010.死ぬべき場所
小川のせせらぎが聞こえる森の中で一人の男が佇んでいた。
悲しみでもなく、嘆きでもなく、ただただ静かな表情を浮かべていた。
悲しみでもなく、嘆きでもなく、ただただ静かな表情を浮かべていた。
「俺にも……死に場所ができるか、な……」
静かにポツリと呟くと左腰のベルトに吊っていた剣に目をやる。
音も無くその剣をすっと引き抜き刃に顔を写してみる。
大きく湾曲した美しい刀身を携えたシミターだった。
音も無くその剣をすっと引き抜き刃に顔を写してみる。
大きく湾曲した美しい刀身を携えたシミターだった。
「あの時から、俺の時は止まったままだ……」
くっくっと自嘲気味に笑うと剣を仕舞う。
「笑ってしまう、な……この俺が聖騎士とは……」
しばらく顔を抑えながら、まるで泣いているかのように笑う。
「死ねるか、それとも死ねないのか、終わればわかる、か」
小川の水で乱暴に顔を洗うとわずかにすくって飲む。
地面においてあった鞄と、そしてもう一つの青箱からでてきた物、銀色に輝く指輪を拾い上げる。
地面においてあった鞄と、そしてもう一つの青箱からでてきた物、銀色に輝く指輪を拾い上げる。
「俺にはもう必要の無い物だ……」
そう一言つぶやくと指輪を放る。
チャプンという小さい音とわずかな波紋を残して指輪は沈んでいった。
そして男はゆっくりと歩いていった。
チャプンという小さい音とわずかな波紋を残して指輪は沈んでいった。
そして男はゆっくりと歩いていった。
<♂クルセイダー:現在地不明 備考:盾スキル及びスピアクイッケン所持>
<所持品:s2シミター>
<所持品:s2シミター>
<残り:49名>
戻る | 目次 | 進む |