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速いテンポで16分音符が続いた細かい音楽から、同じテンポながら開放的な音楽に入ってきた。「さあ」という感動詞にふさわしく歌いたい。

さて、楽譜をよく見るとフォルテで、アクセントが付いて、さらにテヌートが付いていて、おまけにスラーが付いている。
テヌートは「その音の長さを十分に保って、丁寧に演奏する」こと。打ち込み系のMIDIをちょっとでも手がけるとわかるけど、普通の音符は、時間いっぱいその音符を鳴らしたりせず、次の音符に行ってしまうタイミングよりもある程度手前で鳴らすのをやめる。単純にいえばテヌートはその、早くやめてしまう、ということをせず、時間いっぱい鳴らそうとすること。自由に音楽を動かしている、テンポ感のゆるい音楽なら、テヌート記号があればその音符を長く鳴らし、次の音符に移る時間までたっぷりとってしまうこともある。自発的にtempo rubatoってやつですね。しかし、ここは舞踏派でいきたいところ。ピアノパートを見れば逆にスタッカートだらけで16分音符基調の音楽を作っている。ピアノを無視して違うテンポを作るわけにもいかないから、こういう風に書かれていればin tempoしかありえない。
「さあ」という言葉を発するのは「さー」という文字を音にするのと違いがあまりない。精神的にはかなり差があるのだけど、「あ」の母音を言い直すか伸ばすかでいえば、差がないと思う。だからスラーつきで次の音に飛び込みように書いてあれば、in tempoなら時間いっぱいに音を伸ばすしかない。それしかないです。じゃあ、あえてテヌートが書いてあるのをどうすればよいか。しかも「あ」にもテヌートが付いている。

落ち着いて考えてみると2つのことが浮かんでくる。合唱パートにはアクセントもあること、ピアノパートにはスタッカートがあることだ。いい加減にアクセントをやると頭だけががつんと強くてお尻が適当な音を作ってしまうかもしれない。それじゃだめだ。フレーズとしてのまとまりでピアノパートにもスラーが付いているけどこちらはスタッカート。それとの対比で、スラーだけど合唱はテヌート。
つまりアクセントをつけ終わったあともフォルテで充実した音が欲しい、って意味で理解してみるとこのあたりの記号たちは一通り意味を成してくるんじゃないでしょうか。

この話は明日に続きます。