バトルROワイアル@Wiki 2-016


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016.暗殺者の企み


……絶叫か、不用意なモンだな。


クローキングで森を駆けていた♂アサシンの耳に、それは届いた。
まだ結構な距離があるようだがそれが聞こえたのは、暗殺者ゆえに研ぎ澄まされた五感のおかげだ。
索敵を続けていた彼はそれに気付くと、クローク状態のままその絶叫のもとに急ぐ。
恐らくは協力してくれるであろう♀アサシンを見つける為の索敵行動ではあったが、絶叫などの響くような状況であれば誰かしらがそこには居るだろう。


戦闘が起こったと考えて。
あの絶叫は、恐らくは殺した側のもの。
あんな絶叫をあげるようでは殺しに慣れているはずもない。
それでも殺傷するに至れたのなら、何かしらの武器は持っているはずだ。
そして、今の俺には武器が必要だ。


クロークは問題無く持続出来ている、そろそろ現場が視界に入るはず……。


「……ぁ…………ぁ、ぁ、ぁ、ぁ、ぁ、ぁぁ…………」


♀ノービスは自分のしたコトが信じられなかった。


ワケのわからない男にさらわれて、殺し合いを強要されて。
ポータルで送り込まれた森の中、とにかく怖くて彼女は死んだふりで森に身を潜めていた。
少しでも落ち着きたくて支給された箱の一つを開けると、出てきたのは短剣、ダガー。
それが♀ノビに殺し合いを連想させ、よりいっそうの恐怖に怯えた。
そうしていたら女性の悲鳴が聞こえて、男性の怒声が響いた。


誰かが殺される。


そう思い怖くて♀ノービスは目を固く閉じ、耳を塞いだ。
身体の震えが止まらない。
この時点で死んだふりは完全に解けてしまっているのだが、それに気付くことすら出来ないほど怖い。

どれくらいそうしていたかは分からない。
耳を塞いでいた手をどけると、もう誰の声も聞こえなかった。
恐怖は冷めていなかったが、流石に周りの様子が気になる。
何か風を切るような音がする。
その音が何なのかノービスの彼女には分からず、周囲を確認しようと潜んでいた藪から身を起こそうとした、その瞬間だった。


「誰っ!!」


剣が振るわれ、自分の潜んでいる藪に切り込まれた。
驚いて藪の中で尻餅をつく。
藪の中に何度も剣が切り込まれるが、尻餅をついた♀ノビには幸い一度も当たらなかった。

転んだのは痛かったが、そんなことよりもこの状況。
剣を手にしたシーフと思しき少女が藪を覗き込み、♀ノビを見つめている。


そこからはもうよく覚えていない。
ただ、あの♀シーフを殺したのは間違いなくて。
手にしていたダガーは何度も彼女を突き、その感触が今もはっきり残っている。


怖かった。

殺らなきゃ殺られる。


だから…………。
でも。

「こんなの……こんなの…………こんな、の…………」

「おい」

「!!?」


……何で声掛けてんだ?俺


「だ……だ、だ、誰!?何処!?」


……あぁ、クロークは解いてないからコイツには声しか聞こえてないのか


「や……嫌…………もう……嫌……来ないで……」


……握り締めてるダガー、それにコイツ自身は外傷は無さそうだがやたら血を浴びている…………

…………少しばかり面白いコトが出来そうだな、コイツで


「……お前が殺したんだな?」

「あ……う……わ……わ、私、殺したくって殺したワケじゃ……」

「殺したことには変わりない、もうお前は人殺しなんだよ。普通の人間じゃあない」

「あ……」

俺はそこでクロークを解き、♀ノービスの前に俺のアサシンの姿を見せた。

「見ての通り、俺はアサシン……分かるか?アサシン」

一応聞いておく。
駆け出しであるノービスは知らないことが多い。
アサシンは影の職、知らなくてもおかしくはない。

「あ……え……?は、はい……」

「アサシンの仕事は暗殺、人殺し……つまり、さっきお前のやったことだよ」

そこで♀ノービスは震えっぱなしの身体を更にビクッと震わせる。
抵抗はありそうだが、俺はそれに目的の言葉を続けた。

「俺と一緒に来ないか?俺達アサシンの世界は人殺しのお前が生きていける世界だ。一緒に来れば此処でお前に降りかかる危険は俺がはらってやる、そしてお前をいずれ……アサシンにしてやる」

「…………な、何でそんな……」

何故わざわざこの殺し合いの舞台で足手まといになるノービスをわざわざ連れて行くのか。

……もっともらしく納得させられる理由が思いつけない。

「……女っ気ってのが欲しいんだよ、俺達にもな」

おい俺。良いのかコレで

「…………」

♀ノービスはそれを聞くと、どうしてかきょとんとしたように俺を見た。

「…………何だよ」

♀ノービスはまだ震えていたが、それでも一言。
今まであんなザマだったこの♀ノービスが。
こんなコトを突然言った。

「……ロリコン、ですか?」

一瞬何を言われたかわからなかった、が。

「んなワケあるかッ!!……とにかく付いて来いッ!!」

「え、あ、あの……」

「何だッ!!」

急にあんなことを言われたせいか、俺は暗殺者らしからぬほど感情を露呈させる。

「あ……な、なんでもないです」
♀ノービスは戸惑うように俺から眼をそらすが、すぐに俺のあとに付いて来た。


――――お前はもっと冷徹になりきれ。あの時俺が与えた非情な心は何のためだったんだ?


マスターに以前何度かこう言われたが、やはり俺はまだ冷めきれていないらしい。
♀ノービスは何とか俺に付いてきているが……
しかし、あの状況で普通あんなこと言えるか?
もしもの時の囮か何かに出来ると思って、付いて来させる為にあぁ言ったんだが……こいつ、少しアサシンだかローグの才能でもあるのかもな、恐怖が過ぎておかしくなったのかもしれんが。


<♂アサシン: 所持品:フード レッドジェムストーン1個 備考:♀ノービスを何かに利用すべく確保>
<♀ノービス 髪型ノビデフォ 持ち物:ダガー 恐慌状態から回復?>


<残り47名>


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