闇の中の黄金
書名: 闇の中の黄金
著者: 半村 良
著者: 半村 良
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紹介
雑誌の特集で邪馬台国を取り上げることになった津野田のもとに親友・乃木の自殺が知らされる。驚いたことに彼もまた、邪馬台国について調査中だったというのだ。取材を始め、国東半島へ飛んだ津野田は、そこで「マルコ・ポーロ・クラブ」なる金業者の集団に遭遇する。「何かが裏にある」―そう感じながら調査を進める津野田は、邪馬台国と黄金とを結ぶ意外な事実を発見するのだったが…。「嘘部シリーズ」の第二弾。
評価
評点:★★★★☆ ( 8/10点)
半村良の奇伝小説の中でも高いレベルを持つシリーズの第二作にて最高傑作.『嘘部』という職業(?)の発想もともかく,邪馬台国がどこにあるのかを求めて突き進む津野田の言説が半村良その人の言説と重なって尋常でない迫力を醸し出しています.もちろん邪馬台国を取り巻く学説や一般環境がこの小説の発表時期(1970年代)とは大きく異なっていることは重々承知ですがそれでも引き込まれずにはいられない熱気がそこにあります.半村良の持つ構成力と広大な知識がマッチした傑作です.
半村良の奇伝小説の中でも高いレベルを持つシリーズの第二作にて最高傑作.『嘘部』という職業(?)の発想もともかく,邪馬台国がどこにあるのかを求めて突き進む津野田の言説が半村良その人の言説と重なって尋常でない迫力を醸し出しています.もちろん邪馬台国を取り巻く学説や一般環境がこの小説の発表時期(1970年代)とは大きく異なっていることは重々承知ですがそれでも引き込まれずにはいられない熱気がそこにあります.半村良の持つ構成力と広大な知識がマッチした傑作です.
おまけ
これは,私見ですが,実はこのシリーズ,初読なら発行順に読むよりも
(第二作)闇の中の黄金→(第一作)闇の中の系図→(第三作)闇の中の哄笑
の順で読む方が理解もし易いし,深みもあるような気がします.
(第二作)闇の中の黄金→(第一作)闇の中の系図→(第三作)闇の中の哄笑
の順で読む方が理解もし易いし,深みもあるような気がします.