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175.人外+1PT   ♂ローグの治療が終わると、アラームは安心してこてんと、その場に寝ころんでしまった。 ♂ローグにも休憩が必要なので、その場で♂ローグ、バドスケ、アラームの三人は一休みする事にした。 一息つく♂ローグ、バドスケも木によっかかって座って休んでいる。 「……よう、お前アラームの知り合いか?」 ♂ローグの言葉にバドスケは♂ローグを見る。 「ああ、時計塔で一緒だった。お前が今までアラームを守っていてくれたのか?」 どちらも、今更な内容である。が、確認せずにはいられない。 「成り行きでそーなっちまっただけだ」 成り行きの一言だけでここまでの傷を負ったというのは、少し無理がある。 バドスケは久しぶりに心が温かくなった気がした。 「……アラームを守ってくれて、ありがとう」 「だから成り行きだって言ってんだろ」 バドスケは静かな寝息を立てるアラームを見る。 「アラームはさ、優しい子なんだ。いつも一生懸命で明るくて……」 ぶっきらぼうに言う♂ローグ。 「知ってるよ」 「だからさ、そんなアラームがこんな所に来させられて… …どれだけ辛い思いしてるかって考えるだけで俺は……」 「……。」 「でもさ、久しぶりに会ったアラームはいつもと変わらないアラームのままで『私は元気でしたよ』って言ってさ……」 目頭を押さえるバドスケ。 「ありがとな、お前……アラームの心もきちっと守っててくれたんだな……ありがとな……」 寝っ転がったままバドスケから顔を逸らす♂ローグ。 「礼ならあの♀アーチャーと今は別行動してる♀クルセと小バフォにでも言え。俺は何もしちゃいねえ」 バドスケは♂ローグを見る。 「……バーカ。んな傷だらけの体でそれ言っても説得力なんてねえよ」 「うっせえ!」 ♂ローグ、バドスケ、アラームの三人はプロンテラ目指して南下していく。 周辺を探したが、♀アーチャーの姿は見つからず。♂ローグの 「セージの所行ったか、次の目的地に先行ったかのどっちかだろ」 という言葉に、ローグ達の目的地であるチュンリム湖を目指す事にした。 エンペリウムのある場所の内、ヴァルキリーレルムとルイーナの二カ所は既に通行不可となっている。 となると、今ローグ達の中でここに手を出せるのは小バフォのみである。 ブリトニアにはセージ達が向かっている、ならばローグ達は残るチュンリム湖が担当となる。 アラームはにこにこしながら、バドスケから旅の話を聞いている。 ♂ローグはむすーっと黙ったままだ。 『あのローグも仕留めた事だし、残るマーダーは……俺が知る限りじゃクソ墨だけか。捕まるなよ♀アーチャー』 無駄に豪勢なプロンテラ城を見上げながら、♂ローグはそんな事を考えていた。   <♂ローグ、所持品:ツルギ、 スティレット> <アラーム、所持品:大小青箱> <バドスケ、マンドリン、アラーム仮面 アリスの大小青箱> <現在位置:プロンテラ北、プロンテラ城直前> ---- | 戻る | 目次 | 進む | | [[174]] | [[目次]] | [[176]] |

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