シャドウアンバー:カマキリの青年。体長は10m。秘宝館で警備員として働いている。現在彼女募集中。

種族アイドレス:巨大カマキリ
http://nisedenpa.a.la9.jp/cgi/idwiki/wiki.cgi?p=system4mantis

1.目覚め
 周囲の気温が上がってきて、シャドウアンバーは少し身動ぎする。日が昇ってきたようだ。変温動物である昆虫には睡眠というものはないが、気温が下がると休むことがある。シャドウアンバーはお気に入りの木のそばで朝を迎えた。
 学園要塞の図書館で読んだ本には『枕石漱水』と言うと書いてあったが、そのような生活であった。

2.支度
 触覚を綺麗にし、翅を伸ばす。鎌を伸ばして、昨夜捕まえたワニを手に取った。一晩吊るしておくといい感じに肉が熟成するのでシャドウアンバーはそうしている。
 昼はファームに行こうかな。巨大ワニもいいけど、自分のようなシティボーイはたまに牧場の牛も恋しくなる。
 晩御飯には、ワニ肉の残りを食べるとしよう。いくつか木の高いところにまだ吊るしてある。

3/4.通勤
 翅を伸ばし、空に浮かび上がる。途中のせせらぎで水を飲み、職場へと向かう。
 都市部までひとっ飛びすると、ヒーローショーで政策の公示をやっていたが、今日は見ている時間はなさそうなので、掲示板に目を通す。三行でまとめる文化はさっと読みたい時には便利だ。

5.余暇
 秘宝館での仕事を終えると、帰る前に少し館内をめぐる。違いのわかる都市のカマキリには、こういうアーティスティックな作品に触れる落ち着いた時間が必要になるものだ。
 いつか彼女が出来たら、デートで一緒に来て案内してあげたいものだ。

6.おしゃれメガネ
 帰り道、商店街を冷やかしていると眼鏡屋の前を通りがかった。店主が熱心に祭壇に祀られた労働一号かれんちゃん(眼鏡バージョン)と士季ちゃん(眼鏡バージョン)の肖像に祈りを捧げている。
 彼女が出来たら。と考えてたせいでちょっとおしゃれメガネとか買ってみようかという気分になった。
 うちの国の眼鏡屋にはあらゆる種族の眼鏡が置いてあるのだ。
 赤いフレームの派手な眼鏡と、銀縁の金属フレームの眼鏡を勧められた。忌闇装介氏とたちばな氏の新作だそうだ。うちの館長の作るものは趣味が悪い。
 シャドウアンバーは、自分のインテリジェンスに合った眼鏡はこういうものだ。
 と金属フレームを手に取った。
 彼女と美術館で、絵の説明をしながらのデートを思い浮かべる。鏡を見て眼鏡をかけた自分を見る。
 完全な調和をそこに見た。素晴らしい。

7.仕事場について
 秘宝館での仕事には不満は特になかった。館長がなんというか残念なこと以外は。
 それでも身体の大きなカマキリのことを考えて建物の設計をされているのは働きやすい。
 この国ではどこでもそういう感じだ。複数の種族がいるということを前提で何もかもが作られている。

8.映画館にて
 まだ時間があったので映画館に寄る。ヒーローショーとかサスペンス物以外に、うちの国ではすこしラブロマンス物もある。
 禁断の兄妹愛の話や、見た目が子供になってしまって彼氏に誤解される話。秘宝館の作品からいくつか映画化されたものも多い。
 やはり彼女がほしい。映画をみて切にそう思った。そのためには自分でアクションを起こさないといけない!
 と、映画館を出る時には鎌を掲げてそう思った。

9.プレゼント
 学園要塞の図書館で司書をしている雌のカマキリがいる。いつも本を借りる時に挨拶をする程度だが、
なんとなく気になっている娘である。
 映画を見て気分が盛り上がったシャドウアンバーは、自分も何かアクションを起こすのだ!
 と商店街でプレゼントを買うことにした。
 人とは違うものを。と探していると輸入雑貨店が目に入った。
 そうだ。なにか国外のおしゃれな小物をプレゼントしてみよう。
 いつもお世話になっていることだし、そんなに高いものでなければ不自然でもないだろう。
 詩歌の銀細工とかいいんじゃないかな。あの国は自分のようなセンシティブなカマキリにはとてもおしゃれに見える。
 シャドウアンバーはキチキチと笑みを浮かべて、輸入雑貨店の入り口をくぐった。



スコア:判断不能 カマキリだとクリアできてしまうことが問題ではないだろうか・・・。
最終更新:2017年08月25日 21:13