バトルROワイアル@Wiki 2-220


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220.腹芸 [2日目深夜]


「さて淫徒プリさん。これから行動する上で知っておくべき事があります」
「あ、はい。なんでしょう」

意外な巡り合わせに息を飲んで固まっていた淫徒プリは♂セージの改まった口調で気を取り直した。
目の前の女性が本当に師の妻だった人なのかは気になるが、それは後でいい。

「お会いしたときにも少し話しましたが、お互いの知識をすり合わせておきたいのですよ。特に危険な人物についてね」
「ああ、そうでした」

♂セージから彼らの知っている危険人物については聞いた。
けれどこちらは地面に書いたものを見られただけで、具体的に説明したわけではない。
ひとまず協力すると決めた以上教えておくべきだろう。
どのみち1つのことを除けば隠しておくほどの意味を持たない。

「実のところ伝聞と推測ばかりになるのですけど」
前置きして話し始める。
「まず危険なのがウィザードの男性。これはあなた達も知ってるんでしたね?」
「ええ、私がやられたのも彼にです。呪文の詠唱で先手先手を取られて」
足元から♀Wizが答えた。

さらに♂セージが補足する。
「付け加えますとデビルチを連れています。またSG、MSといった大魔法の他ファイアピラーという比較的珍しい魔法も使います」
なるほど。極めて厄介な相手ということですか。
♀Wizと♂セージの説明を聞いて要注意と記憶しつつうなずく。

「次によく分からないのがモンクの男性。少なくとも1人を手に掛けてますが、その後女性アルケミストと同行していました。何か理由があるのかも知れません」
そこまで言って彼女はあることに気付いた。
「問題は……気付いていましたか?女性のウィザードとアルケミストが2人ずつ居るんですよ」

「え?」
「いえ、気付きませんでした……そうですか」
驚きの表情を浮かべる♂シーフと考え込む♂セージ。
彼らの様子に♀商人が不思議そうな顔をする。
「それがどうかしたの?」

「この島に連れて来られた50人は、冒険者の各職男女1人ずつだと考えていたのですよ。それ以外はグラリスや殺された案内要員、ホルグレンのように冒険者と縁の深い一般人だとね」
「うん。そうだよ」
♀商人は当然のように頷いた。
「はい?」
♂セージの目が点になる。

「あれ、言わなかったっけ?友達からこのゲームの裏賭博があるって聞いた、って。その時にどんな人が参加させられてるかも教えてもらったの」
「……他に聞いていて言い忘れていることはありませんか?」
「ううん、それだけ」
「そうですか。無事にここを出られたら、そのお友達にお礼の花束と熱いキッスを差し上げに参りましょう」
「もうっ!」
お約束のように余計なことを言って♂セージが♀商人に叩かれた。

そんな2人をよそに♂シーフは首を傾げる。
「じゃあなんでウィザードとアルケミストだけ2人も居るのかな?」
「ふむ。まずは淫徒プリさんの意見をうかがいましょう」
彼らの様子に淫徒プリの知的優越感がちょっとくすぐられた。
自然と自分の考えを述べる口振りもなめらかになる。

「当然いずれか1人はBR法によって選び出された冒険者です。ですがもう一方はそれ以外の思惑があって送り込まれたのではないでしょうか」
「例えば?」
「女性ウィザードが2人居るのに気付いたときは殺人者を増やす目的だと思いました。つまりどちらかは危険人物だろうと。ただ、アルケミストはそこまで危険な能力を持ちませんしよく分からないんですよね」
♀アルケミが毒薬瓶を隠し持っていることを言うべきかどうかだけちょっと迷う。
彼女は確かに要注意人物だ。
だが彼女が直接の原因となって死んだ者はまだ居ない。積極的な殺人者としてはおとなしすぎる。
すると男性モンクと同行していたアルケミストの娘が例外なのだろうか。

そんな事を考えていると♂セージが人の悪い笑顔を浮かべて言った。
「では淫徒プリさん。貴女は気付いていますか?」
「はい?なんでしょう」
考え込んでいた淫徒プリは♂セージの次のセリフにまったく心の準備が出来ていなかった。

「女性プリーストも2人居るんですよ」

「……え?……ああっ!?」
確かに最初の部屋には女性のプリーストが居た。
それは初日に死亡放送が流れた♀プリーストに違いない。
そして今自分は女装している。
この場合イリーガルは間違いなく自分であり、今言った理屈では自分も危険人物だということになってしまう。

慌てまくる淫徒プリをじっと見ていた♀Wizがくすくす笑いだした。
「その様子ですと隠してたわけじゃないみたいですね」
「すっかり自分のこと忘れてました……」
「うんうん。そういうことってあるよね」
いろんな意味で落ち込む彼女の肩を♀商人がぽんぽんと叩いた。
その様子を♂セージは笑顔を浮かべたまま見つめる。
「ふうむ困りましたねえ。♀プリーストがどんな人物だったか分からない以上、あなたも要注意人物ですかねえ」
「ええと……」
返答に困る淫徒プリに代わって答えたのは♀Wizだった。

「♀プリさんは多分♂騎士さんと親しい関係にある人だったと思います」
「え、そうなの?」
「ええ。以前、私と♂シーフ君と♂プリさんの3人で♂騎士さんとお会いしたのですけれど、その時の彼はごく親しい人を亡くしたばかりに見えました」
ですよね、と彼女は♂シーフに目を向ける。
彼は頷いた。
「会ったのは最初の放送直後です。自殺しようとするぐらいの半端じゃない落ち込み方でした。それに血の付いたナイフを持ってたから、誰かの死を見届けたのは間違いないと思います。♂プリさんは懺悔を聞いたそうですけど……」
♀Wizの意見を精一杯フォローする♂シーフだったが、その相手が誰だったかについては自信が持てず首をひねる。

♂セージは当然その点に疑問を投げかけた。
「その相手が♀プリであると思う根拠は?」
♀Wizは即座に答える。
「女の勘です」
「は」
思わず♂セージのあごが落ちた。
今夜はよくよく絶句させられることが多いようだ。

♀Wizはころころ笑って続けた。
「と言うのは半分だけ本当で半分は嘘。直前の放送で告げられた死亡者から♂騎士さんが親しかった相手の人を勝手に想像したんですよ」
休むために横たえていた身を起こし、彼女は己の勘の根拠をたどる。
「あそこまで思い詰めるほどの相手なんて、最愛の人だったとしか思えません。ですから男の人ではないでしょうし、ジョーカーに倒されたとき誰も反応しなかった♀モンクさんも違います。すると残るのは♀プリさんと案内要員さん、♀シーフさん、♀アサシンさん、♀ローグさんなんですよね」
そこで♀Wizは♂シーフへちょっと申し訳なさそうな視線を向けた。
「先入観を持つのは良くありませんけど、やはり♀プリさん以外は可能性低い気がするんです」

♂シーフはむしろ納得しまくっていた。
「うんうん。シーフと騎士のカップルとかあり得ませんし」
「そこまでは言いませんけど」
苦笑する♀Wiz。
そんな彼女の言葉を♂セージは鼻で笑ってみせた。
「なるほど。確証はないわけですか。まあ期待してませんでしたが」
同時に手を合わせ、♀Wizに向けて軽く頭を下げる。
もちろん鼻で笑ったのは盗聴しているGM向けのポーズに過ぎない。

「それで淫徒プリさん、あなたの知っている危ない人は以上ですか?」
♂セージはそのまま続きを促した。
自分の問題がうやむやになった淫徒プリは気を取り直して続ける。
「あと1人だけ。私が1人になった原因は先に言った男性モンクと女性アルケミストの乱入にあるんですが、今にして思うと誰かに追われていたようなんです。なのに追っ手の姿をまったく目にしませんでした」

「それって♂ローグってことですか?」
職業柄♂シーフが真っ先にその意味に気付いた。
隠れたまま追跡するのはシーフ系二次職の特技だ。
そしてアサシン2人と♀ローグはすでに死者としてその名が公表されている。
「たぶん。確証はありませんけど」
「なるほど」
♂セージは頷く。
「では次はこちらの番ですね。私たちが実際に遭遇した危険人物は先ほど言ったとおり♂Wiz・♂クルセ・グラリスの3人です。が」
彼はそこで言葉を切って眉根を寄せた。
淫徒プリは首を傾げる。
「が?」
「もしかすると1人増えたかも知れません」

「どういうこと?」
心当たりのない♀商人は不思議そうな顔をした。
ゆっくり間を取って♂セージは言う。
「♂騎士さんも数に加えるべきかも知れない、ということです」

「そんな。あの人は混乱してただけですよ」
♂シ-フの抗議にも♂セージの表情は変わらない。
「では、その混乱の原因はなんでしょうね」
「原因って……♀Wizさんはなんともなかったんですから、やっぱり記憶喪失か何かだったんじゃ」

その意見に彼は首を振る。
「すべて忘れるならともかく、そんなピンポイントの記憶喪失は起きませんよ」
「じゃあ♂セージさんはどう思ってるんですか?」
口を尖らせる♂シーフに向けて指が3本立てられた。
「考えられる可能性は3つほどありますね」

「まずは回復薬に何か仕込まれていたけれど、♀Wizにだけ効かなかった可能性」
「え~?それはないんじゃない?」
♀商人が首を傾げる。
「そうですね。食べ物に仕込むのであれば何らかの薬物と言うことになりますし、その場合むしろ体力に優れる♂騎士さんの方が抵抗しやすいでしょう」

全員が頷くのを待って彼は推測を続ける。
「次に考えるべきなのは♂クルセの剣に原因がある可能性です。彼の支給品が何だったかにもよりますが」
「持っていたのは普通のシミターですよ。それ以外の装備には気付きませんでした」
♂セージの視線を受け、実際に対戦した♀Wizが答えて言った。

「剣に何か変な薬でも塗ってあったかも知れないっていうの?」
「ええ。ただ、♂アルケミさんも♂クルセに切られてたのに何も起きてません。これもいささか不自然ですね」
「ふうん。じゃあ3つめの可能性って何?」
♀商人の問いかけに♂セージが答えるまで少し間があった。

「――GMによって、あらかじめ♂騎士さんに異常が仕掛けられていた可能性です」
「ええっ!なにそれ!」

「いいですか。先程のあなた方の言葉を思い出して下さい。彼には疑わしい点が多すぎるのですよ」
驚く仲間達を制して彼は言葉を続ける。
「まず♀Wiz。貴女の推理によれば、彼は開始時点において親しい上に頼りになる誰かが近くに居たことになりますね?」
「まあ……それはそうですけれど」
その誰かが♀プリではなく♀アサか♀ローグだとしても戦力としては遜色ない。
♀Wizは完全に納得した様子ではないながらも一応の同意をみせた。

しかし淫徒プリが首を傾げる。
「ですがその方はすぐに亡くなったわけですし、♂騎士さんにとって特に有利とは言えなかったのではないでしょうか」
「ええ、ですからそれだけなら偶然と見てもいいでしょう。ですが淫徒プリさん。その相手が♀プリだったとすると貴女の指摘が現実味を持って来ませんか」
「は、はあ」
彼の言う指摘とは、同職同性の参加者の一方は普通の冒険者とは異なる意図で送り込まれたのかも知れない、という意見のことである。
まさか今さら自分は女性ではないとも言い出せず、淫徒プリは頷くしかなかった。

「もちろん相手は♀プリではなかったかも知れません。ですがその場合次の候補はいずれもシーフ系二次職。身を隠す能力に優れ、本来もっとも殺しにくいはずの方達です。なぜ揃いも揃って1日目に死んだのでしょうね?」
「ルアフとかサイトで見つかって殺されたんじゃないですか?」
「それらのスキルが使える内で殺人者と判明しているのは♂Wiz1人です。正体不明の女性ウィザードを数えれば2人になりますが、有利不利で言えばアサシンやローグに軍配が上がります。わずか半日の内に双方を殺すことは難しいと思いますよ」
その女性ウィザードがミストレスであると知らない以上、それは♂セージとして当然の判断だった。

「じゃあええっと……ノービスとか意外な人に不意を打たれたとか」
「おそらくそれが正解でしょう。そしてこの場合、最も意外な相手とは♂騎士さんのことに他ならないのですよ」
「……」
♀Wizと♂シーフは顔を見合わせて黙り込む。
彼らも海岸で初めて♂騎士と出会ったとき、彼が誰かを手に掛けてしまったのではないかと思ったのだ。
♂セージの言葉を否定することができない。

「さらに今日、同じ状況で彼にだけ異常が起きました。ここまでくると偶然で片付けるには出来過ぎです」
♂セージは間違った手掛かりから正しい答えに限りなく近付いていた。
しかし、やはり前提が間違っていれば答えも間違う。
「でも♂アルケミさんがあんなに必死になるんだもん、悪い人じゃないと思うんだけど」
「そうですね。本人の意思とは関係ないのかも知れません。たとえば死亡を引き金に狂戦士化するような仕掛けがされていた、というすればどうでしょう」

「ちょっと待って下さいよ。♂騎士さん死んでないじゃないですか。それに前会ったときにはもう誰か殺してたかも知れない、ってことを説明できてませんよ」
「おお」
♂シーフの反論はかなり鋭く問題点を突いていたが、♂セージは困った顔をするどころか逆に嬉しそうな様子を見せた。
「たいへんよい指摘です。ですが魔法にせよその他の手段にせよ、人間への仕掛けなどそうそう思い通りに働くはずがないのですよ。つまり想定されてなかった状況で不完全な効果を現したとすれば説明がつきます」

「でも、その仕掛けって意味あるの?死んじゃったらゲームオーバーなんじゃ」
今度は♀商人が疑問を呈した。
当たり前すぎて聞きにくいことでも素直聞けるのは彼女の長所かも知れない。
「死亡の判定を下すのは当のGMです。そして彼らならスキルを制限されていないので蘇生が可能です」
彼は参加者達に対して用いられた爪角の欠片の存在を知らない。
だからリザレクションの効果も制限されているだろう程度に考えていた。

「でもでも、だったらそんなややこしいコトしないで最初から狂戦士?にしちゃうんじゃ」
♀商人は食い下がる。
それでも♂セージの推論を語る口調によどみはない。
「どんなに強くても、1人でしか居られない上無差別に攻撃を仕掛けるのではいずれ倒されてしまいます。それよりはまず仲間を作った方が生き残りやすいですし、一度倒されることで油断や混乱を誘えるという意味もあります」

「……つまり♂騎士さんは見境なく攻撃を仕掛ける狂戦士になっちゃったんですか?」
「ああ、誤解しないで下さい。それはあくまでも最後の推測が的中していて、なおかつ♂騎士さんの理性が仕掛けに負けた場合の話です。間違っている可能性も高いですし、♂プリさんが彼を落ち着かせているかも知れません」
情報が足りないまま推測すると間違いを犯しやすいことを♂セージはよく知っていた。
だからひとつの説を信じすぎないよう♂シーフをなだめる。
しかし♂プリの名を出したことで少年の心配は別のところに飛び火した。

「あ!♂プリさんが危ないかも知れないじゃないですか!」
今にも飛び出しそうな彼を♂セージの声と手が押し止める。
「まさかとは思いますが、追いかけようとか言い出すつもりではないでしょうね?」
「当然そのつもりです」
「やめておきましょう。却って危険です」
あくまでも冷静さを失わない♂セージ。
だがもちろん♂シーフは納得しない。
「なんでですか!」
くってかかる少年に♂セージは一件関係ないことを言った。
「待ち合わせの鉄則を知っていますか?」

「えっと、確かあんまり動いちゃダメなんだよね」
♂シーフではなく♀商人が答える。
「そのとおりです。双方が動き回ると、一方が立ち止まっている場合に比べて出会える確率は格段に下がります。まして夜の山中ではほとんど不可能と言っていいでしょう」
「だけど今、♂プリさんが危ない目にあってるかも知れないんですよ」
「あるいは♂騎士さんを連れて戻ってきている最中かも知れないですね」

♂セージの分析は正しい。
すべての可能性を考えた上で全員が生き残るのに一番いい道を指し示している。
それは♂シーフにもよく分かっていた。
それでも彼は抵抗を試みる。

「僕だけ探しに行って、他のみんなはここで待ってればいいじゃないですか」
「いけません。♂プリさんとあなたが入れ違いになったら今度はどうするのですか。ましてあなたが別の殺人者――例えば♂Wizと遭遇したら被害が大きくなるだけですよ」
聞き分けのない少年をどう説得したものかと、さすがの♂セージも容貌に困惑がにじみはじめる。
そこにおだやかな声が割り込んだ。
「でしたら私が♂シーフさんと一緒に行きましょう」
♀Wizは口元に微笑みを浮かべ、意外にもきついことを言い出す。
「私も♂プリさんのことが気になりますし、♂セージさんの冷たいおっしゃりようには飽き飽きですから」
そう言いつつ自分と♂シーフを丸で囲むように指を動かし、♂セージと♀商人、淫徒プリの3人も同じように丸で囲んだ。
そして両手でバツ印を作り、最後に聖書を指さす。

♂セージはそのハンドサインでグループ分けを再開しようという意味だと悟った。
確かにその組み合わせで♀Wiz側が首尾良く♂プリと再会できれば、戦力がきれいに均等に分かれたことになる。
そして再会できなくても♀Wizと♂シーフが組むことには意味がある。
「そうですね。私もいい加減あなた方の認識の甘さをフォローするのも疲れましたし。ここらが潮時でしょう」
そう言いながら借りていたマフラーを外した。

今度は♀Wizが♂セージの意図を理解し、それを受け取りながら一歩遅れで要求した。
「では私のマフラーを返して下さい」
「これですか。……まあいいでしょう。私だけ隠れられてもあまり意味ないですしね」
仲間の1人か2人だけ隠れられても、他の者が見つかれば意味がない。
しかも連続した壁面のない山中ではLv1クローキングでの移動は難しく、偵察に使うのにも限度がある。
しかし♂シーフとのコンビで使えば別だ。
彼にもハイドがあるから2人とも隠れることが出来る。
それは♂プリと合流するまで支援がないことを差し引いても充分なアドバンテージとなるだろう。

さらに彼は言った。
「この際です。選別にヒールでも掛けて差し上げたらどうですか淫徒プリさん」
「そうですね」
促された淫徒プリは手当てを始めた。
♀Wizの手足や顔など、外気に晒された皮膚にはあかぎれのような細かい裂傷がたくさん走っている。
ただ明らかに血色は戻っており、痛そうだが命に関わることはないだろう。
傷跡が残ってしまいそうなのがひどくもったいない。
彼女は5・6回ヒールを連打した。

「これぐらいですか」
「え、もう終わり?」
♀商人が不思議そうに尋ねる。
殴りプリである♂プリでもそれぐらいは使えてた気がする。
支援プリっぽいのにもう打ち止めなのだろうか。

「まだ使えます。けれどもしもの場合に力を使い切っていてはいけないですから」
「そんな、けちらないでくださいよ」
「ケチじゃありません。合理的な判断です」
呆れたように言う♂シーフに淫徒プリはあえて反論した。
「ここではいつ何が起こるか分かりません。万一の時にヒールや速度増加を掛ける余力がなかったでは済まないでしょう?」
それは♂セージ達の仲違いの演技に付き合ったのと同時に本音でもあった。
誰かが死にかけているならともかく、そうでもないのに力を使い果たす気はない。

「いいんですよ、♂シーフさん。敵になるかも知れない人にこれ以上借りを作るわけにも行かないですし」
「いや、でも……」
♀Wizの笑顔に♂シーフはとまどいを見せる。
彼女はまだ体力が回復したわけではないはずなのだ。
「それでは行きましょうか……っ」
案の定、立ち上がろうとした♀Wizはつらそうな様子で声を押し殺す。

♂シーフは彼女の肩をそっと押さえた。
「待って下さい。やっぱり朝になるまで待ちましょう」
「え?でも♂プリさんは?」
「いいんです。あの人ならきっと大丈夫だし、♂セージさんの言ったとおり今動いても見つからないと思います。それに」
彼は♂セージ達の顔を見比べる。
「いくらケチな淫徒プリさんでも、朝になればもう一度ぐらいヒールできますよね」
「そうね。私は気前いいからしてあげなくもないわよ」
淫徒プリはにんまりと笑った。

一方♀商人は見逃していなかった。
少年の背後で♀Wizがこっそり♂セージ達にウィンクを送り、彼が体の陰で親指を立てて見せていたことを。
♀Wizは自分の怪我を人質にして♂シーフが思いとどまるよう仕向けたのだ。
――なんでこの人達、こんなに性悪ごっこがうまいんだろう。
♀商人は1人引きつった笑いを浮かべていた。


<淫徒プリ>
現在地:D-6(丘の木立)
所持品:女装用変身セット一式 未開封青箱
容 姿:女性プリーストの姿(csf:4h0l0b2) 美人
備 考:策略家。Int>Dexの支援型 師の言葉を思い出し少々センチ
   ♀WIZ・♂シーフ・♀商人・♂セージと同行→朝を待って♀商人・♂セージと同行

<♂セージ>
現在地:D-6(丘の木立)
所持品:ソードブレイカー
容 姿:マジデフォ黒髪
スキル:ファイアーウォール ファイアーボルト ソウルストライク ファイアーボール
備 考:FCAS―サマルトリア型 ちょっと風変わり? GMジョーカーの弟疑惑
   ♀WIZ・♂シーフ・♀商人・淫徒プリと同行→朝を待って♀商人・淫徒プリと同行

<♂シーフ>
現在地:D-6(丘の木立)
所持品:多めの食料
容 姿:栗毛(紫)
備 考:ハイディング所持 盗作ローグ志望でちょっと頭が良い
   ♀WIZ・♀商人・♂セージ・淫徒プリと同行→朝を待って♀Wizと同行

<♀商人>
現在地:D-6(丘の木立)
所持品:乳鉢いっぱい、店売りサーベル、カート、100万はくだらないゼニー
容 姿:金髪ツインテール(カプラWと同じ)
備 考:割と戦闘型 メマーナイトあり? ♂セージに少し特別な感情が……?
   ♂セージと会えて少し不安解消
   ♀WIZ・♂シーフ・♂セージ・淫徒プリと同行→朝を待って♂セージ・淫徒プリと同行

<♀WIZ>
現在地:D-6(丘の木立)
所持品:クローキングマフラー ロザリオ(カードは刺さっていない) 案内要員の鞄(DCカタール入) 島の秘密を書いた聖書 口紅
容 姿:WIZデフォの銀色
備 考:LV99のAGIWIZ GMに復讐
   淫徒プリ・♂セージ・♂シーフ・♀商人と同行→朝を待って♂シーフと同行
状 態:容態安定。ただし全身の傷は傷跡として残る。HPはまだ赤ゲージ


<残り24名>



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