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團伊玖磨のスラー

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chikugogawa

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作曲家によるスラーの書き込み方は、いくつかの流派が
あるようだ。
とりあえずこの組曲を眺めて團の流派を探ってみると、
  • レガートであってもスラーはめったにつけない
  • 1音節で複数の音にまたがるときは必ずスラーを書く
  • レガートを示すために、絶対使わないというわけでもない

みなかみの冒頭にはAndantinoというテンポの指示しかなく、legatoともmarcatoとも、energicoともgrandiosoとも書かれていない。書いてない以上、整合性が取れればなにをやってもいいはずだ。
とはいえここはレガート。一部の作曲家なら、「いまうまれたばかりのかわ」のすべてにスラーを書くような場所だ。

ただ、日本語を考えると
「いま/うまれたばかりの/かわ」
と見ることもできる。でも現実的な演奏として、ここを本当に切ってしまうことは考えにくい。
とりあえず初心者は「いま」から「かわ」まで一筆書きの滑らかな曲線を描くつもりで望むべきだろう。

しかし、技量があるならより日本語らしく「いま」と「うまれたばかりの」がつながっているのにある種の音節感を感じさせるような歌い方ができると
いいなぁって思う。

つまり、「うまれたばかりの」は中間部を高く膨らませたフレーズらしいフレーズ、このまえに「いま」が下降音形でくっついている、日本語のイントネーションどおりのかたち。

あやしい昔のロボットか宇宙人が
「イマウマレタバカリノカワ」
と言っているのとはちょっと違うところを目指したいものだと思うぞってはなし。
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