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150.世界を支えるモノ ----   「遅かったな、もしかしてトイr……ごめんなさい冗談です、だからにこやかにTCJ構えるのやめてください」 気を取り直して♂プリーストはこほんと一度咳払いをする 「しっかし、この世界は無いものだらけだよなぁ、心癒される花売り幼女たんもいなけりゃいつも笑顔で見送ってくれる案内要員たんも居ないし」 いきなりそのようなことを口にする♂プリーストを♀アサシンは『はぁ?なにいってんの、とうとう気が狂ったのかこの変態聖職者』という様な目で見る その視線に気がついた♂プリーストは慌てて、そしてやけに必死に地面を指差す それはチェインの柄で書かれた世界地図で。上方に描かれた輪っか、左方に描かれた猿右下に書かれた着物 (左のはウンバラで右はアマツ……上のは………ああ!ジュノー) 「どうしてなんだろうなぁ」 そう言うとその三箇所からそれぞれ僅か内側に三つの絵を描く (えっと、時計がアルデバラン、塔がゲフェン、ムナックがフェイヨン) たしかにその三つの街がほぼこの茶番劇の舞台の最外周ではある だがそれがどうしたのだろうか、まったくピンとこない♀アサシンの様子に♂プリーストは焦れたようにセイフティーウォールの詠唱を始める だが当然ブルージェムストーン無しで発動などするはずもなかった 「あははは、ばっかねぇ青ジェム無いのにできるはずないじゃ…ん?」 そこで♀アサシンの思考はある所へたどりついた 微量な魔力しか持っていないブルージェムストーンですら数回とはいえ魔王と呼ばれる存在の攻撃を防ぎうる結界を作り出すのだ たとえば神の鉱石とまで呼ばれているエンペリウム、それも20個がかりの魔力で結界を張ったならばどのような強力な結界が張られるのだろうか そして、自分達を閉じ込めているこの世界はいわば結界のようなものではないのだろうか 続けて描かれた結晶の絵を何も言わずにその手の拳刃で断ち切る真似をする それを見て♂プリーストは満足したように頷いた <♂プリースト&♀アサシン 移動開始> ---- | 戻る | 目次 | 進む | | [[149]] | [[目次]] | [[151]] |

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