タイム・シップ 上
書名: タイム・シップ 上
著者: スティーブン・バクスター(中原 尚哉 訳)
著者: スティーブン・バクスター(中原 尚哉 訳)
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紹介
1891年、時間航行家はタイム・マシンに乗り、ふたたび未来へ旅立った。タイム・マシンを発明した時間航行家は、最初の時間旅行から帰還したものの、野蛮なモーロック族に拉致されたエロイ族の少女ウィーナを忘れられなかったのだ。彼女を救うべく時間航行家は西暦80万2701年の未来をめざすが……。英国SF協会賞、ジョン・W・キャンベル記念賞、P・K・ディック賞、クルト・ラスヴィッツ賞受賞。
評価
評点:★★☆☆☆ ( 4/10点)
H・G・ウェルズの名作『タイム・マシン』の続編として遺族の公認を受けた作品.『タイム・マシン』の世界を壊さずに,いかに現代的な視点を加えて世界を広げるかという試みはある程度評価できますが,正直,その試みが成功したとは言えないところがつらいです.タイムトラベルものの論理的展開は,現代ではH・G・ウェルズの時代からは大きく飛躍しており,『タイム・マシン』の素朴なテイストと現代SFの理論の齟齬ばかりが目立って,ウェルズの世界観を活かしきれずなんだかまとまりのない作品になってしまています.よほど『タイム・マシン』に思い入れがあるのであれば別ですが...残念な作品でした.
H・G・ウェルズの名作『タイム・マシン』の続編として遺族の公認を受けた作品.『タイム・マシン』の世界を壊さずに,いかに現代的な視点を加えて世界を広げるかという試みはある程度評価できますが,正直,その試みが成功したとは言えないところがつらいです.タイムトラベルものの論理的展開は,現代ではH・G・ウェルズの時代からは大きく飛躍しており,『タイム・マシン』の素朴なテイストと現代SFの理論の齟齬ばかりが目立って,ウェルズの世界観を活かしきれずなんだかまとまりのない作品になってしまています.よほど『タイム・マシン』に思い入れがあるのであれば別ですが...残念な作品でした.