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082 窮地 ---- 「果たして間に合うかどうかね・・・・・・」 私達は夜を駆ける。 タイムリミットは多く見積もって25分ぐらいしかない。 しかし、このままF-6側に向かうのが正解なのであろうか・・・・・・? 引き返した方が近いのではないだろうか・・・・・・? ふと、嫌な予感にかられる。 「確か移動時にあなた地図見てたわよね? このエリアに入ってから何分ぐらい経ったか分かる!?」 急いで♀BSに問いかける。 「えっと、大体だけど50分前にはこのエリアに居たはずだよ!」 失礼な事に野生のカンなのであろうか彼女の時間感覚は信頼できる。 誤差はそんなにないはずだ。 急いで頭の中で逆算をする。 50分前にこのF-5エリアに入ったと仮定する。 ここの1エリアは普通の歩きなら1時間30分ぐらいかかると今までの経験で分かっていた。 とするとここは少なくとも中央よりはF-6に近い側のはず。 戻るよりは近い!さらに♂ローグの居るかもしれない元のエリアに戻るには危険すぎる! 「やっぱり先に進むしかない!急いで!」 全速力でも25分で脱出できるかは賭けであった。 「ひぃぃぃぃ、アタイはこんな死に方だけはごめんだよぉぉぉぉ」 ♀BSが♂スパノビの手を怪我していない右手で引っ張って逃げる。 私もこんな、お間抜けな死に方だけはごめんだ。 「ぼ、ぼず、い、いたい!」 ♂スパノビが悲鳴をあげる。 どうやら後ろのカートがガンガンぶつかっているらしい。 「そんなカートなんて捨てなさい!今は命の方が大切でしょ!」 そういうと私はカートの中身を自分の荷物に詰め込むと 渋る♂スパノビを引っぱたいて無理矢理捨てさせた。 「ううう、お、おでの、か、かーとが」 泣き始める♂スパノビ 「ええい!アタイの子分が泣くんじゃないよ!みっともない!」 ♀BSが思いっきり♂スパノビの頭を殴ってしまい 尚更、泣かせてしまった。 彼女はきっと肝っ玉母さんになりそうだ。 *** 「やばいよ!そろそろ10分ぐらい経ったんじゃないかい!?」 言われなくても分かっているわ! 頭の中で焦り始める。 地形に随分と戸惑いまだ脱出をしていない。 「ぐ・・・・・・とにかく頑張りましょう!」 二人を鼓舞する。 すると♂スパノビが言い出した。 「お、おでに、ま、まかせてほしいんだな!」 いきなりの言葉に私はびっくりした。 「ちょっと、あんたに何ができるっていうんだい!?」 ♀BSが率直な感想を述べる。 「こ、こう、す、するのさ!そ、そくどぞうか!」 「!!!???」 思わず私と♀BSは仰天した。 そうだ。そういえば♂スパノビは速度増加を使える のかもしれないことをすっかり忘れていた。 これで助かる。そう思ったのも束の間。 「え、えすぴーがたりなくて、お、おねえちゃんにはかけられなかったんだな・・・・・・」 ♂スパノビの魔力では私にまではかけられなかった。 「そ、そう・・・・・・ならいいわ。貴方たち二人で先にお逃げなさい。私は自力で行くわ・・・・・・」 私に合わせた場合、三人ともタイムリミットで死ぬ可能性がある。 それだけは回避したかった。 二人に無意味な死を迎えさせてしまうことになる。 そんなことは私のプライドが許さない。 「お、おで、そんなこと、ぜ、ぜったいしないんだな!!!」 しかし、♂スパノビは強い口調で反駁した。 「聞き分けのないことを言うんじゃないわ!このままじゃ三人ともお陀仏かもしれないのよ!?」 私はすごい剣幕で♂スパノビに言い聞かせる。 しかし 「ぜ、ぜったい、いやなんだな!それなら、こ、こうするんだな!う、うおおおおおおおおお!」 !? 「ちょ、ちょっと放してよ!」 なんと♂スパノビは私をお姫様だっこしながらすごい勢いで駆け出した。 どこにこんな力が!?と思わせるほどだ。 ♀BSが健常ならできるかもしれないけど・・・・・・。 ということは♀BSと同じぐらいの力を秘めているのだこの子は・・・・・・。 ひゅーひゅーと♀BSが野次を飛ばす。 私は思わず頬が赤く染まるのを感じた。 *** こうしてなんとか私達三人はF-5エリアを抜け出しF-6エリアに辿り着くことができた。 ♂スパノビと♀BSは肩で息をしながらぜいぜいと大の字になっている。 私はまだ良かったがそれでも疲れを感じざるを得ない。 こんなところを襲われたらひとたまりもない。 ここはどうやら草原地帯のようだ。 まばらな木立しか無く隠れる場所が少ない。 どうか誰にも見つからないようにと私は祈った。 <♀BS> 現在位置 F-6 所持品:ツーハンドアックス(♂スパノビの箱から) 外見特徴:ボス、筋肉娘、カートはない。むちむち。 状態:利き手ではない負傷した左手に痛みが残る。全力疾走で疲れている。 <♂スパノビ> 現在位置 F-6 所持品:スティレット(♀BSのもの)、ガード、ほお紅(♀BSのもの)、装飾用ひまわり(♀ダンサーから) 外見特徴:巨漢。超強面だが頭が悪い。カートはF-5に捨てられてしまった。 状態:全力疾走後と速度増加使用で疲労困憊。 <ダンサー> 現在位置 F-6 所持品:ロープ、カード帖 外見的特徴:美女、子持ち、母性本能大 状態: 走ったので疲れている。疲労度は ♂スパノビ>♀BS>ダンサー ---- | [[戻る>2-081]] | [[目次>第二回目次]] | [[進む>2-083]] |

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