「2-090」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

2-090」(2006/01/12 (木) 10:47:24) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

090 おやすみなさい【定時放送直前】 ---- ―進路変更しましょう。 そう言ったのは♀スパノビだった。 どこかを目指していたはずなのに、突然の進路変更。 ♀ハンターは最初にその言葉を聞いたとき、首を傾げた。 『どうして道…を?』 『んー、そっちに行くのは別に良いんですけど…誰か居たみたいな感じだったので…  ♀ハンターさんの意見で決めますよ~』 ♀スパノビが言うと、♀ハンターは首を横に振った。 あまり人と関わりたくない。 この子以外と関わるのが怖い― 『い、いや!行きたくない!』 『じゃあ、こっちに道を変えましょうかー』 指差したのは先ほど誰かの気配がしていた方向。 こっちの気配は消えましたから、と♀スパノビが言った言葉に♀ハンターは頷いた。 進路変更し、二人は休憩を取ることにしたのだ。 『じゃあ、この辺りで休憩しましょうか。私はちょっと周りの様子見てきますね~』 『あ…う、うん』 『近くに人の気配は無いですが…万が一何かあれば呼んで下さいね』 頷く♀ハンター。 にこりと笑うと♀スパノビは木の陰へと消えていった。 石の上に座って辺りを見回した♀ハンター。 周りの景色を見ている内に、いつのまにかうとうととし始め… 疲れていた彼女は鞄を枕にいつの間にか眠ってしまっていた。 「…これはさすがに♀ハンターさんには見せられませんね」 ―あまりにも酷すぎる。 周りの様子を確認していた♀スパノビは、既に死んでいる♀アサシンを発見した。 この損傷具合は…恐らく魔法でやられたんだろう。 状況から推測するに加害者は魔法を使えるもの。 ウィザード、セージ、マジシャン。大体その辺りだろう。 魔法を使えるものでも、ゲームに乗っているものはいるんだろう。 近くに散らばっているのは恐らく彼女の遺品だ。 その中で♀スパノビの目に留まったのはオリデオコンの矢筒だった。 「これは頂いておきますか」 ―いつか役に立つかもしれませんし。 持っていた鞄の中に矢筒を詰め込むと、♀スパノビは辺りを見回した。 木の陰にひっそりと生えていた花を見つけると、その根元をざくりと切る。 彼女はその花を、♀アサシンの元へ備えた。 おやすみなさい。 ♀スパノビはそっと呟いた。 *** 「起きてください~」 ちょんちょんと♀スパノビが、まだ完全に目が覚めていない♀ハンターの顔をつっつく。 寝ぼけ声を上げる♀ハンターを見て、♀スパノビは苦笑して― ♀ハンターのほっぺたを触った。 ぷに。 「わわわっ!?」 思わず声を上げる♀ハンター。 あわてて右手に傍に置いていたスパナを掴み、周りをキョロキョロと見回す。 くすくす、と笑っている♀スパノビの顔がそこにはあった。 「お昼寝休憩は終わりですよ、♀ハンターさん」 その声を聞いたとたん、恥ずかしさと安心さが同時に込み上げてきた。 ♀ハンターは顔を真っ赤にさせた。 それから数分後―彼女たちは一回目の定時放送を耳にする。 <♀ハンター 現在位置・・・進路変更→D-6> <所持品・・・スパナ 古い紫色の箱> <備考・・・対人恐怖症 鳥と会話が出来る ステ=純鷹師 弓の扱いは???> <状態・・・♀スパノビと同行。但し、完全に信頼はできていない。♀スパノビ以外の人間は完全に拒否> <♀スパノビ 現在位置・・・進路変更→D-6> <所持品・・・S3ダマスカス シルクリボン(無理矢理装着) 古いカード帖(本人気付いていない) オリデオコンの矢筒> <備考・・・外見とは裏腹に場数を踏んでいる(短剣型) 集中力向上習得済> <状態・・・♀ハンターと同行> ---- | [[戻る>2-089]] | [[目次>第二回目次]] | [[進む>2-091]] |
090 おやすみなさい【定時放送直前】 ---- ―進路変更しましょう。 そう言ったのは♀スパノビだった。 どこかを目指していたはずなのに、突然の進路変更。 ♀ハンターは最初にその言葉を聞いたとき、首を傾げた。 『どうして道…を?』 『んー、そっちに行くのは別に良いんですけど…誰か居たみたいな感じだったので…  ♀ハンターさんの意見で決めますよ~』 ♀スパノビが言うと、♀ハンターは首を横に振った。 あまり人と関わりたくない。 この子以外と関わるのが怖い― 『い、いや!行きたくない!』 『じゃあ、こっちに道を変えましょうかー』 指差したのは先ほど誰かの気配がしていた方向。 こっちの気配は消えましたから、と♀スパノビが言った言葉に♀ハンターは頷いた。 進路変更し、二人は休憩を取ることにしたのだ。 『じゃあ、この辺りで休憩しましょうか。私はちょっと周りの様子見てきますね~』 『あ…う、うん』 『近くに人の気配は無いですが…万が一何かあれば呼んで下さいね』 頷く♀ハンター。 にこりと笑うと♀スパノビは木の陰へと消えていった。 石の上に座って辺りを見回した♀ハンター。 周りの景色を見ている内に、いつのまにかうとうととし始め… 疲れていた彼女は鞄を枕にいつの間にか眠ってしまっていた。 「…これはさすがに♀ハンターさんには見せられませんね」 ―あまりにも酷すぎる。 周りの様子を確認していた♀スパノビは、既に死んでいる♀アサシンを発見した。 この損傷具合は…恐らく魔法でやられたんだろう。 状況から推測するに加害者は魔法を使えるもの。 ウィザード、セージ、マジシャン。大体その辺りだろう。 魔法を使えるものでも、ゲームに乗っているものはいるんだろう。 近くに散らばっているのは恐らく彼女の遺品だ。 その中で♀スパノビの目に留まったのはオリデオコンの矢筒だった。 「これは頂いておきますか」 ―いつか役に立つかもしれませんし。 持っていた鞄の中に矢筒を詰め込むと、♀スパノビは辺りを見回した。 木の陰にひっそりと生えていた花を見つけると、その根元をざくりと切る。 彼女はその花を、♀アサシンの元へ備えた。 おやすみなさい。 ♀スパノビはそっと呟いた。 *** 「起きてください~」 ちょんちょんと♀スパノビが、まだ完全に目が覚めていない♀ハンターの顔をつっつく。 寝ぼけ声を上げる♀ハンターを見て、♀スパノビは苦笑して― ♀ハンターのほっぺたを触った。 ぷに。 「わわわっ!?」 思わず声を上げる♀ハンター。 あわてて右手に傍に置いていたスパナを掴み、周りをキョロキョロと見回す。 くすくす、と笑っている♀スパノビの顔がそこにはあった。 「お昼寝休憩は終わりですよ、♀ハンターさん」 その声を聞いたとたん、恥ずかしさと安心さが同時に込み上げてきた。 ♀ハンターは顔を真っ赤にさせた。 それから数分後―彼女たちは一回目の定時放送を耳にする。 <♀ハンター 現在位置・・・進路変更→D-6> <所持品・・・スパナ 古い紫色の箱> <備考・・・対人恐怖症 鳥と会話が出来る ステ=純鷹師 弓の扱いは???> <状態・・・♀スパノビと同行。但し、完全に信頼はできていない。♀スパノビ以外の人間は完全に拒否> <♀スパノビ 現在位置・・・進路変更→D-6> <所持品・・・S2ダマスカス シルクリボン(無理矢理装着) 古いカード帖(本人気付いていない) オリデオコンの矢筒> <備考・・・外見とは裏腹に場数を踏んでいる(短剣型) 集中力向上習得済> <状態・・・♀ハンターと同行> ---- | [[戻る>2-089]] | [[目次>第二回目次]] | [[進む>2-091]] |

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示:
人気記事ランキング
目安箱バナー