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105 梟【深夜~明方未明】


ほっほう。
礼には及ばない。ただ教えただけさ。この道を真っ直ぐ進むと、魔術師風の優男と遭遇するだろう、とね。歩みは遅いしこの位置からはどんどん遠ざかっている。出遭いたくなければ君達のほうが歩みを止めればいい。今のところ、ほかには付近に人はいないからね。
何、我々は鳥だ。渡鳥達を伝わるからね、我々の情報網と、その伝達の速さは君達の想像以上なのさ。
ほっほう・・・話には聞いているよ。鷹想いの心優しきハンターがひとり、この島に迷い込んでいる、とね。
だから・・・安心しなさい、夜はわたしのような一部の夜行性の梟達しか活動はしていないが、夜が明けさえすれば。
この島にいるすべての鳥達は、君の味方だ。
我々にできる事など限られてはいるが、せめてその限りの中では君を助けてみせよう。
・・・ほっほう、名前かい。人は皆、相手を理解するために名前を訊くね。
我々は鳥。鳥に名前などないよ。
種族を問うているのならば、見ての通りわたしはただの梟。どこにでもいる、一羽の梟さ。
ほっほ、ほう。鳥ってのは仲間思いなんだ。
君の相棒はまた、君に逢いたがっている。
死ぬんじゃあないよ。ほっほう・・・・・・


どうかしましたか、と尋ねるスーパーノービスの少女にううん、何でもないのと首を振って応えると、♀ハンターは闇の中に静かに一礼した。
日中も活動しなくてはいけないのだから、僅かでも仮眠は取っておいた方が良い。そう提案したのは♀ハンターのほうである。陽が落ちる前にほんの少しだけうとうとしていた彼女だが、疲れから来る睡魔は未だ彼女を襲っていた。
流石に♀スーパーノービスの少女には自分の寝込みを襲うことは無いだろう、という程度までの信頼は寄せていたものの、眠っている間にスーパーノービスの少女がどこかへ行ってしまってたりしたら、ううん・・・そうでなくてももし別の誰かに襲われた時、♀スーパーノービスよりも寝ているあたしの方が先に狙われたら――などといったネガティブな考えが彼女を支配し、不安になっていたために言い出せなかったのだが、先程の梟の言葉から、見守ってくれている人・・・いや、鳥がいるということに安心したことと、それに道を下手に進んで魔術師風の優男――おそらくは自分を襲った♂ウィザードだろう――に遭遇するのも怖かったために、♀ハンターは木々の陰に横になり、暫しの疲れを癒すことにした。
「またそのうち起こすので、交代お願いしますね。私もちょっと、疲れちゃいました」
そう言って承諾した♀スーパーノービスだが、内心に浮かび上がるは先程の♀ハンターの様子に対する小さな疑惑。
(む~・・・♀ハンターさんは一体、誰と喋ってたんでしょうかね。敵とか、そういうのとは違うみたいだけど・・・起きたら一度、確かめてみますか)


<♀ハンター 現在位置・・・進路変更→D-6>
<所持品:スパナ 古い紫色の箱>
<スキル:ファルコンマスタリー ブリッツビート スチールクロウ>
<備考:対人恐怖症 鳥と会話が出来る ステ=純鷹師 弓の扱いは??? 島にいる鳥達が味方>
<状態:♀スパノビと野営。但し、完全に信頼はできていない。♀スパノビ以外の人間は完全に拒否>


<♀スパノビ 現在位置・・・進路変更→D-6>
<所持品:S2ダマスカス シルクリボン(無理矢理装着) 古いカード帖(本人気付いていない) オリデオコンの矢筒>
<スキル:集中力向上>
<備考:外見とは裏腹に場数を踏んでいる(短剣型)>
<状態:♀ハンターと野営。何者かと言葉を交わしていた♀ハンターに小さな不信感?>


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