「2-263」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

2-263」(2007/09/03 (月) 13:29:19) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

---- 263.集いし混沌(三日目・午前) 「おねえちゃん・・・?」 木陰で目が覚めたとき、♀ハンターはひとりだった。正確にはひとりと一羽、側には彼女の愛鳥であるふぁるが寝転がっていた。 ♀ハンターは♀スーパーノービスの死を直接確認したわけではない。しかしそれでも脳裏に鮮明に刻み込まれた映像は、胸を刺し貫かれて苦しそうに、それでも己の為に笑ってくれた血濡れの♀スーパーノービスで、目を覚ましたばかりの♀ハンターの頬の乾いた涙の跡がそれをしっかりと教えてくれていた。 「ふぁる・・・・・・」 傍らでうずくまって眠る愛鳥の羽根を柔らかくなぞる。先のミストレスの電撃により、黒く焦げ付いた跡が生々しい。ぴくりとも動かないが、ふぁるの体はまだ暖かかった。生命の脈動を確かに感じることに、少しだけほっとする。 ♀ハンター自身も全身がひどく痛むのだが、思考回路は怪我の痛みなど届かないところでぐるぐると回っていた。 あのあと、どうなったのか。ミストレスは、他の人たちは、おねえちゃんは。なぜ自分だけがこんな場所にいるのか。 わかるはずもなかったが、それでもある種の予感めいたもので、彼女は♀スーパーノービスがもう無事ではないのだろうと悟る。 「ふぁる・・・・・・あたし、あたし・・・・・・ひとりになっちゃった・・・・・・」      *  *  * 気絶した♀ハンターを抱えて、仲間のもとに帰ろうとしていたはずの♂プリーストは、♀ハンターの目を覚ました木陰より少しだけ離れた広場のような場所で、パピヨンと対峙していた。走る♂プリーストの前に突然現れ、強襲してきたのである。 「っくしょオ、あと少しであいつ等のいた辺りだってぇのに・・・」 ♀ハンターとふぁるを一人にしておくことは危険だったが、気絶中の彼女達を背負ったまま逃げ切ることはおそらく不可能だったし、庇いながら戦ってどうにかなるとも到底思えなかった。最も、ひとりで戦ったところで眼前の相手に敵う保証もないのだが。 どうにか♀ハンターとの距離を離すことには成功したものの、既に♂プリーストの全身はパピヨンが楽しそうに振るう触覚に幾度も切り刻まれ、先に負っていたダメージと合わせて全身ぼろぼろである。既にヒールを使えるだけの魔力も底をつき、荒い息で♂プリーストは愚痴を吐き棄てた。 「ったく、この島はバトルロワイヤルの会場じゃなかったのかよ。なんでこんなうじゃうじゃ魔物がいるってんだ」 「あっはは、アンタの血全っ然おいしそーじゃないけど、折角だから飲んであげようってんじゃん。さ、じっとしてる!」 「っくそ、喋るパピヨンなんざ聞いた事ねぇってんだ、よッ!」 ふらつきながらマイトスタッフを振り下ろすが、その一撃は空しく大地を叩き、逆にその背中をパピヨンの触覚が薙いだ。 「が・・・!!」 ぶっ飛びそうになる意識を、根性で据わらせる。 (畜生・・・・・・こんなとこで、終わっちまってたまるかよ・・・・・・・・・・!! 近くにあいつ等がいる筈なんだ、どうにかしてあいつ等に知らせられりゃ・・・・・・!!) 「あっははははは、ホラホラそんな飛び散らせちゃったら勿体ないじゃーん!! アタシが飲めるくらいの血はちゃんと残しといてよねっ!!」 二撃、三撃。パピヨンの真紅の触覚が♂プリの返り血で益々鮮やかに、さらに。 その時、♂プリが四股を踏むように己が作った血溜りを、大地を、ずしん、と踏みしめ、 「うお゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙おお゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙――――――――――ッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」 迸る、全身全霊の絶叫。 そして、♂プリは力なくだらりと両手を下げた。からんからん、と手から離れたマイトスタッフが転がる。 パピヨンも一瞬目を丸くしたが、 「何さっ、もう! びっくりしたじゃん!!」 触覚の一撃が♂プリの左脇腹を抉る。 そして、♂プリはついに地に膝を着いた。      *  *  * 「うお゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙おお゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙――――――――――ッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」 ♀ハンターの耳に飛び込んできたその叫びが♂プリのものであると、彼女にはわからなかった。いや、仮にそれがわかったとしても、彼女に♂プリが危険な人物であるか否かの判断はできなかった。 それはただ、♀ハンターには恐怖が音として具現化しただけの存在として映った。 今はもう、頼りになる♀スーパーノービスはどこにもいない。ふぁるも翼を傷めて目を覚まさない。近くになにか、恐ろしいものがいる。 「・・・・・・やだ・・・・・・!!」 ♀ハンターの全身を恐怖が駆け巡る。恐怖だけが体を支配する。 「やだ・・・・・・やだ・・・・・・!!」 目に涙を浮かべ、♀ハンターはパニックになりながらもふぁるを抱え上げると、先程の叫びが聴こえてきた方向とは逆の方へ、ふらつきながらも駆け出した。      *  *  * 「・・・なぜ、こんなところにパピヨンがいるのかはわからないが」 そう言いながら、止めを刺そうとしていたパピヨンと血溜りの中にうつ伏せに倒れる♂プリの間に立ち塞がったのは、グラサンモンクの姿だった。 「助・・・・・・かったぜ・・・・・・」 うつ伏せのまま♂プリは力なくグラサンモンクを見上げ、安堵の表情を浮かべた。 「あんな・・・もんで・・・・・・気づいて、くれる・・・奴がいるたぁ・・・まだまだ、この島も・・・捨てたもんじゃ、ねぇ、って・・・か・・・?」 「あー。人間が増えたぁ」 パピヨンがひらりひらりと舞いながら、不快そうに頬を膨らませる。 さらにそこに♂プリの絶叫を聞きつけ、遅れて走ってきた悪ケミ達が♂プリに駆け寄った。 「うわ、ひどい傷・・・ちょ、早く回復しないとヤバいわよこれ!」 「だ、誰かヒールヒール!」 「バカっ、ヒール使えるのはキミでしょ!」 「わ、私のヒールじゃこんなの、ムリムリムリ! ・・・ってこの人プリーストじゃん! ヒールできるじゃん!」 「それができないほどひどい状態だってことでしょ!」 こんな状況を前にしながらも騒がしい悪ケミ達に、♂プリは少し気力を分けてもらえたかのような錯覚を覚える。 「仲間・・・結構、居んだな。すまねえ・・・頼みが、ある。・・・・・・っ、ごふ」 血を吐きながら、息も絶え絶えで喋る♂プリを♀アコが怒鳴りつけた。 「手当てでしょ、見りゃわかるわよ! いいから、喋んないで!」 「・・・・・・近くに、女のハンターが・・・倒れてる筈だ。保護して、やってくれ」 その言葉に、悪ケミ達の動きが一瞬、ぴたりと揃って止まった。 まずい。 ♀アルケミストはひとり、♂プリーストの傷を心配する表情を作りつつ、状況を判断してこの先どうすればいいのかと必死で頭をフル回転させていた。 何なのよ、この状況は。 この♂プリーストは、どこかに逃げていったんじゃなかったの!? なんでまだこんなところをウロウロしてるのよ。 ♀ハンターとこんなに早く鉢合わせちゃうなんて計算外だわ。 それだけじゃない、さっきの大声、こいつの仲間も集まってきちゃうかもしれないじゃない。 やり難くなるったらない・・・・・・、 そう思った瞬間、♀アルケミストの杞憂どおりに、♂プリーストの仲間が絶叫を聞きつけて姿を現した。 「この状況は・・・何が起こっているんです?」 しかしそれは♀アルケミストのよく知る女(本当は男)を連れた、♂プリーストの本来の仲間達の姿だったが。 <♂プリースト> 現在地:E-6 所持品:修道女のヴェール(マヤパープルc挿し) でっかいゼロピ 多めの食料 マイトスタッフ 外見:逆毛(修道女のヴェール装備のため見えない) 怖い顔 備考:殴りプリ ♀ハンターを抱え交戦地点へとUターン 状態:瀕死(HPSP共に真っ赤) <♀ハンター> 現在地:E-6→?(♂プリ達のいる辺りより反対方向) 所持品:スパナ、古い紫色の箱、設置用トーキーボックス、フォーチュンソード、オリデオコンの矢筒、+2バイタルシュールドボウ[3] スキル:ファルコンマスタリー、ブリッツビート、スチールクロウ、集中力向上、ダブルストレーピング 備 考:対人恐怖症、鳥と会話が出来る、純鷹師、弓の扱いはそれなり 状 態:気絶から回復、でもHP赤い ♀スパノビと離れ、再び誰も信用できない状態 ただただ恐怖 <ふぁる> 現在地:E-6(E-7寄り) 所持品:リボンのヘアバンド スキル:ブリッツビート スチールクロウ 備 考:なんだかんだいいながら♀ハンターが心配で堪らない、ツンデレ? GM側の拠点を発見するも重要視せず無視、♀ハンターと遭遇 状 態:JTによる負傷で気絶中 <♀アルケミスト> 現在地:E-6 所持品:S2グラディウス ガーディアンフォーマルスーツ(ただしカードスロット部のみ) クロスボウ 矢筒 毒矢数本 望遠鏡 寄生虫の卵入り保存食×2 外 見:絶世の美女 性 格:策略家 備 考:製薬型 やっぱり悪 ♂スパノビ・悪ケミらと同行 首輪や地図の秘密を知り悪だくみ中 淫徒プリと再会(げっ) 状 態:各軽傷や矢傷は治療済 <♂スパノビ> 現在地:E-6 所持品:スティレット ガード ほお紅 装飾用ひまわり 古いカード帖 スキル:速度増加 ヒール ニューマ ルアフ 解毒 外 見:巨漢 超強面だが頭が悪い 備 考:BOT症状発現? ♀BSの最期の命令に従っている ♀ケミ・悪ケミらと同行 仲間を見つけた? 状 態:HPレッドゾーン、ヒールを受けてやや回復?意識は朦朧?or気絶? <悪ケミ> 現在地:E-6 所持品:グラディウス バフォ帽 サングラス 黄ハーブティ 支給品一式 馬牌×1 容 姿:ケミデフォ、目の色は赤 思 考:脱出する。 備 考:サバイバル、危険物に特化した頭脳、スティールを使えるシーフを探す、子バフォに脱出を誓う、首輪と地図と禁止区域の関係を知る ♀ケミを信用? したぼく:グラサンモンク 参考スレッド:悪ケミハウスで4箱目 <♀アコライト&子犬> 現在地:E-6 容 姿:らぐ何コードcsf:4j0n8042 所持品:集中ポーション2個 子デザ&ペットフードいっぱい スキル:ヒール・速度増加・ブレッシング 備 考:殴りアコ(Int1)・方向オンチ 首輪と地図と禁止区域の関係を知る ♀ケミを信用? 状 態:デビルチとの戦闘で多少の傷 <♀マジ> 現在位置:E-6 所持品:真理の目隠し とんがり帽子 容 姿:褐色の髪(ボブっぽいショート) 備 考:ボクっ子。スタイルにコンプレックス有り。氷雷マジ。異端学派。    首輪と地図と禁止区域の関係を知る ♀ケミに疑念 レズ疑惑 状 態:足に軽い捻挫、普通に歩くのは問題無し <グラサンモンク> 現在地:E-6 所持品:緑ポーション5個 インソムニアックサングラス[1] 種別不明鞭 容 姿:csm:4r0l6010i2 スキル:ヒール 気功 白刃取り 気奪 指弾 発勁 金剛 阿修羅覇王拳 備 考:特別枠 右心臓 したぼく二号 ♀ケミに疑念 状 態:悪ケミを護る、♂WIZ殺害後♀マジを治療、デビルチ・♀ハンターを警戒 パピヨンと対峙中 参考スレ:【18歳未満進入禁止】リアル・グRO妄想スレッド【閲覧注意】 作品「雨の日」「青空に響く鎮魂歌」よりモンク(♂モンクと区別するため便宜的にグラサンモンクと表記) <♂セージ> 現在地:E-6(東の半島を目指す) 所持品:ソードブレイカー 島の秘密を書いた聖書 口紅 容 姿:マジデフォ黒髪 スキル:ファイアーウォール ファイアーボルト ソウルストライク ファイアーボール 備 考:FCAS―サマルトリア型 ちょっと風変わり? GMジョーカーの弟疑惑     ♀商人・淫徒プリと同行 ♂プリとの再会だが・・・ <♀商人> 現在地:E-6(東の半島を目指す) 所持品:店売りサーベル、乳鉢いっぱい、カート、100万はくだらないゼニー 容 姿:金髪ツインテール(カプラWと同じ) 備 考:割と戦闘型 メマーナイトあり? ♂セージに少し特別な感情が?     ♂セージ・淫徒プリと同行 ♂プリとの再会だが・・・ <淫徒プリ> 現在地:E-6(東の半島を目指す) 所持品:女装用変身セット一式 未開封青箱 容 姿:女性プリーストの姿(csf:4h0l0b2) 美人 備 考:策略家。Int>Dexの支援型 ♀WIZに話したことで少し楽になる     ♀商人・♂セージと同行 ♀ケミとの再会だが・・・ <パピヨン> 現在地:E-6 備 考:ミストレスの魔力を一部受け継ぐ ノーマルより強い 状 態:全快 食事(♂プリ)の邪魔をされてえー何これー ---- | [[戻る>2-262]] | [[目次>第二回目次3]] | [[進む>2-264]] |
263.集いし混沌(三日目・午前) ---- 「おねえちゃん・・・?」 木陰で目が覚めたとき、♀ハンターはひとりだった。正確にはひとりと一羽、側には彼女の愛鳥であるふぁるが寝転がっていた。 ♀ハンターは♀スーパーノービスの死を直接確認したわけではない。しかしそれでも脳裏に鮮明に刻み込まれた映像は、胸を刺し貫かれて苦しそうに、それでも己の為に笑ってくれた血濡れの♀スーパーノービスで、目を覚ましたばかりの♀ハンターの頬の乾いた涙の跡がそれをしっかりと教えてくれていた。 「ふぁる・・・・・・」 傍らでうずくまって眠る愛鳥の羽根を柔らかくなぞる。先のミストレスの電撃により、黒く焦げ付いた跡が生々しい。ぴくりとも動かないが、ふぁるの体はまだ暖かかった。生命の脈動を確かに感じることに、少しだけほっとする。 ♀ハンター自身も全身がひどく痛むのだが、思考回路は怪我の痛みなど届かないところでぐるぐると回っていた。 あのあと、どうなったのか。ミストレスは、他の人たちは、おねえちゃんは。なぜ自分だけがこんな場所にいるのか。 わかるはずもなかったが、それでもある種の予感めいたもので、彼女は♀スーパーノービスがもう無事ではないのだろうと悟る。 「ふぁる・・・・・・あたし、あたし・・・・・・ひとりになっちゃった・・・・・・」      *  *  * 気絶した♀ハンターを抱えて、仲間のもとに帰ろうとしていたはずの♂プリーストは、♀ハンターの目を覚ました木陰より少しだけ離れた広場のような場所で、パピヨンと対峙していた。走る♂プリーストの前に突然現れ、強襲してきたのである。 「っくしょオ、あと少しであいつ等のいた辺りだってぇのに・・・」 ♀ハンターとふぁるを一人にしておくことは危険だったが、気絶中の彼女達を背負ったまま逃げ切ることはおそらく不可能だったし、庇いながら戦ってどうにかなるとも到底思えなかった。最も、ひとりで戦ったところで眼前の相手に敵う保証もないのだが。 どうにか♀ハンターとの距離を離すことには成功したものの、既に♂プリーストの全身はパピヨンが楽しそうに振るう触覚に幾度も切り刻まれ、先に負っていたダメージと合わせて全身ぼろぼろである。既にヒールを使えるだけの魔力も底をつき、荒い息で♂プリーストは愚痴を吐き棄てた。 「ったく、この島はバトルロワイヤルの会場じゃなかったのかよ。なんでこんなうじゃうじゃ魔物がいるってんだ」 「あっはは、アンタの血全っ然おいしそーじゃないけど、折角だから飲んであげようってんじゃん。さ、じっとしてる!」 「っくそ、喋るパピヨンなんざ聞いた事ねぇってんだ、よッ!」 ふらつきながらマイトスタッフを振り下ろすが、その一撃は空しく大地を叩き、逆にその背中をパピヨンの触覚が薙いだ。 「が・・・!!」 ぶっ飛びそうになる意識を、根性で据わらせる。 (畜生・・・・・・こんなとこで、終わっちまってたまるかよ・・・・・・・・・・!! 近くにあいつ等がいる筈なんだ、どうにかしてあいつ等に知らせられりゃ・・・・・・!!) 「あっははははは、ホラホラそんな飛び散らせちゃったら勿体ないじゃーん!! アタシが飲めるくらいの血はちゃんと残しといてよねっ!!」 二撃、三撃。パピヨンの真紅の触覚が♂プリの返り血で益々鮮やかに、さらに。 その時、♂プリが四股を踏むように己が作った血溜りを、大地を、ずしん、と踏みしめ、 「うお゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙おお゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙――――――――――ッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」 迸る、全身全霊の絶叫。 そして、♂プリは力なくだらりと両手を下げた。からんからん、と手から離れたマイトスタッフが転がる。 パピヨンも一瞬目を丸くしたが、 「何さっ、もう! びっくりしたじゃん!!」 触覚の一撃が♂プリの左脇腹を抉る。 そして、♂プリはついに地に膝を着いた。      *  *  * 「うお゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙おお゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙――――――――――ッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」 ♀ハンターの耳に飛び込んできたその叫びが♂プリのものであると、彼女にはわからなかった。いや、仮にそれがわかったとしても、彼女に♂プリが危険な人物であるか否かの判断はできなかった。 それはただ、♀ハンターには恐怖が音として具現化しただけの存在として映った。 今はもう、頼りになる♀スーパーノービスはどこにもいない。ふぁるも翼を傷めて目を覚まさない。近くになにか、恐ろしいものがいる。 「・・・・・・やだ・・・・・・!!」 ♀ハンターの全身を恐怖が駆け巡る。恐怖だけが体を支配する。 「やだ・・・・・・やだ・・・・・・!!」 目に涙を浮かべ、♀ハンターはパニックになりながらもふぁるを抱え上げると、先程の叫びが聴こえてきた方向とは逆の方へ、ふらつきながらも駆け出した。      *  *  * 「・・・なぜ、こんなところにパピヨンがいるのかはわからないが」 そう言いながら、止めを刺そうとしていたパピヨンと血溜りの中にうつ伏せに倒れる♂プリの間に立ち塞がったのは、グラサンモンクの姿だった。 「助・・・・・・かったぜ・・・・・・」 うつ伏せのまま♂プリは力なくグラサンモンクを見上げ、安堵の表情を浮かべた。 「あんな・・・もんで・・・・・・気づいて、くれる・・・奴がいるたぁ・・・まだまだ、この島も・・・捨てたもんじゃ、ねぇ、って・・・か・・・?」 「あー。人間が増えたぁ」 パピヨンがひらりひらりと舞いながら、不快そうに頬を膨らませる。 さらにそこに♂プリの絶叫を聞きつけ、遅れて走ってきた悪ケミ達が♂プリに駆け寄った。 「うわ、ひどい傷・・・ちょ、早く回復しないとヤバいわよこれ!」 「だ、誰かヒールヒール!」 「バカっ、ヒール使えるのはキミでしょ!」 「わ、私のヒールじゃこんなの、ムリムリムリ! ・・・ってこの人プリーストじゃん! ヒールできるじゃん!」 「それができないほどひどい状態だってことでしょ!」 こんな状況を前にしながらも騒がしい悪ケミ達に、♂プリは少し気力を分けてもらえたかのような錯覚を覚える。 「仲間・・・結構、居んだな。すまねえ・・・頼みが、ある。・・・・・・っ、ごふ」 血を吐きながら、息も絶え絶えで喋る♂プリを♀アコが怒鳴りつけた。 「手当てでしょ、見りゃわかるわよ! いいから、喋んないで!」 「・・・・・・近くに、女のハンターが・・・倒れてる筈だ。保護して、やってくれ」 その言葉に、悪ケミ達の動きが一瞬、ぴたりと揃って止まった。 まずい。 ♀アルケミストはひとり、♂プリーストの傷を心配する表情を作りつつ、状況を判断してこの先どうすればいいのかと必死で頭をフル回転させていた。 何なのよ、この状況は。 この♂プリーストは、どこかに逃げていったんじゃなかったの!? なんでまだこんなところをウロウロしてるのよ。 ♀ハンターとこんなに早く鉢合わせちゃうなんて計算外だわ。 それだけじゃない、さっきの大声、こいつの仲間も集まってきちゃうかもしれないじゃない。 やり難くなるったらない・・・・・・、 そう思った瞬間、♀アルケミストの杞憂どおりに、♂プリーストの仲間が絶叫を聞きつけて姿を現した。 「この状況は・・・何が起こっているんです?」 しかしそれは♀アルケミストのよく知る女(本当は男)を連れた、♂プリーストの本来の仲間達の姿だったが。 <♂プリースト> 現在地:E-6 所持品:修道女のヴェール(マヤパープルc挿し) でっかいゼロピ 多めの食料 マイトスタッフ 外見:逆毛(修道女のヴェール装備のため見えない) 怖い顔 備考:殴りプリ ♀ハンターを抱え交戦地点へとUターン 状態:瀕死(HPSP共に真っ赤) <♀ハンター> 現在地:E-6→?(♂プリ達のいる辺りより反対方向) 所持品:スパナ、古い紫色の箱、設置用トーキーボックス、フォーチュンソード、オリデオコンの矢筒、+2バイタルシュールドボウ[3] スキル:ファルコンマスタリー、ブリッツビート、スチールクロウ、集中力向上、ダブルストレーピング 備 考:対人恐怖症、鳥と会話が出来る、純鷹師、弓の扱いはそれなり 状 態:気絶から回復、でもHP赤い ♀スパノビと離れ、再び誰も信用できない状態 ただただ恐怖 <ふぁる> 現在地:E-6(E-7寄り) 所持品:リボンのヘアバンド スキル:ブリッツビート スチールクロウ 備 考:なんだかんだいいながら♀ハンターが心配で堪らない、ツンデレ? GM側の拠点を発見するも重要視せず無視、♀ハンターと遭遇 状 態:JTによる負傷で気絶中 <♀アルケミスト> 現在地:E-6 所持品:S2グラディウス ガーディアンフォーマルスーツ(ただしカードスロット部のみ) クロスボウ 矢筒 毒矢数本 望遠鏡 寄生虫の卵入り保存食×2 外 見:絶世の美女 性 格:策略家 備 考:製薬型 やっぱり悪 ♂スパノビ・悪ケミらと同行 首輪や地図の秘密を知り悪だくみ中 淫徒プリと再会(げっ) 状 態:各軽傷や矢傷は治療済 <♂スパノビ> 現在地:E-6 所持品:スティレット ガード ほお紅 装飾用ひまわり 古いカード帖 スキル:速度増加 ヒール ニューマ ルアフ 解毒 外 見:巨漢 超強面だが頭が悪い 備 考:BOT症状発現? ♀BSの最期の命令に従っている ♀ケミ・悪ケミらと同行 仲間を見つけた? 状 態:HPレッドゾーン、ヒールを受けてやや回復?意識は朦朧?or気絶? <悪ケミ> 現在地:E-6 所持品:グラディウス バフォ帽 サングラス 黄ハーブティ 支給品一式 馬牌×1 容 姿:ケミデフォ、目の色は赤 思 考:脱出する。 備 考:サバイバル、危険物に特化した頭脳、スティールを使えるシーフを探す、子バフォに脱出を誓う、首輪と地図と禁止区域の関係を知る ♀ケミを信用? したぼく:グラサンモンク 参考スレッド:悪ケミハウスで4箱目 <♀アコライト&子犬> 現在地:E-6 容 姿:らぐ何コードcsf:4j0n8042 所持品:集中ポーション2個 子デザ&ペットフードいっぱい スキル:ヒール・速度増加・ブレッシング 備 考:殴りアコ(Int1)・方向オンチ 首輪と地図と禁止区域の関係を知る ♀ケミを信用? 状 態:デビルチとの戦闘で多少の傷 <♀マジ> 現在位置:E-6 所持品:真理の目隠し とんがり帽子 容 姿:褐色の髪(ボブっぽいショート) 備 考:ボクっ子。スタイルにコンプレックス有り。氷雷マジ。異端学派。    首輪と地図と禁止区域の関係を知る ♀ケミに疑念 レズ疑惑 状 態:足に軽い捻挫、普通に歩くのは問題無し <グラサンモンク> 現在地:E-6 所持品:緑ポーション5個 インソムニアックサングラス[1] 種別不明鞭 容 姿:csm:4r0l6010i2 スキル:ヒール 気功 白刃取り 気奪 指弾 発勁 金剛 阿修羅覇王拳 備 考:特別枠 右心臓 したぼく二号 ♀ケミに疑念 状 態:悪ケミを護る、♂WIZ殺害後♀マジを治療、デビルチ・♀ハンターを警戒 パピヨンと対峙中 参考スレ:【18歳未満進入禁止】リアル・グRO妄想スレッド【閲覧注意】 作品「雨の日」「青空に響く鎮魂歌」よりモンク(♂モンクと区別するため便宜的にグラサンモンクと表記) <♂セージ> 現在地:E-6(東の半島を目指す) 所持品:ソードブレイカー 島の秘密を書いた聖書 口紅 容 姿:マジデフォ黒髪 スキル:ファイアーウォール ファイアーボルト ソウルストライク ファイアーボール 備 考:FCAS―サマルトリア型 ちょっと風変わり? GMジョーカーの弟疑惑     ♀商人・淫徒プリと同行 ♂プリとの再会だが・・・ <♀商人> 現在地:E-6(東の半島を目指す) 所持品:店売りサーベル、乳鉢いっぱい、カート、100万はくだらないゼニー 容 姿:金髪ツインテール(カプラWと同じ) 備 考:割と戦闘型 メマーナイトあり? ♂セージに少し特別な感情が?     ♂セージ・淫徒プリと同行 ♂プリとの再会だが・・・ <淫徒プリ> 現在地:E-6(東の半島を目指す) 所持品:女装用変身セット一式 未開封青箱 容 姿:女性プリーストの姿(csf:4h0l0b2) 美人 備 考:策略家。Int>Dexの支援型 ♀WIZに話したことで少し楽になる     ♀商人・♂セージと同行 ♀ケミとの再会だが・・・ <パピヨン> 現在地:E-6 備 考:ミストレスの魔力を一部受け継ぐ ノーマルより強い 状 態:全快 食事(♂プリ)の邪魔をされてえー何これー ---- | [[戻る>2-262]] | [[目次>第二回目次3]] | [[進む>2-264]] |

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示:
人気記事ランキング
目安箱バナー