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104.繰り返される悪夢 ----   凶刃は♂ノービスに届くことはなかった 「やれやれ、嫌な予感がすると思えば……案の定か」 ♂アサシンと♂ノービスの間に割って入ったのは…… 「師匠!!」 その胸元には深々と裏切り者が突き刺さっていた 「…警戒を怠るな、と言ったはずだぞ少年」 ♂アサシンは凶刃を引き抜くべく力を入れる。だが突き立てられた刃はピクリともしない 「…やれやれせっかちな男だな君は、そんなことではもてないぞ?」 と♂アサシンの腕を掴みそのまま体当たりをする 石畳をもつれ合いながら転がる、その弾みで♀プリーストの拘束が解かれる 「今のうちに少年を連れてできるだけ遠くへ!」 逡巡は一瞬だった 「わ。わかりました」 「そんな!?師匠を置いて逃げるなんて出来ません!」 「我儘を言わないでくれ少年。大丈夫、きっと追いつく…それにこれからやるべきことは少しではあるが紙に書いて君の荷物に入れておいた」 そういった♀剣士の顔に♂ノービスは一瞬力を抜いてしまった それまで常に張り詰めた表情しか見せたことのない♀剣士の満面の笑顔だった 「ごめんなさい」 一度崩れた体勢は如何に非力なプリーストといえど容易に引きずることができ、すぐその姿は見えなくなった 「さて、こちらもケリをつけようか……さすがに私も限界が近いようだ」 たとえ修練の差があったとしてもこれだけの時間抑えこんでいたこと自体が奇跡に近かった 最期の力を振り絞り♂アサシンの首につけられた環の留め金に手を伸ばす (…やれやれ、役回りが違うだけでまるっきり前回と同じだな) そして辺りは閃光に包まれた   <♀プリースト&♂ノービス 辛くも逃亡> <♂アサシン&♀剣士 死亡> <備考:イズルード東の出島崩落> <残り33名> ---- | 戻る | 目次 | 進む | | [[103]] | [[目次]] | [[105]] |

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