「216」(2005/11/01 (火) 14:43:55) の最新版変更点
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216.集中力向上
弓手は目を閉じ、ゆっくりと精神を集中させる。
弓を扱う者は決して心を乱してはならない。
どんな技術を持っていようと、射る者の気持ちに迷いがある限り、放たれる矢が目標に当たることは決して無い。
それは空しく空を切るのみに終わる。
目蓋の裏に彼は"最期の笑顔"を思い出していた。
彼は幸いにもこの狂ったゲームに巻き込まれながら、殺し合いに巻き込まれたのは数える程であった。
しかし、本来なら彼は最初のそれで死ぬはずだった。
理由は単純明快。
彼はその時強大な敵に対峙し、そしてとるべき行動を誤った。
戦場に於いて、判断力の欠如は死を意味する。
だが彼は死ななかった。
彼の死を、彼の大事な仲間が庇って、代わりに死んでいったから…。
『あんな過ち二度と繰り返してたまるか! 例え敵わなくても最後まで戦い抜いてやる!』
今一度、心に誓う。
そして
『俺達のこと見守っていてくれ!!』
既に火蓋が切って落とされた最後の戦いを前に、短い瞑想を終え目を開けようとしていた、その刹那
『アチャ君しっかりやりぃよ、またぼーっとしてたら承知せぇへんでっ』
「喰らえGM!ブランディッシュスピアァ!!」
それは、とある古城にて最も恐れられている誇り高き女騎兵――深淵の騎士子から放たれる必殺の一撃であると共に、
自分達の参戦への合図であった。
彼は矢筒から銀矢を二本取り出すと、それを強く握りしめゆっくりと弓に番える。
「「「行くぞ!!」」」
三人のかけ声が重なる。
彼に宿る信念の矢に、最早貫けぬものなど無い。
<♂アーチャー IA+集中力向上、初撃は秋菜へのDSを狙っている>
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