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指揮者にあわせるということ

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chikugogawa

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「みなかみ」最後のページはテンポがややこしい。ページ直前でrit.がかかっているかもしれないし、そこからGrandioso、5/4拍子で1小節演奏したら次の小節がAllegro、2小節あとには2連符という珍しい音の長さ、さらに2小節たつと再びGrandiosoでテヌート基調、しかも5/4。とどめはピアノだけのアクセントだらけのfffだから独自テンポで2小節。
つまり、指揮者なしでは成立し得ないあわただしい音楽だ。

まず大切なのは指揮者を見ること。少なくとも指揮者を視界に入れること。そして指揮者のつくるテンポに慣れること。だけど指揮者って、こういうところのテンポは毎回ちょっと違うことをやったりするし、肝心の本番で、本番のテンションに支えられた、ある意味練習でやったことのないテンポ設定をやったりする。だから見るしかない。
でももうひとつ大切なのは指揮者の指示に従ってい歌うのではなく、歌うと指揮者の指示にあっているように歌うこと。操られているのではなくて、自ら音楽を作っていくこと。
そのためのテクニックは呼吸。指揮者はこういうところでこれ見よがしの呼吸をしてくれる。その息に合わせると、むしろあわないほうが不思議、という状態にすらなる。

いずれにしても指揮者を見ていればこれから起こることがわかる。だから楽譜にかじりついているようであってはだめだめ。
組曲の全曲を暗譜しろなんてことを言うつもりはない。でもこういう音楽が動くところは指揮者を見ることが可能なように、ある程度覚えてしまうことが必要でしょう。



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