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行く者、残る者」(2005/11/03 (木) 17:26:12) の最新版変更点

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行く者、残る者 ----  近くて、遠い。  軽く嘆息を吐きながら、♀セージは思う。  前方には、GMが数体。動ける事が不思議とさえ思える手傷を負っているが、その手に握ったバルムンは飾りではない。  その更に向こうには、深淵の騎士。先行した彼女は、秋菜と戦闘を繰り広げている。  だが──どの程度持つか。怜悧な瞳を細める。  ♀セージは、少し考える。考えながらも♂ローグに渡されたスティレットを振った。  降り注ぐ火矢が、一人のGMを焼く。断末魔。 「せいっ!! クソッタレ、とっとと召されろってんだ!!」  幾本かの銀の矢が突き立ったGMを、悪態を付きながら♂プリーストが殴り倒す。  ボロボロの頭蓋が今度こそ、見事に陥没したそれは、悲鳴も無く地面に倒れ伏した。  その瞬間、GMと一心同体だとでも言うのか、手にした神剣は砂の様に崩れて消える。  ──どうすべきか。セージには二つの選択肢があった。  深淵の騎士にこのまま秋菜を暫く任せるか。  自分達の内一人を援軍に送るか。 「援護に向います!! あのままじゃ深淵さんが持たない」  しかし、その思考は唐突に途切れた。  ♂アーチャーが、ダブルストレイフィングをGMの足目掛けて撃ちながら、そう叫んだからだ。 「何か見えたのか!?」 「深淵さんが腕に傷を。秋菜の方は軽症!!」 「…判った。但し、死ぬなよ。お前と深淵だけで勝てる相手ではない。あくまで時間稼ぎに徹しろ、直ぐに向う」 「了ー解っ!!」  応え、♂アーチャーは走り出す。  さて、この判断が吉と出るか凶とでるか。  もともと、自分達は寡兵だ。目の前のGMの残兵に時間を取られ過ぎる訳にも行かない。  が、かといって深淵の騎士に死なれれば、決定的な打撃力を欠く。  ──その二つを天秤にかけた結果の指示だった。 「♀セージの姐さん。余り突出しないでくれ!! 各個撃破される!!」 「ああ。が、心配無用だな」  殴りつける様にスティレットを振るう。  それに呼応する様に、詠唱も無しにファイアボルトが降り注いだ。  腕を吹き飛ばされ、片足を抉られ、ゾンビの様でさえあったGMが全身を焼かれ、奇妙な舞いを踊り狂う。  瞬間的に、それを興味の外から外すと、刃毀れたGMのバルムン目掛けチェインを振るう♂プリーストに振り返りながら、叫んだ。 「サンダーボルトッ!!」 「ホーリライトッ!!」  叩きつけるような光。それから降り注ぐ雷光。 「後幾つだ!?」 「3人…という所か。BDSの後、直ぐにばらけられたのは痛かったな」  うまく行かないものだ、と♀セージは思う。  戦闘とはそういう物だ、と解っているつもりではあるがもどかしい事この上無い。 「貧乏くじ…にならないといいんだけどなぁ」 「そういう風にしないのが私達のすべきこと、だろう?」  ♂プリーストの愚痴に♀セージは笑う。  ぐしゃぐしゃとプリーストは、頭を掻いた。 「ま、ここまで来て逃げるって訳にもいかないわな」 「ああ」 「…♂アーチャーの奴、しっかり後方支援出来るのかねぇ」 「信じようじゃないか。私は自分の采配は間違っていないと思うぞ?」  ぎゅっ、とスティレットを握り締める。  ♀セージは、じっと、眼前に迫るGM達を睨み付けていた。   <♀セージ&♂プリーストは 重症(but 戦闘は出来る)GM達と戦闘中 その他の変化は無し> <♂アーチャー 深淵の騎士支援の為、先行 その他変化無し> ---- | [[目次]] | [[219]].関連話 |

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