バトルROワイアル@Wiki

NG2-02

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NG.A certain tale



男は闇に生きてきた
闇に生まれ闇に死ぬ、それが自分の人生だと思っていた

少女は光の中で生きてきた
だが光のあまりの眩しさに少女は闇の入り口へと逃げ出した



彼は暗殺者だった
物心がついた時にはすでに人の殺し方を教えられ、十になる前に初めて人を殺した
同じような境遇の者が一人、また一人と消える中、彼は常に生き残ってきた
やがて年月は過ぎ、彼は暗殺者としては闇の世界では名を知らぬ者は居ないほどとなった
そんな中、彼はこのゲームに参加させられた。秘密裏に国と繋がった組織の者からの推薦を受けて
『大本命』『彼ならこのゲームに生き残るだろう』『ベットが集中してしまう』
連れてこられる前に数人の金持ちが生き残りを予想しながらチップを賭けていたのを覚えている
その光景を見たとき、彼の中で何かが芽生えた
言われるまま人を殺し、闇の中を生きてきた、その人生への疑問が



彼女は俗に言う箱入り娘だった
小さい頃に母を失い、父親はずっと彼女を大切に育ててきた
だがその過保護なまでの愛は反抗期になった少女には鬱陶しい以外の何者でもない
だから、そんな父親から離れるために冒険者になろうと思った
子供の頃に読んだ物語の中の怪盗に憧れて盗賊になることを決め、こっそりと馬車に紛れ込みモロクへ向かう
幸いなことに趣味にしていた料理で指先の器用さと刃物の扱いには自信があった
少々ギルド員には怪訝な顔をされたが、それでもなんとかギルド員として認めさせることが出来た
これから冒険者としての第一歩を踏み出そうとし……彼女がこのゲームに招待されたのはその矢先だった



男は駆ける、薄暗い森の中を
あの場所からずっと自分がここに居る意味を考えながら
そんな男の耳に小さな声が聞こえてきた
「ひっ」とも「きゃあ」とも取れる、微かな女の声
男は迷うことなくその声が聞こえた方向へ駆け出す
少し走ると森が開けた場所があり、そこでは襲撃者が少女へ向かい刃物を振り上げていた
襲撃者を前にして縮こまりガタガタと震える少女
怯えた目、ガチガチと打ち鳴らされる歯、蒼白になった顔
ずっと見続けてきた狩られる前の獲物の姿

『たすけて』

少女の唇が小さく動く
それを目にした瞬間、思わず彼の身体はその襲撃者へ向かい跳ねていた
横手からの奇襲に物言う暇も無く蹴り飛ばされる襲撃者
その姿を確認もせずに男は少女の手を取る

「こっちだ」

素早く少女の体を引き上げ男は風のように駆け出す
襲撃者の影はどんどん小さくなり、やがて森の彼方に見えなくなった
やがて充分な距離を走ったところで彼らはようやく足を止めた
息一つ上げていない男に対し、少女は顔を真っ青にしてはあはあと荒い息を上げている

「……大丈夫か?」

顔が青いのは酸欠のためだけではないだろう
命を狙われた、その恐怖がそう簡単に拭い去れるものではない

「あ、あなたは……」

顔を上げた少女は怯えた表情をしている。この人も自分を襲うつもりではないかと
無理も無い、いきなりあのような体験をしては人間不信にもなる
無言が長ければその分彼女の不安は強くなる。何かを言わなければならない
焦らず、彼女を怯えさせないように、可能な限り優しい笑顔と声で

「私かい?私は……忍者だよ」


<忍者(´ー`) 所持品:青箱二個 備考:特別枠?>
<♀シーフ 所持品:青箱二個 備考:箱入り娘の駆け出し盗賊、手先は器用>
<襲っていた相手は不明>


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