「087」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

087」(2005/11/04 (金) 02:20:25) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

087.DOPEL   …二人は、何処に行ったのだろう。 結局、しばらくしても姿を顕すことのなかった少女達の事を、 ♂剣士はぼうっ、と考えていた。 既に、時刻は夕闇を孕み始めている。 黄昏の世界は、何処までも金色だ。    見捨てられたか。それとも二人の身に何かがあったのか。  或いは、他の何かか。  判断の基準は、ようとして知れない。  判らない。全てが。何もかもが。   それは、その何かは。 自分の知らない何者かは、自分にも牙を向けているのかもしれない。 恐ろしい。恐ろしい。此処に居る事が。歩き始める事が。人を知る事が。そう、全てが。 恐怖は伝染し、恐怖は汚染し、恐怖は拡大する。   あるいは、♂剣士はその時既に狂い始めていたのだろう。 それ故に彼は、夕日に染まる平原にその幻想を見た。   「…ぼくが、いる」   彼が、彼の前に居た。 黄昏を背負った『彼』は、体を影のヴェールで包んでいる。    それはもう一人の自分。  それは同じ姿を取る者。  それは主に成り代わる者。  それは手に巨剣を握る鏡像。  それは…ゲフェンの魔王。    その幻想は、こう呼ばれる。  即ち、ドッペルゲンガーと。    <♂剣士 SAN値下落中(狂気に蝕まれ始めてる) DOPと遭遇。> ---- | 戻る | 目次 | 進む | | [[086]] | [[目次]] | [[088]] |

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示:
目安箱バナー