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170.歩く   「冒険者は足が命、かぁ。近所のお兄ちゃんの言葉、身にしみるわ」 崖から飛び降りた♀アチャがどうなったかというと、全身傷だらけだったが 移動するための、明日へ向かって進むための足だけは無傷だった 「帰ったら飛び切りのお礼しないとね」 しかし声を出すなどこんな状況では危険極まりない だが独り言でも言わないとやってられない事情があった 弓を持つ手、左腕の負傷 なるべく早く傷口を洗い流し手当てをしなければ、2度と弓を持てないかもしれない 弓手である彼女にとってそれは是非とも避けたい未来だ いや、持てなくなるだけならまだいい 傷口からの感染症など、今この世界で対処できるはずがない 「お礼って言えば♂ローグに助けてもらうの2度目なのよねぇ」 命の対価 それも2度だ 莫大な借りをまだ返していない どうやって借りを返そうか やっぱり、ヒーローはヒロインのピンチに駆けつけてこそよね なんで俺がお守りしなきゃならんのだ!とか言ってたアイツが私に助けられたって知ったら、どんな顔するかしら 「あ、なんかやる気出てきちゃったかも」 1声呟くのを最後にして、もう見え始めてきた池に向かう 左腕の傷を洗って、至急品の赤ポ使って応急手当して、 そしたら木にでも登って身を隠しながら今後を考えよう 私はまだ歩けるんだから   <♀アーチャー所持品/グレイトボウ、矢、小青箱 現在地/プロ北(prt_field01)池周辺 備考:実は怪力?数時間の間弓使用不可> ---- | 戻る | 目次 | 進む | | [[169]] | [[目次]] | [[171]] |

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