バトルROワイアル@Wiki NG2-23


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NG ダンサー、もうひとつの死に方


「どう・・・して・・・」
「あは、私でも殺せる。殺せるのよ。ほら、こうやって刺せば人は死ぬの。なんて簡単だったのかしら。
     だから生き残るのは私。みんな殺して生き残るのは私なのよ」

心を繋ぐ糸が切れたのか、♀ケミは血塗れた刃を見つめながらけらけらと笑った。
そして彼女は、ダンサーの傍らでまるで自分を手にしろとばかりに緋色に輝く一本の槍を手に取る。
轟、と穂先にともる鬼火が、
今まさに地平線から顔を出そうとする太陽のように♀ケミの白い雪肌を赤く照らす。

すとん

ダンサーの胸に深深と突き刺さるヘルファイア。爛々と業火に包まれるダンサーの肢体。
それを見て♀ケミは再びけらけらと笑った。

「あ、あぁ・・・」

誰かが絶望にも似た声を漏らす。体全身を使ってようやく絞りだせたのであろう、うめくような男の声。
♀ケミは♂BSを見る。彼は既に消し炭。
♀ケミは♂スパノビを見る。彼は既に瀕死。

───それじゃ、このは声はいったいどこから

そう思った♀ケミの目が次に捉えたのは、
崩れ落ちたかのようにその場に膝を着き、震える両手を見つめたまま何かを呟いている♂剣士の姿であった。

ギリ、と歯を食いしばる音が聞こえる。
ググっと槍を両手で握り締める音が聞こえる。
怒りと憎しみの感情が誰の目にも明らかなほど、彼女の全身から溢れ出す。
そしてそれを更に上回る圧倒的なまでの殺意が♂剣士に向かって放たれる。

「最初に殺したのは貴方よ!」

叫びながら♀ケミは地面を大きく蹴りだし、ヘルファイアの穂先を♂剣士の左胸部に目掛け突き出す。

ガギンッ

鈍く響く金属音。槍の穂先を両手斧の刃が弾いた金属音。
斧を手に♂剣士をかばったのは、全身に筋肉という鎧をまとった女、♀BS。

「アンタだって、ダンサーを殺した。おんなじじゃないか。
 いいや、やっぱり違う。おんなじですらないね、アンタのやったことは裏切りなんだから」

「そんな理由でそこの♂剣士くんを助けるっていうの? さっきまで私たちを殺そうとしてた彼を!」

「そういう問題じゃないんだよッ」

♀BSがひときわ大きく、声を荒げて叫ぶ。眼光は鋭く♀ケミを射抜き、ふたりの間の空気がぴりぴりと張り詰めていく。

「アタイはアンタが許せないって言ってるのさ」

言って♀BSは両手に握った斧を横に大きく振りかぶり、♀ケミの槍の間合いの内側へ入り込もうとする。

「わかったわ、それなら先に貴女を殺してあげる」

♀BSの動きに対し、♀ケミは軽く後ろへ跳び、穂先に炎を出現させつつ、♀BSの動きを待つ。
♀ケミの舌が紅色に色付いた上唇を、獲物を見つけた狩人のようにゆっくりとなぞる。

「どうしたらいいっていうのかしら」

突如始まったふたりの戦いを見守りながら淫徒プリは口こぼす。
けれど、彼は頭の中で、この場から生き残るための策を練っていた。
冷たく冷たく、冬の湖のように冷たく思考を研ぎ澄ませ、彼だけが生き残るための策を考えていたのだ。


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