バトルROワイアル@Wiki 2-197


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197.加速する悪意 [定時放送後~深夜]


もし俺が死んだ後、生き残りたければこれだけは覚えておけ。

忌まわしいGMジョーカーの定時放送から、どれだけの時間が流れただろうか。地図を確認し、とりあえずこの場所に留まるということで意見は一致した。それから、誰も、一言も話さない。それぞれ思うところがあるのだろうが、合流してまだ時間の浅い♀ノービスに、彼等・彼女等の考えを読むことなどできない。
♀ノービスは、頭の中で亡き暗殺者の教えを反芻する。

人に気を許すな。
弱みを見せるな。
機を見て敏となれ。

彼の言葉は、♀ノービスの頭の中で鮮明に再生することができた。忘れない、一言一句を頭の中に焼き付けている。

人から食べ物を貰うな。
一人で行動している奴には近付くな。
複数で行動している奴等に付いて行け。但し・・・見限るタイミングは見紛うな。

その教え通り、とりあえず一団に潜り込んではみたものの。♀ノービスは言い知れぬ不安を感じていた。
団結力がどうとか言う問題ではない。このパーティは互いが互いの隙を窺いあっている、そんな気がする。少なくとも、彼女にはそう感じた。
だがしかし、それは逆に♀ノービスにとって、己を冷酷に徹させる、いい舞台でもあった。
今なら、と♀ノービスは震える。勇気を出すために、決意を形にするために。
あたしはあの人にも認められるような、アサシンになる。

最後に・・・
殺す時は躊躇うな。


  *  *  *


♀アルケミストは思案する。
手中には毒薬の小瓶。これを、どう使うか。
飲めば、人は死ぬ。これを自分ではなく、もっと心に絶望を飼っている者――例えば今の♀BS(やはり彼女にとってそれは理解し難いものではあったが)などが手にしていたのであれば、その中身を一気に飲み干してこのゲームから降りる、そんな使い道も浮かぶのかもしれない。が、勿論♀アルケミストはそんな馬鹿な真似などせず、他人に分け与えるつもりでいた。本来の用途としてはそれしかあるまい。
とは言え、まさか美味しい水ですよと言って渡したところで、毒々しい赤紫色にご丁寧に髑髏の柄まであしらったそれを飲んでくれる者はまず居まい。・・・いや、あのスーパーノービスなら解らないか。
(ま、使うんなら・・・)
食料、若しくは飲物に混入する、か。それもやはり、簡単ではないだろうが。
・・・・・・・・・・・・


  *  *  *


淫徒プリは思案する。
先程皆で地図を確認したところ、とりあえずこの場所から動かないのであれば、禁止区域とやらに引っかかる心配は今のところ、無い。不安なのは近場の禁止区域(この位置だとG-8がそれにあたる)に誰かがいた場合、移動してくるそいつとはちあわせる可能性があることだが・・・このパーティと言えども、敵との遭遇には自分の命を守るために協力して戦うだろう。その時はその時、考えるとして・・・・・・。
今現在、注意すべき相手。♀アルケミストは、危険だ。彼女の所持品に気付いているのは自分だけなのだろうか。もしそうなのだとしたら、自分だけはそれに気を付けていさえすれば。リスクを冒さずに、この今や安心して身を置く事の出来ないパーティを決壊させることができるのではないか。
勿論、その後のことまで考えなくてはならないが。
・・・・・・・・・・・・


  *  *  *


そして、各々にとっての機は訪れる。
♀BS、そして♂アコライトは、それぞれ別の人物ではあるが、定時放送で呼ばれた名前に再度近しい者の死を確認し、少なからずのショックを受けていた。そのことに寄る昂ぶりからなのか、茂みの向こうから近づいて来る人影をはじめに視認したのは♂アコライトだった。
「・・・早く、こっちだ。追い付かれる」
「待って、誰か、誰かいるってちょっと、前見て前!」
暗がりの中から、向こうも♂アコライト達の一団に気付いたらしい。足を止め、様子を窺うように瞳を凝らすしているのが分かった。
「しかし早く逃げないと、あいつは君を・・・」
♂アコライトはそこで、月の光に照らされた接近者の姿を確認する。

見、つ、け、た

「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおオオオオオオオオオオオオオ!!!!!」

その華奢な体躯のどこから絞り出せるのかというような絶叫を上げると、♂アコライトは茂みを飛び越え、その先に向かって駆け出した。
突然のことであったため、♀BSをはじめとする同行者達は彼を止める間もなく、咄嗟にできたことと言えば、彼の向かうその先に何があるのかと視線を巡らせるのみ。
闇の中、うっすらと月明りに照らされて、驚愕の表情を顔に貼り付けた、モンクとアルケミスト。
淫徒プリは何が起こったかを瞬時に把握する。
♀BSは未だ状況を捉え切れていない。
♀アルケミストは何も言わず、ただ行く末を見守る。
♀ノービスは♂アコライトの事情を知らないため、何が起こっているのかを理解しようと頭を回転させる。
♂スーパーノービスはわけがわからずうろたえるのみ。

奇声と共に走り来る♂アコライトを前にし、悪ケミは悲鳴を上げる。
その隣でグラサンモンクは迫ってくる人物を視認し、歯を噛んだ。
「その仮面は」
♂アコライトにはそれだけで十分であった。
ちゃんと聴いた、この耳で。
こいつは、仮面の主を知っている。
こいつは、こいつが、
「お前が、お前がジルタスさんをぉぉぉぉおおおおおおおおオオオオオオ怨怨怨怨怨!!!!」
ひっ、と悪ケミが息を飲む。
グラサンモンクはただその前に佇む。彼女を庇うように。
あの時、俺の行動次第で、こうなることはなかったのだろうか。だが今となっては、もう。
「すまないな。結局俺が救えるものなど、ほんの僅かだった」
眼前に迫った♂アコライトの持つ、
「ここはそういう場で・・・俺が選んだのは守る道で」
狂気を伴ったメイスが唸りをあげて、
「俺が殺した事実は頑なに確かだから」
グラサンモンクの脳天へと、
「俺はもう迷わない。ただ、守り続ける」
瞬間、衝撃。
発勁。
「・・・すまない」
暗転。


  *  *  *


♀アルケミストがいない。
淫徒プリがいない。
♀ノービスがいない。
♂アコライトがいない。
「ぼ、ぼず、ぼず」
泣きそうな声の♂スーパーノービスがおろおろとしているが、♀BSの頭の中は状況の把握だけで精一杯で、次の行動に移すことを許さなかった。
モンクとアルケミストと思しき二人組が現れた。
♂アコライトが吠え、向かって行って、吹き飛ばされた。
誰かが――淫徒プリであったように思う――逃げろ、と叫び、気付けば誰も――♂アコライトも、モンクとアルケミストの二人組も、いなくなっていた。
・・・その間、自分は何もできず、ただ突っ立っていたと言うのだろうか。
もう一度、辺りを見回す。騒動があった跡など何も残っていない。まるで狐に化かされたような錯覚を覚えた。確かに今の今までそこには♀アルケミストがいて、淫徒プリがいて、♂アコライトがいて、♀ノービスがいたのに。
ぽつりとやっと一言、♀BSにはそれだけを言うのが精一杯だった。
「・・・一体、どうなってるってんだい?」


  *  *  *


恐怖と悔しさで、無我夢中で地面を這うようにグラサンモンクの前から逃げ出した♂アコライトは、騒動のあったそれより少し離れた茂みの裏で地面に這い蹲り、嘔吐を繰り返していた。
自分が惨めで仕方がなかった。わなわなと、全身が震える。みしみしと体の中が鳴る。どうにかすると破裂してしまうんじゃないか、と思う。
涙が止まらない。
呼吸がままならない。
痛い。
痛い――が、生きている。
なぜだ。
なぜ、殺せなかった。
奴は、神の裁きを受けるべきであるというのに。
裁かれねばならぬ存在であるというのに。
この僕が、神罰を与えなければいけなかったのに。
どうして――
とす、と屈み込んでいた♂アコライトが背中に感じた妙な感触に気付いたのは、ぐらりと意識が暗転するその直前だった。
暗転。


  *  *  *


やってしまった。
とうとう、やってしまった。
恐怖と、ほんの少しばかりの後悔と。そして、達成感にも似た感慨が押し寄せてくる。
不快なその感触に、これにも慣れなくてはと♀ノービスは再びポイズンナイフを握る手に力を込め、ずぶりと引き抜いた。

殺す時は躊躇うな。
チャンスがあれば声も出さずに殺せ。

これ、毒が回ってるんだよね、今頃。
もう、このアコライトは死ぬ。
♂アサシンさん、見ててくれた? あたし、また、人を殺した。
もうあたし、立派なアサシンだよね。ひとを騙して、殺して。
あたし、アサシンになれたんだよ。

ああ、俺の見込んだ通りだ。
お前は立派なアサシンになる。

自分に向かって手を伸ばす、♂アサシンの姿が、閉じられた瞼の裏に映った、そんな気がした。
暗転。


  *  *  *


「お子様が遊ぶにゃ、ちぃと危険過ぎる玩具だぁな」
首元に包丁を突き立てられた♀ノービスの手から引き剥がした紫色の禍禍しい刀身に、視線だけで人を殺せるのではないかと思うほどの鋭い殺気を放つ瞳を映し、♂ローグは満足気に笑む。そのままいつもの癖でそれに舌を這わせようとし、慌てて引っ込めた。
「へへ・・・危ねぇ危ねぇ。っかし、あのアルケミストのお嬢ちゃん追いかけて来てみりゃ、思わぬ収穫だぁな。こいつぁ俺様にぴったりに代物じゃねぇかよ」
ひとしきりポイズンナイフの輝きを鑑賞すると♂ローグは、物言わぬ♀ノービスに目を落とし、しかしすぐに興味無さそうに背を向けると歩き出した。
「もう必要ねぇからよ、餞別にそれはくれてやらぁ」


<♀アルケミスト>
<現在地:F-7→?>
<所持品:S2グラディウス 毒薬の瓶 未開封青箱×2 古いカード帖>
<外見:絶世の美女>
<性格:策略家>
<備考:製薬型 やっぱり悪>
<状態:軽度の火傷。騒動に乗じてPTを抜ける>


<♀BS>
<現在地:F-7>
<所持品:ツーハンドアックス 古いカード帖>
<外見:むちむち カートはない>
<備考:ボス 筋肉娘 >
<状態:負傷箇所に痛みが残る。軽度の火傷。 ショックに次ぐショックで、軽い放心状態>

<♂スパノビ>
<現在地:F-7>
<所持品:スティレット ガード ほお紅 装飾用ひまわり>
<外見:巨漢 超強面だが頭が悪い>
<状態:瀕死状態から脱出。おろおろ。>

<♀ノービス>
<現在地:G-7(F-7境界付近)>
<スキル:しんだふり 応急手当>
<外見:ノビデフォ金髪>
<備考:どろだらけ>
<状態:死亡>

<♂アコライト >
<現在地:G-7(F-7境界付近)>
<所持品:ジルタス仮面 メイス>
<外見:公式通り>
<備考:支援型 ジルタスの死により狂気を帯びる>
<状態:死亡>

<淫徒プリ>
<現在地:F-7→?>
<所持品:女装用変身セット一式 未開封青箱>
<外見:女性プリーストの姿 美人>
<備考:策略家。Int>Dexの支援型>
<状態:軽度の火傷 魔法力の行使による疲労は休憩によりほぼ回復 騒動に乗じてPTを抜ける>

<悪ケミ>
<現在位置:G-7→F-7→?>
<所持品:グラディウス バフォ帽 サングラス 黄ハーブティ 支給品一式 馬牌×1>
<外見:ケミデフォ、目の色は赤>
<思考:脱出する。>
<備考:サバイバル、爆弾に特化した頭脳、スティールを使えるシーフを探す>
<したぼく:グラサンモンク>
<参考スレッド:悪ケミハウスで4箱目>

<グラサンモンク>
<現在地:G-7→F-7→?>
<所持品:緑ポーション5個 インソムニアックサングラス[1] 種別不明鞭>
<外見:csm:4r0l6010i2>
<スキル:ヒール 気功 白刃取り 指弾 発勁 金剛 阿修羅覇王拳>
<備考:特別枠 右心臓>
<状態:負傷は治療、悪ケミを護る>
<参考スレ:【18歳未満進入禁止】リアル・グRO妄想スレッド【閲覧注意】>
<作品「雨の日」「青空に響く鎮魂歌」よりモンク(♂モンクと区別するため便宜的にグラサンモンクと表記)>

<♂ローグ>
<現在地:G-7(F-7境界付近)>
<所持品:ポイズンナイフ クロスボウ 望遠鏡 寄生虫の卵入り保存食×2 未開封青箱>
<外見:片目に大きな古傷>
<性格:殺人快楽至上主義>
<備考:備考:GMと多少のコンタクト有、自分を騙したGMジョーカーも殺す>
<状態:全身に軽い切り傷>

<残り26名>

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