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北へ、東へ[3日目朝] ---- ♂プリさんはどこまで行ったんだろう。 足元から顔を上げ、♂シーフはため息を吐いた。 ここまでずっと人の通った痕跡を探していたのだが、足跡一つ見つけられなかった。 「どうですか?」 「…何も見つかりません」 尋ねる♀Wizにそう答えるしかないのが悔しい。 こういう作業こそ自分の出番だと思ったのに手掛かり一つ見つけられないなんて。 悪い想像が頭をもたげる。 夜明け前に♂騎士だけが戻ってきた。まさか♂プリは彼に…。 「♂シーフさん」 そんな♂シーフの心の内を読んだかのように♀Wizがおだやかな声をかけた。 「もっと先まで行ってしまったのかもしれません。北へ行ってみましょうか」 それは予定通りの提案でもあった。 調べる岬の分担は♀Wiz達が北と西、♂セージ達が南と東。 ♂プリが去った方角から考えて♂シーフは北へ向かうのが自然だし、判明している殺人者も島 の北半分にいるのはグラリスと♂クルセ。南へ行った♂Wizや♂ローグに比べ♀Wiz有利 の相手だ。 さらに♂セージはこう指示していた。 『まず北から。あちらの方が遠いですが、E-1からE-4までのいずれかを禁じられるだけ で入れなくなります』 もちろん封鎖されても地図を預けて入る手はある。だがその間は単独行動することになる上に GMから見れば不自然に会話が途切れることになる。 特に半島の根本近くを封鎖されればその沈黙は半日近くにも及ぶだろう。 それで疑われないはずがない。地図を預ける時間は可能な限り短くしなければいけないのだ。 ただし、幸いと言ってはなんだが♂シーフたちには♂プリを探すという名目がある。 行き止まりの半島に踏み込むこと自体はそれほど不自然ではない。 (その意味じゃ♂プリさんはすぐに見つからない方がいいんだよなあ) そう考え、♂シーフはすぐに自己嫌悪を感じた。 おそらく♂セージや♀Wizはとっくに同じ事を考えつつ口に出さないだけなのだろうが。 彼が悩んでいると♀Wizは彼の肩に手をかけて微笑んだ。 「なに考えてるのかしら?」 「いえ、その別に」 口ごもる彼の顔を覗き込んで♀Wizは思案顔になり、すぐにいたずらっぽい笑顔で言った。 「…♂シーフ君のエッチ」 「ええええっ、なんですかそれっ!?」 落ち込んでいるどころではなくなった♂シーフは焦った声を上げて頭を抱える。 ♀Wizはさらに諭すように続けた。 「こんなおばさん相手に変なこと考えちゃだめよ?もっと若い子みつけなさいね」 「ぜぜぜ全然おばさんじゃないですよっ。じゃなくて変な事なんて考えてませんっ。それより っ」 何かを振り払うように頭を振り、♂シーフは無理矢理まじめな顔をつくった。 「かすかに血の匂いがしませんか?」 同じ頃、東へ向かっていた♂セージが立ち止まった。 「何か聞こえませんでしたか?」 「え?」 足を止めて♀商人は耳を澄ます。 「気付かなかったなあ」 「人声のような気がしたのですが。淫徒プリさんはどうですか?」 「さあ?私も気付きませんでした」 ♀Wizの聖書を読み直していた淫徒プリは小首を傾げた。 嘘ではない。だが計算高い彼としては聞こえていても聞こえなかった振りをしただろう。 余計な危険に首を突っ込まれるのはいやだからである。 特に島の南側には彼が見捨てた元「仲間」が居るはずだ。 彼らと会ったら面白くないことになる。 「鳥でしょうかね」 2人に否定され、♂セージも珍しく意見を翻す。 論理はともかく感覚にはそれほど自信を持っていないし、何より彼もこれ以上時間を浪費した くなかった。 2箇所の半島を確認してまた♀Wiz達と合流するにはほぼ丸一日掛かる。 しかも北ほどではないが、H-6やI-6のように禁止されると困る場所がこちらにもある。 ジョーカーが意図的に選んでいるなら半島を封鎖しても不思議ではないし、ランダムならラン ダムでタイミングを誤ると閉じこめられる恐れがある。 朝の放送には間に合わないが、夜の放送にまでかかることは避けたかった。 だが。 「えーと、見に行く?」 気をきかせた♀商人がそんなことを言い出す。 ♂セージはまずいことを言ったかなと後悔しながらも、表情には出さず悲観的な意見を口にし た。 「どちらから聞こえたかも分からないのですが」 すると♀商人はさらに提案する。 「じゃあ探してみよっか?」 ♂セージは思わず額を押さえた。恐るべきは天然。 どうやら遠回しな説得では逆効果のようなのでストレートに言うことにする。 「言い出しておいてなんですが、人の声とは限りません。それに誰かの悲鳴だとしてもギリギ リ聞こえる距離では今から行っても間に合わないでしょう。殺人者と顔を合わすだけ損ではな いでしょうか」 「誰か襲われてるかも知れないの!?」 彼のセリフが終わると同時に♀商人が叫び、淫徒プリの顔に「あ~あ」とでも言いたげな表情 が浮かんだ。 「じゃあ急がないと!」 「いえ、やめておきませんかと言ったのですが…」 本当に彼女を説得出来るのだろうか。♂セージはちょっと自信が揺らぐのを感じた。 <♀商人> 現在地:D-6→東方面 所持品:店売りサーベル、乳鉢いっぱい、カート、100万はくだらないゼニー 容 姿:金髪ツインテール(カプラWと同じ) 備 考:割と戦闘型 メマーナイトあり? ♂セージに少し特別な感情が……?    ♂セージ・淫徒プリと同行 <淫徒プリ> 現在地:D-6→東方面 所持品:女装用変身セット一式 未開封青箱 島の秘密を書いた聖書 容 姿:女性プリーストの姿(csf:4h0l0b2) 美人 備 考:策略家。Int>Dexの支援型 ♀WIZに話したことで少し楽になる    ♀商人・♂セージと同行 <♂セージ> 現在地:D-6→東方面 所持品:ソードブレイカー 容 姿:マジデフォ黒髪 スキル:ファイアーウォール ファイアーボルト ソウルストライク ファイアーボール 備 考:FCAS―サマルトリア型 ちょっと風変わり GMジョーカーの弟疑惑 誰かの声を 聞く?    ♀商人・淫徒プリと同行 <♂シーフ> 現在地:D-6→北方面 所持品:多めの食料 容 姿:栗毛 備 考:ハイディング所持 盗作ローグ志望でちょっと頭が良い 血の匂いを嗅ぐ?    ♀Wizと同行 <♀WIZ> 現在地:D-6→北方面 所持品:クローキングマフラー ロザリオ(カードは刺さっていない) 案内要員の鞄(DCカタ ール入) 口紅 容 姿:WIZデフォの銀色 備 考:LV99のAGIWIZ GMに復讐 ♂シーフと同行 状 態:全身にSGの傷跡が残る。HPはようやく緑っぽく ---- | [[目次>第二回目次3]] |
北へ、東へ[3日目朝] ---- ♂プリさんはどこまで行ったんだろう。 足元から顔を上げ、♂シーフはため息を吐いた。 ここまでずっと人の通った痕跡を探していたのだが、足跡一つ見つけられなかった。 「どうですか?」 「…何も見つかりません」 尋ねる♀Wizにそう答えるしかないのが悔しい。 こういう作業こそ自分の出番だと思ったのに手掛かり一つ見つけられないなんて。 悪い想像が頭をもたげる。 夜明け前に♂騎士だけが戻ってきた。まさか♂プリは彼に…。 「♂シーフさん」 そんな♂シーフの心の内を読んだかのように♀Wizがおだやかな声をかけた。 「もっと先まで行ってしまったのかもしれません。北へ行ってみましょうか」 それは予定通りの提案でもあった。 調べる岬の分担は♀Wiz達が北と西、♂セージ達が南と東。 ♂プリが去った方角から考えて♂シーフは北へ向かうのが自然だし、判明している殺人者も島の北半分にいるのはグラリスと♂クルセ。南へ行った♂Wizや♂ローグに比べ♀Wiz有利の相手だ。 さらに♂セージはこう指示していた。 『まず北から。あちらの方が遠いですが、E-1からE-4までのいずれかを禁じられるだけ で入れなくなります』 もちろん封鎖されても地図を預けて入る手はある。だがその間は単独行動することになる上に GMから見れば不自然に会話が途切れることになる。 特に半島の根本近くを封鎖されればその沈黙は半日近くにも及ぶだろう。 それで疑われないはずがない。地図を預ける時間は可能な限り短くしなければいけないのだ。 ただし、幸いと言ってはなんだが♂シーフたちには♂プリを探すという名目がある。 行き止まりの半島に踏み込むこと自体はそれほど不自然ではない。 (その意味じゃ♂プリさんはすぐに見つからない方がいいんだよなあ) そう考え、♂シーフはすぐに自己嫌悪を感じた。 おそらく♂セージや♀Wizはとっくに同じ事を考えつつ口に出さないだけなのだろうが。 彼が悩んでいると♀Wizは彼の肩に手をかけて微笑んだ。 「なに考えてるのかしら?」 「いえ、その別に」 口ごもる彼の顔を覗き込んで♀Wizは思案顔になり、すぐにいたずらっぽい笑顔で言った。 「…♂シーフ君のエッチ」 「ええええっ、なんですかそれっ!?」 落ち込んでいるどころではなくなった♂シーフは焦った声を上げて頭を抱える。 ♀Wizはさらに諭すように続けた。 「こんなおばさん相手に変なこと考えちゃだめよ?もっと若い子みつけなさいね」 「ぜぜぜ全然おばさんじゃないですよっ。じゃなくて変な事なんて考えてませんっ。それよりっ」 何かを振り払うように頭を振り、♂シーフは無理矢理まじめな顔をつくった。 「かすかに血の匂いがしませんか?」 同じ頃、東へ向かっていた♂セージが立ち止まった。 「何か聞こえませんでしたか?」 「え?」 足を止めて♀商人は耳を澄ます。 「気付かなかったなあ」 「人声のような気がしたのですが。淫徒プリさんはどうですか?」 「さあ?私も気付きませんでした」 ♀Wizの聖書を読み直していた淫徒プリは小首を傾げた。 嘘ではない。だが計算高い彼としては聞こえていても聞こえなかった振りをしただろう。 余計な危険に首を突っ込まれるのはいやだからである。 特に島の南側には彼が見捨てた元「仲間」が居るはずだ。 彼らと会ったら面白くないことになる。 「鳥でしょうかね」 2人に否定され、♂セージも珍しく意見を翻す。 論理はともかく感覚にはそれほど自信を持っていないし、何より彼もこれ以上時間を浪費したくなかった。 2箇所の半島を確認してまた♀Wiz達と合流するにはほぼ丸一日掛かる。 しかも北ほどではないが、H-6やI-6のように禁止されると困る場所がこちらにもある。 ジョーカーが意図的に選んでいるなら半島を封鎖しても不思議ではないし、ランダムならランダムでタイミングを誤ると閉じこめられる恐れがある。 朝の放送には間に合わないが、夜の放送にまでかかることは避けたかった。 だが。 「えーと、見に行く?」 気をきかせた♀商人がそんなことを言い出す。 ♂セージはまずいことを言ったかなと後悔しながらも、表情には出さず悲観的な意見を口にした。 「どちらから聞こえたかも分からないのですが」 すると♀商人はさらに提案する。 「じゃあ探してみよっか?」 ♂セージは思わず額を押さえた。恐るべきは天然。 どうやら遠回しな説得では逆効果のようなのでストレートに言うことにする。 「言い出しておいてなんですが、人の声とは限りません。それに誰かの悲鳴だとしてもギリギ リ聞こえる距離では今から行っても間に合わないでしょう。殺人者と顔を合わすだけ損ではないでしょうか」 「誰か襲われてるかも知れないの!?」 彼のセリフが終わると同時に♀商人が叫び、淫徒プリの顔に「あ~あ」とでも言いたげな表情 が浮かんだ。 「じゃあ急がないと!」 「いえ、やめておきませんかと言ったのですが…」 本当に彼女を説得出来るのだろうか。♂セージはちょっと自信が揺らぐのを感じた。 <♀商人> 現在地:D-6→東方面 所持品:店売りサーベル、乳鉢いっぱい、カート、100万はくだらないゼニー 容 姿:金髪ツインテール(カプラWと同じ) 備 考:割と戦闘型 メマーナイトあり? ♂セージに少し特別な感情が……?    ♂セージ・淫徒プリと同行 <淫徒プリ> 現在地:D-6→東方面 所持品:女装用変身セット一式 未開封青箱 島の秘密を書いた聖書 容 姿:女性プリーストの姿(csf:4h0l0b2) 美人 備 考:策略家。Int>Dexの支援型 ♀WIZに話したことで少し楽になる    ♀商人・♂セージと同行 <♂セージ> 現在地:D-6→東方面 所持品:ソードブレイカー 容 姿:マジデフォ黒髪 スキル:ファイアーウォール ファイアーボルト ソウルストライク ファイアーボール 備 考:FCAS―サマルトリア型 ちょっと風変わり GMジョーカーの弟疑惑 誰かの声を聞く?    ♀商人・淫徒プリと同行 <♂シーフ> 現在地:D-6→北方面 所持品:多めの食料 容 姿:栗毛 備 考:ハイディング所持 盗作ローグ志望でちょっと頭が良い 血の匂いを嗅ぐ?    ♀Wizと同行 <♀WIZ> 現在地:D-6→北方面 所持品:クローキングマフラー ロザリオ(カードは刺さっていない) 案内要員の鞄(DCカタール入) 口紅 容 姿:WIZデフォの銀色 備 考:LV99のAGIWIZ GMに復讐 ♂シーフと同行 状 態:全身にSGの傷跡が残る。HPはようやく緑っぽく ---- | [[目次>第二回NG]] |

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