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この曲の重要なピークに向けて、いろんな仕掛けが出てくる。男声の「あさひにはねよ」に対して女声がやっている合いの手もその一つ。

まずアルトが出てくる。高さはレ。ちょっと低い。この音はこの調G-durのソシレのレだからある意味、わかりやすい音。実際アルトがこの音を出すと、半拍遅れてテナーが実音で同じ高さの音を出す。ただ、アルトがこの音に飛び込むときは、昨日指摘したG dim△7の和音をピアノと男声で作った半拍あと。この和音の中の音ではなくて、アルトの力で半拍後にG-durに戻すような音になる。一応でいえば、G m△7という音が鳴ることになる。和音の構成という音の流れでも、それなりな重要度があり、低い音でもアクセントがついている意味と責任を理解してほしい。また、このタイミングは4拍子の4拍目。裏をついて和音が増えていくさまには多少のかっこよさを感じると思う。だからこそこのアクセント、このアルトはおいしい。バカなテナーが能天気にFisを出してやがるときにいぶし銀の仕事をやってくれる。が、哀しいかな、控えめさが天職のアルトはその後、デクレシェンドするばかりだ。

そこに登場するのが美味しいところを全部持っていくソプラノだ。最初の3つ、レソシはG-durの和音そのもの。3拍目で入るのもここの流れとしては自然なところ。アルトとは違いアルトと同じ、アルトが伸ばしているレで入るのに、アクセントがない。順当過ぎるし、ソプラノには低すぎる音で何のケアもないところを見ると、聞こえなくてもいいくらいの音、と認識する手があると思う。いいんです。アルトが出してますから。しずかに入ったと思ったらクレシェンドで一気にフォルテへ。そしてここからが見せ場、他のパートよりも半拍早く、別の言い方をすると、さっき4拍目で入ってきたアルトの動きよりも半拍遅く、アルトより1オクターブ高い音で、フォルテで、アクセントを伴って「あーさひ」となる。美味しい。あまりに美味しすぎる。

楽譜どおりの解釈なら半拍早く入ったソプラノに付き合ってアルトはブレスなしで「あさひ」に入る。どこでブレスするのかというと、隣の人と違うところでするしかない。しかも、直前に8分の動きを伴った男声に明確なブレス記号があるので、この小節の入りは多少の「ため」がありえる。難しいけどあるはず。だからタイミングも難しい。目立たない割りに難しい。男声に釣られてクレシェンドしたりせず、mfからデクレシェンドして小さくなったあとで、とつぜんフォルテ。でもノンブレス。ご愁傷様です。