエニグマの機械を狙ったのではなく
敵の暗号システムに関する情報を常に高精度に保つため
暗号機を含めた暗号システムの収集努力として奪取作戦は
エニグマ暗号解読後も必要でした。
(311:35)
商用暗号機として開発されその後ドイツ軍が採用したエニグマの暗号システムは、
戦前にはポーランドにより基本理論が解明され英国に情報が提供されていた。
しかし開戦直前からシステムが複雑化されたために解読が不可能になった。
そのためブレッチリーパークに設置されたGC&CS(政府暗号解読学校 )で解読作業が進められ、
最終的にアラン・チューリングがこれに成功した。
(この解読作業を機械化するために開発されたのが、現在のコンピュータの原型の一つである通称「ボンベ」)
しかし、暗号化の手順や解読キーは頻繁に変更されたので、その情報を得るために艦船の捕獲や暗号機の奪取が試みられている。
なおGC&CSは戦後GCHQ(政府通信本部)となり現在も存在している。

まあこの辺は暗号の歴史では有名なところなので、もっと知りたければ長門有希も読んでる
サイモン・シンの「暗号解読」あたりを読んでくれ。
(311:45)

KGBという組織は現在既に存在しないが、その組織形態と任務内容はFSBとCVRに受け継がれている、という感じですかね?

ほぼ名前を変えただけで、組織自体は今も生き残ってる。

まず、ソ連崩壊直後に、KGBは大きく分けて3つに分割された。

連邦保安庁 (FSB)
対外情報庁 (SVR)
連邦警護庁 (FSO)

このうちFSBは国境警備任務やSIGINT部門などを再吸収して
どんどんかつてのKGBの勢力図を取り戻しつつある。

あと、人脈も忘れちゃいけない。
プーチンなんかがその代表格だけど
KGB人脈はシロヴィキと呼ばれていて
政財界にも一大勢力として根を張ってる。

以下、JIIAのコラム(猪股浩司「ロシアに垣間見える『KGBの影』」2007/12/26)依拠の話ね。
http://www.jiia.or.jp/column/200712/26-inomata_kohji.html

KGBが解体されたのは、1991年8月のクーデターがきっかけ。
ソ連共産党保守派がクーデターを起こし、これが失敗した後、大統領ゴルバチョフはソ連共産党の
書記長を辞任して共産党の解散を宣言した。ソ連の共産党一党独裁体制と分かち難く結び付き、
治安面で支えていたのがKGBであったことから、KGBの改革なしにはソ連の国家体制の改革はできない
と判断された。ゆえに解体・分割。

文中では、
「KGBは、ソ連共産党と一体化して共産党一党独裁体制を守ってきたが故に、共産党と運命を
共にすることとなったのである。強大な機関も、それが共産党という支柱によりかかっていた
ものに過ぎなかった以上、その支柱が倒れた時、もはや自力で立つことはできなかった。」
と表現されてる。
(626:336,338)

アメリカのステルス技術の研究者が、中国にその技術を売ったというニュースを見たんですが、なぜステルスの技術者がどこにいて、その人物が技術を売るような人物だとわかるんでしょうか?

注意深く文献に当たれば、ある程度のキーパーソンの特定はできますよ。
その人から情報をとるのが情報機関のお仕事ですから。
金で転びそうな人、を探すのが最初の仕事で、罠に填めるは割と最後の手段でしょう。

「論文」つーもんが世の中にある
ノースロップの技術者たちは玉石混交な論文を乱発したがるので有名
世の中、世間がまったく関心を持たないこーいった文章を専門的に読むことが
お仕事な人がいるわけだ
ステルスの基本になった旧ソ連の論文も、そういう人たちの手で英訳されたり
している
(323:359,361)

スパイのことを「第五列」と言いますが、この由来は

スペイン内乱のフランコ四個師団に続く五師団目がスパイ活動したからっていうのは本当でしょうか?
微妙に違う。
フランコ陣営の将校が演説で
「我々には正規の4列縦隊の他に、敵の後方から我々を助ける5列目の部隊がいる」
ゆーたから。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AC%AC%E4%BA%94%E5%88%97
(292:792)

イラク空軍のパイロットをモサドが誘拐したことがあるそうですが

イラク空軍のミグ21パイロット、ムニル・レドファ大尉は、
一説には女性のモサドエージェントに誘惑されたのがきっかけでイスラエルに亡命飛行を企て、
現在は全く別の身分と名前を与えられ、イスラエルに住んでいるそうです。
(281:965)

モサドの手引きで、イラク空軍ムニル・レドファ大尉が、
ミグ21を駆ってイスラエルに亡命したときのこと。

レドファ大尉がイスラエル空軍のテストパイロットに、
ミグ21の操縦法をあらかた説明し終わったところで、
テストパイロット氏「よし、じゃあ飛ばしてみようじゃないか」。

しかし、常識で考えて短時間のレクチャーで、初めて乗るジェット戦闘機を操縦できるわけがない、
最初は冗談だと思っていたレドファ大尉、テストパイロット氏が本気だとわかると、
「よせ、やめろ、気違い沙汰だ、せっかく持ってきた機を壊す気か」。

しかし、ミグ21に搭乗したテストパイロット氏、
あっさりと飛び上がり、しばらく飛んで、見事な着陸で戻ってきた。
レドファ大尉、ただ呆然とするばかりだったという。
(信じられないが本当だ63:602)

陸軍中野学校のカリキュラムについて教えて下さい

中野学校のカリキュラムは甲種から戊種までありました。

 甲種は乙丙種出身優秀経験者を対象とした1年制の教育体系(実施されず)
 乙種は陸士卒大中尉各部将校対象とした2年制の教育体系(実際は8ヶ月~1年)
 丙種は予備士官学校出身者を対象とした2年制の教育体系(実際は8ヶ月~1年)
 丁種は戊種出身の下士官を将校とする(実際は実施されず)
 戊種は下士官候補者出身者対象の教育体系で1年制(実際は6~8ヶ月)

となっています。
(116:眠い人 ◆gQikaJHtf2)

犯罪者に対して罪を不問にする代わりに、その能力を生かして軍事作戦や諜報活動に参加させるということってあるのでしょうか

有名どころではかのオスカー・ディルレワンガーが作ったオラニエンブルク密猟者コマンド。
パルチザンやゲリラ討伐にはその道のプロにやらせるのが有効と提唱して、刑務所から密猟者や犯罪者をかき集めて部隊を編成した。
後に強制収容所に収容されていた政治犯、軍法会議で有罪となった兵士、ロシア兵捕虜などと兵員を増強して
SS突撃旅団「ディルレワンガー」へと拡大。
ワルシャワ蜂起では戦闘そっちのけで虐殺・暴行・掠奪を行い悪名をはせた。
その後名前のみだが第36SS所属武装擲弾兵師団に昇格。
大戦末期には第9軍所属となりハルベ脱出戦で赤軍に降伏し捕虜となったが、その後全員消息不明になったといわれている。
ディルレワンガー自身は45年始めに負傷して師団から離れ西側の捕虜となったが、その後フランスの捕虜収容所で何者かに撲殺された。

ラッキー・ルチアーノなんかが宣撫工作で活動しています
ジャック・ヒギンズがこのネタで「ルチアーノの幸運」という小説を書いている。
ただし本人はシチリアには行っておらず、米軍は彼がシチリアに持っている
コネクションを利用してマフィアにドイツ軍の活動のスパイや道案内をさせていたらしい。
(262:589-599)

パウル・カレルの「焦土作戦」の中にヴェルテルなるコードを持つスパイの名が出てくるのですが、

ヴェルテルが誰なのかは今では判明しているのでしょうか?
「ヴェルテル」の正体とは?
ずばり言えばヴェルテルなる人物は存在しません。
ヴェルテルとは、実はドイツ軍の「エニグマ」暗号機の解読によって得られた
極秘情報のことだったのです。

英国では、英国政府暗号学校と言う機関で「エニグマ」暗号の解読を行っていました。
ここで得られた解読情報が「ウルトラ」と呼ばれていたのは知られた話です。
「エニグマ」暗号の解読は1940年4月にはほぼ成し遂げられましたが、
(完全解読は1943年になってから)イギリスはこの情報をソ連にも流していました。
スターリンは当初はこの情報を信じてはいませんでしたが、1941年6月の
ドイツのソ連侵攻以降はこの情報を重視するようになりました。

クルスク戦の際にも、「ウルトラ」情報はソ連首脳部に流されましたが、
この情報が「エニグマ」暗号の解読結果によるものと知られないように、
「ヴェルテル」なる人物の情報であるとして伝えられたわけです。
(211:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)

戦前の日本にSISのような対外諜報機関は存在したのでしょうか。

国外諜報を担当する機関は、陸軍に統帥範囲外の軍事・外交情報を行う俗に言う
「特務機関」(正確にはこの名称は本来の意味ではありませんが)がソ連、中国大陸、
満州に設置されていました。
他は、各国に設置されている外交公館で駐在武官、文官が独自に情報を収集する
形で、動いていましたし、豪州のアラフラ海なんかでは、真珠貝採取船に擬装した
船で情報収集をしていたりします。

但し、活用という面から言うと、余り活発ではありません。
寧ろ、蔑ろにされたケースが多かったりします。
(321:眠い人 ◆gQikaJHtf2)

現代スパイの実像を描いたノンフィクションものの本を教えてください。

現代スパイの実像を描くときは、明白な理由でノンフィクションよりもフィクションの形の方が出版されやすい
(俺初質スレ50505:837)
ちなみにソ連では、例えば贈収賄事件などはフィクションの形で報道されるのが普通だった
当時子供だったおれは、ソ連の創作を根拠にいろんなことが語られる状況が理解できなくてとまどったよ
(俺初質スレ50505:838)
ウォルフガング・ロッツの著作がお勧め
早川書房から日本語訳が出ているが、中学生でもスラスラ読めるくらいの難易度
(俺初質スレ50505:839)
活動したのが半世紀も前のロッツを「現代」のカテゴリーに含めていいのだろうか?
現場スパイの回想記で日本語で気軽に読めるのはあれくらいだし、テクニックの多くは未だに有効だろうけど
(俺初質スレ50505:840)
良いと思うよ
佐藤優も「入門書に最適」って言ってたし
(俺初質スレ50505:841)


情報戦


軍隊における情報業務とはどんなものか?


以下軍事情報http://www003.upp.so-net.ne.jp/Zbv/から転載

 軍隊における情報業務では、まず【情報】(インテリジェンス)と【情報資料】(インフォメーション)を区別して考えます。
 一般的に「情報」と使われている言葉は、情報業務の世界では「情報資料」に過ぎず、司令部などで評価判定(分析検討に
よる資料価値の判断)されて「情報」として扱われます。
 軍事情報業務の過程は「収集努力の指向」「情報資料の収集」「情報資料の処理」「情報の使用」の4つに分けられる。
まず情報部門は指揮官の意図に基づき情報要求(知りたいこと)から情報計画を決定します。この情報計画に基づき収集機関
(情報専門部隊)に情報任務(命令)を与え、関係組織(上級隣接各部隊)に情報要求が出されます。
 収集機関は情報計画に基づき、公然資料(書籍や刊行物、放送受信など)の利用を行うが、要求内容によっては非公然な
収集活動を行う必要にせまられます。
 得られた情報資料は情報部門によって「記録」と「評価判定」作業が行われ、情報の作成を行う。情報判定作業には秘話
通信コード・略号・暗号などの解読も含まれますが、解読後も情報の評価判定して信憑性、信頼性のチェックが併せて行わ
れます。
 情報部門は作成した情報は、情報使用者である指揮官や関係組織に配布される。情報使用者は、その情報内容と麾下部隊
に与えられた任務と部隊の状況、戦況の変化から判断してあらたな情報要求が生まれます。この循環する4段階の過程を
【情報サイクル】などと呼ぶことがある。

 情報業務において、一般的に情報の種類によって以下に分類。

  • 政治情報
  • 経済情報
  • 社会情報
  • 科学技術情報
  • 環境情報
  • 軍事情報
  1)戦略情報
  2)作戦情報
  3)技術情報

 ただし、1970年代頃から情報の収集手段によっても情報を分類することもあります。

  • 画像情報(IMINT)
  • 信号情報(SIGINT)
  1)通信情報(COMINT)
  2)電子情報(ERINT)
   a)レーダ情報(RADENT)
   b)レーザ情報(LASINT)
   c)遠隔探知情報(TERINT)
  • 人的情報(HUMINT)

 現在、アメリカ軍ではRMAの一環として、4万平方マイルの戦場情報資料の独占を目指しているともいわれています。

補足1:情報の信憑性と情報の信頼性について。例えば、友人のAが結婚したとします。この情報を友人Bから聞いたのと、
友人A自身から聞いたのでは、同じ情報でも信頼性と信憑性に差が出てくるわけです。一般的にはすべての情報は、
情報源の信頼性から数段階、得られた情報の信憑性から同じ段階に分類されます。情報の信頼性は、同じニュースがあっても、
信頼性は「大手新聞社」→「ネット上の掲示板」といった具合に下がってきます。ただし「大手新聞社」の報道であっても
100%確かとは言えないように、人間が仕事をする以上は必ずミスや隠された意図などがあります。一番信頼性が高いのは
自分自身で入手した情報となるわけです。しかし、自分自身で入手した情報であっても、信憑性は確かかどうかはわかりません。
自分自身の見間違いという可能性もあるからです。そこで、複数の情報源からの情報を照らし合わせる作業を行います。
複数の「大手新聞社」が同じ内容の記事を載せ、複数の「テレビ放送局」や「ラジオ局」が生放送で
同じニュースを流していれば、情報の信憑性は極めて高くなるわけです。
補足2:武田信玄はある情報を入手しても、それを盲信せずに、
別の修験者なり密偵なりを用いて情報を裏付けしていたそうです。

軍事百科事典からの転載おわり
(インテリジェンス総合8:5-7)

戦争で、TV局を破壊するのは何故ですか?

情報・インフラ破壊は継戦力低下・国民の精神的恐怖になります
後は壊れた軍事施設に女子供集めて怪我させて
ここは病院でした・学校でした等と情報流して国際世論を味方につけられてはかなわない

消防署や病院は破壊できないでしょう、避難関連は最低限は有ると思う
(29:予備海士長)

戦場に入るにはプレスカードが必要だとは思うんですが、具体的にプレスカードはどのように発行されるんですか?

戦場の周囲で、軍や警察に身元チェックされた場合、プレスカードがないと追い出される、送還されることがあります。
出会わないように上手にもぐり込むことは理屈では可能ですが、輸送手段も必要であり、
それらは検問に合うことがあるでしょうから難しいでしょう。

通常は、戦争当事国の軍広報部などに出頭してプレスカードを申請するようです。
パスポート見せるだけでくれるか、なんらかの身元証明がいるか、本国まで
問い合わせが行くか、はたまた誰に対しても不許可となるかは、ケースバイケース。

また、プレスカードをもらうと、広報部によっては現場までの輸送手段や時に
護衛を付けてくれることもあるようです。逆に、それゆえ向こうが見せたいところしか
見られなくなる、という欠点もあるようです。しかし自分の足で、隠れながら見回っても
やはり大した物は見られないような・・・
(14:system)

軍隊で無線を使う時、[相手の呼び出し符号]、[自分の呼び出し符号]、[用件]の順で話をするのってどこでも一緒なんでしょうか?

基本的にITC/RRで定められている無線通信のやり方といっしょです。

 というか、普段多数の中から他人に話しかける時って「xxさん」って
相手の名前を呼びかけますよね?それといっしょです。

 ちなみに、相手が特定局と決まっている場合(通信系に所属する
局が限られている場合や、有線の場合)には、その通信系での発信
自体が呼びかけと見なしうるので、「xxですが」から呼び出すことが
できます(may であって mustではない)
"ITC/RR" って何ですか?
INTERNATIONAL TELECOMMUNICATION CONVENTION AND RADIO REGULATIONS

の短縮で~す。
(20:海の人)

守秘義務とかって一生付きまとうもんなんですか?

付きまといます。
一般の会社であっても基本的に付きまといます。
エンジニア(技術者)の場合で説明すると、本人が開発した技術(特許)であっても、所有権が本人にない場合、
開発した技術に対し守秘義務を会社と結ぶ場合があり、勝手に公表(転職時に活用)することができません。
裁判で公表された場合この限りではありません。(勝手にはつかえないよ)

社会学板で確かめたほうが正しいレスがもらえるとおもいますね。
(21:327-331)

暗号解読機はどんな仕組みで解読するんでしょうか?

有名なエニグマはカムとギアの組み合わせで機械的に暗号を
組みます。紙テープに穴を空けて電信機に通します。
テレックスですね。これ以外にリレーで電気的に行うエニグマもありました。
(57:一等自営業 ◆JYO8gZHKO.)

暗号を作ったり解析したりするのにその国の言語学者や数学者って協力しているんですか

暗号などの専門性が高い技術においては、科学者が軍に協力をしている場合が多いです。
第二次大戦での有名な例を挙げると、
イギリスの「エニグマ」解読におけるアラン・チューリング
ドイツのV2ロケットでのフォン・ブラウン
アメリカのマンハッタン計画での多くの物理学者
(58:452)

在外高官から暗号を盗みに入ったなんてことあったんでしょうかが?

ビルマ首相の極秘訪問を伝える公電は翌四二年一月一日、暗号化され東京に送られた。同じころ、
ウー・ソオはリスボンからケニア経由で祖国に向かう民間機のシートに身を沈めていた。ナイロビに
着いたとき彼は英軍の情報部将校に呼び止められた。彼は捕らえられ、監獄につながれた。なぜ、
こんなに早く“裏切り”が露見したのか、彼は見当もつかなかった。実はその二年前に、米海軍情報部と
FBIが協力してニューヨークの日本総領事館から暗号表を盗み出し、それ以降の日本の外交文書は
すべて即座に解読されていたことが八二年に解禁された米安全保障局(NSA)の文書で明らかにされている。
在外高官からの暗号表盗み出しなんて、そこら中の諜報機関がやってるよ。
(87:110)
出典が分かりませんので断定はできかねますが,領事館や大使館に忍び込み,
暗号や機密文書を盗撮する(盗み出すと,相手に気付かれるため)のは,諜報上の常套手段です.
 したがって,そんなことがあっても不思議ではありません.

 FBIの件は,この短時間では確認できませんでしたが,1940年には
英国諜報機関BSC(英安全保障調整局)の諜報員,
ウィリアム・スティーブンソンがイアン・フレミングと共に日本総領事館に潜入しております.
(春名幹男「秘密のファイル」 p.80)
(87:消印所沢@FAQ者 ◆z3kTlzXTZk)

暗号とかの仕組みについて詳しい本ってありますでしょうか

最近、ソフトバンクパブリッシングから「有史以来全ての暗号についての情報を網羅した」と豪語する
「暗号技術大全」(ブルース・シュナイアー著 ISBN :4-7973-1911-9)が翻訳出版されました
百科事典並みの分厚さなので手を出すには覚悟が必要ですが、今のところこれに勝る本は存在しません
(96:878)
あれはなかなかいい本ですが、確か96年出版ですから、
ちょっと原本が古いのが残念ですな。
(96:社聖 ◆REH634FRNQ)
※2003年版も確認


戦争の最初の犠牲者は真実だ、と言いますが今まで双方の軍・政府・メディアが虚報や歪曲やプロパガンダをやらなかった戦争って有りますか?

程度の差はあっても、そのような広報活動が無い戦争なぞ存在しない
(484:565)

戦争が始まった日の株式市場とか恐ろしいことになりそうだ。

日本オワター。
第一次世界大戦でも第二次世界大戦でも、参戦国の株式市場は開戦の日の朝から閉鎖されました。
再開されたのは、戦況についての情報が世間に行き渡って、民心が少し落ち着いてからです。
そうすることによって、パニックによる暴落だけは避けたわけですね。
(378:571)

敵国向けの厭戦放送って今もあるの?


韓国と北朝鮮は朝鮮戦争からこのかた、今でもやってるぞ。
(363:529)

Voice of Americaなら今でもサイトがあるですね。
このほか亡命キューバ人による対キューバ放送などはあります。

あと例えばレバノンの政党だか抵抗組織だか国家内国家だか良く分からないヒズボラは
TV放送を持っていますね。IDFよりも早くIDFの戦死者氏名を報道したり、いろいろやってる。

このほか、イラクの内乱勢力によるIED攻撃や狙撃の宣伝動画もyoutubeでみられたりするし
これも厭戦放送の一種かもしれません。有名なのがjuba the sniperですね。
(363:533)

通信や、遠隔監視、遠隔操作など、超長距離の電波通信の用途がひろがっているようですが、

信号が伝達される距離が遠いことによるエラーはいまのところおきていないのでしょうか?
エラーは必ず起こるものだ。
そこから考えなければならない。
伝言ゲームしてみろ、
3人目の俺は1人目の俺と違うことを言ってるぞ。

まずは「情報の正当性の検証」が1番だ。
その次が「情報の訂正」だ。
手段は色々あるから『誤り』『訂正』『検出』などで検索してくれ。
(俺初質スレ430:47)

無線封止の命令がでている状況下で、重大な事態や情報が発生した場合、無線封止を破って連絡を許可することもありえますか?

状況次第です。
現場の指揮官が報告の方が重要だと判断すれば、そちらを優先することもあります。
ただし、報告せずに無線封止を続けるべきだったとさらに上の人が判断すれば、
報告を決断した人が処罰されることもあります。

ミッドウエー海戦でもアメリカ空母出現らしい情報を伝えるため、
無線封鎖を破って連絡するかどうか検討されてます。
このときは破られなかったけどね.
(304:16-17)

無線封鎖しているときの連絡方法って、何があるんですか?

陸、海、空それぞれにご教授いただけたら幸いです。
空の場合は、現在なら手持信号器による発光信号が主流ですが…。
無線機や手持信号器が使えない場合は飛行機を機動させると言う手法もあります。

速度の低い時代(第二次大戦頃)なら、上記に加え、旗旒信号、もしくは信号弾を発砲する事もありました。

地上となら、通信筒による紙片の遣り取り(飛行機からは落とす、飛行機へは竿を使って張り上げた
通信筒を鈎で引っかけると言うものがありますし、信号弾や発煙剤による通信もあります。

更に、布板通信という方法もあります。
布板に種々の形や色彩を施して発信部隊名を記し、その布の傍らに長方形の布を配置する形で
通信するものです。

この他、電球を光源としたサーチライトを利用した発光通信、訓練した鳩を機上から放って通信を
送る、落下傘で地上にメッセージを投下、紙を小さく切って多数をバラバラ撒く撒紙と言う方法も
あります。

陸の場合は、有線電信、有線電話が主です。
他に、地中無線(地上に平行に100~2,100mの線を張って両端を地中で連絡するもので第1次
大戦で用いられた)があります。
視覚通信としては、旗通信として手旗通信と単旗通信によるモールス符号の現示、鎧戸式の布板
通信、光通信としては、航空機と同じですが、手持ちではなくもっと大きなものとなります。
これを発展させたものが、赤外線通信とか紫外線通信と呼ばれるものです。
後は、信号弾、布板信号器、擲弾筒や砲に所用の地点に発射する投擲通信、近くだとボディラン
ゲージ、後は伝書鳩、伝書犬、クーリエによる通信もあります。

海の場合は大抵が信号用探照灯によるモールス符号通信、赤外線通信もありますかね。
近距離であれば、メガホンによる肉声通信、手旗通信、信号旗による通信、伝書鳩とかも過去には
ありました。
(527:30,眠い人 ◆gQikaJHtf2)

地獄の黙示録みたいな戦場でスピーカーから音楽流す行為は現実に行われてるんですか?

やってる。
最近では、イラクのファルージャ攻略戦の際に心理的圧力を狙って、各大隊で独自に
スラッシュだのヘビメタだのを大音量で流していたことがあったそうな。

音楽ではないが、レコードで自動車や戦車の音を鳴らして大部隊が移動しているかのように思わせる
欺瞞作戦は第二次大戦のソ連軍がよく行った。
そのものズバリでいうと、スターリングラード包囲戦ではソ連軍は第6軍の戦線に向かって
一日中大音量でタンゴを鳴らすという心理作戦を行っているそうだ。
理由は「タンゴの不吉な響きがドイツ兵の不安を掻き立てるから」というもの。
他にもメトロノームの音をカチカチ鳴らして「スターリングラードでは15秒ごとに
一人のドイツ兵が死んでいる・・・・ひとり・・・ふたり・・・」というアナウンスを流すというのもあった。
(345:748,750)

暗号って、定期的に変更するんでしょうから、結局は解読に要する時間を掛けるのは無駄なのでしょうか?

定期的に変更されるのは乱数表。
暗号根本の仕組みまで全面的に変更することは稀。

だから変更直後は解読困難になるが、使用頻度などの情報から比較的早く解読しなおせるようになる。

もともと暗号は時間と人と金を無尽蔵にかければ基本的に全て解読可能で、
そのリソースを投入して現場に間に合うかどうかに最大の価値がある。
解読が終わったが敵の作戦もすでに終わっていた、じゃ話にならないってこと。

解読できるのは当たり前、如何に素早く正確に解読できるかが暗号解読のポイント。
(608:117)

乱数表と一緒に暗号表も定期的に変更されるのが普通なの?

普通じゃありません。
乱数表は定期的に更新されますが暗号自体の更新はずっと頻度が小さいです。
暗号の仕組み全体をいじった場合、それを全軍に普及させるのはとてつもなく手間がかかるからです。
現に戦時中は新旧の乱数表が併用される事態が多々発生し(前線に行き渡りきらない)、
それを比較することで解読スピードが早まったという笑えない事件もあります。

要するに、暗号全体を更新できるのは比較的少数とか近場の眼の行き届く範囲のことで、
そうでなければ乱数表の更新さえ難事です。
軍隊の規模=暗号の送付先は生半可な量じゃありません。
(604:436)

国家そのものをスポンサーにしたPR会社みたいな物が戦争に関わってくるケースってどれくらい前からあるものなんでしょう

この「戦争広告代理店」は「いかにしてセルビアを悪にしたてあげるか」というプロセスが当事者本人の
インタビューを通して克明に書かれていて気持ち悪くなってきます
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062108607
広告代理店やPRコンサルタントがプロパガンダ戦に関与したのは湾岸戦争あたりから。
有名なのが油田破壊で油まみれになった水鳥の写真が実はやらせだったという件。

私企業ではなく国家によるプロパガンダは戦争の歴史と同じくらい古い。
(319:32)

グーグルアースで軍事基地の位置や配置状況を知られるのがそんなにまずいのでしょうか?

仮想敵国の情報部や軍隊は、とっくに自前の偵察衛星によって相手側の基地情報を入手しているのでは?
偵察衛星などの手段を持たないテロリストなどが情報を得ることが問題。

まず前提として、情報収集活動の七割以上は公開情報から得られています。
国でなくてもテロリストが簡単に情報を得た場合、それをもとにテロを起こされてはたまりません。
軍隊も予算で動いている以上、予算的な制約があります。すべて地下建物にした場合、使いにくいとか、
建設費が高く作という問題も出てきます。
アメリカでもエリア51の周辺のグーグルアースは、グーグルと直接交渉してダミーの写真入れてますけどね。
(624:473,474)

太平洋戦争の最中、日本側が薩摩弁で交信を行わせてもばれてしまったが、アメリカ側がナバホ語で交信させたら分からなかったという話

「windtalkers」で題材として使われてましたね。
ナヴァホ語はアジアやヨーロッパの言語とは
根本的に異なるので、解読は困難でしょう。

(世界史板,情報機関の歴史:10)

ディスインフォメーションとは?

欺瞞情報流布。敵を欺くために流す故意の偽情報、逆情報による工作撹乱

色々ガセネタを大量に流して都合の悪い情報を相対化させる作戦でつね。
(各国情報機関スレ:261*加筆)

インターネット、アーパネットは元々軍事用に開発されてたというのは事実なの?

インターネットは冷戦華やかなりし頃に中枢攻撃への対処を目的に開発された情報伝達技術で、
厳密には情報機関とは関係ない
(世界史板,情報機関の歴史:14)
ちなみにARPANETは1957年のスプートニクショックでアメリカ国防省の
外郭団体として設立されたThe Advanced Research Projects Agency
(高度先端科学(Theいうのはそういうことです)調査計画法人)
おもに核戦争時の通信の混乱をふせぐため、複数の結節点・電話回線を
つかい多重的に交信を維持するARPA-NET研究を担当。
これが1969年になってDARPA(the Defense Advanced Research Projects
Agency)-NETとなって、国防省の内郭法人による研究へと変化。

「カッコーはコンピュータに卵を生む」じゃないけど、アメリカ国内の大学-
研究所-政府機関のネットがInternetじゃなくDARPANETとよばれた80年代、
UNIXのセキュリティホールをつかった原始的な軍事情報盗難が何件かあったから
まあ、そういう関連はなきにしもあらずですね
(世界史板,情報機関の歴史:18)

敵にキャッチされる事を前提に通信を行うことはありますか?

普通にあります。わざと平文や、敵に解読されやすい暗号で通信したりとか。

ミッドウェイ戦の前に米軍が「ミッドウェイで水不足」と偽の打電をし
日本軍の攻撃目標がミッドウェイであることを確かめた事例がありますね。
(304:21-26)

戦場カメラマンやジャーナリストなど、民間人が軍の行動に随行することはよくあるのですか?

よくある。
ただ、軍に同行した民間人が撮影した写真や映像、ジャーナリストの記事が
反戦運動を盛り上げた例も多く、アメリカ軍はヴェトナム戦以降は選別した
記者だけを同行させるようにして、軍に不利な情報が流れないように気を
払っている。

軍による。
アメリカは変な国でベトナムの頃までは
「税金払ってるんだから戦争を自由に見る権利はある」
みたいな感じでジャーナリストを自由に同行させてた
その後、書かれた記事で本国に反戦ムードが出てきた
イラク戦争ではそんな所を加味して自分達に有利な記事を書かせる記者を選んだり
色々批判されてるけど、ま、戦争だしね有利になるならその位やるよ
(300:981-983)

存在自体が秘匿されているような施設を運用してる人員って、特別な人員ですか?

普通の人員が「来月から君は秘密基地配属だ」とか普通に言われたりはしない?
その辺は様々。

本当に極秘の部隊なら場合によっては「事故で死亡」って扱いにされることもあるし、軍人としての身分が
(一時的にでも)抹消されている、ということもある。
でも普通はそこまで徹底的にはされず、表向きに実態のない部隊や本来の任務とは関連性がないように
偽装した部隊を創り上げて、そこの所属ということにして偽装することが多い。

で、そういう部隊の求める人材は高度な技能や高い能力が求められることが多いから、「普通の人員」なんて
レベルの人がいきなり選定されて配属されることはない。
仮に選定されるにしても、身元と素行調査を徹底的に行ったあとで、まずは本当のことを適時にボカして勧誘して、
適性を見る。

実例として、アメリカの「ステルス戦闘機」F-117の部隊は創設以来長期に渡ってその存在は極秘扱いで、パイロットは
慎重に選定されたあと厳しい選抜を経て
「機密を絶対に守れる」と判断された人だけが配属された。
それでも、選定対象になったパイロットには、表向き「開発中の新型戦闘機のテストパイロットの選抜試験」として説明
されて勧誘されていたので、なんとなくだが皆「レーダーに映らずに飛べる、という新型最新鋭機」のパイロットを選別して
るんだということは察せたし、そういう噂は空軍の外まで広まってはいたそうだ。
その「開発中の新型戦闘機」が既に完成していた、ということは殆どの人が選抜されて部隊に配置された後に知ったそうだけど。

この部隊、「アメリカ空軍第4450戦術群(4450th TG)」は表向きは訓練用に使ってたA-7(操縦感覚・飛行特性が似て
いるとされて選ばれた)を装備する部隊として公表されて偽装されていた。部隊の駐留する航空基地も、本当の駐留地とは
全然別の場所の基地が選ばれ、パイロットたちは「勤務地」とされている基地に一旦出勤したあとわざわざ輸送機に乗って
本来の駐留基地へ移動し、そこで訓練などを行っていた。

面白いエピソードとして、パイロットには妻子家庭持ちの人が結構いたので、「お父さんの勤め先が一度見てみたい」と
いう要望が何度も出された(家族にも真実は秘密にする規定)ため、上に書いた偽装の特性上、「特に隠すようなものもない」
ことを証明する(と偽装する)ためと、公の「勤務地」から別の場所に移動しているということから、普段から通常のパイロットに
比べて家を開ける期間が長くなることを不審がられて情報が漏れるのを防ぐため、「出勤地」でA-7による任務を行っている、
という「事実」が必要になり、軍はわざわざ退役して予備として保管されてるA-7をかき集めて「部隊の実勢」を偽装して
部隊公開を行った、というエピソードが。

この時は、わざわざ「本当はもう飛べない」機体であってもさも飛行できるように見せかけて、部隊マークや所属記号だけ
ではなく、機体に書かれた搭乗パイロット名や「普段使っているように見せる」ための整備上の注意書き(整備員がそのつど
覚書として書き込むもの)まで偽装し、ボロが出ないように「こう訊かれたらこう答える」問答集まで作って指揮官以下部隊の
全員がリハーサルして万全の体制で行った。
(660:818-820)

日本軍は第二次世界大戦で、アメリカ軍、イギリス軍の暗号を解読したことはありますか?

米陸軍の機械式暗号 M-209 を解読した(当時はZ暗号と称していた)。

下記、ウィキペディアの釜賀一夫を参照下さい。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%9C%E8%B3%80%E4%B8%80%E5%A4%AB

ビルマ航空戦の兵士の記録を見ていると昭和18年(1943年)ぐらいからは英暗号解読が進み、
英軍の暗号から英空軍の部隊の名前と隊長の名前がだんだんわかってきています。
チンタゴン基地の中隊長ダッケンフィールド大尉が勇敢で日本兵の間にも知られており、
日本兵パイロットは「今日はダッケン氏、出てくるかな」などと思っていたようです。

米暗号の解読はなかなか進まなかったようで昭和18年になって数学者をの協力を仰いでいます。
それまでは軍の機密事項なので民間人を入れるのはタブーだったんですね。
東大数学科の名誉教授・高木貞治という世界的権威の数学者で、高木教授は天才学者らメンバーを集めて暗号解読に取り組んでいます。
昭和19年には米軍の暗号を解き始めていたのです。
ところが残念なことに、アメリカ本土からサイパン経由で特殊な目的で何かが日本に向かっていることまで読んでいたのに
その頃には米軍の飛行機を迎撃する戦闘機がありませんでした。
陸軍の暗号少佐の釜賀一夫さんは戦後、「あと二年早く昭和16年から数学者を使い始めていたらあんなに簡単には負けなかった」
と悔しがっていたといいます。」

下記、日本軍側の暗号解読を参照ください。
http://blogs.yahoo.co.jp/jjtaro_maru/24297987.html
(677:821-824)

作戦開始前、敵側の混乱を狙って偽の情報をリークしたり、デマを流して陽動をかけたりすることはあるのですか?

ノルマンディ上陸作戦を欺瞞したボディガード作戦が有名。
寝返らせたドイツのスパイに偽情報を送らせる。
架空の「合衆国第一軍集団」を作り上げ、その司令官にシチリアでの兵士殴打事件で更迭されていたパットンを据える。
ドイツに解読されているとわかっている暗号やラジオ放送などを駆使して、上記の部隊の偽の移動情報などを流す。
など様々な手段を駆使して、連合軍の上陸目標がノルマンディではなくカレーであると思わせた。
これは非常に効を奏し、ドイツ軍はDデイ以降もしばらくノルマンディは陽動で本命はカレーと思い込み、
手遅れになるまでカレー周辺の部隊を動かさなかった。
(288:874)

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

記事メニュー
目安箱バナー